JPS602282Y2 - モルタル塗布施工における芯材金網の高さ保持脚 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はモルタル塗布施工における芯材金網の高さ保持
脚に関する。

山間部の道路においては、道路の横が岩盤でできた傾斜
面となっていることがよくあり、落石の危険がある。

そのため落石防止の手段として傾斜面にモルタルを塗布
することが行われている。

ところでこのモルタル塗布の際には、芯材となる金網が
予め傾斜面に張設されるが、これは塗布層の厚さのほぼ
中央に位置されねば、モルタル層に十分な強度を与える
ことができない。

本考案は、このような点から提案されたものである。

以下、本考案を図示実施例により具体的に説明する。

第１図乃至第３図において、１は本考案による高さ保持
脚の主体をなす円柱体で、この長さは必要とするモルタ
ル塗布肉厚による。

２は円柱体１の上端面にこれを２分するように設けられ
た所要深さの垂直溝で、これは上方から見て平行な１対
の長溝部２ａ、２ａとこれらの各内端どうしを連結する
短溝部２ｂとより屈曲状に形成されている。

垂直溝２の深さは、金網４の１対の上部線５と１対の下
部線６の間隔にほぼ等しい。

３は１対の長溝部２ａ、２ａの各底部にそれぞれ時計方
向斜め下向きに連設された１対の締止め用の傾斜溝で、
これら傾斜溝３は上方から見て垂直溝２の長さの中央を
中心とする略扇形をなし、その外端は柱状体１の周面に
開口している。

上記構成をなす高さ保持脚は、第１図に示すように、夏
型金網４の片面において頭部が構成線のクロス部に向く
ように配され、クロス部の対向する１対の下部線６が垂
直溝２にはまり込むように金網４に押当てられ、さらに
同線６が傾斜溝３にはまり込むように締結方向に回され
る。

その結果１対の下部線６が傾斜溝３の傾斜頂面上を奥の
方へ強制的に摺動され、垂直溝２と傾斜溝３によって頭
部に形成された突出部７が、上部線５と下部線６によっ
て上下から締付けられる。

こ・うして高さ保持脚は金網４に取付けられる。

高さ保持脚を所要間隔おきに多数取付けた金網４は、第
４図に示すように道路の横の傾斜面８に高さ保持脚の脚
部が面に接地するようにして張設される。

その後、金網４が芯となるように傾斜面にモルタル液が
所要厚さにスプレーされる。

なお、モルタル厚さ確認検査のためにスプレー中に検査
ピンを高さ保持脚の頂面に立てることもある。

以上の次第で、本考案による芯材金網の高さ保持脚は、
柱状体１の上端面に金網構成線嵌入用の垂直溝２が上端
面を２分するように設けられ、１対の長溝部（２ａ、２
ａの各底部にてそれぞれ時計方向またはその逆方向に斜
め下向きに１対の締止め用の傾斜溝３、が連設され、こ
れら傾斜溝３は上方から見て垂直溝２の長さの中央を中
心とする略扇形をなしかつその外端は柱状体１の局面に
開口しているので金網４のクロス部の下部線６が垂直溝
２に、ついで傾斜溝３に強制的にはめ込まれることによ
り、垂直溝２と傾斜溝３によって形成された突出部７が
、上部線５と下部線によって締付けられ、その結果高さ
保持脚は金網４に確実に取付けられる。

したがってこの金網４を、塗布すべき傾斜面８に高さ保
持脚４を接地させて張設することにより、傾斜面８から
の金網４の高さを確実に保持することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであって、第１図は高
さ保持脚の斜視図、第２図は開脚の正面図、第３図は開
脚の平面図、第４図は使用状態を示す断面図である。 １・・・円柱体、２・・・垂直溝、２ａ・・・長溝部、
２ｂ・・・短溝部、３・・・傾斜溝、４・・・金網、５
・・・上部線、６・・・下部線、７・・・突出部、８・
・・傾斜面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柱状体１の上端面に金網構成線嵌入用の垂直溝２が上端
   面を２分するように設けられ、１対の長溝部２ａ、２ａ
   の各底部にてそれぞれ時計方向またはその逆方向に斜め
   下向きに１対の締止め用の傾斜溝３が連設され、これら
   傾斜溝３は上方から見て垂直溝２の長さの中央を中心と
   する略扇形をなしかつその外端は柱状体１の周面に開口
   している、モルタル塗布施工における芯材金網の高さ保
   持脚。