JPS6026018B2 - 断熱性を有する包装材料 - Google Patents

断熱性を有する包装材料

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JPS6026018B2
JPS6026018B2 JP7703179A JP7703179A JPS6026018B2 JP S6026018 B2 JPS6026018 B2 JP S6026018B2 JP 7703179 A JP7703179 A JP 7703179A JP 7703179 A JP7703179 A JP 7703179A JP S6026018 B2 JPS6026018 B2 JP S6026018B2
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film
heat
stretching
glycol
surface layer
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勤 井坂
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Toyobo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は光沢、ヒートシール性に優れた、断熱性を有し
た包装材料に関し、更に詳しくは被包装体の光輝性包装
は勿論、保温、保冷等の断熱性を有する包装材料を提供
するものである。
周知の如く包装材料のうちプラスチックフィルムに関し
ては透明包村が主体であるが、近年包装の有する商品的
意味は益々多様化しつつある事は事実である。
これ等の中で半透明又は不透明包材として、紙様、真珠
様光沢のプラスチック包村は少量であるが市販されてい
る。
本発明は保冷、保温性を要求される包装材、広くは被覆
材、保護材、封織材も含めて、これ等の材料を提供する
従来、空洞含有フィルムも市販されているが、これ等は
単体では、ヒートシール性、接着性もなく、他のフィル
ム、紙等と貼合せしたり、これ等に更にコーティングし
たり、何等かの積層材料を貼付けて用いられている。
ところが、空洞含有フィルムと上記他の積層材を貼合せ
た界面はよく接合していても、接着界面近傍の空洞含有
層で簡単に破れ易く、袋にした場合封織端で破れ易い欠
点を有し、輸送中、展示中等作業中に受ける繰返し外力
で損傷を受け、保護機能が失われる欠点がある。また、
表面光沢は空洞含有フィルムの特徴でマット調であり、
光の反射率も悪く、例えばアイスクリームの保令機能を
調べると悪い事が認められた。又空洞含有フィルムに他
の材料を積層する際、接着剤の塗工、材料間の積層工程
等、機能を多様化させるのに多くの工程を要し経済的で
ないばかりか、空洞層に前記積層中に使用する接着剤等
の残留溶剤も除去いこくい等の欠点を有する。空洞含有
フィルムを得る為には色々の方法が提案されている。例
えば、未延伸ポリプロピレンフィルムの両面の温度に差
を設けて該フィルムを1軸延伸する方法(袴公昭41−
4338号公報)があるが、この方法で得られたフィル
ムは通常の透明性延伸ポIJプロピレンフィルムに較べ
て機械的強度が小さいばかりかヒートシール性もなく、
熱遮断性も低く、特殊な条件で延伸しているので操業性
が非常に悪い欠点があった。さらにポリエチレンとエチ
レン/ビニル共重合体と無機物とから紙様フィルムを製
造することが知られている(英国特許第1090059
号明細書)が、無延伸状態のフィルムが2軸延伸された
場合にも空洞発生は極めて少ないことが認められる(同
英国特許の第1表)。
本発明者らの知見によつてもかかる重合体組成物から延
伸によって多数の空洞を生成させるため2軸延伸しよう
とするときは膿破断を生ずることなく均一な厚みを保持
して生産性良好な状態で延伸することは困難であり、ポ
リプロピレンに無機物質を配合して2鞄延伸しようとす
る場合と同様な問題点を有する。又、耐熱性に乏しく、
煮沸処理、レトルト処理をすることを可能にしたものは
見当らない。本発明者はかかる点を改良する研究を重ね
た結果、本発明に到達した。即ち、本発明は延伸により
形成された空洞の空洞含有率が10〜85%である基層
凶と、少なくともその片面に光沢度が40%以上であり
、融点が200do以下のポリエステル系共重合体かま
たは該共重合体を含有する重合体温合物により構成され
た表面層(B}とが熱接着され、かつ該表面層佃全体の
中で占める上記ポリエステル系共重合体が25〜100
(重量)%であるヒートシール性を有し光沢の優れた、
断熱性を有する包装材料に関する。本発明の空洞含有層
■はポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等で例示しうるポリエステル系共重合体や、こ
れ等と曲重合可能な、脂肪族、芳香族、脂環族ジオール
残基を有する共重合ポリエステル、ナイロン6、ナイロ
ン9、ナイロン11、ナイロン6・6、ナイロン6・1
0、ナイロン10・1碇等で例示しうるポリアミド系重
合体や共重合体ポリスチレン系重合体やこれを主成分と
した共重合スチレン系重合体、ポリカーボネート等の縮
合系重合体、共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリブテン−1等のポリオレフィン系重合体や共重合
体等延伸膜形成性重合体が例示される。これ等の重合体
に無機充填剤や、該重合体と非相溶性の有機重合体を混
合(上記に例示のもの相互、あるいはさらに他の重合体
との浪合を含む)し、延伸する事により空洞含有層を形
成する。あるいは発泡剤を混合して空洞含有層の形成を
助長することもできる。本発明で使用する無機物質とし
ては炭酸カルシウム、酸化カルシウム、シリカ、酸化チ
タン、アルミナ、硫酸アルミニウム等が挙げられ、特に
炭酸カルシウムが好ましい。
そして無機物質の粒径は0.1〜15山、特に0.5〜
10〃が好ましい。無機物質の粒径が0.1〃未満であ
ると基体フィルム表面から内部にかけて空洞が生成し難
くなる。また粒径が15山を越えるとフィルムの延伸性
が悪くなる。そしてこの無機物質は混合物中2〜5の重
量%、特に5〜3の重量%存在するのが好ましい。この
添加量が2重量%未満であると基体フィルムに空洞は殆
んど発生せず、空洞含有率も小さくなる煩向にある。一
方5の重量%を越えると延伸性は著しく悪くなる。又、
非相溶性重合体はSP値(溶解度指数)が、0.5以上
好ましくは2以上異つた重合体を主として用い、これに
更に若干のSP値が異なる重合体で補助的に空洞形成性
を付与する。実例をあげるとポリエステルとポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル共
重合体、ポリアミド、ポリカーボネート等の混合により
空洞形成は行いうる。勿論これ等の組合せに限定されな
いが、延伸により多層積層状空洞層により断熱性が得ら
れる。空洞含有率は10〜85%である事が必要である
。空洞含有率が10%以下の場合は単なる肉眼上透明フ
ィルムでないという珍しさだけのフィルムであり、断熱
性を発揮する程の空洞でなく、又85%以上になると鍵
れた断熱性を有する一方、包装材料としての必要な強度
、特に該空洞層内のどこかで、層間剥離し、又製膜上延
伸性が悪化しかける為本発明のような目的には使用する
事が出来ない。空洞含有率とフィルムの熱伝導率、つま
り保温、保袷等の断熱効果は、驚くべき事に本発明の方
法で得たフィルムは著しく向上したものである事を発見
した。空洞が存在すれば断熱性は良くなるであろう事は
、極めて常識的である。しかし本発明は常識よりはるか
に良好な特性を示した。その原因は恐らく、片面又は両
表面層が、光沢のある空洞の少ない層であり、中心層が
延伸により空洞を形成される為、空洞は密封状態であり
、単体の空洞含有フィルムより、表層の被覆により、真
空状態が保たれ易く、しかも延伸終了後、フィルムの温
度が室温に戻れば表層は一層空気の流通を防止する層と
して作用する為であると考えられる。この一例として空
洞含有率が40%の厚さ50ムのフィルムを用いて、ア
イスクリームを包装し、本発明と比較した。単体フィル
ムは冷蔵庫から取出し室温に1び分間放置したらアイス
クリームは欧かく、溶け出したが、本発明の密封包装品
は約4び分経過しても大丈夫であった。この現象は包装
の密封度は勿論のこと、熱伝導率が極めて低い事を物語
っている点は驚くべきことである。本発明フィルムは透
明包材に比較して約1.3音から2ぴ音近くの断熱性を
示す。無機物質の混合法は既存のいかなる方法も用いう
るが、粉末状重合体と混合するか、粒状重合体を液状添
加剤で湿潤状態にし、しかる後無機物質を添加し、混合
機器で混合するのが好ましい方法である。そしてこの混
合押出し、均一混合ストランド状物を得て、これを紬粒
に切断する事により無機質渡合べレットを得るのがフィ
ルム形成上好ましい。一方表面層{B)に使用するポリ
エステル系共重合体は、軟化点200oo以下で、好ま
しくは二塩基酸(但し二塩基酸のうち40モル%以上が
テレフタル酸あるいはテレフタル酸とィソフタル酸とか
らなる)残基とグリコール残基から形成された重合体で
ある。
ポリエステル系共重合体の軟化点は60〜180℃であ
ることが特に好ましい。軟化点が200℃を越えると熱
封性が低下する欠点がある。好ましい線状共重合ポリエ
ステルは、二塩基醸成分としてテレフタル酸残基あるい
はテレフタル酸とィソフタル酸とからなる残基が90〜
50モル%を占め、グリコール成分を形成する1種また
は2種以上のグリコール残基の構成割合により上記の軟
化点の範囲を満足するように適宜定めるこによって得ら
れる。二塩基酸成分としてテレフタル酸ないしィソフタ
ル酸以外の二塩基酸を用いる場合には、こはく酸、アジ
ピン酸、セバシン酸、アゼラィン酸等の脂肪族二塩基酸
、オルソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸等の芳香族
二塩基酸、シクロヘキサンジカルポン酸等の脂環族二塩
基酸等の1種または2種以上の残基から構成され、また
グリコール成分は、エチレングリコール、1・2−プロ
ピレングリコール、1・3ープロピレングリコール、1
・4ーブタンジオール、1・6ーヘキサンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ネオベンチルグリコール、等の低分
子量グリコール、両末端が水酸基のポリェーテル、ポリ
エステル、ポIJラクトン等の高分子量グリコール等が
あげられる。高分子量グリコールはその分子量は400
〜600政子ましくは700〜3000であるのが通常
であるが例としては、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
ポリへキサメチレングリコール、ポリ−ごーカプロラク
トンジオール、ポリエチレンアジべートジオール、ポリ
ネオベンチルセバケートジオール等が例示される。グリ
コール成分は低分子量グリコールだけであるか、低分子
量グリコールと高分子量グリコールとの併用であるのが
好ましい。低分子量グリコールと高分子量グリコールと
を併用した場合はブロック共重合体を形成することとな
る。そのほかヒドロキシ安息香酸のようなオキシ酸の残
基が存在してもよい。さて、本発明の熱接着された包装
材料は、基層凶と表面層{Bーを別個の溶融押出し、溶
融状態のまま複合し、共押出する方法、基層風と表面層
tB}を別個に溶融押出成形し、次いで加熱接着する方
法、基層フィルム■(延伸または未延伸)を得た後、表
面層‘Bーを溶融押出ラミネートして複合フィルムを得
る方法等により製造しうる。
かかる積層フィルムは必要に応じ一方向または二万向に
延伸される。これ等のうち好ましい方法は共押世法で禾
延伸複合フィルムを得たのち少なくとも一触延伸する方
法、基層風を溶融押出成形後一方向に延伸し、次いで表
面層【B’を溶融押出ラミネートし、前記方向と直角方
向に延伸する方法、又は未延伸基層フィルム■に表面層
脚を溶融押出ラミネートし、次いで少なくとも一軸延伸
する方法が一般的である。上記は基本的方法について述
べたもので、これ等の変形、又は付加的技術を追加して
得る事は容易に類推しうる事であり、本発明の主旨は帆
、‘B}を積層後、少なくとも一方向に延伸し、堅固な
両層の結合を得ることにある。
空洞含有フィルムにポリプロピレンや、少量のエチレン
を含有するエチレンープロピレン共重合体を積層し、次
いで延伸する方法も提案されているが、本発明はこれ等
より基層凶と表面層‘B)の結合力が強く、密封性向上
乃至はシールエッジの破壊による気密性低下を防止する
のに重要な役割を果している。延伸はロールによる一鞠
延伸、テンター式横一鞠延伸や、或いはこれ等の組合せ
による逐次2藤延伸、又は縦横同時2鞠延伸等が用いら
れ、T−ダィ法、チューブラー法のどちらでも得る事が
出来る。延伸条件は約75〜170こ0の延伸温度が常
用され、好ましくは9ぴ0〜160qoであり、基層凶
は面積倍率8倍以上、好ましくは10〜58音に延伸さ
れる。延伸後熱固定又は熱処理されるが、基層風の融点
以下の温度で4〜6の抄、間行われ、緊張或いは緩和固
定される。本発明は前記未延伸溶融状複合体や、又はど
ちらか一方が溶融していたり、引続いて行われる延伸に
より表面層B)が溶融又はほとんど軟化流動しうる状態
にあり、その上本熱処理又は熱固定により基層凶の融点
以下でも表面層‘B’は溶融又は軟化流動し、基層■の
表面空洞層に表面層曲の重合体フィルムが流入、或いは
浸透、又は化学的結合し基層■と表面層{B}の境界面
を有さず、やや不明瞭に層の変化が生じる点が大きな特
徴である。
延伸によって基体フィルムは膜表面に対し平行な層状に
走る扇平微細空洞を多数生成し、基層フィルムは2軸配
向される。この空洞の生成量は延伸倍率が増加する程増
す鏡向にあり延伸温度が低い程増える懐向がある。また
このフィルムにコロナ放電処理、火焔処理等の表面活性
化処理を施してもよい。
なお、本発明のフィルムの製造において重合体に少量の
安定剤、帯電防止剤、染料、顔料等の添加剤を混合する
こともできる。かくして得られたフィルムは基層が多数
の微細空洞を含有し、全光線透過率で70%以下のもの
で空洞含有率が10−85%を有し、寸法安定性がよく
断熱性を有し、表面層【即ま一軸又は二鼠延伸され、フ
ィルム全体として表面光沢が著しく優れ45oで測定し
た光沢度が40%以上で、且つ低温部でのヒ−トシール
性を有したものである。
そして基層凶と表面層{B}との接合力は極めて強く、
従来得られなかった特性を示した。実際に袋に被包装物
を充填し、その実用強度を比較したが著しく本発明が優
れている事がわかつた。本発明の包装材料に更に、公知
の方法で他のフィルム又は紙、繊維状ウヱッブ等をラミ
ネートする事が出来る事は言うまでもない。
このように本発明フィルムは優れた機能を有するので、
各種食品包装、化粧品包装、携帯用カイロ袋、蒸着用材
料、ブックカバー、絶縁材料、ェンボス加工用材料、粘
着テープ、ラベル等多方向に用いうる。しかし特に好ま
しい使い方は本発明の特徴である、外観の光沢、光輝性
による光高級イメージに加え、密封性による被包装物の
変質、汚染防止と更に断見性により保温効果、又は冷業
、冷凍食品などの保冷効果等を利用した使い方に効果を
発揮する。以下実施例を挙げて本発明を説明する。
尚、実施例中の測定項目の測定法は下記の如くである。
‘1} 光沢度JIS−Z874により測定、入射角度
45度脚 全光線透過率JIS−K6714により測定 ‘3’ 熱収縮率 12ぴ0の加熱空気中で5分間放置したときの収縮率。
‘4} 空洞含有率フィルムの見掛け密度dを測定し次
式より算出した。
空洞含有率=100×(・一言) ただし、 である。
(式中p,は支持体重合体、p2 は非相溶重合体、p
3 は無機物質の密度を示す。
M,は支持体重合体、地は非相熔重合体、M3は無機物
質の混合割合を示す。)■ ヒートシール性東洋精機社
製、熱傾斜式ヒートシーラーでヒートシール後、引張試
験器で20伍帆/minの引張速度で強度を測定。
‘6} 密封性 自動包装機により160qC、80ケ/minの包装条
件でシールされた部分の気密性を水漏れ量により判断し
た。
箱状に形成された外装体を包装後、取出し、これに水道
水を50cc入れ、1分間に漏れる量を測定した。
クラス 水漏れ量A
O−10cc′minB
II−20 〃C
21−30 〃D
31−50 〃E
50以上実施例 1固有粘度0.
8の′夕のポリエチレンテレフタレ−トとアイソタクテ
イツクポリプロピレン(固有粘度1.9d‘/夕135
00テトラリン溶液で測定)とを80:2広重量比で混
合した基層凶と表面層脚にはポリプチレンテレフタレー
ト/ポリテトラメチレンオキサイド共重合体(ポリテト
ラメチレンキサイド含有率15重量%)を別個の押圧機
で溶融押出して、B/A/Bの3層になるように共押出
した。
得られた未延伸フィルムを縦方向に95qoで3.5倍
、横方向に1160で3.母音延伸し、引続いて210
℃で1の砂・間熱固定した。基層凶の空洞含有率は45
%であった。
表−1 光沢度 115% 光線透過率 20% 熱収縮率 2.5%(180qC×30
分)空洞含有率 45%ヒートシール性
180o0 210タ′弧200q○ 26000密封
性 A 延伸性 良 好 尚本発明のフィルム保温性を調べる為に袋を形成し、2
00こ0の約70oCの熱湯を密封包装しその温度低下
を調べた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 延伸により形成された空洞の空洞含有率が10〜8
    5%である基層(A)と、少なくともその片面に光沢度
    が40%以上であり、融点が200℃以下のポリエステ
    ル系共重合体かまたは該共重合体を含有する重合体混合
    物により構成された表面層(B)とが熱接着され、かつ
    該表面層(B)全体の中で占める上記ポリエステル系共
    重合体が25〜100(重量)%であることを特徴とす
    るヒートシール性を有し光沢の優れた、断熱性を有する
    包装材料。
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