JPS6027399Y2 - 電子写真製版装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、軽印刷マスターの作成装置に関するものであ
り、特にマイクロフィルムを拡大投影して、直接軽印刷
用マスターを作成することが出来る装置に関するもので
ある。

従来、マイクロフィルムより軽印刷用マスターを作成す
る方法としては、写真引伸し機を用いて印画紙又はフィ
ルム等に焼付けてハードコピーを作り、これから印刷用
のマスターを作成することが一般に行なわれている。

しかしこの様な手法においては、熟練した作業者を必要
とし、更にマスタ作成工程も複雑であり、特に中間に余
分な複写工程が入るのでその分画質を低下する方向にあ
った。

この手法は安価にマスターを作成する為には、メリット
の無い方法ではないが、より画質の向上、並びに作業の
簡易化を求める人々にとっては、好ましい手法とはいえ
ない。

そしてこのような作業を簡易化した装置も、又知られて
いたが、いずれもマイクロフィルム用のリーダープリン
ターというべき形式のものであって、マイクロフィルム
からスクリーンに投影された画像を観察して、ピント、
画像位置を確認していた為に、実際にマスターペーパー
上に露光された画像の画質や位置精度は必ずしも満足の
いくものではなく、画質の向上という点では、上述した
手法に比べて中間の複写工程が不要となる為、幾分改良
されてはいるものの、印刷用マスターの製作においては
、画像のピント、画質等の精度（例えば、印刷手段とし
てのトナーの乗り）は極めて重要であり、未だ複写の延
長であり、印刷マスターとしては不充分であった。

又、この装置に於ては、光学的距離が固定である為に、
拡大倍率の変更は、レンズの交換か又はズームレンズを
使用するというやり方に依っていた。

前者のレンズ交換式のものでは、拡大倍率がレンズの焦
点距離に依存し、ユーザーの必要とする倍率に応じる為
には種々の交換レンズを準備しなければならず、又後者
に於ては、レンズ性能、画質歪の点で劣り、これらの性
能を改良したものとすればレンズ自体が高価なものとな
ってしまつＯ 更に、これ等の装置においては、露光面が装置の内部に
ある為に、トンボマーク（裁断位置及び仕上部分を示す
線）や仕上り線、頁数といった製本加工上必要不可欠な
情報をその都度必要とする位置に焼付ける付加装置を設
けることが困難であった。

本考案は、従来装置の欠点を解決した新規な電子写真製
版装置を提供することを目的とするものである。

以下に本考案の実施態様を図面を参照して説明する。

第１図は本考案に係る装置の概略正面図、第２図は第１
図中央例話面図、第３図はトンボマーク投影装置の斜視
図、第４図は投影器の拡大側断面図、第５図はトンボマ
ークのパターンの一例ヲ示すものである。

１は引伸し機で、点光源６、集光コンデンサー７、フィ
ルムキャリア５、投影レンズ８でランプハウス３２が構
成され、支柱４に対してノブ２１の操作によって連続的
に上下動可能である。

支柱４は電子写真製版装置２に固定されている。

尚フィルムキャリア５に対して自動フィルム送り機構３
を取付けることも出来る。

電子写真製版装置２は、未露光マスターペーパーを収納
するペーパーカセット１０、給紙部１１、荷電部１２、
露光面９、現像部１５、乾燥定着部１６より戊り、露光
面９に対しては第３図に一例として示す様な付加機構を
取付可能である。

１８はサクションボックス、１３はペーパー送り用平ベ
ルトである。

次に、本考案装置の作動について説明する。

原稿となるマイクロフィルム２３をフィルムキャリア５
にセットして、製版装置の図示しないファンクションス
イッチを調整モードに設定して、プリントボタンを押す
と、ペーパー１９がカセット１０より送り出されて、露
光部９の所定位置で停止し、ランプ６が連続点灯する。

こ）で拡大倍率を目的とする倍率となる様にノブ２１を
操作して、ランプハウス３２を上下動させて調整する。

次に投影されている画像のピントを目視又は露光面９に
フォーカスコープを置いて精密に調整する。

そして投影画像の位置及び必要により付加情報（後述）
の焼付位置を合わせる。

これ等の調整が完了した時点で調整モードを解除して、
コピーモードにする。

次に印刷用マスターを作成するに当っては、再びプリン
トボタンを押すと、ペーパーカセット１０からマスター
ペーパー１９を１枚給紙部１１で引出し、電荷チャージ
部１２に送る。

こ）でマスターペーパーに適量の荷電をして露光部９に
導ひかれる。

（この露光量は、マスターペーパーの種類によって、手
動にて荷電量が調整できる。

）ペーパーはフォトセンサー２０によりその先端が検出
され所定位置に正確に停止される、この時の停止誤差は
実施装置では±０．３以内となった。

こ）でサクションボックス１８によりペーパー１９が吸
引され平面性を保つことが出来る。

この状態でマイクロフィルム画像と付加桟構１４による
付加情報の同時露光が行なわれる。

ペーパーは露光後、現像部１５で現像され、乾燥定着部
１６を定着してトレイ１７に排出され、乾燥定着は強制
加熱方式で現像液中のトナーとマスターとの接着力が強
固になり印刷に適した印刷用マスターが出来あがる。

付加機構１４は、その一例としてトンボマーク投影装置
とすることが出来る。

該投影機２５は露光面９上でマイクロフィルム画像の投
影の際都度にたらない位置に２本のＸ、Ｙ方向の摺動レ
ール対２７，２８により、Ｘ、Ｙ方向に自在に移動可能
であり、投影されるべき画像に応じて正確なトンボ（第
５図、Ａは裁断線、Ｂは仕上り線を示す）を焼込むこと
が出来る。

投影器２５内にはランプ２９、コリメータレンズ３０、
トンボマークを焼込む光学マスク３１が図示の様に配置
されており、ランプ２９を出た光はコリメータレンズ３
０で平行光線となり、光学マスク３１を経て、該マスク
上のトンボパターンをペーパー面に投影出来るからであ
る。

この構成として平行光を利用しているのでペーパー面と
マスク３１がペーパー上の電荷保護の為にある距離隔て
られていても、高画質精度が得られる。

トンボマークの代りに仕上り線を示すマスク、頁数を示
すマスクを設けるとにより、トンボマーク以外の付加情
報をも簡単に焼込むことが出来る。

以上本考案によれば、マイクロフィルム画像の投影倍率
を任意にかつ簡単に変更出来る事及び、ピント合せ精度
を従来のものに比べて改良することが出来るので、高画
質の印刷用マスターを容易に得ることが出来る。

更に又、露光面が広く解放されているので、容易に付加
情報焼付装置を組込みかつ調整することも可能となる。

更に、本考案の改良として、電子写真製版装置に２段階
スピード切換機能とチャージ量を可変出来る機能をもた
せて、上述した通常のマスター作成時よりも、チャージ
量を増やして、搬送速度を早くすれば、プルーフ作成用
途にも応用出来、校正刷を省力化することが可能となる
。

この場合、製版マスタ作成モードと複写（プルーフ）作
成モードの切換に連動してチャージ量、速度が切換わる
様にする。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る電子写真製版装置の概略正面図、
第２図は第１図の中央側断面図、第３図はトンボマーク
投影装置の斜視図、第４図は投影器の拡大側断面図、第
５図はトンボマークパターンをそれぞれ示す。 １・・・・・・引伸し機、２・・・・・・電子写真製版
装置、１４・・・・・・付加情報焼付装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 露光開始前にマスターペーパーに帯電を与える帯電部と
   、フィルム像をマスターペーパー上の露光面に対して投
   影する投影光学系と、マスターペーパーを現像処理する
   現像処理部とから成る軽印刷用マスターを作成する電子
   写真製版装置において、上記投影光学系のフィルム像か
   ら露光面までの光学的距離を任意に変更可能にすると共
   に、前記マスターペーパー上の露光面に付加情報焼付位
   置を調整可能とする付加情報焼付装置を設け、該焼付装
   置の焼付位置が前記投影光学系の投影倍率変更によって
   調節される様にしたことを特徴とする電子写真製版装置
   。