JPS60248891A - イオン交換膜電解槽への塩水の供給方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 、本発明は、ボックス型イオン交換膜電解槽への塩水の
供給方法に関する。

公害上問題のある水銀法会塩電解に代るものとして、ア
スベスト等からなる多孔質中性隔膜により、陽極室、陰
極室を区画する隔膜法電解及び隔膜として陽イオン交換
膜をもちいた、いわゆるイオン交換膜電解が知られてい
る。しかし、隔膜法では高純度の苛性アルカリが得られ
ない欠点があリ、高純度苛性を得る目的で様々な工夫に
より、隔膜法電解槽をイオン交換膜電解槽に改造する技
術が開発されており、例えば特開昭５７−２３０８５号
公報や特開昭５７−４１５Ｂ６号公報が知られている。

これらの隔膜法電解槽を改造したボックス型イオン交換
膜法電解槽は陰極室に対峙する袋状イオン交換膜におお
われた陽極室の上部が開放され、全体を電槽カバーでお
おう事によって、各陽極室が上部で連絡され電槽カバー
内が供給塩水の共通ヘッダーとして働く構造になってい
る。この方法によれば、電解槽中の陽極室の数にかかわ
らず供給塩水ノズルは電槽カバーに１ケ所以上あれば良
いので各陽極室毎に供給ノズルを必要とするフィルター
プレス型イオン交換膜電解槽と比して、著しく簡単な構
造とする事が出来る。

しかし、この電解槽にも大きな欠点がある。即ち供給さ
れる塩水は電解カバーの一端より陽極室上部共通ヘラグ
ーに供給され、各陽極室と共通へラグ−の間を電気分解
反応により発生するハロゲン・ガスのガス・リフト効果
により循環されながら逐次電気分解反応を受け、他端の
淡塩水排出口側に移行し排出される。従って、供給塩水
口側の陽極室内の液組成と排出口側陽極室内の液組成は
大きく異なり、同一の塩濃度及び温度の条件では電気分
解反応をうけていない事になる。即ち、一般的な場合ハ
ロゲン化アルカリ水溶液濃度で言えば、電気分解の進行
に伴い濃度が低下するので、排出口側に近い陽極室はど
濃度が低く、同一電解槽内で濃度分配を持つ事になる。

又、陽極液の温度について言えば、電気分解反応に伴う
発熱により除々に加温されるため排出口側に近い＠極室
はど温度が高く、同一電解槽内で温度分配を持つ事にな
る。同一電解槽内にハロゲン化アルカリ水溶液の濃度分
配及び温度分配が存在する場合は、全体を最適な反応条
件下で電気分解を行う事は出来ない。

このため塩水の電気分解における電気分解用電力費は非
常に大きくなる。

本発明者等は、上記の欠点を解決する方法を鋭意検討し
、ボックス型イオン交換膜電解槽の簡単な構造、安価な
製作費の利点を保持したまま電解槽内の各陽極室の電気
分解条件を均一にし、各陽極室とも最適な条件下で電気
分解が行える様塩水の供給方法を工夫した結果、本発明
に到達したものである。すなわち、本発明は袋状≧オン
交換膜により陽極又は陰極がおおわれ電解槽本体上に電
槽カバーを設ける事により陽極室上部が共通の塩水ヘッ
ダーとなるボックス型イオン交換膜電解槽において、（
１）電槽カバー内に内挿された２個以上の小孔を有する
ヘッダーパイプ又はシャワーノズルより陽極室上部に分
割して塩水を供給するイオン交換膜電解槽への塩水供給
方法、（２）電槽カバー内ニ内挿すれたヘッダーパイプ
より２個所以上の陽極室まで細管で連絡し分割して塩水
を供給するイオン交換膜電解槽への塩水の供給方法、（
３）電槽カバー内に内挿されたヘッダーパイプより各陽
極室まで細管で連絡し各陽極室毎に塩水を供給するイオ
ン交換膜電解槽への塩水の供給方法に関する。

本発明による効果はフィルタープレス型イオン交換膜電
解槽のように各陽極室への供給塩水を均一にするための
特別な装置を設置しなくても各陽極室上の共通塩水ヘッ
ダーで全体が混合され、このため液組成が均一となり、
各陽極室の電気分解条件が均一になり、塩水の電気分解
における電気分解用電力費を削減できることにある。さ
らにボックス型イオン交換膜電解槽の利点を損うことが
ない。

以下図面によって本発明を更に詳細に説明する。

第１図は本発明にかかわるイオン交換脱法電解槽の一実
施態様である。電解槽本体の上方に全面にわたって電槽
カバー７が覆っており、電解槽本体は袋状イオン交換膜
１、ガス抜及び液循環用穴付のシール用プラグ３、陽極
４．陰極５、分離板６があり、電解槽本体上で電槽カバ
ーにより囲まれた部分が各陽極室への塩水の共通ヘッダ
ー８を形成している。該電槽カバー内にヘッダーパイプ
９が内挿されており、ヘッダーパイプ９にあけた小孔よ
り塩水を共通へラグ−に２ケ所以上に分割して供給出来
る。分割供給する小孔の数は各陽極室の数似上ある事が
望ましいが、全体で数り所に均−分布的に設けるだけで
も大きな効果が得られる。又、各小孔を経て分割供給さ
れる各塩水量は同互に等しい事が望ましいが、各陽極室
上の共通塩水ヘッダーで全体が混合される効果が′あり
、フィルタープレス型イオン交換膜電解槽の様に、各陽
極室への供給塩水を均一にするための特別な装置は必要
としない。

本発明にかかわるヘッダーパイプ、シャワーノズル及び
細管の材料は耐塩素性、耐熱性を有するものであればよ
く、例えば４フツ化エチレン、フッ（ｌｆｆ筐チレン・
プロピレン、ニフフ化エチレン。

４フッ化エチレン・エチレン共重合体等のフッ素樹脂、
ポリプロピレン、耐熱性を改善した塩化ビニル樹脂、ゴ
ム及びチタン材が使用出来る。

塩水を分割して供給する方法として、小孔をあけたヘッ
ダーパイプの他に、小孔をあけたシャワーノズル又は陽
極室まで連絡した細管を有するヘッダーパイプによる方
法も可能であり一所望する塩水分割の正確性、製作、設
計の難易性及び製作費用に応じて選定すればよい。

実施例および比較例 米国ダイヤモンド・ジャムロック社製Ｄｓ−４５型隔膜
電解槽を基に、米国デエボン社製のＮｆ−９０１イオン
交換膜を用いて一端が開放された袋状イオン交換膜を作
り陽極をおおう事によって陽極室、陰極室を区画したボ
ックス型イオン交換膜電解槽を製作し、一方には本発明
にかかわる耐熱塩ビ製のヘッダーパイプを電解槽カバー
内に内挿し、該ヘッダーパイプには該電解槽の陽極室の
数と同じ２３テの小孔をそれぞれの陽極室上にあけ塩水
を２３ケ所に分割して供給出来る様にした。他方の電解
槽には電槽カバーの一端に供給塩水のノズルをもうけ、
−ケ所より塩水を供給し比較実験を行った。実験は電気
分解反応条件として電流密度２４　Ａ　／、　６ｎ？　
、陰極室苛性ソーダ濃度３２％、電解槽より払出される
淡塩水の濃度２０口９／ｌ！〜２１０り／１．温度８５
℃に設定し電解分解に要する電圧を測定した。

又、本発明による効果を確認する目的で塩水供給口側陽
極室及び排出口側陽極室の液を分析し、表１の結果を得
、本発明による塩水の分割供給により、電解槽内が均一
な条件となり全体が最適な電気分解条件で反応が行える
事により電解電圧が低下出来る事がわかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は食塩電解槽内に小孔を有するヘッダーパイプを
内挿し、塩水の分割供給方法を示す図である。 １　袋状イオン交換膜 ２　袋状イオン交換膜上端開口部 ６　ガス抜及び液循環用穴を有するシール用プラグ４　
陽極 ５　陰極 ６　分離板 ７　電槽カバー ８　陽極室上部共通ヘッダ一部 ？　小孔を有するヘッダーパイプ １０　塩水供給口 １１　淡塩水排出口 特許出願人　東洋曹達工業株式会社

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）袋状イオン交換膜により陽極又は陰極がおおわれ
   、電解槽本体上に電槽カバーを設ける事により＠極室上
   部が共通の塩水ヘッダーとなるボックス型イオン交換膜
   電解槽において、電槽カバー内に内挿された２個以上の
   小孔を有するヘッダーパイプ又はシャワーノズルより陽
   極室上部に分割して塩水を供給するイオン交換膜電解槽
   への塩水の供給方法。
2. （２）袋状イオン交換膜により陽極又は陰極がおおわれ
   電解槽本体上に電槽カバーを設ける事により陽極室上部
   が共通の塩水ヘッダーとなるボックス型イオン交換膜電
   解槽において、電槽カバー内に内挿されたヘッダーパイ
   プより２個所以上の陽極室まで細管で連絡し分割して塩
   水を供給するイオン交換膜電解槽への塩水の供給方法。
3. （３）袋状イオン交換膜により陽極又は陰極がおおわれ
   電解槽本体上に電槽カバーを設ける小により陽極室上部
   が共通の塩水ヘッダーとなるボックス型イオン交換膜電
   解槽において、電槽カバー内に内挿されたヘッダーパイ
   プより各陽極室まで細管で連絡し、各陽極室毎に塩水を
   供給するイオン交換膜電解槽への塩水の供給方法。