JPS60164294A - 原子炉の制御棒駆動機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 く技術分類・分野〉 開示技術は、原子炉の容器に挿入セットした炉心に対づ
る制御棒を緊急時に落下させる場合の操作技術分野に属
する。

く要旨の解説〉 而して、この発明は、該原子炉の容器に上部から挿入セ
ットされて炉心の燃料に対し昇降させる制御棒の駆動ｉ
構が案内管内にてグリッパフィンガカムの先端をその下
部のハンドリングヘッドに対して平常運転時は結合して
基制御棒を昇降自在にし、又、地震等の緊急時において
は解離するように連係されている原子炉の制御棒駆動ｉ
構に関する発明であり、特に、該グリッパフィンガカム
の中途所定部位に形状記憶合金が該グリッパフィンガカ
ムに対して長手方向ベローズ状等の軸方向伸縮自在なセ
ット状態で一体介装連結されている原子炉の制御棒駆動
機構に係る発明である。

〈従来技術〉 原子炉にＪ３いてはその容器の内部に燃料を収納した炉
心が設けられており、通常運転時におけるその出力を調
整する機能と、許容マグニチュード以上の地震等の緊急
時に炉心を停止する機能を有する制御棒が配設されてい
る。

而して、該制御棒は上部の駆動機構を介して昇降、落下
させられるようになっているが、この構造を第１．２．
３図で略説すると、原子炉容器の遮蔽プラグ１に設けら
れたケーシングの上部に駆動モータ２が設【プられ、該
駆動モータ　２に駆動軸を介して電磁石３が設けられ、
該電磁石３に対し１下部アーマチュア４が結合解離自在
に連係されており、−該アーマチュア４の下部にはリン
ク機構５が設けられて、その下側に延出するグリッパフ
ィンガカム６を保持している。

そして、該グリツバフィンガノコムロの下端に設番プら
れて半径方向に拡縮するチャック状のグリッパフィンガ
７が制御棒８に一体に設けられて、その内部に形成され
たハンドリングヘッド９に対してインナーチャッキング
の状態で結合解離自在に連係されている。

而して、通常運転時においては、上に電磁石３が通電さ
れて励磁されており、したがって、その下側のアーマチ
ュア４を吸着一体してその下部のグリッパフィンガカム
６を上向きに付勢しており、更に、その下端のグリッパ
フィンガ７をして第２図に示す様に、外方に拡開してハ
ンドリングヘッド９に内側からチャッキングして結合し
、制御棒８をして前記モータ　２により図示しない容器
の炉心に４降してその出力を調整制御するようにされて
いる。

而して、前述の如く、許容マグニチュード以上の地震が
発生したような緊急時にａ３いては、その地震等を感知
した緊急指令信号が図示しない制御装置により上記電磁
石３に対する励磁信号を遮断することにより、該電磁石
３は消磁され、その結果、該電磁石３に吸着されていた
アーマチュア４は落下してリンク機構５を聞き、その結
果、グリッパフィンガカム６はその自重により降下し、
そのため、上記グリッパフィンガ７は外方に対する拡縮
を解かれて内側に縮退し、よって、該グリッパフィンガ
７に対するハンドリングヘッド９はその連結を解離され
て制御棒８が落下し、ダッシュラムが図示しない下側の
案内筒のダッシュポットに座着して、炉心を緊急停止す
るようにされている。

〈従来技術の問題点〉 而して、上述従来の制御棒駆動機構においては通常運転
時はともかく、緊急時におけるスクラムの際の制御棒８
の切離し落下の制御は前述の如く、外部の検知、及び、
制御によって行われるために、間接的であり、制御棒８
の駆動機構自体が直接的に自動的にこれらの制御を行わ
ないというシステムにされており、したがって、上記外
的制御ｌｌｌ構も相当に複雑であるために、不測にして
これらの制御機構に故障や応答不良が生じた場合には、
確実にスクラムが行われなかったり、或いは、行われ難
いという安全対策上の難点があった。

そして、ある種の高速増殖炉においては主炉停止系、後
備炉停止系の２系統を連係させて安全性を相互にバック
アップし、共通モードの故障が生じた場合にもスクラム
が不可能にならないようにされているが、該スクラム機
構としては上述メカニズムが全く主炉停止系、後備炉停
止系等に共に同一態様で配設されているために、外部指
令によるスクラム手段では該主か停止系と後備炉停止系
に同一のトラブルが生じる可能性も確率的にはある虞が
生ずる欠点があった。

したがって、原子炉運転に対する完全性や高い信頼性が
評価され得ないという不具合があった。

これに対処するに、電磁石のキューリ一点を利用する等
の自発スクラムタイプの制御棒駆動機構も案出されては
いるが、理論的にはともかくとして、実効上は様々なネ
ックがあって実際上は利用出来ないものである。

〈発明の目的〉 この発明の目的は上述従来技術に基づく原子炉運転に伴
う緊急時のスクラムに際しての制御棒切離しの外的制御
による問題点を解決すべき技術的課題とし、細管外的な
検出や指令に基づくことなく、全く自動的に自己検出ど
切離し制御が行え、而も、確実に再結合が行え、その上
反復使用が可能であって、原子炉の運転に何等支障を与
えないようにして、エネルギー産業における原子力利用
分野に益する優れた原子炉の制御棒駆動機構を提供せん
とするものである。

〈発明の構成〉 この発明の構成は、前述問題点を解決するために原子炉
容器の炉心に対して上部駆動装置のモ−夕に連係された
グリッパフィンガカムが平常運転時はその下端のグリッ
パフィンガをしてハンドリングヘッドに一体結合して制
御棒を挿入し、所定に昇降されて出力を調整制御され、
而して、−次冷却系循環ポンプが故障し冷却拐の流量低
下が発生したような緊急時等にＪ３いては、原子炉に異
常発生による炉内温度が上昇し、それにより、該グリッ
パフィンガカムの所定中途部位にベローズ状等の形状に
形成されて一体介装結合された形状記憶合金が形状記憶
効果によりマルテンサイト変態を介し長手方向に伸長し
、したがって、該グリッパフィンガカムの形状記憶合金
がハンドリングヘッドに対するチャッキングを解離して
、該ハンドリングヘッドはグリッパフィンガカムのグリ
ッパフィンガから切り放され、スクラム状態に移行して
炉心は停止し、その発熱が下がり、形状記憶合金は形状
記憶効果により長手方向に収縮して元の状態に戻り、而
して、安全状態が戻った場合には、上記制御棒をして上
昇させ、そのハンドリングヘッドがグリッパフィンガカ
ムのグリッパフィンガにチャッキングして再び一体結合
されて通常運転に供されるようにした技術的手段を講じ
たものである。

〈実施例−構成〉 次に、この発明の実施例を第４図以下の図面に暴づいて
説明すれば以下の通りである。尚、第１〜３図と同一態
様部分は同一符号を用いて説明するものとする。

第４〜７図に示す実施例において、図示しない原子炉容
器の遮蔽プラグ１の上部ケーシング内に設けられｌｃモ
ータ２に連係して、下延された駆動ロッド１０の下端は
グリッパフィンガ７と一体連結され、駆動ロッド１０の
中にはグリッパフィンガ７を開閉し制御棒８のハンドリ
ングヘッド９に対して結合解離させるためのグリッパフ
ィンガカム６が貫通している。

而して、該グリッパフィンガカム６は上段ラッチモータ
１１により上下させる。

而して、該第６図に示す様に、上記グリッパフィンガカ
ム６に於いては設定部位の中途にベローズ状に形成され
た形状記憶合金１２が該グリッパフィンガカム６に一体
介装連結されている。

而して、該形状記憶合金１２は一般に使用されている形
状記憶合金のうち二方向性のもので作られており、設定
温度以上の高温雰囲気中では変形する度合が大きく、又
、それよりも低温雰囲気中では変形度合が小さく、初期
状態に形状復元する形状記憶効果、を有しているもので
あり、当該実施例においては、上述の如くベローズ状に
形成されているために、グリッパフィンガカム６の長手
方向に沿って軸方向伸縮自在にされている。

したがって、第４．５図に示す様に、前記第１、於いて
、電磁石やアーマチュアは省略されており、そのため、
第１．２図に示す様な従来態様のリンク８１Ｍ４５も無
く、モータ　２に対してロンド１０と、それに連結され
ているグリッパフィンガ７と該グリッパフィンガ１の開
閉のためのグリッパフィンガカム６がロッド１０を貫通
するように配置されている。

したがって、容器中に於ける雰囲気の温度の昇降に応じ
て形状記憶合金１２の軸方向伸縮変形伸縮を介してグリ
ッパフィンガカム６の先端がグリッパフィンガ１をして
半径方向の拡縮を制御するようにされている。

よって、該グリッパフィンガ７の外方拡張状態において
はハンドリングヘッド９と結合して一体化され、又、内
側縮退状態においては該ハンドリングヘッド９どの結合
が解離され、該ハンドリングヘッド９、即ち、制御棒８
は自重により落下されてスクラムするようにされている
。

〈実施例−作用〉 上述構成において、図示しない原子炉が平常運転を行っ
ている状態では、容器内に循環供給されている図示しな
い液体金属ナトリウムが冷却作用を行い、又、結果的に
、容器内炉心の発熱状態による温度は設定温度範囲内に
あるために、上記グリッパフィンガカム６を取り巻く雰
囲気の液体金属ナトリウムの温度は一定範囲内にあるこ
とになる。

そこで、形状記憶合金１２は設定縮退状態にあり、その
ため、該グリッパフィンガカム６の下端はグリッパフィ
ンガ７をして外方に拡張しており、そのため、制御棒８
と一体のハンドリングヘッド９は該グリッパフィンガ７
にチャッキングされて結合一体化されており、よって、
モータ２からロッド１０を介してグリッパフィンガカム
６、及び、制御棒８は一連に一体連結されていることに
なる。

そこで、図示しない制御装置を介してモータ２が正逆回
転することにより、ロッド１０は所定に昇降し、したが
って、グリッパフィンガカム６はその先端と一体連結さ
れているグリッパフィンガ７を介してハンドリングヘッ
ド９、即ち、制御棒８を一体的に随伴昇降させて炉心に
対Ｊる挿入を調整し、その出力を制御するようにされる
。

而して、この間、上述の如く、グリッパフィンガカム６
周囲の液体金属ナトリウムの温度はほぼ一定の範囲内に
あるために、形状記憶合金１１の軸方向伸縮変形の度合
は極めて僅かであって、その限り、グリッパツインガフ
の径方向の拡縮ｍも小さく、よって、ハンドリングヘッ
ド７は該グリッパフィンガ７から解離されて落下するよ
うな虞は全くない。

そして、例えば、−次冷却系循環ボンブが故障し冷却材
の流量が低下するような緊急時においては、周知の如く
、容器内の炉心の温度が急激に上昇する。

したがって、上記炉心内の液体金属ナトリウムの温度も
急上昇し、それにより、延長管内に該液体金属ナトリウ
ムを導入してこれと接触している形状記憶合金１２は第
７図に示す様に、マルテンサイト変態を介して軸方向に
伸長し、その結果、グリッパフィンガカム６の下端は上
記グリッパフィンガ７の下方に降下し、その結果、該グ
リッパフィンガ７はスプリングバックにより内側に縮退
し、そのため、該グリッパフィンガ７と一体にチャッキ
ングされて、結合されていたハンドリングヘッド９はそ
の結合を解離されて矢印に示す様に切り故なされて落下
し、したがって、該ハンドリングヘッド９と一体の制御
棒８も落下してそのダッシュラムが容器に支持されたダ
ッシュポットに座着し、スクラムされることになる。

そのため、外部の指令信号等によらず、該グリッパフィ
ンガカム６がその設定中途部位に有している形状記憶合
金１２により全く自動的にスクラムして炉心を停止させ
ることが出来、これはメカニズム上上述の如く全く自動
的に行われるために、上記外部の指令信号等による間接
制御でなく、自己制御とされてその応答特性は確実であ
る。

而して、冷却材の流量が正常に復帰し原子炉にとり平常
運転状態になると、上述スクラムにより炉心は停止状態
にされているた゛めに、再び運転状態に移る状態では炉
心の液体金属ナトリウムは相対的に低温化されているた
めに、前述形状記憶効果により上記形状記憶合金′１２
は第７図の軸方向伸長状態から第６図の軸方向縮少状態
に、即ち、初期の記憶形状状態に復元されてお゛す、そ
こで、従来同様に制御棒８に対してモータ２を介し、ロ
ッド１０を下降させて該ロッド１０とその中を貫通する
グリッパフィンガカム６を降下させると、その下端によ
って外方拡張されたグリッパフィンガ７が該ＩＩＩＩＩ
ｉ２ＩＩ棒８と一体のハンドリングヘッド９に近接し、
該ハンドリングヘッド９をしてその弾性を介し拡張させ
、スプリングバックにより再び一体介装結合づるように
される。

そこで、モータ　２を介し、ロッド１０を上昇させて制
御棒８を一体的に炉心に対して上４昇−させ、所定に昇
降調節することにより、再び運転出力を調整１．ＩＩ御
Ｊるようにする。

又、上述実施例は主炉停止系と後備炉停止系の２系統の
いづれか一方に設け、他方に対しては従来の電磁石とア
ーマチュアとによるリンク機構１ｉ１＋御を介してのス
クラム動作機構を設けるようにしておくことにより、互
いにバックアップ作用が成されて、制御棒駆動ｌｌＡ４
１Ｉに対する安全性がより大きく保証され、信頼性も高
くなる。

又、第８図に示す実施例においては、上記グリッパフィ
ンガカム６の所定部位に介装させた形状記憶合金１２′
が上述実施例のベローズ状に代えてコイルスプリング状
にした態様であるが、実質的にその奏する作用効果は上
述実施例と変りはないものである。

尚、この発明の実施態様は上述実施例に限るものでない
ことは勿論であり、形状記憶合金ダブルタイプにする種
々の態様が採用可能である。

〈発明の効果〉 以上この発明によれば、基本的に原子炉の容器内炉心に
対して挿入セットされる制御棒に対する駆動１幾構が従
来Ｍ様平常運転詩においては、炉心に対し該制御棒をし
て所定に昇降制御して、その出力を調整Ｊることが出来
、又、緊急時においては１１（実にスクラムが出来て炉
心を停止させることが出来る効果がある。

而して、この発明においては制御棒に対する上部駆動装
置とが単にロッドを介するのみで電磁石やアーマデユア
や、又、リンク３１１等を省略出来、形状記憶合金をそ
のグリッパフィンガカムの所定中途に一体介装させて結
合させたことにより、解＊ｉがその長さ方向において極
めて簡単な構成になり、製造コストが安いのみならず、
構造が簡単であるので故障もほとんど生じない上に、保
守点検整備等のメンテナンスも煩瑣でなくなるという優
れた効果が奏される°。

又、該形状記憶合金は二方向性の形状記憶効果により、
長さ方向、即ち、軸方向伸縮自在にされているために、
通常運転時の設定低温時にはそのグリッパフィンガカム
のグリッパフィンガが制御棒と一体のハンドリングヘッ
ドを一体に結合して昇降し、上述の如く出力制御出来る
上に、冷却材流量の低下等の際には炉心温度が上昇する
ために、該形状記憶合金が軸方向に伸長して外部指令に
よらず、全く自動的にグリッパフィンガカムのグリッパ
フィンガをして上記ハンドリングヘッドを解離して切離
し、その自重により落下させ、確実にスクラムさせるこ
とが出来る優れた効果が奏される。

又、上述の如く、該制御棒の切離しはその緊急時を外部
で検出し、外部制御機構によって電磁石等を消磁する等
の間接的手段を取らず、直接的に形状記憶合金が自己制
御的に全く自動的に制御出来るために、応答特性が良く
、不測のトラブル等も生じないという優れた効果が奏さ
れる。

更に、主炉停止系や後備炉停止系にこの発明の制御棒駆
動機構を設けることにより、相互の安全性がより確実に
なり、又、信頼性も高まるという優れた効果が奏される
。

加え゛（、従来態様の制御棒駆動機構に対しても僅かな
付加的工作を行うことにより、この発明の一機構を付加
することが出来るという利点もある。

そして、最終的な制御は人的管理が必要であるが、この
発明の１ｂＩＩ＃ｎ棒駆動機構においては上述の如く、
全く自動的に形状記憶合金が自己制御するために、それ
だＣプ省力化が可能となり、それだけ安全性にもつなが
るという優れた効果が奏される。

又、従来技術に基づく制御棒駆動機構とこの発明の制御
棒駆動機構をダブルで配設Ｊることにより、安全性がよ
り高まり、信頼性も向上するという優れた効果が奏され
る。

【図面の簡単な説明】

第１．２図は従来技術に基づく原子炉の制御棒駆動機構
の概略説明側断面図、第３図は第２図■部拡大断面図、
第４図以下はこの発明の詳細な説明図であり、第４．５
図は１実施例の全体概略説明縦断面図、第６図は第５図
Ｖ１部拡大断面図、第７図はスクラム時のハンドリング
ヘッド落下開始状ＩＪｐ、説明拡大縦断面図、第８図は
第６図相当他の実施例のｔＩｉ断面図である。 ８・・・制御棒、　２・・・モータ、 ６・・・グリッパフィンガカム、 ９・・・ハンドリングヘッド、 １２．１２′・・・形状記憶合金 第３図　第６図 第７図　第８図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原子炉容器に挿入セラ１−される制御棒に対する駆動８
   Ｍ　＋ａが上部のモータに連係されたグリッパフィンガ
   カムをしてハンドリングヘッドに結合解離自在に連係さ
   せている機構において、上記グリッパフィンガカムの中
   途に形状記憶合金が該グリッパフィンガカムに軸方向伸
   縮自在なセット状態で一体介装連結されていることを特
   徴とする原子炉の制御棒駆動ＩａＭ４゜