JPS60247466A - 冶金鍋内張の加熱装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、冶金用鍋内装の加熱装置、詳細には、冶金用
鍋の内張施工後、これを加熱乾燥させるに好適な装置に
関する。

〔従来の技術〕

製鉄工程において、溶銑、溶鋼を入れるための溶銑鍋、
溶鋼鍋、タンディツシュ等の各種鍋が使用されておシ、
また、他の炉外精錬工程や、非鉄金属精製工程等におい
てもそれらに類した多種多様の冶金用鍋が使用されてい
る。一般にこれらの鍋は耐火煉瓦や不定形耐火物で内張
シされているが、このような内張耐火物は溶融金属の攪
拌とその流れによる摩耗作用、スラグとの反応、さらに
は加熱・冷却の繰シ返し等によって、摩耗したシ、損傷
したシし、これによって内張シ耐大物が耐用限度を超え
ると中間補修や再築造が行われる。ところで、このよう
な耐火動線内張シ施工ままの状態では水分を含んでおシ
、このためそのまま溶融金属を受け入れて使用すると急
速加熱による爆裂を起してしまう。このため、これらの
鍋は内張〕耐大物中の水分を充分に除去してから使用さ
れる。またこのような水分の除去を目的とした他にも、
内張耐火物を加熱して鍋内の温度を昇温してから溶融金
属を入れるという方法が一般に採られている。

このため従来では、第６図に示すような方法で鍋の乾燥
、加熱が行われている。図は取ｆＩＩ４ｔ−示すもので
あるが、その構造は外殻鉄皮（９）の内側に耐火煉瓦か
らなる内壁α０（永久張シ）が構築され、その内側にキ
ャスタブル耐火物で内張Ｑρが流し込み施工によシ設け
られている。鍋の底部にも耐火物による内張（２）が設
けられ、その内張は外側が流し込み施工された不定形耐
火物によシ、また内側が耐火煉瓦によシそれぞれ構成さ
れている。また０Ｉは鍋の使用によって損傷の激しいコ
ーナ一部を保護するだめのコーナ一部煉瓦である。そし
て、このような鋼重）を乾燥、加熱する場合、加熱用バ
ーナ０４を取付けるための開口部を複数の燃焼排ガス口
Ｑ、りが設けられた鍋蓋（ロ）で鍋←）を密閉し、加熱
用バーナα◆でＣガス等の燃料を燃焼させて燃焼ガスを
下向きに噴射させ、燃焼排ガス口θｅから燃焼ガスを排
出せしめるものである。この方法では、燃焼ガスの流れ
は概ね図示するような状態になシ、この燃焼ガスの放射
熱及び対流伝熱によって内張が加熱される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような従来の方式は、熱効率（内張
シ耐大物の吸収熱量７尭生熱量ｘｚｏｏ）　は数係と極
めて低く、高温の燃焼ガスが排ガス口（至）から棄てら
れているのが爽秋である。これを改善するため、高温排
ガスをレキュペレータに導入して燃料ガス及び燃焼用空
気を予熱することも考えられるが、高温排ガスの顕熱を
充分に回収しようとすると、レキュペレータの規模を極
めて大きくする必要があるという設備上の問題がある。

またこのような熱効率の悪さから、全体の乾燥・加熱が
終了するのに５０〜６０時間を要し、１つの鍋を乾燥・
加熱するために極めて大きな熱ｔ１に必要とするという
問題がある・ 本発明はこのような従来の問題点に鑑みなされたもので
、冶金用鍋の乾燥・加熱を効率良く経済的に行うことが
できる装置を提供せんとするものである。

〔問題を解決するだめの手段〕

このため本発明は、鍋上端に位置せしめられるべき筒状
の本体と、該本体の内側に間隔をおいて少なくとも上下
２段に設けられる通気性耐熱板と、鍋内部に面した最下
部の通気性耐熱板に下向きに取付けられる加熱用バーナ
と、上下の通気性耐熱板によって仕切られる本体内部の
空間を通じて加熱バーナに接続され、内部に流通する燃
焼用ガスが予熱されるよう前記空間内で熱交換用に折曲
して配管されてなる燃焼用ガス供給管とからなることを
その基本的特徴とする。

〔作　用〕

以上の構成によれば、加熱用バーナからの燃焼ガスは鍋
内部を直接加熱するとともに、通気性耐熱板を通じて外
部へ排出される過程で該通気性耐熱板を高温に加熱し、
この通気性耐熱板の輻射熱によシ、その下部の鍋内がさ
らに加熱される。また上下の通気性耐熱板間の空０間内
に位置した燃焼用ガス供給管内の燃焼用ガスは、燃焼ガ
スの熱及び通気性耐熱板の輻射熱との熱交換によシ効率
的予熱され、熱効率が高められる。

〔実施例〕

以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図及び第２図は本発明の一実施例を示すもので、装
置（イ）は鍋上端に上載可能な蓋状体であって、鍋上端
に位置せしめられるべき筒状の本体（１）、該本体の内
側に上下２段に設けられる通気性耐熱板（２人）及び（
２Ｂ）　、下部の通気性耐熱板に取付けられる加熱用バ
ーナ（３）、及び上下の通気性耐熱板間の空間内で熱交
換用に折曲して配管される燃焼用ガス供給管（４）から
なっている。

前記本体（１）は気密性を有する構造部材を構成するも
ので、その下端を鍋幹）の上端縁に当接できるようにな
っている◎この本体（１ンは、例えば耐熱鋼からなる筒
体とこれに内張シされる耐火物等から構成される。

前記通気性耐熱板（２人）及び（２Ｂ）　ｉｔ筒状の本
体（１）の内側に張設され、両板体間には空間＠）が形
成されている。この通気性耐熱板（２）は耐熱金属又は
セラミック等から構成され、これらの素側をコイル状、
網状、繊維状或いは多孔質板状とすることによシ通気性
をもたせである。一般には網状、繊維状或いは多孔質板
状の通気性の板体を適宜重ね合せてｌＯ〜２０園程度の
厚さに構成せしめ、大きな熱輻射率と適度の燃焼ガス流
動抵抗が得られるようにしている・この通気性耐熱板と
しては、例えば線径０．８　ｍ　、目開き２４間の高Ｎ
ｉ−高Ｃｒステンレス鋼金網’ｉｌＯ〜１５枚重ね合せ
１０〜１５ｍの板状体としたものがあげられる。

またセラミックの板体としては、所謂セラミック７オー
ム（セラミック多孔質材料）、細い糸状のセラミックを
縦横に配列した板体、繊維状に織シ込Ｘ７だセラミック
を焼成して得られた板体等が用いられる。

この通気性耐熱板（２〕は、気孔率が太きいため単位体
積当シの熱容量は見掛上小さくなるが）耐熱板の組織で
ある網状、繊維状の糸が細くメツシュが細かい程熱伝達
は良く、その結果ガスエンタルピーが輻射エネルギーと
して鍋内部へ有効に還元される。

前記加熱用バーナ（３）は、下部の通気性耐熱板（２人
）に下向きに取付けられている。前記通気性耐熱板（２
Ａ）の中央部には、バーナ取付部（５）が設けられ、こ
の取付部を貫くように加熱用バーナ（３）が取付けられ
ている・上記バーナ取付部（５）は強度を出すため本体
（１）に連結部（５１）を介して連結されている。

前記燃焼用ガス供給管は、本実施例では、燃料供給管（
４ａ）と空気供給管（４ｂ）とから構成され、これらの
供給管（４ａ）　（４ｂ）は本体（１）を貫いて上下通
気性耐熱板間の空間（Ｓ）内に導かれ、前記加熱用バー
ナ（３）に接続されている。これらの供給管（４ａ）　
（４ｂ）は、空間（Ｓ）内で燃焼ガス自体の熱及び通気
性耐熱板の輻射熱との熱交換ができるよう、熱交換用に
折曲して配管（４１ａ）（４ｘｂ）され、本実施例では
同心状に巻かれるように配管されている。なお、この配
管の構成は蛇管状等、適宜なものとすることができる・ 以上の構成の装置（イ）はガイド体（６）に沿って昇降
自在な昇降体（７）に本体（１１１に介して保持され、
移動台車（８）によって所定位置に置かれた鍋←）の上
部に下され、その本体（１）が鍋←）の上端縁に密着当
接するようにして保持される□第３図は本発明の他の実
施例を示すもので、本実施例では、通気性耐熱板（２）
を上下３段とし、上部と中間部の通気性耐熱板（２ｃ）
及び（２ｂ）間の空間（Ｓりに燃料供給管（４ａ）’を
熱交換用に配管（４１ａ）　Ｌ　、”＊た中間部と下部
の通気性耐熱板（２ｂ）及び（２ａ）間の空間（Ｓｌ）
に空気供給管（４ｂ）を同じく熱交換用に配管（４１ｂ
）シ、両供給管（４ａ）（４ｂ）　’ｔ−それぞれ加熱
用バーナ（３）に接続するようにしたものである。一般
に燃料ガスは予熱過剰になるとクラッキングを起すおそ
れがあシ、このため本実施例では通気性耐熱板（２）に
よって仕切られる空間を上下２段とし、予熱効果が少な
い上部空間（Ｓ２）に燃料供給管（４ａ）を配管するよ
うにしている。ｔｉ同様の理由から、本実施例及び第１
図に示す実施例ともに、空間（Ｓ）　（８１）　（８２
）内、での熱交換用の配管は、燃料供給管（４ａ）のは
うが空気供給管（４ｂ）よシも短く構成されている。

なお、上記各実施例では燃焼用ガスとして燃料ガス及び
燃焼用空気の両方が予熱の対象となっているが、例えば
積極的な予熱の対象を燃焼用空気だけに限るようにする
こともでき、この場合には空気供給管（４ｂ）のみを熱
交換用に配管せしめる。

廖た、本発明では、第、４図に示すように本体（１）内
に多数段の通気性耐熱板（２）を設け、各通気性耐熱板
間の空間（Ｓ）に順次配管（４１）　（本実施例では空
気用の供給管）を通すような構造とすることができる。

これによって、よシ大きな熱の遮断効果と熱回収効果と
が得られる。

以上の如き各実施例の装置では、装置（イ）が鍋（ロ）
の上部に蓋状に位置せしめられた状態で加熱用バーナ（
３）に供給管（４ａ）及び（４ｂ）によシ空気及び燃料
ガスが供給される。加熱用ノ（−す（３）からの燃焼ガ
スは鍋の内張α）（２）やコーナ一部煉瓦α、１直接加
熱し、しかる後通気性耐熱板（２）及びそれらの間の空
間（Ｓ）を通って外部に排出される。そして、このよう
な燃焼ガス流通の過程において、燃焼ガスが通気性耐熱
板（２）を加熱し、このように加熱された下部の通気性
耐熱板（２Ａ）　（２ａ）から放出される輻射熱によシ
その下方の鍋内張加熱がよシ一層促進される。

一方、上記通気性耐熱板（２ンを通じて空間（Ｓ）（Ｓ
ｓ）　（Ｓｔ）内を流通する燃焼ガスは、その空間内に
おける各供給管の熱交換用配管（４１ａ）（４１ｂ）を
加熱するとともに、燃焼ガスの通過によって加熱された
各通気性耐熱板（２）の輻射熱によって上記加熱がよシ
一層促進され、上記配管（４１ＪＬ）　（４ｘｂ）中の
空気及び燃料ガスを効率的に予熱する。このように予熱
された燃焼用ガスは加熱用バーナ（３）に送られ、効率
良く燃焼せしめられる。一般に、下部の通気性耐熱板（
２人）（２ａ）　ｔ−通過した燃焼ガス温度は６００〜
９００℃程度であシ、このような温度のガスによシ上記
燃焼用ガスの予熱が行われる。

通気性耐熱板（２）は表面積が太きく、また、特に金属
細線で構成されているような場合その対流熱伝達係数が
極めて高いため、燃焼ガスの通過によシ高温に加熱され
、その輻射熱による鍋内張αυ等や配管（４１）の加熱
効果を十分期待することができる。ｔた、燃焼ガスは、
第６図に示すように数ケ所の排気口から排出されるとい
うものではなく、通気性耐熱板（２）を通じて均一に外
部に排出されるため、鍋内でその底部から上昇する燃焼
ガスの流れは周方向で均一なものとなシ、鋼屑方向での
加熱・乾燥が均一化される。

また第３図に示す装置では、配管（４１ｂ）内を流通す
る燃焼用空気の予熱が効果的に行われるとともに、燃料
ガス予熱用の配管（４１ａ）　ｔ−通気性耐熱板（２）
を介して上段に設けであるため、クラッキングの原因と
なる過剰な予熱が防止される。

以上のような本発明の装置（イ）による鍋（ロ）の加熱
では、最上部の通気性耐熱板（２）から排出される排ガ
スの温度は３００〜６００℃程度まで低下せしめられる
ものであシ、燃焼ガスの熱エネルギーを有効に利用する
ことができる。

第５図は、第１図に示されるような本発明の装置（但し
燃料ガス予熱用の配管は無し）と第６図に示されるよう
な従来の装置とによシ、試験用鍋の加熱実験を行った際
の鍋内張材内部の温度変化を経時的に示すものである。

鍋内の温度測定点は、各図面中０点（側壁耐火物内部）
及び０点（鍋底コーナ一部耐火物内部）であシ、またこ
の時の試験用鍋及び本発明加熱装置の諸元は以下の通り
である。

Ｏ試験用鍋　外径×高さ：　１０６７ｍ＋ｎＸ　１０１
０５Ｏ内張条件 ・材質：キャスタプル耐火材 ・側壁厚：５０胡 祷鍋底厚：１００叫 ０加熱装置　通気性耐熱板 炭化硅素：　３０簡 気孔率二８７％ 空気予熱用配管：　２０Ａ　、２２ｍ 第５図から判るように、本発明装置では高い熱効率が得
られるものでちゃ、この実験例では燃料投入量で２３％
の省エネルギー効果があった。

〔発明の効果〕

以上述べた本発明によれば、冶金用鍋を適切に加熱する
ことができるとともに、このような適切な加熱と燃焼用
ガスの効率的な予熱とによシ、熱効率を従来の数チ程度
から２０チ以上まで向上せしめ、これらによシ燃料原単
位の低減と内張乾燥等に要する時間の大幅な短縮とを可
能ならしめ、鍋内張の加熱・乾燥を従来に較べ能率的且
つ経済的に実施する゛ことができる効果がある。また本
発明装置は、加熱用バーナと燃焼用ガス予熱用の熱交換
装置とが一体化された構造であるため、外部にレキュペ
ータ等の設備を設けるような場合に較べ、熱効率良く燃
焼ガスの予熱を行うことができるとともに、排ガス煙道
等の設備を不要ならしめ、しかもコンパクトな構造とす
ることができる等の構造上の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の一実施例を示すもので、第
１図は縦断面図、第２図は第１図中ｎ−＋１線に沿う断
面図である。第３図は本発明の他の実施例な示す縦断面
図である。第４図は本発明本体部の他の実施例を示す縦
断面図である。第５図は、本発明による装置によシ加熱
された鍋内張内部の経時的温度変イ６を従来装置による
ものと比較して示すものである。第６図は従来装置を示
す説明図である。 図において、（１）は本体、（２Ｘ２Ａ８２Ｂ）（２ａ
Ｘ２ｂ）（２ｃ）は通気性耐熱板、（３）は加熱バーナ
、（４ａ）（４ｂ）は燃焼用ガス供給管、（４ｘ）Ｕｌ
ａＸｏｂ）ＩｒｉＲ＝管、（ＳＸ８１）（Ｓりは空間、
（イ）は本発明装置を各示す０特許出願人　日本鋼管株
式会社 発　明　者　藤　林　晃　夫 同　寺　本　豊　料 量　杉　山　峻　− 同　上　野　康 代理人弁理士　吉　原　省　玉 量　同　高　橋　消 量　弁護士　吉　原　弘　子

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 鍋上端に位置せしめるべき筒状の本体と、該本体の内側
   に間隔をおいて少なくとも上下２段に設けられる通気性
   耐熱板と、鍋内部に面した最下部の通気性耐熱板に下向
   きに取付けられる加熱用バーナと、上下の通気性耐熱板
   によって仕切られる本体内部の空間を通じて加熱バーナ
   に接続され、内部に流通する燃焼用ガスが予熱されるよ
   う前記空間内で熱交換用に折曲して配管されてなる燃焼
   用ガス供給管とからなる冶金鍋内張の加熱装置。