JPS60238394A - 油分分離性の優れた塑性加工用潤滑処理鋼板 - Google Patents

油分分離性の優れた塑性加工用潤滑処理鋼板

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JPS60238394A
JPS60238394A JP9419584A JP9419584A JPS60238394A JP S60238394 A JPS60238394 A JP S60238394A JP 9419584 A JP9419584 A JP 9419584A JP 9419584 A JP9419584 A JP 9419584A JP S60238394 A JPS60238394 A JP S60238394A
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博 細田
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津川 俊一
Toshiro Ichida
市田 敏郎
Toshio Irie
敏夫 入江
Kiyoshi Komatsu
小松 清士
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の関連する技術分野 本発明は熱延鋼板、冷延鋼板、表面処理鋼板向上に加え
て脱脂液からの油分の分離性(以下、油分分離性という
)の優れた潤滑組成物を被覆させた塑性加工用潤滑処理
鋼板に関するものである。
従来技術 従来、この種の潤滑油処理鋼板としては、例えば特公昭
58−6644号、特公昭5 B −87882号およ
び特公昭54−866号公報に防錆性、脱脂性、廃水処
理性に優れた潤滑処理鋼板が記載1゜°ているが、これ
らの従来技術には含油脱脂液の再生使用に関する油分分
離性の技術思想については披瀝されていない。近年、こ
れらの潤滑処理鋼板に関する閉鎖型脱脂洗浄システムに
ついて問題となっている。特に、潤滑組成物の脱脂液へ
の溶解、乳化等による脱脂洗浄性の低下、および脱脂液
の再生使用することができないという欠点があった。
また、従来において鋼板表面に付着する防錆油、潤滑油
等の油脂類(例えば、鉱物油、動植物油等)を除去する
ために脱脂洗浄処理が行われている。
この脱脂洗浄液としてはアルカリを主体とするビルダー
と非イオン系および/または陰イオン糸界面活性剤とを
主成分とするものが一般的であるが1、これに上記油脂
類がエマルジョン化して蓄積し、その量が増加するのに
つれて脱脂洗浄力は低下し、常に廃棄する必要が生ずる
。このように汚染された脱脂洗浄液を一般に含油脱脂液
と称している。
近年、ユーザーでは公害対策として閉鎖型金属表面処理
を使用した脱脂洗浄処理工程が採用されつつある。すな
わち、かかる閉鎖型装置を使用して脱脂洗浄処理を行う
と、鋼板表面に付着している油脂類は除去され、脱脂液
中に蓄積されるが、その脱脂液は系外に排出することな
く、そのまま脱脂洗浄処理を続けるために油脂類は脱脂
槽内にエマルジョン化油として急激に増加する。このた
めに、脱脂液は老化し、より短時間の処理で脱脂洗浄力
が低下する。
そこで、エマルジョン化油を破壊して脱脂液から油分を
分離し、次いで油層部を除去することにより含油脱脂液
の脱脂洗浄力を回復させる各種の方法が試みられている
。例えば、含油脱脂液を加熱してエマルジョン化油を破
壊した後、油層部を比重差による浮上分離によって除去
する方法が提案されている。しかしながら、加熱ではエ
マルジョン化油は十分に破壊しにくいという難点がある
また、上記加熱方法に代えて無機酸または有機酸を添加
する酸分解法やアルカリ塩を添加する塩析法も提案され
ているが、脱脂浴組成の平衡をくずす竜険があり、しか
も界面活性剤(特に親水性界面活性剤)を多量に含む含
油脱脂液である場合には所望の油分分離効果が得られな
いという問題がある。
本発明者らは、含油脱脂液の再生を効果的に高めるため
に、鋼板に被覆させる潤滑組成物の油分分離性の優れた
潤滑剤および防錆剤について幾多の研究を行った結果、
アルカリ性脱脂液に不溶で非乳化性、非分散性、非可溶
化性で油分分離の脱脂液中のn−ヘキサン抽出物が極端
に少ない潤滑組゛成物を見出した。
発明の目的 本発明は、潤滑剤塗布鋼板を塗装するのに先だち、潤滑
剤を脱脂液で除去する際に生ずる潤滑剤および脱脂液の
混合した廃液を加熱するのみで、その中から油分と簡単
に分離すると共に、この分離された脱脂液を再度使用可
能にした優れた潤滑組成物を塗布した鋼板を提供するこ
とにある〇発明の構成 本発明の油分分離性の優れた塑性加工用潤滑処理鋼板に
おいて、鋼板を処理するのに用いる潤滑組成物は防錆剤
、固形潤滑剤および鉱物油からなり、しかもアルカリ性
脱脂液に不溶であり、かつ非乳化性、非分散性、非可溶
化性であり、その組成比は次の通りである: 防錆剤 2〜20% 固形潤滑剤 65〜98% 鉱物油 0−15% 上記潤滑組成物において、防錆剤は2〜20%、好まし
くは8〜15%の範囲にする。防錆剤が2%未満では十
分な防錆性は得られず、また20%を越えて添加しても
防錆性は向上せず軽済的でない。また固形潤滑剤は65
〜98%、好ましくは65〜90%のllI¥囲にし、
65%未満では潤滑性が悪くなり、また28%を越える
と防錆性が悪くなり、好ましくない。また、鉱物油は0
〜15%、好ましくは0〜10%の範囲にし、15%を
越えると浦?#性および耐ブロッキング性が悪くなり好
ましくない。鉱物油の添加量は潤滑組成物の融点および
脱脂洗浄液温度に基づいて決定する。
本発明において用いる上記防錆剤はアルカリ性脱脂液に
不溶であり、かつ非乳化性、非分散性、非可溶化性であ
ることが必要である。これに対して、アルカリ性脱脂液
に溶解、乳化、分散または可溶化する防錆剤は油分分離
性が悪く使用することができない。また、アルカリ性脱
脂液より比重の大きい防錆油は下部に沈降するために用
いることができない。
本発明において使用できる防錆剤はラノリンバリウム塩
およびナトリウム酸化パラフィンスルホネートである。
これらの防錆剤に対してアルカリ性脱脂液より比重の大
きい、例えばバリウムジノニルナフタリンスルホネート
等の防錆剤はアルカリ性脱脂液の下部に沈降するために
用いることができない。また、ソルビタンモノオレエー
ト、オレオイルザルコシン、およびアミン系の防錆剤は
アルカリ性脱脂液に溶解、分散または可溶化するために
油分分離性が悪く使用することができない。
これらの防錆剤の油分分離性を次の第1表に示す:第1
表 上記表から本発明において使用する防錆剤AI。
2および7,8は油分分離性がよいことがわかる。
また、本発明において用いる固形潤滑剤は40〜り0°
Cの範囲の融点を有するもので、特にかかる融点範囲の
パラフィンワックスおよびエステルが好ましい。融点が
10℃を越える固形潤滑剤は脱脂性が悪くなり、40”
C未満のものは耐ブロッキング性が低下する。各種の固
形潤滑剤の脱脂性および油分分離性を第2表に示す。こ
の表から明らかなように融点40〜10℃の範囲の固形
潤滑剤は脱脂性および/または油分分離性に優れている
ことがわかる。
第 2 表 本発明における固形潤滑剤の油分分離は固形潤滑剤の水
親和性官能基の有無および官能基の水親和性の大小等に
よって決定される。第2表に示すように、水親和性の官
能基を有しないパラフィンワックスおよび水親和性の小
さいエステル基を有するエステルは油分分離が極めて良
いことがわかる。固形潤滑剤に含有するカルボン酸基お
よび水酸基はアルカリ性説脂液に溶解または乳化しやす
く、また第1図および第2図に示すように酸価または水
酸基価の高い固形潤滑剤はn−ヘキサン抽出物が多く油
分分離性が悪い。従って、固形潤滑剤のエステルとして
は、酸価が0.5以下、好ましくは0.8以下で、かつ
水酸基価が15以下、好ましくは10以下のエステルを
使用する。このエステルとしては、例えば炭素数06〜
0□の一価アルコール、炭素数O2〜08のジオール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール等の如きアルコールと炭素数08〜C0の脂肪酸
とのフルエステルの単独、およびこれらのエステルの混
合物を包含する。また、これらのエステルの単独または
混合物はパラフィンワックスと混合して用いることがで
きる。本発明における固形潤滑剤の具体例として、48
.8”C(11B”F)パラフィンワックス、51.7
℃(u2r+ff)パラフィンワックス、セチルミリス
テート、ステアリルステアレート、エチレングリコール
ジステアレート、硬化牛脂、トリメチロールプロパント
リステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレ
ート等を挙げることができる。
また、本発明において用いる鉱物油としては、例えば1
号スピンドル油、2号スピンドル油、流動パラフィン等
を挙げることができる。
本発明において鋼板表面に上述する潤滑組成物を塗布す
るには、例えば潤滑剤の融点以上に加熱するか、または
溶媒に溶解して液状にした後、ロールコータ−法、スプ
レー法、浸漬法、はけ塗り等の通常の塗装に用いる方法
で塗布することができる。あるいは、液状とせずに固体
のまま鋼板表面に付着した後、熱風または赤外線などで
加熱して再溶融する方法により塗布すること゛ができる
塗装する場合には、被表面はかならずしも両面にする必
要はなく、場合によって片面だけ被覆しても1その効果
を失うことがない。
固形潤滑組成物の被覆量は極く少量でも効果を達成でき
るため、特に被覆量の範囲を限定する必要はないが、0
.197−以下のようにあまりにも薄すぎると十分に満
足なプレス成形性が得られず、また1 0 fl/@ 
以上に厚すぎると脱脂洗浄性が低下する。このために脱
脂時間および脱脂液の汚染を最小にする意味から、およ
び塑性加工、作業性1′等から被覆量範囲は0.1〜l
Oり/−にするのが適当であり、特に0.5〜2.09
7−の範囲が好ましい。
また、本発明における潤滑組成物は熱延鋼板、冷延鋼板
、表面処理鋼板の外にステンレス、アルミニウム等の金
属板にも適用することができる。
上述するようにしてiI4滑組成物を被覆した本発明の
鋼板は、常温で固体の潤滑被覆を有するために潤滑被覆
鋼板どうしが互いにブロッキングすることなく、また大
気中の塵埃を付着することなく、清浄な鋼板表面を維持
したままの状態で成形加工に供することができるので押
庇の発生を起さない極めて良好な成形加工作業を達成す
ることができる。更に、本発明の鋼板は含油脱脂液の油
分分離性に優れており、脱脂液の脱脂洗浄力の低下が少
なく1しかも脱脂液の更新頻度を極めて少なくすること
ができる。
、次に、本発明を実施例について説明する。
実 施 例 第8表に示す組成の各種の潤滑組成物を1.1.1−ト
リクロロエタンを用いて50%に希稀し、ロールコータ
−により脱脂洗浄した冷延鋼板(アルミキルド鋼0.7
 ms厚)上に片面塗布した(乾燥後の潤滑組成物は0
.597■ であった)0乾燥後、“プレス加工性、脱
脂性および防錆性について試験した。
また、第8表に示す各潤滑組成物について油分分離性お
よび脱脂液中のn−へキサン抽出物について試験した。
これらの試験結果を第4表に示す。
第4表 上記第4表から、本発明における潤滑組成物は比較例の
組成物と比べてプレス加工性、防錆性、脱脂性、油分分
離性およびn−ヘキサン抽出物のすべてにおいて優れて
いることがわかる。
上記第1,2および4表に示すプレス加工性、防錆性、
脱脂性、油分分離性およびn−ヘキサン抽出物について
の各試験の方法および評価は次のように行った: (1)プレス加工性 ポンチ径88−1しわ押え500kgおよび絞り速度1
.8II/分の絞り条件で円筒カップ絞り試験を行った
。評価は次のように行った: 0:限界絞り比 2.80以上 Δ ! 2.2 5 A−2,29 X : 2.24以下 (2)防錆性 湿潤試験(JIS K−1246,4,82)より行っ
た。評価方法は16日口の赤錆発生率により、次のよう
に行った: O:赤錆発生率 0% @: 1〜80% Δ: 21A−50% X!51A−100% (8)脱脂性 脱脂剤として商品名[リドリン08810J(日本ペイ
ント特製)を使用し4〜S Vt%、50°Cの脱脂液
中に2000ppmの被覆剤を混入し、2分間のスプレ
ー脱脂処理を行った。被脱脂鋼板・ま塗布後60日間、
積み重ね貯蔵したものを使用した。評価は水ぬれ率によ
り、次のように行った:O:脱脂後の水ぬれ率 100
% @8 99ん80% Δ: 79〜50% x:49P−0% (@油分分離性およびn−ヘキサン抽出物2wt%脱脂
液中に被覆剤をl vt%添加し、かくはん後80℃に
加熱し、80分間保温後、放冷し、55°Cで油分分離
状況を目視判定した。判定基準は次のように行った; ○:脱脂液と油分完全分離 透 明 △:乳化小 濁り小 ×:乳化大 濁り大 油分分離試#lI後の脱脂液中のn−ヘキサン抽出物は
JIS−に0102により油分濃度(ppm )を調べ
た。
発明の効果 上述するように、本発明においては鋼板の被覆にアルカ
リ性脱脂液に溶解せず、かつ非乳化性、非分散性、非可
溶化性の防錆剤2〜20%、40〜70“Cの融点を有
する固体潤滑剤65〜98%および鉱物油θ〜15%か
らなる潤滑組成物を用いることにより油分分離性、プレ
ス加工性、防錆性および脱脂性に優れた潤滑処理鋼板を
得ることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は酸価の異なるステアリルステアレート1 wt
%を脱5脂液に添加し、油分分離後測定した脱脂液中の
n−ヘキサン抽出物と酸価との関係を示すグラフ、およ
び 第2図は水酸基価の異なる硬化牛脂1 wt%を脱脂液
に添加し、油分分IIl後測定した脱脂液中のn−ヘキ
サン抽出物と酸価との関係を示すグラフである。 特許出願人 川崎製鉄株式会社 第1頁の続き ■Int、CI、’ 識別記号 庁内整理番号手続補正
書 昭和59年7 月 3 1、事件の表示 昭和59年特 許 願第94195 号Z発明の名称 油分分離性の優れた塑性加工用潤滑処理鋼板3、補正を
する者 事件との関係 特許出願人 (I♀5)川崎製鉄株式会社 外14 5゜ 1、明細書第1頁第4行〜第2頁第5行の特許請求1□
 の範囲を下記の通り訂正する。 「2、特許請求の範囲 1 アルカリ性脱脂液に溶解せず、かつ非乳化性、非分
散性、非可溶化性の防錆剤−2〜20%、40〜10℃
の融点を有する固形潤滑剤65〜98%および鉱物油θ
〜15%からなる潤滑組成物を鋼板に被覆したことを特
徴とする油分分離性の優れた塑性加工用潤滑処理鋼板。 & 前記固形潤滑剤がパラフィンワックス1゛:刺 請求の範囲第1項記載の塑性加工用潤滑処理鋼板。 & M記固形潤滑剤がパラフィンワックスとエステルと
の混合物である特許請求の範囲第1項記載の塑性加工用
潤滑処理鋼板0 上 前記固形潤滑剤が酸価0.5以下である特許請求の
範囲第1項記載の塑性加工用潤滑処理鋼板。 i 前記固形潤滑剤が水酸基価15以下である特許請求
の範囲第1項記載の塑性加工用潤滑処理鋼板。」 、2.明細書第7頁第11行の「において使用できる」
を「の」と訂正する。 8、同第10頁の表2を下記の通り訂正する。 、4同第11頁第16〜18行の[、炭素数C8〜08
のジオールーーー等の如きアルコール]を削除し、およ
び 同頁筒ig行の「フルエステル」ヲ「エステルJと訂正
する。 5、同第12頁第6〜8行を下記の通り訂正する。 「アレート、ステアリルミリステート、ラウリルパルミ
テート、ミリスチルパルミテート、ステアリルパルミテ
ート、ラウリルステアレート、ミリスチルステアレート
、セチルステアレート4(・ステアリルステアレート、
七チルパルミテ−1・」6、同第18頁第15行の「表
面処理鋼板」の次に「、高張力鋼板Jを加入する0 7、同第15頁の表8を下記の通り訂正する。 8、同第20頁第2行の「硬化牛脂」を[ラウリルパル
ミテート」と訂正する。 9、図面中、第2図を別紙の通り訂正する。 第2図 ラウリルRルミ子斗IJ木−1−め

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルカ1y性脱脂液に溶解せず、かつ非乳化性、非
    分散性、非可溶化性の防錆剤2〜20%、40〜70°
    Cの融点を有する固形潤滑剤65〜98%および鉱物油
    θ〜15%からなる潤滑組成物を鋼板に被覆したことを
    特徴とする油分分離性の優れた塑性加工用潤滑処理鋼板
    。 ム前記固形潤滑剤がパラフィンワックスである特許請求
    の範囲第1項記載の塑性加工用潤滑処理鋼板。 & 前記固形潤滑剤がエステルである特許請求の範囲第
    1項記載の塑性加工用潤滑処理鋼板。 4 前記固形潤滑剤がパラフィンワックスとエステルと
    の混合物である特許請求の範囲第1項記載の塑性加工用
    潤滑処理鋼板。 五 前記固形潤滑剤が酸価0.5以下である特許請求の
    範囲第1項記載の塑性加工用潤滑処理鋼板。 区 前記固形潤滑剤が水酸基価15以下である特許請求
    の範囲第1項記載の塑性加工用潤滑処理鋼板。
JP9419584A 1984-05-11 1984-05-11 油分分離性の優れた塑性加工用潤滑処理鋼板 Granted JPS60238394A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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