JPS6015247Y2 - 質量分析用イオン源装置 - Google Patents

質量分析用イオン源装置

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JPS6015247Y2
JPS6015247Y2 JP5887480U JP5887480U JPS6015247Y2 JP S6015247 Y2 JPS6015247 Y2 JP S6015247Y2 JP 5887480 U JP5887480 U JP 5887480U JP 5887480 U JP5887480 U JP 5887480U JP S6015247 Y2 JPS6015247 Y2 JP S6015247Y2
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ionization
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ion
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emitter
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JP5887480U
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JPS56159962U (ja
Inventor
澄男 柴田
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株式会社島津製作所
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は質量分析装置におけるイオン源装置でEI又は
CI (略称)イオン化法とFD (略称)イオン化法
の切換え可能なイオン源装置に関する。
こ)でEIイオン化法とはエレクトロンインパクトイオ
ン化法の略で試料分子に電子を衝突させてイオン化する
方法であり、CIイオン化法と云うのはケミカルイオン
化の略で試料とは別に導入した反応ガスを電子衝撃でイ
オン化しこのイオンと試料分子とを結合させて試料をイ
オン化するもので、何れも従来から質量分析に利用され
ている。
FDイオン化法と云うのはツイールドブソープションイ
オン化法の略で細い陽極表面に試料を付着させておき強
い電界によって試料分子から電子を陽極に押出し試料分
子イオンを引出す方法である。
EI及びCIイオン化法は何れも試料がガス状であるこ
とを必要とするから、難揮発性の試料とか熱的に不安定
で加熱気化が困難な試料の質量分析には適さない。
これに対しFDイオン化法は試料を陽極表面に付着させ
ておくので難揮発性試料とか熱的に不安定で加熱気化さ
せることができない試料のイオン化に適している。
またこの方法はEIイオン化法のように試料分子を分断
してフラグメントイオンを作ると云うようなことが殆ど
なく試料分子がそのま)イオン化される点はCI法と共
通した性質である。
FDイオン化法とEI或はCIイオン化法とに切換でき
るイオン源装置を構成することは以下に述べるような種
々な困難のため従来行われていなかった。
この困難を説明するためまずFDイオン源装置そのもの
について略述する。
第1図で実線部分はFDイオン源装置を示す。
1はエミッタであって電気的には陽極であり、これに対
して陰極となる引出し電極2の後に配置され両者間には
10KV程度の高電圧が印加される。
エミッタは10μ径のタングンテンワイヤの表面にブラ
シ状にグラファイトカ樹枝状結晶を密生成長させたもの
でこの結晶の長さは40〜50μ程度であり、拡大して
見ると試験管洗いのブラシのようになっており樹枝状結
晶の先端には強い電界が形成される。
試料は溶媒に溶かして予めこのグラファイト結晶に付着
させ溶媒を揮発させであるので、グラファイト結晶表面
に保持されている。
試料分子はグラファイト結晶表面で前述したように強電
界の作用でイオン化され引出し電極2の方へ引出され、
イオン出射孔3を通過した後、収束電極4,5及びアー
ス電極6によって主スリツト7上に収束されて質量分析
空間に進入する。
イオンの加速電圧はエミッタ1とアース電極6との間に
電圧であり、エミッタ1はアース電位に対シ+3.5K
V、引出し電極は−7,5KV程度である。
上述したFDイオン源装置と例えばCIイオン源装置と
を組合せ、切換え操作でどちらのイオン源装置としても
使えるようにするには、第1図に鎖線で示した部分を付
加することが考えられる。
8はイオン化ボックスでイオン引出し電極2の背面に絶
縁部材9を介して気密に取付けられる。
イオン化ボックス8の一方の側面に電子入射口19を穿
ち、同口外に熱電子放射用フィラメント10を配置し、
反対側の側面に電子トラップ11を設ける。
CIイオン源装置として用いるときはエミッタマウント
12を後退させ、その跡のイオン化ボックスの開口13
を蓋14で閉じる。
イオン化ボックス8には図には見えていないが向う側の
側面に試料導入口がまたこちら側の側面に反応ガス導入
口が設けられていて、イオン化ボックス内に試料ガスと
反応ガスが導入される。
このような付加によってCIイオン源装置としても使え
るようになる。
上の構造によると二つの問題点が指摘される。
まずイオン化ボックス8とイオン引出し電極2との間の
絶縁の問題である。
イオン化ボックスはFDイオン源装置としては不要なも
のである。
FDイオン源として用いる場合エミッタ1から出たイオ
ンを効率よく質量分析空間に引出すためにはイオン化ボ
ックスはエミッタと同電位か或はむしろエミッタより多
少高い電位であるのがよく、イオン化ボックス8とイオ
ン引出し電極2との間の電圧は1QKV以上となる。
他方EI或はCIイオン源装置として用いる場合はイオ
ン化ボックスはイオン引出し電極に対し数10V程度高
電位となるに過ぎない。
従ってEI或はCI専用の場合及びイオン化ボックスの
不要なFD専用の場合には問題とならなかったイオン引
出し電極2とイオン化ボックス8との間の絶縁材にIQ
KV以上の絶縁耐力が要求されることになり、EI或は
CIイオン源として用いた場合絶縁材の汚染によって絶
縁劣化が生じ易いからイオン化ボックスとイオン引出し
電極との間の絶縁の長期保証は困難である。
次にイオン化ボックスからエミッタマウント12を後退
させた跡の開口13を蓋で閉じないとCIイオン源とし
て用いる場合イオン化ボックス内をCIイオン化に適当
な1tO!T程度の高い圧力を維持できないし、EIイ
オン源として用いる場合にも開口13を閉じておかない
と生成されたイオンの損失が多く感度低下の原因になる
しかし真空容器外から蓋13を操作する機構は甚だ複雑
となる。
本考案は上述した二つの問題点を解消したEI及びCI
とFDとに兼用できるイオン源装置を提供しようとする
ものである。
本考案イオン源装置はエミッタマウントをイオン源のイ
オン光学的光軸に対し交叉する方向に進退可能と腰エミ
ッタマウントの後方にイオン化室及びEI或はCI用イ
オン引出し電極を設け、エミッタマウントの前方にFD
用イオン引出し電極を設けた点に特徴を有する。
以下実施例によって本考案を説明する。第2図以下に本
考案の一実施例を示す。
第1図に示した各部と対応する部分には第1図と同じ番
号をつけである。
X−Xはイオン源装置のイオン光学的光軸であり、エミ
ッタマウント12はこの光軸に対し直角方向(第3.第
4図で矢印方向)に進退可能になっている。
エミッタマウント12の前側の15はFD用イオン引出
し電極で一7KV程度の負高電圧が印加される。
エミッタマウント12は+3.5KVの電圧が印加され
る。
エミッタマウントの後側で16はEI或はCI用イオン
引出し電極でイオン化ボックス8の前面壁となっている
イオン化ボックス8はエミッタマウント12と同電位で
ある。
17は碍子であって、イオン引出し電極15,16.収
束電極4及びアース電極6間を絶縁し、各電極相互間の
間隔を固定している。
イオン引出し電極16とイオン化ボックス8との間には
絶縁部材9が介在させである。
イオン引出し電極15、イオン収束電極4及びアース電
極6のイオンの通過する開口は第4図に示されているよ
うにスリット状であり、エミッタ1はこのスリット状開
口と平行にエミッタマウント上に張設され、エミッタ支
柱18を通して通電加熱できるようになっている。
FDイオンの発生には各試料について個有の適当温度が
あるので、試料に応じてエミッタ1に流す電流を変える
ことができる。
このようにするとエミッタ温度が比較的低いときは試料
分子がそのま)イオン化されたイオンが出て来るが、更
に温度を上げると試料分子が分子構造上切れ易い所で切
れた複数の断片イオンが発生するので試料の同定、分子
構造の推定が容易となる。
上述した構成でFDイオン源装置とするときはエミッタ
マウント12を図の位置にセットし、エミッタマウント
、イオン引出し電極16を+3.5KV、イオン引出し
電極15を一7KV程度に設定する。
このときイオン化ボックス8、フィラメント10、電子
トラップ11等はEl或はCIイオン源装置として用い
るときと同じ電位にしておけはよい。
CI又はEIイオン源として用いるときはエミッタマウ
ント12を矢印方向に後退させる。
このときイオン引出し電極15はイオン引出し電極16
のイオン出射孔3より出たイオンに対する収束電極とし
て作用するよう適当な正電位を与える。
イオン化ボックス8内にはEIのときは試料ガスだけが
、またCIのときは試料ガスと反応ガスとが導入される
イオン化ボックスはイオン引出し電極16に対し数10
V高い電位に設定され、フィラメント10はイオン化ボ
ックス8より数10V低い電位に設定されフィラメント
10から放出された電位はイオン化ボックス8に吸引さ
れて加速され電子入射口19よりボックス8内に進入し
て試料ガス或は反応ガスの分子に衝突してこれらのガス
の分子をイオン化する。
本考案イオン源装置は上述したような構成で、エミッタ
マウントがイオン化ボックスの外にあるのでイオン化ボ
ックスにはエミッタマウント出入用の開口が不要であり
、従ってこの開口を開閉する装置も不要であるから機械
構造が簡単であり、イオン化ボックスとその前面壁のイ
オン引出し電極16との間の電位差は数10V程度であ
るから、この両者間の絶縁設計はきわめて容易である。
またイオン化ボックス内にCI或はEIイオン化には無
関係なエミッタマウントを出入させていないのでCI又
はElイオン源装置としての性能はCI又はEIのイオ
ン源専用装置と変らないものができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はFDイオン源装置の縦断側面図、第2図以下は
本考案の一実施例装置を示し、第2図は縦断側面図、第
3図か縦断平面図、第4図は第2図のI−I断面図であ
る。 1・・・・・・エミッタ、2,15,16・・・・・・
イオン引出し電極、4,5・・・・・・収束電極、6・
・・・・・アース電L 7−−−−−−主スリット、8
・・・・・・イオン化ボックス、10・・・・・・フィ
ラメント、12・・・・・・エミッタマウント。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. FDイオン化用のエミッタマウントをFDビイオン引出
    し電極の後方にイオン光学系の光軸と交叉する方向に進
    退自在に設け、上記エミッタマウントの後方にEI或は
    CIイオン引出し電極を配置し、同電極を前面壁として
    同電極の後面にEl或はCI用イオン化ボックスを設け
    てなる質量分析用イオン源装置。
JP5887480U 1980-04-28 1980-04-28 質量分析用イオン源装置 Expired JPS6015247Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP5887480U JPS6015247Y2 (ja) 1980-04-28 1980-04-28 質量分析用イオン源装置

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JP5887480U JPS6015247Y2 (ja) 1980-04-28 1980-04-28 質量分析用イオン源装置

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Publication Number Publication Date
JPS56159962U JPS56159962U (ja) 1981-11-28
JPS6015247Y2 true JPS6015247Y2 (ja) 1985-05-14

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JP5887480U Expired JPS6015247Y2 (ja) 1980-04-28 1980-04-28 質量分析用イオン源装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2021224973A1 (ja) * 2020-05-08 2021-11-11

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JPWO2021224973A1 (ja) * 2020-05-08 2021-11-11

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JPS56159962U (ja) 1981-11-28

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