JPS60161460A - 無機質高分子コ−テイング材 - Google Patents

無機質高分子コ−テイング材

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JPS60161460A
JPS60161460A JP1800284A JP1800284A JPS60161460A JP S60161460 A JPS60161460 A JP S60161460A JP 1800284 A JP1800284 A JP 1800284A JP 1800284 A JP1800284 A JP 1800284A JP S60161460 A JPS60161460 A JP S60161460A
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JP
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atoms
coating material
silica
skeleton
coating
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Masatake Ando
安藤 昌毅
Tetsuya Katayama
哲也 片山
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、完全無機質のシリカ系高分子フーティング材
に関し、Sin、’−四面体の三次元網状骨格を主構造
とするため、−回の塗り厚みを増し重ね塗りを容易にす
るとともに、耐熱性、耐沸騰水性、防蝕性及びヒートシ
ョック性に優れ、しかも塗装工程を簡便にしてコストダ
ウンを図れるものを提供する。
従来からシリカ系塗料として多用されて来たのは、Si
〜0−3i骨格のSi原子にフルキル基の結合した有機
系シリコンワニスであるが、このものは他の合成+11
脂系塗料との比較においては耐熱性があるものの、実際
問題として250’C以上の高温多湿の雰囲気では熱劣
化がひどく耐久性にきわめて乏しかった。
また、耐久性のみを考慮すれば、S io 4<−四面
体骨格を持つシリカ粉末を直接塗布素面に塗ることも考
えられるが、密着度がなくコーテイング材として使用で
きなかった。
そこで、高温雰囲気にも安定良く使用できる実用可能な
コーテイング材として完全無機系の、即ち、炭素、水素
等を含まずケイ素、酸素及び若干の金属原子のみを主に
有するシリカ系コーテイング材が望まれるところである
が、現状では、ケイ酸アルキルエステル溶液に金属亜鉛
粉末を混合した組成物から成り、5i−0−Si結合の
二次元骨格を主構造として有する塗料(以下「二次元S
i塗料」という)があるにすぎない。
しかしながら、この二次元Si塗料は第2図に示すよう
に、5i−0−3i構造のうち5iO−’−の四面体基
本骨格を形成するO原子の三つが、隣接するSi原子に
共有されている二次元層状構造を形成し、いわはシリカ
構造が平面方向に広がったものと推定できる(図中白丸
はO原子を、二重丸はSi とOの重なりを各々示す)
しかも、亜鉛原子はシリカ平面構造中の5i−0−8i
結今に環内に配位したり、また、層状に重なったシリカ
平面同士あ間隙中に配位゛したりしているものと推定さ
れるので、実質的な°塗装にあたっては一回塗りで25
μ以下にしか塗布で゛きず、膜厚を厚くできないう°え
、膜内部の緒答が弱℃1ので、重ね塗りしても眉間剥離
を引導起こし、割紅易かった。
また、塗布素面を精密にみがいて滑かな表面処理を施さ
ねば塗膜が素材面に密着し難いので(一種ケレンが必要
)、塗装の前処理に手間を要しコスト高を招来するうえ
、サンドブラストを行なうため粉塵公害を起こす問題も
あった。
そのうえ、得られる塗膜は実際的に略200℃で部分的
な7クレ現象を顕現し、300°C以上になると素材面
からの剥離がひどく満足な耐熱性を望めない。
本発明は、上記問題を解消するものであり、−回塗りの
膜厚を厚くするとともに、重ね塗り及び塗装手間を容易
にし、しがも、耐熱性にきわめて優れたものを提供する
ことを目的とし、この目的を達するために次のように構
成される。
即ち、部分的に加水分解されたアルキルケイ酸エステル
のアルコール溶液にシリカ粉末を混合した組成物から成
り、Si原子とO原子で構成される完全無機系のSin
占四面体連続構造を持ち、5iOa’−の四面体基本骨
格を形成する四つのO原子の全てが、隣接するSi原子
に共有されている三次元網状骨格を主構造として有する
完全無機質高分子コーテイング材に関する。
ここで使用されるアルキルケイ酸エステルは、(1)式
に示されるようにオルトケイ酸のアルコールエステルで
あり、四塩化ケイ素とアルコールから合成される。
OR RO−8i−OR=−(1) OR R:C2H,、C4H9 尚、アルキル基としては、エチル基、ブチル基が好まし
い。
また、溶媒としてのアルコール溶液は、アルコールと水
との混合溶液であり、メタノール、エタノール、ブタノ
ール及びペンタノール(ノルマル体及びイン体を含む)
の群から任意に選択できるが、エタノール、ブタノール
がより好ましい。
そして、上記アルキルケイ酸エステルはアルコール溶液
中に混合すると、常温や加水分解反応が進み、部分的に
シラノールを生成する。
一方シリカ粉末は、具体的には石英を用いることができ
、Sin、’−四面体基本骨格が規則的に配列したもの
で、当該四面体はその頂部の酸素原子の全てを共有した
三次元網状構造をとっており、いわゆるLeu+is酸
としての性質を有する。
また、シリカ中の5i−0−Si結合は、空気中の水分
によって部分的に加水分解されてシラノールになってい
る。
ここで、アルキルケイ酸エステルのアルコール溶液(以
下「A液」という)と、シリカ粉末(以下「B剤」とい
う)との混合物が複雑な三次元網状骨格を形成してゆく
機構を述べると、以下のように推定できる。
まず、アルキルケイ酸エステルが加水分解を起こしてシ
ラノールが生成する。[(2)式参照1゜5i(OR)
、+H20→ム5i−OH+ROM・・・(2)また、
シリカは三次元骨格をとっており、しかも前述したよう
に空気中の水分によって部分的に加水分解されている[
(3)式参照1゜(1≦n≦3) そして、この加水分解を受けたシリカのSiO,’−四
面体骨格を核として結合の切れた四面体頂部のOH基と
上記アルキルケイ酸エステルの加水分解で生じたシラノ
ールとが縮合反応を順次繰り返して、5i−0−3i結
合の三次元網状構造を強固にしてゆくと考えられる[(
4)式参照]。
S i 心(OH)n + −;s i−OHエ→1 
1 1 −O5i−0−8i−0−8i− 111 000 1I+ −0−8i−0−8i−0−8i − 111 ご 5i− 1・・・(4) 従って、三次元骨格をもつシリカを核とし、その切断さ
れたSi OSi結合部分に新たにシラノールが付加し
て複雑な三次元網状骨格を形成してゆくので、従来の二
次元Si塗料のようにシリカ結合が平面状に積層したも
のとは異なり、塗膜内の結合を強固にできるとともに、
Si原子を結合するO原子が立体的に配置されて塗布素
面に限りなく近づけるので素材面と塗膜との結合も大き
くで鰺る。
そこで、このシリカ系コーテイング材の組成物・の使用
方法を述べると、まず、A液にB剤を混合して得られる
灰色状でさらりとした溶液を、若干の錆落とし処理(二
種ケレン)を施した塗布素面に刷毛塗布し、2時間乃至
12時間風乾すれば、塗膜が硬化を起こして所望の塗布
を完了する。
また、迅速な硬化を望むな呟塗布後常温で1時間程度風
乾してから、直ちに略200’Cで30分加熱をすれば
良い。
尚、上記A液とB遣を混合すると、直ちに縮合反応が進
行し、増粘、硬化を起こすので使用直前に固剤を混合す
ることが肝要である。
以下、本シリカ系コーテイング材の実施例を順次述べる
(実施例1) A液とB剤を使用直前に速やかに混合撹拌し、得られた
組成物を所望の塗布素面に刷毛塗布したのち風乾を行な
う(以下、実施例2乃至7の操作も同様に行なうものと
する)。
A液並びにB剤の各配合比、及び。両者の混合比は次の
通りである。また、数値は重量比を示す。
A液 エチルシリケートS i(OC2H3)450エタノー
ル 45 水 5 計 100 B剤 シリカ 100 A液:B剤=25ニア 5 (実施例2) A液の配合比を実施例1と、同様にし、B剤の配合比及
びA液とB剤の混合比を次の通りとする。
B剤 シリカ 60 Zn 40 計 100 A液二B剤=25ニア5 尚、金属Znは、塗膜の密着度、耐熱性、レベリング性
能等の向上をめざして添加されるもので、その添加理由
や機能の詳細な説明は後述する。
(実施例3) A液:実施例1に同じ B剤 シリカ 14 Zn 85 界面活性剤 1 計 100 A液二B剤=25ニア5 界面活性剤は、組成物をコロイド分散させて塗装時の「
たれ」を防止するためのもので、カチオン系、アニオン
系、ノニオン系、両性界面活性剤のいずれを使用しても
良い。
しかしなが呟コーティング剤の耐熱性をより確実にした
い場合には、界面活性剤を添加せず、シリカを14から
15に増量すべきである。
(実施例4) A液:実施例1に同じ B剤 シリカ 80 Zn 10 Tie2 10 計 100 A液;B剤=2Sニア5 Tio2は金属Znとの間に電子の授受を行ない(Ti
O32−・・・・・・Z n 2 + )、膜内の結合
を強固にして塗膜の耐摩耗性を改善するものである。
(実施例5) A液:実施例1に同じ B剤 シリカ 40 Zn 20 TiO240 計 100 A液二B剤=28ニア2 TiO2(チタン白)を多量に含んでいるので、上塗り
用の白色仕上げ剤として使用できる。
(実施例6) A液:実施例1に同じ B剤 シリ−力 30 Zn 10 TiO230 Mg0 30 計 100 A液二B剤=29ニア 1 TiO2及びM2Oは、両者ともZnとの間で電子の授
受を行なって(TiOs”=Zn”、MgO2”・・・
Zn2+)膜内結合を促進し、塗膜の硬′度及び耐摩耗
性を改善できる。
(実施例7) A液:実施例1に同じ B剤 シリカ 30 Zn 10 TiO230 ZnO30 計 100 A液二B剤=29ニア1 TiO2(チタン白)及びZn0(亜鉛華)は共に顔料
として使用されるもので、上記配合コーテイング材は、
上塗り用仕上げ材として好適である。
以上のように、各実施例ではコーテイング材に要求され
る性質に応じて種々の配合比をとることができるが、増
量剤、紫外線吸収剤等の助剤を補助的に添加することも
できる; また、実施例2乃至7においては、ともにZn粉末を加
えて塗膜に特性を持たせているが、その添加理由と機能
を以下に説明する。
即ち、本シリカ系コーテイング材の必須成分であるアル
キルケイ酸エステルのアルコール溶液とシリカ粉末との
混合物にZn粉末を添加すると、シリカの立体構造中の
O原子に囲繞された空間にZn原子が配位して当該O原
子との間でイオン結合を結んだり、また、5i−0−8
i結合中にZn原子が共有結合して塗膜の一部を構成す
ることになる[(5)式参照]。
 Si − 1 一3i−0−8i−0−Zn −0− I 1 : O−・・・Zn”−=O− 1 ・・・(5) 従って、・シリカ骨格の5i−0−3i鎖同士に架橋を
行なって膜内結合強度及び塗膜硬度を向上できるので、
耐熱性及び耐摩耗性を改善できるとともに、完全無機系
の塗膜にも拘らず充分な可続性を持たすことができる。
また、上記Zn原子のイオン化はフーティング材のレベ
リング性能を良好にし、塗装作業を迅速容易にできるう
え、重ね塗りにも適するため現場作業に最良である。
しかも、Zn混合塗膜を還元性雰囲気で加熱すると(例
えばバーナー炎で加熱)、塗布素面、例えば鋼板の場合
には、Znが鋼板のFe原子との間で一種の合金をつく
るものと推定され、一旦このZn合金が生成するとその
塗膜の密着性はきわめて高く、従ってヒートショック性
や水分に対し非常に強い耐性を発揮できる。 そのうえ
、ZnはFe、Ni等に比してイオン化傾向が大きいの
で鋼板等に塗布した場合には、塗布素面よりZnが最初
に溶出し、塗装面の防蝕性能を著しく向上できる。
尚、この金属Znに代えて、他の二価金属、例えばNI
B + Cu 、’ P b + S n等の金属を付
与することも可能である。
そこで、本シリカ系コーテイング材のうち、実施例2で
得られるもの(以下「コーテイング材Iという)を例に
とって、従来の完全無機質高分子コーテイング材である
二次元Si塗料との間で耐熱性及び耐沸騰水性に関し、
比較試験した結果を試1験例1及び2に述べる。
(試験例1) 二枚の鋼板状に各々のコーテイング材を塗布後、コーテ
イング材lは1時間、二次元Si塗料は12時間各々自
然放置して風乾せしめ、1時間毎に温度を保持しながら
電気炉で100℃から1200℃まで段階的に温度を上
げて、二種の塗膜状態を観察した。
表1 上表によれば、本シリカ系フーティング材は、二次元S
i塗料に比してきわめて高い耐熱性を発揮することがわ
かり、略1200℃まで塗膜を安定して保持できる。
これは、本シリカ系コーテイング材が完全無機系のSi
○44″四面体連続構造をもち、S io 、t−の四
面体基本骨格を形成する四つの○原子の全てが隣接する
Si原子に共有される三次元網状骨格を有するので(第
4図参照、黒丸はSi原子、白丸は0原子を示す)、骨
格中のO原子が塗布素面により近づいて鋼板のFe原子
と化学結合を結び易く、また、O原子によるSi原子間
の架橋度が大きいため膜内の結合が強固であり、従って
、塗膜内に熱を加えても5i−0−Si結合は容易に切
れずその分子構造を安定よく保持できることを示してい
る。
これに対し従来の二次元Si塗料は、SiO,’−の四
面体基本骨格が三つのO原子のみを共有して二次元方向
に広がった平面網状体を形成するので(第2図参照、二
重光はSi原子と○原子の重なりを、白丸はO原子を示
す)、O原子は塗布素面に対し突き出した状態には近づ
けず、鋼板との結合が本シリカ系コーテイング材に比し
て弱い。
また、シリカ平面骨格間にZn原子が配位して平面間の
結合を保持しているので、平面層間の結合力に弱く膜内
結合も大きくない。
従って、この二次元Si塗料を加熱すると、完全無機系
成分であるため200℃位までは耐熱性を有するが、2
00℃以上になると膜内結合力が弱く部分的に5i−O
8i結合が切断されて7クレ現象を起こし、さらに30
0℃付近になると塗布素面からの剥離現象を起こすので
、実質的には300℃以上の使用には耐えないことが判
る。
尚、本シリカ系コーテイング材はO原子を結合手として
いるので、鋼板のみならず、銅板、黄銅板、アルミ板及
びOH基の多いプラスチンク一般(塗料のO原子とプラ
スチックのOH基の間に水素結合を生ずる)にも広く適
用でき、その各々について耐熱性を良好に確保でbる。
(試験例2) 二枚の鋼板上に各々のコーテイング材を塗布後、1時間
自然放置し、150℃で30分加熱処理した試料を10
時間煮沸し、14時間沸騰水中に放置する操作を1箇月
繰り返した結果、本シリカ系コーテイング材は全(異常
がみられなかったのに対し、二次元Si塗料は一週間程
度でフクレが生じ、10日目位から剥離が始まった。
これは、二次元S;塗料がその5iO=’−四面体基本
骨格中の三つのO原子を互いに共有しているだけであっ
て本シリカ系コーテイング材に比して膜内結合力が弱く
、又、膜全体が平面網状体を形成して種々の試薬(例え
ばH20分子)の攻撃を受け易いので、湯浴中で加水分
解を受けてSi−〇−8i結合が壊れ易く、−週間程度
しか塗膜を保持できないことを示している。
これに対し、本シリカ系コーテイング材は、5i04’
−基本骨格が四つのO原子と全て共有している三次元網
状構造を形成するので、膜内結合力が強く、また、立体
網状ゆえに試薬の攻撃を受けにくいので、全体として8
20の攻撃によっても5i−OSi結合を保持すること
ができ、1箇月経過してもフクレや剥離現象等の異常が
認められなかったものと考えられる。
しかも、試験は時間の都合で1箇月で切り上げたため、
本シリカ系コーテイング材の耐沸騰水性は実際問題とし
て1箇月以上持つものと推定で外る。
以上のように、本シリカ系コーテイング材は従来の二次
元Si塗料に比して耐熱、耐沸騰水性がきわめて高いが
、本コーテイング材についてはその他コーティング材と
して要求される特性に関して種々の試験を行なった結果
を試験例3から8にかけて示す。
(試験例3) コーテイング材Aを鋼板面に塗布した後1時間自然、放
置し、180℃で30分加熱硬化した試料を、白灯油中
に常温で浸漬して経時変化をみた結果、720時間経過
しても異常は認められなかった。(但し、試験は時間の
都合により1箇月で打ち切った。) 従って、本シリカ系コーテイング材はきわめて強い耐油
性を示し、5i−0−Si結合に影響を及ぼさないこと
が判る。
しかも、試験は1箇月で打ち切っているので本コーテイ
ング材は実質的には1箇月以上の耐油性を持つものと推
定で外る。
(試験例4) 試験例3に用いた白灯油を5%Nacl水溶液に代えて
同様の操作を施したが、720時間経過しても異常は認
められなかった。(但し、試験は1箇月で打ち切った。
) 従って、本シリカ系コーテイング材はきわめて強い耐塩
水性を示し、海岸付近及び海中の構造物の塗装に好適で
ある。
また、実質的に1箇月以上経過しても異常は認められな
いものと推定できる。
(試験例5) 試験例3に用いた白灯油溶液に代えキシレン溶媒を使用
して同様の操作を施したが、720時間経過しても異常
は認められなかった(但し、試験は1箇月で打ち切った
)。
従って、本シリカ系コーテイング材はすぐれた耐有機溶
剤性を示し、また、1箇月以上経過しても異常は認めら
れないものと推定でとる。
(試験例6) 試験例3に用いた白灯油に代えて水道水を使用して同様
の操作を施したが、7’20時間経過しても異常は認め
られなかった。
このことは、試験例2の耐沸騰水性試験から容易に推定
でとることであるが、いずれにせよ、本シリカ系コーテ
イング材は耐水性にも優れており、加水分解をきわめて
受けにくいので、外装材の塗装に適しており、有効な防
蝕コーテイング材とすることができる。
(試験例7) 試験例3と同様の処理を施した試料塗膜に対し、各種硬
度の鉛筆を45度に立て、加重500gを当該鉛筆に負
荷しなが呟剥離の有無を測定した結果、硬度5Hなる値
を得た。
従って、シリカの三次元網状構造の形成は、塗膜にきわ
めて高い硬度を付与し、塗布面は外力によっても容易に
外傷を受け難いことが判る。
(試験例8) 試験例3と同様の処理を施した試料について、11II
I+1方眼クロスカツトでその密着度を測定した結果、
密着度100/100を得た。
従って、本シリカ系コーテイング材は、塗布素面との密
着度が強固であって、きわめて剥離し難いものである。
また、Si−〇−8iの三次元骨格が網状を形成してい
るので、膜内結合も強固で、耐摩耗性にもきわめて優れ
ている。
以上に述べた各試験をみると、コーテイング材■は従来
の二次元Si塗料に比して、耐水性、耐沸騰水性にすぐ
れているのみならず、耐油性、耐溶剤性、耐塩水性、密
着度、二硬度等が太きぐ、コーテイング材とし・て要求
される特性を十二分に兼ね備えていることが判る。
従って、ここで本発明コーテイング材のもたらす効果を
述べると次の通りである。
(イ) 本シリカ系コーテイング材は、まずシリカ粉末
のS io4’−四面体骨格を核とし、当該四面体頂部
の酸素が水分によってOH基に加水分解された部分にア
ルキルケイ酸工入チル分静物のシラノールが縮合して5
i−0−6i鎖を逐次伸ばしてゆ(ので、シリカの三次
元網状骨格を順調に成長させてゆくことができる。
従って、塗膜構造中のSin、’−四面体の基本骨格の
酸素原子は四つとも全て共有されており、Si原子間同
士をO原子で強固に架橋し、塗膜全体の結合力を強くで
きるとともに、塗布素面に対してもO原子が突き出した
状態に配向して強固な化学結合をつくり出せるので、高
温に対しても膜内結合力を維持してきわめて大トな耐熱
性を発揮することができる。
このことは、塗膜が塗布素面から剥離したり、膜間にフ
クレ現象を起こすことがなく、また、実質的には略12
00℃の高温にも安定な塗膜を保持することができるこ
とを示している。
しかも熱の変動に対しても外わめて強い耐性を示し、熱
劣化の虞れはない。
(ロ)上述のような膜内間及び塗布素面との結合力の強
さは、耐摩耗性、素面への密着度及び塗膜硬度をきわめ
て大きくする。
特にZn粉末を塗料組成物に付与すると、密着度、耐摩
耗性を向上でト、レベリング性能をも高められる。
一方、コーテイング材を塗布する素面の材質としては、
本コーテイング材が酸素原子を結合手としていることか
ら、鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属やOH
基を含むプラスチ、2り等の広い範囲に亘って適用する
ことができる。
(ハ)塗膜内の強固な結合力は、5i−0−Si結合が
容易に加水分解しないことを示しており、耐水性ばかり
でな(、良好な耐沸騰水性をも兼ね備えるので、外装面
へ塗布する防錆コーテイング材として最適であるばかり
でなく、高温多湿な雰囲気でも塗膜性能を安定良く維持
できる。
しかも、本コーテイング材はSiとO原子の結合構造か
ら組み上げられているので、耐酸性、耐アルカリ性も大
トいのである。
(ニ)本シリカ系コーテイング材は、5i−0−Si結
合が立体網状を形成するので、従来の二次元Si塗料で
は一回塗りの膜厚を25μ以下にしかできなかったのに
反し、50〜100μにまで厚く一回塗りで鰺、しかも
強い膜内結合力により割れにくい塗膜を形成でトる。
しかも、従来の二次元Si塗料のように5i−O−Si
面状骨格を層状に積層した構造を持たないので、塗膜間
の剥離を引き起こすことなく容易に重ね塗りができるの
で、塗膜厚みを所望に選択できる。
(ホ)塗布素面の前処理は二種ケレン程度で良く、精密
にみがき抜く手間を要せず、また、刷毛塗゛布して2乃
至1°2時間程度乾燥するだけでよいので塗装費用をぎ
わめて安価−二抑えることかでトる。
しかも、本塗料は一回の厚塗りが効くうえ、重ね塗りが
できるので、塗装工程を簡略にでき、環境に応じた膜厚
の調整もきわめて容易なので、現場作業には画期的なも
のである。
そのうえ、塗装後に加熱を施せば短時間で硬化できるの
で、迅速・容易な塗装が可能で、時間制約を受ける塗装
には好適である。
以上のように、本発明は種々のすぐれた効果を発揮する
が、その組成についてはアルキルケイ酸エステルのアル
コール溶液とシリカ粉末を必須とするが、この他にも、
カーボンブラック、リトポン、光明丹等の顔料、増量剤
、紫外線吸収剤その他コーティング特性向上のための各
種物質を補助添加剤として加えても差し支えないことは
言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は三次元シリカ構造を示す分子模型図、第2図は
二次元構造を示す分子模型図である。 第1図 第2図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、部分的に加水分解されたアルキルケイ酸エステルの
    アルコール溶液にシリカ粉末を混合した組成物から成り
    、Si原子と0原子で構成される完全無機系のSin、
    ’−四面体連続構造を持ち、Si0.4−の四面体基本
    骨格を形成する四つのO原子の全てが隣接するSi原子
    に共有されている三次元網状骨格を主構造として有する
    ことを特徴とする無機質高分子コーテイング材 2、特許請求の範囲第1項に記載した無機質高分子コー
    テイング材°において、組成物に亜鉛、マグネシウム−
    1銅、鉛、スズのうち少なくと、も一種の金属粉末を付
    与して、シリカの三次元網状骨格に上記金属原子を結合
    させたちの
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JP (1) JPS60161460A (ja)

Cited By (2)

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