JPS601597A - 原子炉一次系腐食環境の抑制方法及び装置 - Google Patents

原子炉一次系腐食環境の抑制方法及び装置

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JPS601597A
JPS601597A JP58109901A JP10990183A JPS601597A JP S601597 A JPS601597 A JP S601597A JP 58109901 A JP58109901 A JP 58109901A JP 10990183 A JP10990183 A JP 10990183A JP S601597 A JPS601597 A JP S601597A
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reactor
nuclear reactor
cooling water
water
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喜多村 政夫
英史 伊部
俊介 内田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、原子炉−次系腐食環境の抑制方法、特に原子
炉の水素注入による一次系腐食環境の抑制方法に関する
ものである。
〔発明の背景〕
軽水炉では、炉心部における冷却水の放射線分解によっ
て水素と酸素とが生成する。そして、加圧水型原子炉で
は、水の放射線分解による酸素の生成を抑制するため、
冷却水中に水素を添加し、その結果冷却水中の酸素濃度
を低減している。また、沸騰水型原子炉では、炉心部で
発生した水素および酸素は大部分がガスとして蒸気に同
伴するので、炉水中にはわずかじか残らないが、残留し
た水素及び酸素のうち、特に酸素は構造材の腐食に影響
を及ぼす可能性があった。
1979年11月、スエーデンの沸騰水型原子炉におい
て、給水系から水素ガスを注入し、炉水中の溶存酸素濃
度を従来の〜200+)I)bから10ppb以下まで
低減できることが実証されている(参照、 P、 Fe
jes : ”])earation pracIic
esin Swedish BWRs” 、 Sem1
nor on (:ounte −rlTleaSur
e for BWRpipe Cracking 、 
EPRI 。
Pa1o Alto 、 Ca 、 Jan 22−2
4 、1980 )。
第1図はこの炉における水素注入実験システムの系統の
概略を示すフロー線図で、第2図は原子炉圧力容器の部
分の詳細を示している。これらの図で、1は原子炉圧力
容器、2は炉心、3は下部プレナム、4はミキシング・
プレナム、5はセノくレータ、6は再循環系ポンプ7と
ダウンカマ8とジェットポンプ9とを有する再循環系、
10は主蒸気管、11はタービン、12は復水器、13
は空気抽出器、14は抽出器復水器、15は再結合器、
16は希ガスホールドアツプ装置、17はスタック、1
8は復水ポンプ、19は復水浄化器。
20は給水ポンプ、21は低圧給水ヒータ、22は昇圧
ポンプ、23は高圧給水ヒータ、24は給水系ノズル、
25は水素注入器、26はサンプリング系を示している
この実験システムでは、復水浄化器19と給水ポンプ2
0との間の低圧部において水素ボンベを用いた水素注入
器25から水素ガスが注入されるようになっている。
この実験システムでは、冷却水は給水系ノズル24から
原子炉圧力容器1内のミキシング・プレナム4に注入さ
れる。ここで、冷却水はセパレータ5で分離された冷却
水と混合し液相部を形成する。ミキシング・プレナム4
の冷却水の一部はジェット・ポンプ9によυ炉心2へ送
られるが、大部分は再循環ポンプ6にょシ吸引されてダ
ウンカマ8を通り再循環系6へ送られる。冷却水は再循
環系6を再循環ポンプ7により循環し炉心2を冷却する
。炉心2で発生した蒸気は、セ・(レータ5で気水分離
されたのち主蒸気管10を通ってタービン11で発電に
供され、復水器12で再び水に戻される。この復水は、
復水ポンプ18で全量が復水浄化器19に送られ不純物
が除かれたのち給水ポンプ20で再昇圧され、多数段よ
りなる低圧給水ヒータ21で昇温し、さらに昇圧ポンプ
22で昇圧され、多数段よりなる高圧給水ヒータ23で
昇温後再び原子炉圧力容器1に戻る。炉心2で発生した
水素と酸素のうち七)くレータ5で分離され蒸気相へ移
行しなかったものが炉水中に留tb、再びミキシング・
プレナム4の液相部に送られ、このシステムを循環する
。なお、炉心2で水の放射線分解の結果として生成した
水素と酸素とは大部分はセパレータ5で蒸気相に移行し
、復水器12に設けられた空気抽出器13で抽出され、
空気抽出器13の蒸気を抽出器復水器14で除去したの
ち再結合器15で水素と酸素とが再結合し、再び水に戻
る。再結合しなかった放射性希ガス等の非凝縮性ガスは
、希ガスホールドアツプ装置1Gで数日から数10日間
ホールドアツプされたノチ、スクシン17がら系外へ放
出される。
第3図は、このように給水系へ水素ガスを注入した場合
の水素注入量と炉水中の溶存酸素濃度との相関を再循環
系6に設けられているサンプリング系26で溶存酸素濃
度を測定してめた結果を示すもので、横軸には給水中水
素濃度(ppb)、縦軸にはガス放出量(Nrn3/h
)及び再循環系濃度(ppb)がとってあり、H□+0
2でそれぞれ水素、酸素の区別を示しである。通常の運
転中の炉水中の溶存酸素a度は約200ppbであるが
、第3図は、給水中の水素濃度を約500J)J)bに
保てば、炉水中の溶存酸素濃度を101’) I) I
)程度に低減できることを示しており、炉内の腐食環境
抑制のために給水系へ水素ガスを注入する方法が有効で
あることがわかる。
また、第4図は沸騰水型原子炉の炉水放射線シミュレー
ションコードによって電気出力1100 MW e級の
沸騰水型原子炉に給水系からの水素注入を行った結果を
予想する図(参照、伊部英史、内田俊介;沸騰水型原子
炉への水素注入効果の評価−水の放射線分解生成物濃度
の数値解析による評価−″。
日本原子力学会、昭和57年秋の分子+会予稿集て゛ ゝ−コピ1 に7(1982))、横軸に水素注入量(Nm”/11
 ) 。
縦軸に再循環系濃度(ppb)がとってあり、H2゜0
2でそれぞれ水素、酸素の区別を示しである。
この図は、3ONm3/h程度の水素注入量で炉水中の
酸素系濃度をステンレス系鋼の応力腐食割れ(SCC)
発生の下限濃度である201)Ilb以下にできること
を示している。
以−トの沸騰水型原子炉では水素注入は給水系の復水浄
化器下流側で行われたが、その他に、水素注入を再循環
系から行うものもある。
一方、軽水炉では給水系で発生した腐食生成物が炉心に
持込まれ、これが放射化されて放射性腐食生成物が生成
し、さらに、−次系の機器、配管に付着した放射性腐食
生成物により、これらの機器、配管の表面線量率が上昇
するという問題がある。そして給水系配管は大部分が炭
素鋼からなるため、この給水系の炭素鋼の腐食を抑制す
るために酸素の注入が行われている。第5図はこのよう
は同一の符号が付してあり、第1図と異なる点は復水浄
化器19と給水ポンプ2oとの間に弁27を介して酸素
ボンベ28が設置されている点である。酸素ガスは酸素
ボンベ28から供給され、弁27によって制御して給水
系の溶存酸素濃度が約20ppl、になるよう妃制御さ
れる。このように給水中の溶存酸素濃度を約20pI)
bに保つことによって、炭素鋼の表面に保護性の酸化被
膜を生成し、かつ、この保護性酸化被膜を維持すること
によって炭素の腐食進行を抑制するものである。
そして、このように炉心部の主要構成材であるステンレ
ス鋼に対する腐食環境改善のために水素注入を行い、ま
た給水系の主要構成材である炭素鋼に対する腐食環境改
善のために酸素注入を行うことが望ましいため、水素、
酸素を復水器の下流側から同時注入する方法も知られて
いる。
以上の如く、炉心部の主要構成材であるステンレス鋼の
腐食を抑制するために冷却水中への水素の注入が行われ
ていたが、その腐食抑制効果は十分なものではなく、又
水素、酸素の注入による給水系部の主要構成材である炭
素鋼の腐食の抑制も困難であった。
〔発明の目的〕
本発明は、炉水と接するステンレス鋼製構造材の腐食抑
制のための水素注入の効率の向上と、炉水と接するステ
ンレス鋼製構造材の腐食抑制と合せて給水系の主要構成
材である炭素鋼の腐食抑制の可能な一次系腐食環境の抑
制方法及び装置の提供を可能とすることを目的とするも
のである。
測方法は、直接サイクル型の原子炉の一次冷却水中に水
素を注入して、該−次冷却水が放射線分解−で生成した
酸素を低減する腐食環境の抑制方法において、前記水素
を前記原子炉の炉心部で生成された蒸気が分離された前
記−次冷却水液相部へ注入して、前記炉心部の主要構成
材であるステンレス鋼の腐食を抑制することを第1の特
徴とし、前記水素を前記原子炉の炉心部で生成された蒸
気が分離された前記−次冷却水液相部へ注入して、前記
炉心部の主要構成材であるステンレス鋼の腐食を抑制し
、かつ前記蒸気の分離された直後の前記−次冷却水液相
部に酸素を注入して前記原子炉の給水系部の主要構成材
である炭素鋼の腐食を抑の放射線分解の結果生成する酸
素を低減するために一次冷却水中に水素を注入する直接
サイクル型原子炉において、水素ガス加圧装置と、該水
素ガス加圧装置で加圧された水素ガスを保留するアキュ
ムレータと、該水素ガスの流量を制御する弁とを有し、
前記原子炉の炉心部で生成された蒸気が分離された前記
−次冷却水液相部に設けられている水素注入装置とを有
することを特徴とするものである。
本発明は、水素の注入によって、ステンレス鋼では問題
とならないが、炭素鋼の腐食が加速されるという問題点
について発明者らが行った実験結果に基づいてなされた
ものである。すなわち、横軸及び縦軸にそれぞれH2濃
度(ppb)及び腐食速度(相対値)をとって示した第
6図に示すfy口<、中性の純水中では水素濃度が上昇
するとともに炭素鋼の溶出速度が増大する。炉水中での
ステンレス鋼への腐食環境抑制のための炉水の目標溶存
酸素濃度の2Qppl)を達成するだめに必要な給水中
水素濃度は第3図に示すように約200ppbであるの
で、この条件では炭素鋼の腐食速度は水素濃度0の場合
に比べて約20倍にも達する。さらに酸素注入によって
形成された保護性酸化被膜も水中の溶存水素によって還
元されるため溶解する。この結果保護性酸化被膜が破壊
され酸素注入の効果が失なわれていたわけである。
すなわち、炉水中の酸素濃度を低減するために給水系か
らの水素注入は効果があるが、一方水素注入によって給
水中の水素濃度が上昇し、このために炭素鋼の腐食を加
速するという問題を生じる。
本発明は、水素注入による炉水中の酸素濃度低減効果は
、蒸気分離後の炉水、すなわち、ミキシング・ブレナム
部又はダウンカマ部の炉水に水素を注入する場合に最も
効果が大きいことを見い出しこれを具体的な手段として
、給水系の圧力容器直前部、すなわち、高圧ヒータ下流
から水素注入を行うことによって、給水系−の酸素注入
を行う場合にも炭素鋼腐食抑制効果を妨害することなく
、最大の水素注入効果の達成を可能とするものである。
第7図及び第8図は、炉水放射線分解シュミレーション
コードによる炉水中の酸素、水素及び過酸化水素濃度を
経過時間の関数として解析した結果を示す図で、それぞ
れ、横軸には炉心下端からの冷却水の経過時間(秒)、
縦軸には液中の濃度(ppb)及び蒸気中の濃度(pp
m)がとってあり、第7図は100MWe級沸騰水型原
子炉で水素注入を実施していない場合、第8図は実線で
ミキシングプレナム部下部のダウンカマ入口に約30一
点鎖線で比較のため再循環系に約3ONm3/hの水素
注入を実施した場合の液中濃度が示してあり、H2O2
でそれぞれ水素、酸素の区別を示しである。第7図及び
第8図から明らかなように、気中の濃度に大差はないが
、水素注入を実施していない場合は、第7図から明らか
なように、炉心部での放射線分解によって生成する酸素
、水素及び過酸化水素のうち、酸素と水素は気相である
蒸気相に移行する。そして残留した液相中の酸素と水素
は放射線により再結合し水に戻るが、過酸化水素は なる反応式の示す如く分解して酸素を発生するため、ダ
ウンカマ出口における酸素濃度は約150ppbと極め
て高い濃度に保たれている。一方、水素注入を実施して
いる場合は、第8図の実線で示すごとく、ダウンカマ部
での酸素と水素との再結合が無注入の場合に比べて約2
倍大きくなる。
また、再循環系からジェットポンプ、に挿入された場合
は、炉水は再び強い放射線場にさらされる結果、酸素と
水素との再結合が進み、炉心下端では酸素濃度はほぼO
となる。水素はこの間、放射線分解による生成量と再結
合量がほぼ等しく、はぼ一定濃度約4oppbで炉心部
へ入る。炉心部では蒸気中の酸素及び水素濃度が水素注
入の有無によらずほぼ等しいことから、生成した酸素及
び水素の大部分が蒸気相に移行し、水素注入実施間には
、水素濃度が減少している。これに対して、再循環系に
水素を注入する場合には、注入された水素は炉心部です
べて蒸気相に移行する結果、第8図の一点鎖線で示すよ
うに、ダウンカマ部での酸素濃度の減少が期待できず、
再循環系での酸素濃度が約100pI)bに低減できる
にすぎない。すなわち、水素注入は、セパレータ後部の
液相中で、再循環系入口以前の場所で行った場合に効果
が太きい。
〔発明の実施例〕
以下、実施例について説明する。
第9図は一実施例のフロー線図、第10図はその要部の
詳細を示すフロー線図であり、第1図及び第5図と同一
部分には同一の符号が付しである。
これらの図で、30は復水浄化器、19と給水ポンプ2
0との間に弁29を介して設けられている酸素ガス供給
装置で、復水浄化器19の下流から注入され溶存酸素濃
度が20pI)bとなるよう制御される。また31は高
圧給水ヒータ23の下流で原子炉圧力容器1に到るまで
の給水系に設置された水素ガス注入装置で、溶存水素濃
度が500pp bになるよう水素が注入される。第1
0図は水素ガス供給装置の詳細のフロー線図で、32は
給水系配管、33は水素ガス供給装置、34は集合配管
−35はコンプレッサ、36はアキュムレータ。
37は流量制御弁、38は流量計、39は逆止°弁。
40は注入ノズルを示している。
この実施例では、水素ガス供給装置23に充填された水
素ガスはコンプレッサ35により加圧され、アキュムレ
ータ36に貯蔵される。なお、複数の水素ガス供給装置
33は相互に集合配管34によって連結されておシ、ア
キュムレータ36に加圧貯蔵された水素ガスは流量制御
弁37および逆止弁39を介して、給水系配管32内の
給水中に設置された注入ノズル40から注入されるよう
になっている。
給水系から注入された水素は給水と共に、原子炉圧力容
器1の内部のミキシング・プレナム4に搬入され、ここ
で水の放射線分解によシ生成した酸素、過酸化水素及び
その他の短寿命生成物と反応し、その結果、炉水の溶存
酸素濃度が減少する。
ミキシング・プレナム4内の炉水はジェットポンプ9に
より炉心1に送られる。未反応で残留した水素は炉心1
で新たに放射線分解にょシ生成された酸素とさらに反応
した後、生成された水素とともにセパレータ5により炉
水1と分離されて主蒸気管10へ移行する。
沸騰水型原子炉の炉水放射線分解シュミレーションコー
ドによる解析の結果、水素はミキシング・プレナム4及
びダウンカマ8(これらを総称してプレナム41と称す
る)に注入された場合に最も溶存酸素低減効果があシ、
再循環系等の炉水が循環している所に注入された場合に
比べて、約2/3の注入量で等しい効果を有することを
示しておシ、水素はプレナム41に至る原子炉圧力容器
1以前の給水系から注入する場合に効果が大きい。
第11図は標準的な1100MWe級沸騰水型原子炉を
例として、復水浄化器19の出口から原子炉圧力容器1
に至る各機器の出口における温度と圧力を示しである。
この図の横軸には場所、縦軸には温度(C)及び圧力(
kg/crn2・abS)がとっである。
従来の水素注入を実施していた復水浄化器の出口部では
温度40C以下、圧力約5kg/cn+2(abs)に
すぎないが、この場合は給水ポンプおよび昇圧ポンプで
昇圧され、第1ヒータ・ドレン・クーラから第4ヒータ
に至る低圧ヒータおよび第5ヒータ・ドレン・クーラか
ら第6ヒータに至る高圧ヒータによって昇温される結果
、第6ヒータ出口では圧力約70 kg /cm2(a
t)s)、温度約210Cとなる。このために、水素ガ
ス供給装置は第9図に示すような高圧系へ注入可能な装
置である必要がある。水素ガス供給装置33は通常の高
圧ガスボンベを用い使用前に約150 kg/c1n3
(abs)で表現されているが、使用と共に圧力が減少
する。そのため第9図の装置ではコンプレッサ35によ
って給水系配管32内の給水中に注入するだめに必要な
70 kg/cn2(abs)以上の圧力に加圧される
ようにしているので、水素ガス供給装置33の内圧か大
気圧となる丑で使用可能である。注入する流量は流量計
38でモニタされ、この信号によって流量制御弁37の
開度を調整することによって所定の流量に制御される。
また逆止弁39は水素ガス供給装置33の系統圧力が給
水系の圧力以下になった場合に、給水が水素ガス供給装
置33に逆流するのを防止するために設置されている。
第12図は水素ガス供給装置33の他の実施例で第1O
図と同一部分には同一符号が付してあり、42は給水系
配管32内の給水とアキュムレータ36との間に設けら
れている差圧計であシ、この実施例では、差圧計41に
より圧力差をモニタし、アキュムレータ36が所定の差
圧を与える圧力となるようコンプレッサ35が稼動され
、アキュムレータ36と給水系配管32内の給水の圧力
差で流量を制御するようになっている。
第13図はさらに他の実施例のフロー線図を示すもので
、第9図と同一部分には同一符号が伺しである。この□
実施例が第9図の実施例とで異なるのは水素ガス注入装
置43が低圧給水ヒータ21の下流に設けられている点
で、昇圧ポンプ22より下流に設置された配管・機器の
炭素鋼の腐食量増加は避けられないが、注入部の圧力は
約35kg/αn”(abs)となり、高圧給水ヒータ
23の下流側で水素を注入する場合に必要な圧力フ0”
g/cm2(abs)ノ約1 / 2で済み、コンプレ
ッサの小型化が計れる利点がある。
以上の実施例では、ミキシング・プレナム部又はダウン
カマ部へ水素注入を行うだめに、給水系から水素を注入
したが、この他に、給水ス・シージャ等の非常用炉心冷
却系を原子炉運転時にも稼動し、この系への水素により
ミキシング・プレナム部又はダウンカマ部への水素注入
を行うととも可能であり、この場合には稼動しない非常
用炉心冷却系に炉水内の溶存酸素が濃縮され腐食の進む
のを防ぐことができる。
また、給水系の高圧ヒータ下流に、炉浄化系が接続され
、炉水が給水に混合する場合には、給水系に接続される
直前の炉浄化系に水素注入を行うことによって、全く同
様の効果を得ることができる。
以上の実施例の原子炉−次系腐食環境の抑制方法は、炉
水の放射線分解により生成し、炉水中に溶解する酸素濃
度を下げることによって、炉水と接するステンレス鋼製
の構造材1機器の応力腐食割れを防止できるとともに、
従来問題となっていた給水系炭素鋼の腐食加速を防止し
、酸素注入による給水系炭素鋼の腐食防止対策を有効に
働かせることが可能となる。また、再循環系等の炉水系
統に直接水素注入を行う場合に比べて、必要な水素量を
約2/3に低減できる。
また、復水浄化器の下流側の給水系低圧部から水素を注
入していた従来の方法では、水素ガス供給装置内の水素
ガスを有効に使用できなかったのに対し、この実施例で
は供給装置内圧が大気圧となるまで、すなわぢ150 
kg/a112(abs)充填の場合その9Oチ以上を
有効に使用することができ、かつ流量の制御が容易とな
る。
〔発明の効果〕
本発明の原子炉−次系腐食環境の抑制方法及び装置は炉
水と接するステンレス鋼製構造材の腐食抑制のだめの水
素注入、の効率の向上と、炉水と接するステンレス鋼製
構造材の腐食抑制と合せて給水系の炭素鋼を主要構成材
である炭素鋼の腐食抑制を可能ならしめるもので、産業
上の効果の犬なるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の沸騰水型原子炉プラント−次系フロー線
図、第2図は第1図の要部の構造説明図、第3図は給水
系へ水素ガスを注入した場合の水素注入量と炉水中の溶
存酸素濃度との相関を示す特性線図、第4図は炉水の放
射線分解ンユミレーションコードによる水素注入の予測
結果を示す特性線図、第5図は従来の沸騰水型原子炉プ
ラン) −次系の酸素注入方法を示すフロー線図、第6
図は溶存水素濃度と炭素鋼の腐食速度との相関を示す特
性線図、第7図及び第8図はそれぞれ水素注入を実施し
ていない場合と実施した場合のシュミレーションコード
による炉水中の酸素、水素及び過酸化水素濃度を示す特
性線図、第9図は本発明の原子炉−次系の一実施例のフ
ロー線図、第10図は同じく水素ガス供給装置のフロー
線図、第11図は同じく一実施例の沸騰水型原子炉プラ
ントの給水系各部の温度と圧力との関係を示す特性線図
、第12図は同じく他の水素ガス供給装置のフロー線図
、第13図は同じく他の実施例の沸騰水型原子炉のフロ
ー線図である。 1・・・原子炉圧力容器、2・・・炉心、3・・・下部
プレナム、4・・・ミキシング・プレナム、5・・・セ
ハレータ、6・・・再循環系、7・・・再循環系ポンプ
、8・・・ダウンカマ、9・・・ジェットポンプ、10
・・・主蒸気管、11・・・タービン、12・・・復水
器、18・・・復水ポンプ、19・・・復水浄化器、2
0・・・給水ポンプ、21・・・低圧給水ヒータ、22
・・・昇圧ポンプ、23・・・高圧給水ヒータ、24・
・・給水系ノズル、26・・・サンプリング系、29・
・・弁、30・・・酸素ガス供給装置、31・・・水素
ガス注入装置、32・・・給水系配管、33・・・水素
ガス供給装置、35・・・コンプレッサ、36・・・ア
キュムレータ、37・・・流量制御弁、38・・・流量
計、39・・・逆止弁、40・・・注入ノズル、41・
・・プレナム、42・・・差圧計、43・・・水素ガス
(ほか1名) 結水中7に青濃度(1)Pbプ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、直接サイクル型の原子炉の一次冷却水中に尿素を注
    入して、該−次冷却水が放射線分解して生成した酸素を
    低減する腐食環境の抑制方法において、前記水素を前記
    原子炉の炉心部で生成された蒸気が分離された前記−次
    冷却水液相部一、注入して、前記炉心部の主要構成材で
    あるステンレス鋼の腐食を抑制することを特徴とする原
    子炉−次系腐食環境の抑制方法。 2、前記−次冷却水液相部への水素の注入が、前記原子
    炉の復水器より前記炉心部に到る給水系より行われる特
    許請求の範囲第1項記載の原子炉−次系腐食環境の抑制
    方法。 3、前記水素の注入が、前記給水系の少なくとも1つの
    給水加熱器の下流において行われる特許請求の範囲第2
    項記載の原子炉−次系腐食環境の抑制方法。 4、直接サイクル型の原子炉の一次冷却水中に水素を注
    入して、該−次冷却水が放射線分解して生成した酸素を
    低減する腐食環境の抑制方法において、前記水素を前記
    原子炉の炉心部で生成された蒸気が分離された前記−次
    冷却水液相部へ注入して、前記炉心部の主要構成材であ
    るステンレス鋼の腐食を抑制し、かつ前記蒸気の分離さ
    れた直後の前記−次冷却水液相部に冷却水を供給する系
    統に酸素を注入して前記原子炉の給水系部の主要構成材
    である炭素鋼の腐食を抑制することを特徴とする原子炉
    −次系腐食環境の抑制方法。 5、前記−次冷却水液相部への水素の注入が、前記原子
    炉の復水器より前記炉心部に到る給水系によシ行われる
    特許請求の範囲第4項記載の原子炉−次系腐食環境の抑
    制方法。 6、前記水素の注入が、前記給水系の少なくとも1つの
    給水加熱器の下流において行われる特許請求の範囲第5
    項記載の原子炉−次系腐食環境の抑制方法。 7、冷却水中の水の放射線分解の結果子ずる酸素を低減
    するために一次冷却水中に水素を注入する直接サイクル
    型原子炉において、水素ガス加圧装置と、該加圧装置で
    加圧された水素ガスを保留するアキュムレータと、該水
    素ガスの流量を制御する弁とを有し、前記原子炉の炉心
    部で生成された蒸気が分離された前記−次冷却水液相部
    に設けられている水素注入装置とを有することを特徴と
    する原子炉−次系腐食環境の抑制装置。
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