JPS602097B2 - 液滴加装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、流入流出を繰り返えす液槽内の液Ａを、液槽
内でその性質、内容を変えた後流出させることを目的と
した装置に関するものである。

更に詳細には、液槽内への液Ａの流入と連携して、別の
液Ｂを自動的に液槽に滴加させる装澄であり、液槽内の
液Ａの水位に対応して、液槽の上方に設けた滴加容器か
ら液Ｂを所定量だけ液槽に滴加させることを内容とする
装置である。本発明の説明および特許請求の範囲の記載
において、「液Ａ」とは性質、内容に変化を受ける液で
あり、「液Ｂ」とは液Ａの性質、内容に変化を与える液
である。また、「液槽」とは液Ａを保有する容器であり
、「滴加容器」とは液Ｂを保有する容器である。以下、
本発明装置の構造を詳細に説明するが説明の便宜上、第
１図、即ち、水洗便所の水槽（液槽）に殺菌剤溶液を所
定量だけ滴下する装置について説明する。

第１図において、１は前記「液槽」に該当する水槽、２
は前記「液Ａ」に該当する水洗水、３は前記「液Ｂ」に
該当する殺菌剤溶液、４は殺菌剤溶液を入れた滴加容器
、５は連結管である。

滴加容器４の底面には４・孔１２が設けられているが、
その他の部分は密閉状態であり、殺菌剤溶液３の表面張
力および大気圧その他の物理的な力によって、殺菌剤溶
液は、連結管５内の水洗水の水位Ｔの上昇が無い限り、
小孔１２から流出することはない。今、水槽１の水洗水
の流入口９から水洗水が流入し、水槽１内の水洗水の水
位が上昇しているものとする。これに伴って、連続管５
内の水位７も上昇し、連結管５内の空気８および滴加容
器４内の空気６が圧縮される。これらの空気圧縮が一定
以上の力、即ち、小孔１２の部分における溶液の表面張
力その他の物理的抗力以上に達したとき、殺菌剤溶液３
は小孔１２から水槽１内に瓶加される。そして、水洗水
２の増量に対応しながら、殺菌剤溶液３は滴加され続け
る。このようにして殺菌剤溶液の加えられた水洗水は、
次いで、水槽下部の流出口１０から排水され便器等が殺
菌、清浄される。このとき、水槽１内の水洗水の水位が
下降し、同時に、連結管５内の水位７も下降する。した
がって、連結管５内の空気８および滴加容器４内の空気
６は陰圧状態となる。この陰圧状態は競力雌容器４の小
孔１２から空気が流入することによって解消される。尚
、連結管内部及び滴加容器内の空気圧は、液Ｂの滴加を
中止しているときは陰圧状態であるが、液Ｂを滴加して
いるときは該陰圧状態をやや解消した程度の陰圧状態で
ある。しかし、瓶加中の空気圧は小孔１２の大きさと密
接な関係を有し、小孔１２を極端に小さくし、且つ、液
Ａの流入が急速な場合には腸圧状態になることもある。
以上が、水洗水の水槽への流入から流出までに行われる
一連の過程の説明である。次に、本発明装置の要部につ
いて更に詳細に説明する。

液槽および滴加容器の大きさ、形、材質には特に制限は
ない。しかし、滴加容器４の底面には小孔１２を設ける
必要がある。孔の大きさは液Ｂの性質、例えば、表面張
力等の個有性質によってあるし、は目的によって異なる
が、通常１〜５肋程度が好適であるが、１肋以下であっ
ても差しつかえない。孔の形としては、第１図にみられ
るように、平面部を丸くくり抜いたものでもよく、第２
図のように、ロート状にしたものでもよい。また、この
孔を下方から見たときの形としては円形、三角、四角そ
の他どのような形でもよいが、円形が最も適当である。
連結管５の一端は通常第１図に示されるように滴加容器
４の上部に生じる空隙部６に連結され、他端は液槽１の
底部に固定される。連結管５と滴加容器４とを連結する
ための別の方法としては、第２図のように、連結管を滴
加容器の下部から貫通させ、連結管の一端を滴加容器内
の空隙部に存在させる方法も可能である。要するに、連
結管の一端を滴加容器４内の密閉された空隙部に存在さ
せればよい。一方、連結管の液槽側の端部は、液Ａ中に
浸されている必要がある。したがって、液槽の排水口１
０が液槽底部よりやや上位に存する第１図のような場合
には、連結管の液槽側の端部を液槽底部により近くに固
定することが可能であり、特に、問題は生じない。しか
し、排水口が液槽底部と同じ高さ又は低くなる場合（大
部分の液槽が該当する。）第２図のように連結管端部保
持容器２１を設ければよい。即ち、液槽内の液Ａが完全
に排出された後も、連結管端部保持容器２１内に液Ａは
残り、連結管端部からの空気浸入は防がれ、連結管内お
よび滴加容器内の空気は陰圧に保たれ目的は蓮せられる
。連結管の形状は第１図に示されるように、太さに変化
のない単なる管状のものでよいが、第２図に示されるよ
うに、連結管の管内径と異なる筒体２２を連結管に連結
してもよい。

筒体２２を連結管から着脱可能な構造とし、適宜内径の
異なるものを使用できるようにすれば、液Ｂの滴加量を
任意に調節することができる。本発明装置は以上の説明
の通りであるが、これを一部部分的に均等物で置換した
ものも本発明の技術範囲内のものであり、例えば、第１
図と第２図に示された装置の一部分ずつを入替えたよう
な装置は、当然、本発明に包含される。

次に、本発明の実際の応用面について記載する。

水洗便所の水槽に殺菌剤溶液を滴加する応用例は前述し
たが、殺菌剤溶液の代りに防臭剤その他を滴加すること
も当然可能である。

具体例を挙げれば、水洗便所内において、生理活性物質
ウロキナーゼを吸着剤で総集する場合、水洗水中の塩素
が橘集の障害となるが、塩素を除去するためには液Ｂと
してチオ硫酸ナトリウム溶液を使用すればよい。この場
合、水洗水中の塩素は容易にＮａＣ１、ＨＣＩ等に変化
し、ウロキナーゼの浦集が極めて効率的となる。

また、汚水処理場などの大規模な設備においても、本発
明装置を利用することができる。

この場合、必要に応じて、数台の本発明装置を同時に設
置するか、あるいは滴加容器の小孔１２を複数個設けれ
ば、滴加量を大量にすることも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の断面図であり、液Ｂの満加状態を
示したものである。 第２図は、本発明装置の別の態様の断面図であり、液Ａ
が流出し終った時点を示したものである。第１図 第２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 小孔を底面に有する滴加容器を液槽の上方に設置し
   、該滴加容器中に滴加液を満したときに生じる滴加容器
   内の密閉状態の上部空隙部と液槽内の液とを連結管によ
   って連結することを特徴とする液滴加装置。