JPS6025872A - 高速艇 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野： 本発明は、航走姿勢を制御できる鉛量を有することによ
シ、高速域における造波抵抗を減少させ、原動機負荷の
軽減を通じて燃料消費を大巾に節減した、いわゆる省エ
ネルギー高速艇に係るものである。

従来技術： 専用軌道等又は複雑な空港設備を必要とする陸上輸送機
関又は航空輸送に較べて、目的地への到達時間さえ短縮
できるならば海上輸送機関は大賀の輸送効率がすぐれた
ものであることはいうまでもない。

このような観点からは高速商船が有用されるが、特に輸
送需要に弾力性をもって対応できる高速艇の活用度は大
きいものがある。たとえば、１２０〜１３０人乗シで２
５ノット程度の高速旅客艇の就航が多くみられるのはそ
の１例である。

高性能艇としては、水中翼船若しくは双胴高速艇も存在
するが、いずれも船価高のために運航採算をとシ難いの
が現状であシ、一方、現用されている高速艇は燃料消費
率が悪く、燃料の高騰と共に遂年運航採算を圧迫するに
至っており、高速艇における燃料消費率の改善がなされ
るなれば、その有用性は一段と高まるのは自明で、この
ような輸送形態に適用できる燃料消費率の良好な、いわ
ゆる省エネルギーの高速艇の開発が要望されていたので
ある。

発明の目的： 本発明は斯かる現況に鑑がみ、航走中の姿勢、特に縦傾
斜角度を水平位に可及的に収斂せしめることにより造波
抵抗を極めて小さくシ、同級の容■ 載能力又は同等の巡航速度を、在来の高速艇よりＳ１竺
済的な燃料消費率となし、又は１５〜２０チの主機所要
出力を低減しつつ得られる新規な高速艇を提案せんとし
てなされたもので、双胴船尾（セミ・カタマシン）を採
用すると共に船尾双胴間に角度可変の水平舵を架設し、
同時に船首造波発生点の前後位置を調節し船首砕波を抑
制できる尖鋭な鉛片形状・に形成した新船型を有する高
速艇の提供を目的としている。

発明の構成： 以下本発明の高速艇の１実施例を図面に基づき説明する
。

先づ、在来の高速艇の航走姿勢は、船首が浮上して半滑
走状態となっておシ、排水量紘減少するにも拘らず、船
首並びに船首近接部で激しく砕波すると共に船尾は沈下
し、この部分においても著しく砕波現象を起し全体的に
造波抵抗ががなシ大きなものとなっており、又双胴船で
は双胴間に誘導抵抗ケ生じ、いずれもこれらの抵抗に打
ちかって高速力を得べく機関出力をやむなく犬としてい
る。これらの在来艇は第４図〜第６図に示すように、艇
体（１γの船首部は通常型であシ水線形状（２γは膨出
したラインとなされるために、船首部分での砕波は造波
部（５）となり、船尾での砕波は船尾波（６）となって
大きな造波抵抗をもたらし、高速になれば船首部分は海
面（４）よシ浮揚すると共に船尾部分は降下し、増速と
共にこの傾向は大となシ船体縦傾斜は増大し造波抵抗も
ますます大きくなるので所要の速度を得るには主機（３
）を上記のととく出力の大きなものとしていたのである
。

本発明はこれらの問題点を解消することに理論的根拠を
おくものであって、第１図、第２図又は第３図に示すよ
うに、現用艇に較べて斬新な水線形状（２）を採択した
。すなわち、艇体（１）の船尾部は双胴船尾Ｑｌ）とな
し、船底中央部から上昇流となるジェット流（１１’Ｉ
ｒ導き船尾波（６）を抑制し、又、船首部は鋭く尖った
船首材となすことによシ、波浪衝撃を緩和し船首浮揚量
を抑え、また、船首砕波を小さくして船首砕波による抵
抗増加を防止する。

さらに双胴船尾αη（ロ）間には、水平に対して適宜可
変角度をとることができる水平舵（２）を架設し、船体
中央部から導かれるジェット流（至）に作用して船尾浮
揚力を発生させ船尾部の沈下を防ぐようにするのである
。この可変角度となされた水平舵曹は、その中立位置が
適宜の迎角となるのが好ましく、さらにこの水平舵（６
）は、船長方向に直角に取付けられた張架シャフトと流
体圧との組合わせ機構によシ、その作用角度が航走中に
も調節できるのであり、この操作は操舵室（８）に航走
中の船体姿勢の検出計を装備し、その検出値に即応して
水平舵によシ船体中央部船底から流出する双胴間流れは
ジェット流となって船尾波浪くずれを防止し、造波量を
大巾に減少させており、次に船尾に装備した作用角度を
可変とした水平舵の機能についてみれば、双胴船尾の船
体中心部のジェット流は、他の双胴船の双胴間流や、没
水船の船体周り流れよりも安定した定常流となって、本
発明における水平舵の作用効果を高め、安定した船尾浮
揚力が得られるのである。さらに鋭く尖った斬新力船首
材の採用は、航走中に波浪がもたらす船首衝撃を緩和す
ると共に、これが船首砕波を抑え、同時に高速時の流れ
の動圧力による船首浮揚量を減少させることに貢献して
いる。

また、本発明の船首は造波抵抗理論計算に基づく高速域
低抵抗船体形状の採用によシ本質的に造波量が少ない。

従ってチャインラインはその採用を極力少なくすること
ができ、抵抗を増加させるチャインラインを全たく又は
殆んどもたないことは船体抵抗の低減化を一層効果的と
している。

本発明にみる双胴船尾型は、双胴船よりも構造が簡単で
あるのみならず、巾広浅喫水となシ、甲板面積を拡大さ
せ易く、復原力並びに操縦性の向上にも有効であって、
又、浮心との関連で主機塔載位置は在来の高速艇よりも
後方へ移すことが可能となるので諸室配置が行ない易い
。

発明の効果： このように船尾部は双胴船尾となし、船首部は水線形状
において鋭く尖った構成となされた船渠を有する本発明
の高速艇の、航走中の船首浮揚量、船尾沈下量並びに船
体縦傾斜角を速力をベースにして在来の茜速艇と対比す
ると、在来艇では増速に伴って船尾沈下量が大きく、高
速域では船首浮揚はますます甚しくなり船体縦傾斜が約
３度に達するほど増大し、造波抵抗を著しく増加させて
いる。これに対し本発明の高速艇では水平舵によりもた
らされる浮力のために船尾沈下量が少なく、高速になる
と若干の船首浮揚があっても船尾沈下が減少し、船体が
全体的に持上げられて浮上し、造波現象は少くなり、排
水量が減じ、抵抗も減少することが確認され、船体縦傾
斜は多くても１６５度を超さない程度で、スピードの変
化があってもこの航走姿勢は安定している。

本発明の高速艇は、双胴船尾となした後端の中央部を切
込むことによって、浸水面積を在来の高速艇とほぼ同じ
大きさにすることができ摩擦抵は特に増大することはな
く、又、双胴船尾間に取付けた作用角度可変の水平舵も
大きな抵抗増加とはならない。一方、形状抵抗は在来艇
においては摩擦抵抗の３０チ程度であるが本発明の高速
艇においては水平舵付きでおってもこれｔ−３４〜３５
チ程度となし得るのであシ、又造波抵抗が主体の船であ
るが、形状抵抗は、誘導抵抗といわれる双胴船のそれよ
りも格段に小さいことは性能向上の見地から本発明の有
利な点である。

以上の説明のごとく本発明の高速艇は、造波抵抗を減少
させる船渠を採択したことによυ、すぐれた燃料消費率
をもって運航コストを大巾に節減可能としたもので、本
発明の要旨に従うものであればその技術的思想は上記の
実施例に限定されることはなく、それらから導かれる応
用、転用若しくは変形は、すべて本発明の技術的範囲に
包含されるものであることはいうまでもない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の１実施例を示す説明図で第１
図は底面図、第２図は側面図、第３図は背面図である。 第４図は在来の高速艇の底面図、第５図は同じく側面図
、第６図は同じく背面図である０ （ＩＨＩγ・・・艇体　（２）　（２７・・・水線形状
（３）・・・主機　（４）・・・海面 （５）・・・造波部　（６）・・・船尾波（７）・・・
舵　（８）・・・操舵室 （１１）・・・双胴船尾　（２）・・・水平舵αト・・
ジェット流

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、船尾部を双胴船尾となして、その双胴船尾間の水線
   下には作用角度を適宜とした水平舵を設けると共に、船
   体中央部船底から流出する双胴間流れをジェット上昇流
   として上記水平舵に導く鉛量を有し、高速航走時にはジ
   ェット流中における水平舵の作用によ多安定した船尾浮
   揚力を生起して船体縦傾斜が極めて小さい航走姿勢を保
   つことによシ造波抵抗を軽減し得る構成としたことを／
   ４？徴とする高速艇。 ２、特許請求の範囲第１項記載の鉛量において、航走中
   に波浪がもたらす船首衝撃を緩和すると共に船首砕波を
   抑止できるような鋭い尖った水線形状の船首としたこと
   を特徴とする高速艇。