JPS6021554Y2 - バンドブレ−キ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自転車などに用いられるバンドブレーキに関
するもので、ブレーキライニングを作動させるクランク
に連動したくさび状の補助ライニングベースを設け、そ
の補助ライニングをドラムに圧接させることによるサー
ボ効果を利用して、小さな力で大きな制動、より確実な
制動を得ようとするものである。

第１図は従来のバンドブレーキを示す。

１は車輪の回転とともに矢印ａ方向に回転するドラム、
２は内面にライニング３を設けてドラム１をとり囲むよ
うに配したブレーキバンドであり、その一端はカバー４
にピン５によって固着され、他方の可動端はＬ字状のク
ランク６の一端にピン７により固着されている。

クランク６はその中央部がピン８によりカバー４に枢着
されており、ブレーキ操作時には、下端がワイヤーによ
り引張られて矢印す方向に回動する。

９はクランク６の戻しばねである。

このバンドブレーキは、クランク６の作動により、ピン
５を支点とするバンドブレーキ２のライニング３をドラ
ム１の外周に巻き込んで制動をするものであるが、小さ
な制動入力で適正な制動力を得ようとすれば、クランク
比Ａ／Ｂを大きくとらなくてはならず、逆により強固な
制動を得ようとすれば、クランク比を小さく、制動入力
を大きくとらなくてはならなかった。

本考案は、上記のような従来の不都合を解消するもので
、以下その実施例を示す第２図により説明する。

第２図において第１図と同じ符号は第１図と同じ要素を
示す。

１０はドラム１と対向する面に補助ライニング１１を設
け、先端をくさび状に構成したライニングベースで、後
端はクランク６のピン７取付部の下方にピン１２により
枢着され、さらにセービングばね１３によりドラム１か
ら離れる方向に引張られている。

１４はバンドブレーキ２の端部を固着したローラーピン
で、ベース１０の先端側に接してベースをドラム側へ案
内する案内体を兼ねている。

なお、この案内体１４は第１図のピン５と別個に設けて
もよい。

このブレーキは、クランク６の作動に伴い、従来例と同
様にブレーキバンド２のライニング３をドラム１に巻き
つけて制動を行うものであるが、クランク６の作動によ
りライニングベース１０がピン１２により押圧されて、
ブレーキバンド２の支点である回転自在なピン１４と接
しながら押し下げられ、ライニング１１がドラム１に接
触する。

この結果、回転するドラム１とライニング１１との接触
面圧によりくさび状のベース１０はローラーピン１４と
ドラム１との間に食い込ミ、サーボ効果によって前記ラ
イニング３の制動を補う補助的な制動力を得ることがで
きる。

なお、ばね１３は制動時外にライニング１１がドラム１
に接触するのを防止するものである。

本考案のバンドブレーキは、上記のように、従来の構造
のものに補助ライニングを設けたくさび状のライニング
ベースを付加したもので、補助ライニングの制動入力は
、ドラムの回転力によるサーボ効果を利用するため殆ん
ど必要とせず、従来のものと同等の制動入力でより強固
かつ確実な制動力を得ることができ、また従来より少な
い制動入力で従来と同等の制動力を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のバンドブレーキの要部を欠截した側面図
、第２図は本考案の実施例のバンドブレーキの要部を示
す側面図である。 １・・・・・・ドラム、２・・・・・・ブレーキバンド
、６・・・・・・クランク、１０・・・・・・ライニン
グベース、１１・・・・・・補助ライニング、１４・・
・・・・案内体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端を固定してドラムの周囲にドラムの回転方向へ沿っ
   て配設したブレーキバンドと、このバンドの可動端を取
   り付けたブレーキ作動用クランクとを有するバンドブレ
   ーキであって、ドラムと対向する面に補助ライニングを
   設けたくさび状のライニングベースを前記クランクのブ
   レーキバンド取付端側に回動自在に取り付けるとともに
   、ライニングベースをドラム側へ案内する案内体を設け
   、ブレーキ作動時に前記ライニングベースをドラムと案
   内体との間に食い込ませるように構成したバンドブレー
   キ。