JPS60202669A - 酸化銀電池の正極保存法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、酸化銀電池の正極合剤の保存法に関するもの
である。

従来例の構成とその問題点 従来より酸化銀電池を製造するに当って、正極は酸化銀
を主成分とし、これに二酸化マンガンと黒鉛等を混合し
、この正極合剤を正極ケース内に充填し、合剤をケース
内面に加圧密着させていた。

ところが、ケース内に加圧成型されたこの正極合剤は、
空気中に保存することによって炭酸ガスを吸着し、酸化
銀電池の保存特性に著しい悪影響を及ぼすことが明らか
となった。

この炭酸ガスの吸着をできる限り小さくするために、イ
、大量生産し７て真空中に保存する　口、その日に成型
した正極は、その日に電池に組み立てて使い切るなどが
考慮されたが、前者の場合、真空保存物を即使用して電
池を組立てだものは、電池の特性上問題はないが、その
保存用真空槽は真空状態にして合剤を保存し、大気圧に
戻して合剤を取り出し、ついで残った合剤を再度真空下
で保存する必要がある。

この工程をくり返すことによって、逆に正極合剤の炭酸
ガスを吸着しやすくなり、大気中で保存するよりも吸着
炭酸ガスが多くなることがわがつたＯ 後者の場合は、生産性が著しく劣る。従って、品質の安
定した酸化銀電池を製造するには厳しい条件規制が必要
であった。

発明の目的 本発明は、酸化銀電池の成型済正極をトレーに収納し、
トレー全体を密封保存することによって、量産化にすぐ
れかつ品質の安定した電池を製造することを目的とする
ものである。

発明の構成 即ち、上記の目的を達成するだめ、酸化銀電池の成型済
正極をトレーに収納しトレー全体をガス透過性のない樹
脂フィルムで覆って密封保存することにより、保存時に
おいて大気中の炭酸ガスとの接触を断ち、製造時に任意
に取り出して使用することを特徴としだものである。

実施例の説明 以下、本発明の実施例として直径１１．６ｍｍ、高さ６
．４　ｍｍのボタン型酸化銀電池について説明する。

第１図中１は正極ケース、２は正極活物質である酸化銀
を主成分とし、これと二酸化マンガンと黒鉛とを混合し
た正極合剤であり、これを−火成型してケース１の中に
入れ、合剤を正極リング３と共にケース１内に加圧密着
させたものである。４はセパレータ、５は含液材、６は
封口板で、その周縁にはナイロンリング７がカンプリン
グされている。８は亜鉛からなる負極活物質である。

なお、電解液として１０モルのＫＯＨに酸化亜鉛を飽和
させたものを用いた。

次に本発明の正極の保存法について述べる。正極合剤を
一次成型し、リング３とともにケース１内に挿入後ケー
スに加圧密着した成型済合剤（これを正極半電池という
）９の一定個数に樹脂製トレー容ｇｈｏに収納し、その
トレー全体をポリエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ナイ
ロン、ビニロンなどのガス透過性のないフィルム１１の
いずれかで包み、そののりしろ部１２を熱融着あるいは
超音波融着て第２図のように完全密封する。

第３図は第２図のｌ　−Ｉｌｌ　’線に沿った断面図で
ある。

成型済合剤を使用する時には被覆用フィルム１１を破っ
て必要数の半電池９を取り出し電池に組立てる。残った
半電池９については再度、樹脂フィルム１１により完全
密封するとよい。。

フィルムの他チャック伺の袋で密封してもよいが、空気
の流入が完全にとめられないため、フィルムの熱融着が
最も好ましい。

第４図に、正極半電池を大気中に保存した後月いて構成
した電池Ａ、本発明による密封保存した成型合剤を用い
て構成した電池Ｂの開路電圧の変化を、合剤保存日数と
の関係で示す。なお、ここでの電圧は電池組立て１６時
間後の測定値を示す。

その結果、正極半電池を大気−中に保存する方法は、保
存日数と共に開路電圧の低下が認められ、特に６日まで
の低下が著しい。

密封保存したものでは１６日間経過しても何ら異常は認
められなかった。

また正極半電池を１０日間保存して電池を構成し、その
電池を６０’Ｃで保存試験を行った。

その結果、Ｂでは１００日経過しても、次表のように開
路電圧に異常は認められなかったが、Ａでは６０日から
開路電圧に低下があった。同様に内部抵抗も初期に比べ
て上昇傾向がみられた。

（以下余　白） その電圧低下した電池を分解すると、セパレータの変色
が激しく、内部ショートを起こしたものであった。

又、製造工程においても、正極半電池を多数個一括して
密封することにより量産化にも適している。

発明の効果 このように成型済正極合剤を密封保存することによって
、保存による炭酸ガスの影響を受けない雁 ために、量産化を能とし、かつ安定した特性の電池が得
られる。

またトレーなしで成型済正極合剤を密封しても同等の効
果が得られだが、ケースの汚れ等が発生し、漏液不良、
商品の外観上等の問題を残し、トレーに入れて保管する
ことが品質上、工程上優れた方法であった。

【図面の簡単な説明】

第１図はボタン型酸化銀電池の半断面図、第２図は同電
池をトレー容器に収納し密封した状態の部分上面図、第
３図は第２図のｍ−ｍ′線に沿った断面図、第４図は正
極合剤の保存日数と開路電圧との関係を示す図である。 １・・・・・・正極ケース、２・・・・・・正極合剤、
３・・・・・・正！　ＩＪソング４・・・・・・セパレ
ータ、５・・・・・・含液桐、６・・・・・封口板、７
・・・・・・ナイロンリング、８・・・・・・負極活物
質、９・・・・・・正極半電池、１０・・・・・・トレ
ー容器、１１・・・・・密封用樹脂フィルム。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第２
図 　ｒＵ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）酸化銀を主成分とする正極合剤を正極ケース内に
   充填し、正極合剤とケースとを加圧密着した成型済合剤
   をトレー容器に収納し、ついでこのトレー全体をガス透
   過性のない樹脂フィルムで密封保存することを特徴とす
   る酸化銀電池の正極保存法。
2. （２）成型済正極合剤を収納したトレーと、このトレー
   全体を覆うガス透過性のない樹脂フィルムとを熱融着又
   は超音波融着によって密封した特許請求の範囲第１項記
   載の酸化銀電池の正極保存法。