JPS60185572A - インジエクシヨンスキ−の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はインジェクションスキーの製造方法に関する。

（従来の技術およびその問題点） 近年グラスファイバー、カーボンファ、イバー等の新素
材がスキーの構造材に取り入れられることによって、ス
キーの性能が飛躍的に向上し、製造方法、製造技術もそ
れに伴って変転している。特にウレタンフオーム等の発
泡性樹脂がスキーの芯材として開発されるに及び、これ
ら発泡性樹脂を注入するインジェクションスキーが出現
している。

ところで、従来上記新素材を用いたスキーは多層の積層
構造をとり、その上表面はフラットに形成されている。

このように上表面をフラットにする構成は、上記のよう
に多層構造をとる場合に製造上有利であり、また強度的
にも充分とされていた。

しかるに競技用スキーあるいは上級者用スキー等におい
ては、回転操作性、高速安定性、工・ノジング性等によ
り優れたスキーが要望されている。

ところがスキーの緒特性はスキーの全体形状に負うとこ
ろが大きく、上記のように上表面がフラノトに制約され
たスキーのみでは、内部構造やサイドカーブ等で調整す
るしかなくスキーの緒特性を検削する上での自由度が制
限される難点がある。

本発明は上記従来の常識を打ち破り、スキーの上表面に
山形突部や凹部を設げることによってスキーの設計の自
由度が増し、スキーの緒特性を一層向上させることので
きるインジェクションスキーの製造方法を提供するもの
である。

スキーの上表面に山形突部を設けたものは初期の木製単
板スキーに見られるところではある。しかしながら上記
の木製単板スキーにおいＣは単なる破壊強度を増加させ
るために山形突部を設けであるにすぎず、またこの山形
突部は単に木板を削出するのみで極めて容易に形成でき
る。このような山形突部を上記の新素材を用いた多層構
造のスキーに応用することは極めて難しい。例えば従来
の上表面がフラットなスキーの該上表面に、木片チップ
等を貼合せて山形突部を形成することが考えられるが、
製造工程が極めて複雑となり、コスト上昇が避けられな
い。また木片チップ等を貼合せたのではよじれ応力が集
中した場合等に木片チップ等が剥離するおそれがある。

（発明の概要） 本発明は上記の諸事情を踏まえて鋭意検耐を重ねた結果
初めて達成されたもので、その目的とするところは、ス
キーの設計の自由度が増加することにより、曲げ弾性、
ねじり弾性および破壊強度に優れ、特に慣性モーメント
が小となって操作性に優れるとともに振動減衰性が良好
で高速安定性にも優れる等、緒特性を向上させることの
できるインジェクションスキーの効果的な製造方法を提
供するにある。またその特徴は、成形型内に、中芯の厚
さ寸法分布に相当する間隙を存してスキー上下面画構成
部材を配置し、該間隙に発泡性樹脂を注入充填するイン
ジェクションスキーの製造方法において、前記成形型の
上型内上面の所望位置に所望形状の凹部または凸部を設
けておき、前記注入される発泡性樹脂の発泡圧によって
、成形型内に配置された前記スキー上面構成部材を前記
上型内上面に圧接ゼルめ、該スキー上面構成部材を　（
上型内上面に形成されている凹部または凸部形状になら
って変形させるところにある。

以下本発明の好適な実施例を添付図面に基づき詳細に説
明する。

第１図、第２図は本発明方法によって製造したインジェ
クションスキー１０のそれぞれ側面図。

平面図を示す。第３図は第１図におけるＩ−１線断面図
である。なお図面は簡略化のため、従来型スキーにおけ
る上表面が平面となるように、ベンドを省略すると共に
、従来型スキーにおける厚めを均一化して図示する（以
下の実施例も同様とする）。第３図において、１１はへ
ＢＳ樹脂シート、１２は下面補強材、１３は側面補強材
、１４は下面補強材１２の下に設りられたソール材で、
全体として中空のスキ一台枠体が構成されている。１５
はエツジ金具で下面補強＋、１１２と側面補強材１３と
の間に挿入固定されている。１６はウレタンフオーム等
の発泡性樹脂であり、前記のスキ一台枠体内に芯材とし
て注入固化されている。１７はグラス布等から成る内部
補強材であり、発泡性樹脂１Ｇによってスキ一台枠体内
表面に接し′ζ固着されている。

本実施例において特徴的なことは、スキー１０の上表面
が、スキ一台枠体の中央厚み部の締め具取付は範囲に亙
ってはフラットに形成され、この中央厚み部からスキー
のトップ方向およびテール方向に向け°ζ、高さが漸次
細（なる段差に形成され、また締め具取付は範囲を除い
ては幅方向断面が山形をなず突部が形成されている点に
ある。この突部の構造は、第３図から明らかなように、
上面月たるＡＢＳ樹脂シー）１１が断面山形を成すよう
に屈曲され、さらにグラス布等の内部補強材１７がＡＢ
Ｓ樹脂シー）１１に密着するように屈曲され、ウレタン
フオーム等の発泡性樹脂１Ｇが上記の屈曲空間をも一体
的に充填して形成されている。

長さ１８０ｃｍのスキーを例として、寸法的に例示する
（第１図、第２図）、、なお突部の厚みは従来スキーの
上表面カーブからの相対的な厚さとする。

第１図、第２図において、スキ一台枠体の中央部の締め
具取付り範囲Ａにおいては、長さが約５５ｃｍで厚みが
約５層−に形成しである。その上表面はフラットである
。なお端縁部には若干の丸みを付してもよい。上記範囲
へに隣接するスキーのトップ側部分Ｂおよびテール側部
分Ｃは長さ約９　ｃｍに互ってそれぞれ先端方向に向け
て高さが低くなり、２．５ｍ−にまで低下する。さらに
上記Ｂの範囲に隣接するＤのｌｉ１囲は長さ３４ｃｍに
亙って、および上記Ｃの範囲に隣接するＥの範囲は長さ
２５ｃｍに亙って、それぞれ厚み２．５１を維持し、範
囲り、Ｅに隣接する範囲Ｆ、Ｇにおいては、それぞれ長
さ９ｃｍに亙って高さが２．５鶴から０まで次第に降下
している。突部の幅は第２図から明らかなように、範囲
ｔ）、Ｅ、Ｆ、Ｇにおいてはスキーの幅よりも狭くなっ
ている。また範囲Ｇにおいて、第４図に示すように突部
を二叉に分岐するようにしてもよい。

このように突部を二叉に分岐するとテール部分のねしり
弾性が強化される。

なお突部の形状は上記に限られず、第５図に示すように
、スキ一台枠体中央の締め具取付は範囲からスキーのト
ップ方向およびテール方向に曲りて連続的に低くなるよ
うに形成してもよい。あるいは第６図のように範囲Ａ−
Ｅを同一高さにしてもよい。本発明におい−ζは、上記
の突部の形成によって、スキーの質量分布が重心方向に
寄るように形成されている。

他の実施例を第８図、第９図、第１０図にそれぞれ示す
。この３つの側方投影形状は第７図に示すごとく第１図
に示すものと同じである。あるいは第５図もしくは第６
図に示すものであってもよく、スキーの上表面が長手方
向中央に高い台状に形成しである。すなわちスキーのト
ップ部近傍およびテール部近傍において、上に凹の部分
Ｘから上に凸の部分Ｙに変化する変曲面を有する。上記
の側方投影形状をなすものにおいて、第８図乃至第９図
に示すものは、第７図におりるそれぞれのｎ−■断面形
態を示す実施例である。第８図に示すのは、突部がスキ
ーの幅方向一杯に形成され、上面はフラットである。こ
の実施例においてもスイングウェイトが軽（、スキーの
操作性が向上する。

第９図に示すものは、突部が２つの頂部を有する山形形
状に形成されて成る。この実施例の場合、スキーの破断
強度が一層増加する。

第１０図に示すものは、突部がスキーの幅方向一杯に形
成されるとともに、上面が凹面に形成されている。この
実施例の場合左右のスキーの交差によるスキー上表面の
傷発生が防止しうる。第８図乃至第９図に示すものも、
締め具取付１）範囲の上表面はフラットに形成される。

第１１図、第１２図はさらに他の実施例を示す。本実施
例においては第１２図の端面部から明らかなように、ス
キーの上表面が、幅方向の断面形態において上に凸の山
形状に変形されている。側方投影形状はいかなるもので
あってもよい。本実施例および前記第３図、第９図に示
す実施例のように、スキーの幅方向中央側に質量が集中
するように構成した場合、スキーの長手方向の中心線を
中心とするスイングウェイトが軽（なり、エツジングの
角付は操作性が向上する。

次に本発明に係る製造方法について第１３図に基づいて
説明する。

まず、モールドの下型２０内に、前記ソール材１４、下
面補強材１２．エツジ金具１５．側面補強材１３を各所
定位置にセットする。次いで例えば断面コ字形に折曲し
たグラス布等の内面補強材１７を上面解放部から上記の
各セ・ノドした空間内に挿入する。次に下型２０の解放
面を覆って、内面補強材１７の上面部分１７”とＡｎＳ
樹脂シート１１とを積層して、下型２０の解放面側方に
立設した４本のビン２１（ただし２本のめ図示）の間に
、上方に凸となるように撓ませて保持する。そしてその
上方から、内上面が前記前るべき突部形状を成した凹面
に形成された上型２２を被嵌してセントを完了する。次
に上型２２上面をエアバング（図示せず）等によって均
一に加工しつつモールド内にウレタンフオーム等の発泡
性樹脂を注入して固化させる。しかして発泡性樹脂の発
泡時の発熱によってへＢ’Ｓ樹脂シート１１が軟化する
とともに、上記の発泡圧によって前記内部補強材の屈曲
性を有する上面部材１７”およびへＢＳ樹脂シート１１
が上型２２内上面の凹面に圧接され、所望形状のスキー
の上表面のリブ構造を得ることができる。なお上面部材
１７°　とへＢＳ樹脂シー１−１．１とは必ずしも上記
のごとくビン２１によって撓ませずとも、下型２０の開
放面」二をただ単に覆ってセントするだけでも、上記発
泡性樹脂の発泡圧によって、上型２２内上面の凹面に密
着させることができる。ただこの場合にビン２１で撓ま
せたときよりも、発泡圧によって急激に変形するから、
位置ずれが生じる場合があるので注意を要する。

成形後は上記の上面部材１７′およびへＢＳ樹脂シート
１１がパリとして発生ずるので、これを研磨して除去す
るとともに、必要ならばスキー上表面に塗装・印刷等を
施して完成する。

上面材としては上記のようにＡＢＳ樹脂シート１１とグ
ラス布等の内部強化材１７との組合せの他に、ＡＢＳ樹
脂シートのみでもよく、あるいは第１４図に示すように
、四部を有するＡＢＳ樹脂シート１１とこの凹部内に入
り込むように設りたグラス布２３との組合せ、あるいは
第１５図のように、ＡＢＳ樹脂シー１〜１１．アルミト
ップエツジ２４．グラス布２３との糺合せ、さらには第
６図のようにへＢＳ樹脂シー＋−ｉｉ、アルミトップエ
ツジ２４．グラス布２３．ゴムシート２５との組合−Ｕ
であ−っでも、上記発泡性樹脂の発泡圧によって、−１
二記の各上面材が上型２２内上面の凹面に密着し、所望
の突部構造を得ることができることが確認された。また
へＢＳ樹脂シート１１はエポキシ樹脂シートに置き換え
ることができる。またさらＧこ内部強化材としでは、第
１７図に糸ずように、縦に、エポキシ樹脂等を含浸させ
て所定幅のテープ状に形成したグラスファイバーテープ
２６を平行に一定間隔をおいて並べ、それぞれの間にナ
イロン糸２７を挾み、横に針金２８を細組して構成した
ものも好適に用いうる。この内部強化材２９は、細組の
目が太きいからこの隙間内に発泡性樹脂が入り込んでブ
リッジし、より強固に固定される。またこの内部強化材
２９ば、前記のようにスキ一台枠体の内表面に密着して
固定しうる他に、第１８図のように細組した針金を適宜
折曲させることによって、発泡性樹脂内の強度設ｄ１等
の自由度を−ＩＦｆ大きくしうる　：。

効果を有する。

前記の発泡性樹脂の注入条件は、従来の条件を変えずと
も、ずなわら格別発泡倍率を大きくせずとも、発泡圧に
よって上面材を上型２２の凹面に密着させることができ
る。

通常のスキーにおいては、発泡性樹脂の発泡後の密度ρ
（スキ一台枠体内における平均密度）が約０．６程度と
なるのが、スキーの破壊強度上良好とされている。本発
明においても、フリーブロー約０．１　（発泡倍率約１
０倍）のものを用いて、上記ρ＝０．６程度の注入量に
よってｆｌられる発泡圧によって、上面材を上型２２凹
面に充分密着させることができる。なお、実験の結果フ
リーブロー０．１程度の発泡性樹脂で上記ρ−０，４程
度の注入量による発泡圧によっても、上面材を上型２２
凹面に密着させることができた。この場合にはスキー強
度が多少低くなるから、内部補強材として前記のような
細組したものを用いて強度を補填することができる。

さらにフリーブロー０．２程度の発泡倍率の低いもので
も上面材の変形加工が可能であった。

本発明方法によるスキーは、発泡性樹脂を用いたインジ
ェクションスキーであるから、通常のごとく、スキ一台
枠体の内表面に近い部位の発泡性樹脂は発泡率が抑えら
れた密度の高いスキン［３０（第３図）に形成され、こ
のスキン層３０がスキーの上面側においては上面材に沿
って山形リブ等の突部構造に形成されるから、上面材の
突部構造と相俟ってスキー全体の強度が増加する。

また滑走時のスキーの振動は、発泡性樹脂による吸収の
度合いが大きいが、上記のごとく発泡性樹脂自体も上部
側が山形リブ等の突部構造となっているから、スキーの
振動減衰性が極めて良好となり、高速安定性が増加する
。またスキーの上面側をスキーの長手方向中央に高くな
る台形状に形成したから、スキーの質量がより重心側に
集中し、慣性モーメントが小となって、スキーの操作性
が大幅に向上する。

スキーは素材の構成などによって多少の相違があるが、
幅が一定であれば、°曲げの剛さも捩れの剛さも厚めの
ほぼ３乗に比例し、曲げの強さも捩れの強さも厚みのほ
ぼ２乗に比例するという関係がある。

滑走面の一定の幅と適当なサイドカーブを保ったままで
、必要な強度と剛性をもったスキーとするには、断面を
台形かかまぼこ形にするのが最も合理的ということにな
る。特に曲げのせん断応力は曲げ中心を中心とする円弧
面に沿うため、スキー上面の断面形状を第３図に示すよ
うな円弧状□とするのが最適である。

本発明においては、発泡性樹脂の発泡圧によって、表層
に配置された強度部月を無駄なく活用して円弧状に変形
させうるため、必要な強度と剛性をもった軽いスキーを
効率よく製造することができる。

そしてまた従来のスキーに比して、曲げや捩れの剛さの
分布を自由に選べるようになり、多様な性能要求に対し
てそれぞれ最も適切なスキーを提供できる。

すなわち、たとえば、 （１）同じ性能なら軽く　（慣性モーメントも小さく）
扱いやすいスキーができる。

（２）適度なしなやかさをもちながら、接地面の圧力分
布を平坦にひろげ、滑走安定性がよくカーヴイングター
ンの行いやすいスキーができる。

（３）断面の最大厚めを増したことにより、スリムな形
状を保ったままで（素材の振動減衰性を生がして）ダン
ピングのよいスキーになる。

以下にスキーの諸特性を示す。

試作品は第１９図に示すもの、試作品２は第２０図−こ
示ずものによる。

（発明の効果） 以上のように本発明方法によれば、発泡性樹脂の発泡圧
によってスキー上面構成部ｊｔＡを成形型の上型内上面
の凹部あるいは凸部にならって変形させることができ、
チップの接着や削出しによることなく、所望の上表面形
状を有し、かつ上面構成部材が連続する一体的なスキー
を容易に、低コストで、極めて効果的に製造することが
できる。したがってまたスキーの設相の自由度が増し、
諸特性に優れたスキーを提供することができるという著
効を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るインジェクションスキーの側面説
明図、第２図は平面説明図、第３図は第１図の１−’Ｉ
断面図、第４図はテール付近のリブ形状の他の実施例を
示す平面図である。第５図。 第６図はリブ形状のそれぞれ他の実施例を示す側面説明
図である。第７図は他の実施例を示す側方投影図、第８
図乃至第１θ図はそのそれぞれのｎ−■端面図である。 第１１図はさらに他の実施例を示ず側方投影図、第１２
図はそのＴ［Ｉ　−１１端面図である。 第１３図はモールドの断面図である。第１４図乃至第１
６図は上面材の他の実施例を示す説明断面図、第１７図
は内部補強材の他の実施例を示す説明図、第１８図はこ
の内部補強材を組込んだスキーの断面図を示す。第１９
図１ｍ２０図は特性試験用に用いたスキーの平面図を示
す。 １０・・・インジェクションスキー、　１１・・　ＡＢ
Ｓ樹脂シー１”＋　１２・・・下面補強材。 １３・・・側面補強材、１４・・・ソール材。 １５・・・エツジ金具、　１６・・・発泡性樹脂。 １７・・・内部補強祠、１７′　・・・上面部分。 ２０・・・下型、　２１・・・ピン；　２２・・・上型
、２３・・・グラス布、２４・・・アルミトップエツジ
、２５・・・ゴムシート。 ２６・・・グラスファイバーテープ、２７・・・ナイロ
ン糸、２８・・・針金、２９・・・内部強化材、３０・
・・スキン層。 特許出願人 株式会社　スワロ−スギ− 代表者丸山哲三 代理人（７７６２）弁理士 綿貫隆夫（他１名） 第１図 ■ 第２図 榎 第：３図 第４図 第１４図 １１ ３ 第１５１閃 １ 第１６図 １ 第１７１￥Ｊ 第１８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、成形型内に、中芯の厚さ寸法分布に相当する間隙を
   存してスキー上下面画構成部材を配置し、該間隙に発泡
   性樹脂を注入充填するインジェクションスキーの製造方
   法において、前記成形型の上型向上面の所望位置に所望
   形状の凹部または凸部を設けておき、前記注入される発
   泡性樹脂の発泡圧によって、成形型内に配置された前記
   スキー上面構成部材を前記上型向上面に圧接せしめ、該
   スキー上面構成部材を上型向上面に形成されている凹部
   または凸部形状にならって変形させることを特徴とする
   インジェクションスキーの製造方法。