JPS6024708Y2 - コネクシヨンリンク嵌合機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は海洋構造物等の係留装置のコネクションリンク
嵌合機構に関するものである。

海洋構造物（半潜木彫石油掘削装置、大形海洋パージ等
）は、ある程度の深度まではワイヤロープまたはチェノ
のいずれか一方を使用して係留を行なっている。

ワイヤロープ又はチェノの単独使用はその製品の持って
いる特性を生かし、高把駆力、収納の容易さ、弾力性等
の特徴をそれぞれ発揮できるように使い分けを行なって
いる。

係留深度が深くなるにつけ、係留装置に対して高把駆力
、長距離の係留ライン長さが要求される。

これに対応して係留ラインは収納メリットのあるワイヤ
ロープと高把駆力を出せるチェノとの組合せによる係留
ラインシステムが実用化された。

この場合、ワイヤロープとチェノを連結するコネクショ
ンリンクは係留中高い係留ライン張力に耐え得ることは
もとより、又、係留ラインの回収、繰出し時海洋構造物
に設置した係留装置用の滑車（固定滑車及びスイング式
滑車を指す。

）上をコネクションリンクが通過する時にワイヤロープ
に無理な力を与えて曲げ発生させ損傷させることの無い
ような構造及び形状を必要とする。

即ち、第１図に示すように、ワイヤロープ０１とチェノ
０２を連結するコネクションリンク０３に十字継手を使
用してワイヤロープ０１を固定したスリーブ０４が前後
、左右自由に運動が可能としている。

これによってコネクションリンク０３が滑車０５上を通
過する時ワイヤロープに無理な曲げを発生させない。

しかしこれは１、十字継手機構を採用しているので、コ
ネクションリンク０３が大形となり、またピン部分の摩
耗、異物の噛み込みによるトラブルの発生する恐れがあ
り、また、コネクションリンク０３及び滑車０５が大き
く大がかりな装置が必要でコスト的に不利である。

等の次点があった。

第２図はワイヤロープ０１とチェノ０２を連結するコネ
クションリンク０６に凸状拡大部０６ａを設け、これと
嵌合う滑車０７の外周部に凹状溝０７ａを有する係留装
置で、滑車０７の凸状拡大部０６ａで嵌合ったコネクシ
ョンリンク０６はワイヤロープ０１の巻込みにつれてワ
イヤロープ０１に無理な曲げを発生しない様滑車凹りＯ
７ａ内でワイヤロープ位置を保持する。

しかし、これは、滑車０７上をコネクションリンク０６
が通過出来る角度は構造上より約４５°までであり、９
０°以上の巻付角が必要な固定滑車等には使用出来ない
。

等の欠点があった。本考案は上記従来のコネクションリ
ンクの次点を解消し、滑車上を１８０度ワイヤロープを
損傷しないで通過できうるコンパクトかつ構造の簡単な
又故障のないコネクションリンク及び滑車を提供するこ
とを目的とする。

第３図ないし第１０図は本考案の一実施例を示したもの
で、第３図ないし第５図にコネクションリンク１の形状
および構成を示す。

２はケンタシャツクル、３はワイヤロープ用ポールコネ
クタ、４はチェノ用ポールコネクタ、５はワイヤロープ
、６はチェノ、７は滑車である。

ワイヤロープ用ホールコネクタ３は外周形状がラッパ状
３ａで、両端にワイヤロープ５を溶湯合金で固着するソ
ケット部３ｂおよびケンタシャツクル２を連結する連結
環３Ｃを有している。

チェノ用ボールコネクタ４は外周形状が半球面状４ａで
、両端に連結環４ｂ、４ｃを有し夫々ケンタシャツクル
２と連結し、半球面状４ａ側のケンタシャツクル２には
チェノ６を連結している。

ワイヤロープ用ポールコネクタ３、ケンタシャツクル２
およびチェノ用ポールコネクタ４でコネクションリンク
１を構成する。

滑車７の外周にワイヤロープ５とチェノ６のうち竪チェ
ンが通過する溝７ａおよびワイヤロープ用ポールコネク
タ３、チェノ用ポールコネクタ４とチェノ６のうち横チ
エンを保持する凹形外縁部溝７ｂを設けている。

第６図は本考案を装置した係留ラインを海洋構造物１１
内に収納した状態図である。

チェノ６の長さはアンカ１２が構造物１１のアンカラッ
ク１３に納まった位置から構造物１１内に設けているア
ンカウィンチ１４まででアンカウィンチ１４の直前にコ
ネクションリンク１を介してワイヤロープ５に連結され
る。

ワイヤロープ５は係留に必要な長さの物をアンカウィン
チ１４のドラムに収納している。

係留装置には方向転向用の固定滑車７及びスイング式滑
車（フェアリーグ）１５が装備されている。

アンカウィンチ１４に収納したワイヤロープ５を繰出し
て係留を行なうが、ワイヤロープ５を繰出し又回収する
時に、滑車７．１５の上をコネクションリンク１、チェ
ノ６、ワイヤロープ５が４５度〜１８０°折曲して通過
する。

滑車７上をコネクションリンク１が通過する時、コネク
ションリンク１はワイヤロープ５に損傷を与えないよう
に作用する。

第７図から第１０図でに滑車７上のコネクションリンク
１の作動と作用を示す。

第７図はコネクションリンク１が滑車７に接近した状態
を示す。

係留ラインの中心線Ａ−Ａは図示したように滑車７に巻
き付は部分以外は張力によって直線を威す。

第８図はワイヤロープ用ポールコネクタ３が滑車７に嵌
合った状態を示す。

ワイヤロープ５の巻込みにつれてワイヤロープ用ポール
コネクタ３のラッパ形外周部３ａ犬径部分が滑車７の凹
状外縁溝７ｂの外径部分と接し嵌合を行なう。

ワイヤロープ用ポールコネクタ３と滑車７の嵌合は常に
係留ラインの中心線Ａ−Ａが滑車７の接線上直線を保つ
ように行なう。

又、形状はこの作用を行なうような特殊な形状である。

ワイヤロープ用ポールコネクタ３と凹状外縁溝７ｂの滑
車７の作用により、滑車７接触点からワイヤロープ用ポ
ールコネクタ３までの係留ライン中心線が滑車７の接線
上を直線で保てばワイヤローブ用ポールコネクタ３出口
のワイヤロープ５は曲げられず損傷しない。

第８図に示すようにワイヤロープ５直線ラインＡ−Ａに
対し、コネクションリンク１の進行につれＢ−Ｂの係留
ラインが発生する。

これは係留ラインＡ−Ａを滑車７上に直線で限定するた
めで、この係留ラインの折り曲げはワイヤ用ポールコネ
クタ３の連結環３Ｃとケンタシャツクル２の連結により
自由に得られる。

第９図、第１０図はコネクションリンク１の進行状態を
示す。

ケンタシャツクル２′Ｃ一連結したワイヤ用ホールコネ
クタ３とチェノ用ポールコネクタ４が滑車７の凹状外縁
溝７ｂに嵌合うと、連結用のケンタシャツクル２の組合
せにより係留ラインはＡ−Ａ、Ｂ−Ｂ、Ｃ−Ｃ，Ｄ−Ｄ
と折り曲げ作用を行なう。

以上述べたように、コネクションリンク１は滑車７上を
ワイヤロープ５の取付部Ａ−Ａラインを直線に保ちなが
ら各ケンタシャツクル２の両端連結部で折れ曲り運動を
行ない、最終的には第１０図に示すように滑車７上に配
列され通過する。

チェノ６、コネクションリンク１そしてワイヤロープ５
と通過順序が逆の場合（ワイヤロープ５の繰り出しの場
合を示す）も、上記に述べた同一作動を行ない、係留ラ
インＡ−Ａを直線で保つ。

又、滑車７上をチェノ６が通過する場合、第５図に示す
ように竪チェン６はｉ７ａにはまり、横チェン６は凹状
外縁溝７ｂにのるよう溝７ａ、７ｂ形状を形威している
。

コネクションリンク１の各部強度は最大係留力にも耐え
る引張り強度を有している。

以上述べたように本考案は、ワイヤロープを固着するソ
ケット部を有し外周形状がラッパ状のワイヤロープ用ポ
ールコネクタと、両側に連結環を有し外周形状が半球面
形状のチェノ用ポールコネクタと、一端にワイヤロープ
用ポールコネクタ、他端にチェノ用ポールコネクタを連
結したケンタシャツクルと、一端にチェノ用ポールコネ
クタの半球面側の連結環、他端にチェノを連結したケン
タシャツクルとにてコネクションリンクを形威し、コネ
クションリンク、およびワイヤロープ、チェノを、チェ
ノのうち竪チェンおよびワイヤロープが通過する溝と、
チェノのうち横チェンおよび両ポールコネクタをガイド
する凹形外縁溝と、を外周に設けた滑車、に嵌合させた
コネクションリンク嵌合機構であるので、 コネクションリンクとしては、 （ｉ） 小型にして高張力に耐え、故障がない。

（ｉｉ） 構造が簡単である。

（ｉｉｉ） 作動が確実である。

（ｉｖ） 滑車上を１８０度支障なく通過できる。

（ｖ）軽量にして安価である。

（ｖｉ） 組立、分解が容易である。

（Ｖｉ） 保守、点検が不要である。

等の効果があり、高把駆力長大な係留ラインを有する係
留システムを得られ、ワイヤロープとチェノを分別しな
いですむ作業性の良い係留ラインとなる等のすぐれた効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来のコネクションリンクの断面
図、第３図ないし第１０図は本考案の一実施例で、第３
図および第４図はコネクションリンクの構成国、第５図
は一部断面の滑車、第６図は係留装置図、第７図、第８
図、第９図、第１０図はコネクションリンクの作動図で
ある。 １・・・・・・コネクションリンク、２・・・・・・ケ
ンタシャックル、３・・・・・・ワイヤロープ用ポール
コネクタ、４・・・・・・チェノ用ポールコネクタ、５
・・・・・・ワイヤロープ、６・・・・・・チェノ、７
・・・・・・滑車。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワイヤロープを固着するソケット部を有し外周形状がラ
   ッパ状のワイヤロープ用ポールコネクタと、両側に連結
   環を有し外周形状が半球面形状のチェノ用ホールコネク
   タと、一端に前記ワイヤロープ用ホールコネクタ、他端
   に前記チェノ用ポールコネクタを連結したケンタシャツ
   クルと、一端に前記チェノ用ポールコネクタの半球面側
   の連結環、他端にチェノを連結したケンタシャックルと
   にてコネクションリンクを形威し、該コネクションリン
   ク、および前記ワイヤロープ、前記チェノを、前記チェ
   ノのうち堅チェンおよび前記ワイヤロープが通過する溝
   と、前記チェノのうち横チェンおよび前記両ポールコネ
   クタをガイドする凹形外縁溝と、を外周に設けた滑車、
   に嵌合させたことを特徴とするコネクションリンク嵌合
   機構。