JPS6017828Y2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、高周波加熱装置におけるドア一部の電波シー
ルに関するものである。

一般に高周波加熱装置における加熱室からの電波シール
方式はドアーのチョークシール方式がよく知られている
。

しかし、ドアーにはドアー開閉時に本体との係合を目的
とするキーや、ドアー開放時のドアーの位置規正の為ド
アーアームが設けてあり、開口周縁部にはキーがドアー
アーム等に対応する開孔が設けである為キーやドアーア
ームが導電体である場合、ドアーチョークからキーやド
アーアーム等に誘動された電波が前記開孔より開口部裏
面側に漏れる欠点があった。

また、前記欠点を解消する為キー等を合成樹脂などの不
導体とした場合はキー自身の機械的強度が低下し、キー
折れ等の不良が発生していた。

そこで本考案は極めて簡単な構成により前記欠点を解消
するものであり、以下本考案の実施例について添付図面
とともに説明する。

１は高周波加熱器本体、２は本体１内に収納された加熱
室、３は加熱室２の前面開口部に対向して開閉自在に設
けたドアー ５はドアー３のチョーク溝より突出したバ
ンドル４により可動しドア−３閉時には開口周縁部に設
けた開孔６を通って本体と係合する導電性キー（導電体
）、８は開孔６の周縁にキー５とほぼ平行に設けた導電
板で一端が開口裏面周縁壁７に電気的に接合されている
。

また、９は一端がドアー３にビン等で連結されたドアー
アーム（導電体）で、ドアー３の動きに応じ開口周縁部
に設けた開孔１０を出入りするよう設けである。

この開孔１０の周縁にはドアーアーム９とほぼ平行に導
電板１１を設け、その一端は前記同様開口裏面周縁壁７
に電気的に接合されている。

以上説明したように本考案によれば、導電板をキーやド
アーアーム用開孔６，１０の近傍に設けることにより、
加熱室２より見た開孔部のインピーダンスを変化させる
ことができ、第３図に示す導電板の寸法（ＷとＬ）を変
化させ最適な寸法を選べば、第４図に示すように電波漏
洩値は従来に比べ数分の−まで減衰させることができる
ことが、実験結果より確認できた。

なおキー５はドアー３の開閉に応じ開孔６を出入するが
、キー５はドア−３開閉操作、すなわちバンドル４の操
作および第２図に示す開孔６に設けたストッパー６ａと
の当接により矢印Ｘ方向に移動する。

またドア−アーム９もドアー３の開閉に応じ開孔１０を
出入するが、その際開孔１０に対してドアーアーム９は
矢印Ｙ方向に移動する。

そして前記導電板８を前記矢印Ｘ方向と平行に設け、導
電板１１を矢印Ｙ方向と平行に設けた時、電波漏洩防止
効果はより大きくなることも確認できた。

これにより、どんな複雑なキーやドアーアーム形状、さ
らには開孔の大きさ等に応じて極めて簡単な形状の導電
板を設けることにより、容易に電波漏洩を防止すること
が可能になる。

また、前記効果によりドアーキー等を金属などの導電体
とすることができ、あえて機械的強度の弱い合成樹脂等
を使用する必要がなく、キー折れ等の不良が防止できる
ばかりでなく信頼性そして安全性の高い高周波加熱装置
の提供を可能にするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す高周波加熱装置の開扉
状態の斜視図、第２図は同要部の斜視図、第３図は同要
部導電板の拡大斜視図、第４図は電波漏洩の実験結果を
示す図である。 ５・・・・・・キー（導電体）、６，１０・・・・・・
開孔、７・・・・・・開口周縁部裏面、８，１１・・・
・・・導電板、９・・・・・・ドアーアーム（導電体）
。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）開閉自在に設けられたドアーと、このドアーより
   突出する導電体とを備え、この導電体がドアー開閉に応
   じ出入する開孔を本体開口周縁部に設けるとともに、開
   口周縁部裏面の前記開孔周縁に前記導電体とほぼ平行に
   導電板を設け、その一端を開口部周縁壁に電気的に接合
   させたことを特徴とする高周波加熱装置。
2. （２）ドアーの開閉操作に伴なう導電体の移動方向と平
   行に導電板を設けたことを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第（１）項記載の高周波加熱装置。