JPS60135694A - タ−ボ分子ポンプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はターボ分子ポンプに係り、特に超高真空を得る
と共にロータの運動の安定化をはかるのに好適なターボ
分子ポンプに関するものである。

〔発明の背景〕

従来、核融合装置、半導体製造装置、電子顕微鏡装置等
においては高度に形成された真空チャンバが必要である
が、これには、一般に分子流領域での排気性能に優れて
いる所謂ターボ分子ポンプが採用されている。このター
ボ分子ポンプにはロータの軸芯が横になっているものと
縦になっている縦形のターボ分子ポンプとがある。最近
では、構造、機能面から縦形のターボ分子ポンプが重要
視されるようになってきている。この縦形ターボ分子ポ
ンプの軸受として、高速化、損失低減、メンテナンスな
どの点において、玉軸受に比べて格段に優れているピボ
ット形すべり軸受が採用されつつある。このようなター
ボ分子ポンプは、運転前回転体については十分なバラン
ス取りを実施しているため、通常の運転状態では回転体
は安定な運動を呈している。ところが先述したようにタ
ーボ分子ポンプの運転領域は分子流領域であり吸入口の
圧力は、ＩＣＩ”Ｔｏｒｒ以下であり、吐出口の圧力は
１Ｏ−３Ｔｏｒｒ程度となっており、正規の運転をする
に当り前段に真空圧が１Ｏ−３Ｔｏｒｒになるような所
謂粗引ポンプの同時運転が必要である。

このように構成された真空排気系において特に粗引き排
気系のトラブルは、ターボ分子ポンプに重大な損傷を招
く可能性がある。すなわちピボット形軸受は軸線の上方
向に対する拘束力を維持することができないために、粗
排気系のトラブルの結果、大気圧が直接ターボ分子ポン
プの吐出口に作用すると、ターボ分子ポンプの動翼には
差圧が働き、全回転体が瞬間的に上方に浮き上がり、ピ
ボット軸受からロータの軸かはなれ、回転体は支持部を
失って位置決めが不十分となり、結果として動翼と静翼
が衝突する危険性があるという欠点があった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、粗排気系のトラブルによってターボ分
子ポンプの運転中、その吐出口に大気が直接作用しても
ターボ分子ポンプの損傷を最少限に食い止められるよう
に回転体の全移動量を規制したことを特徴とするターボ
分子ポンプを提供することにある。

〔発明の概要〕

本発明は、ケーシング内にその軸線方向番二沿って多段
に設けられた静翼とこの静翼間に位置し、またケーシン
グの中心に位置するロータ外周に設けられた動翼をそな
え、動翼を外周に固定したロータからなる回転体にモニ
タロータを固定し、このモータロータに対向するモータ
ステータを配置して前記回転体の駆動機構を構成すると
共に、回転体をその下部で受皿を持つピボット形すべり
軸受で支持するように構成したターボ分子ポンプに係わ
るものである。このように構成されたターボ分子ポンプ
では、通常の運転時には何ら問題なく動作するが、前述
したような大気リークをもたらり、その瞬間、回転中心
や支持部を失って大破する可能性がある。このような現
象に対処するため本発明では、回転体の芯ずれや浮き上
りを防止するように保護手段を配設したものである。タ
ーボ分子ポンプが通常運転なされているとき、大気リー
クによる回転体の浮上り現象は、１ｎｙ＋程度でその時
間も１００ｍ５ｅｃ程度のごく短時間の現象である。よ
って、前記保護手段は、この現象の間機能が発揮され、
回転体が他の静止部材に接触するのを防止するように構
成されていれば良く、この保護手段によって、ターボ分
子ポンプの重大な損傷を未然に防止することが可能とな
る。

［発明の実施例］ 以下、本発明の一実施例を第１図により説明する。第１
図において、１はターボ分子ポンプであり、円筒形のケ
ーシング２の上部には吸入口３を備え、この先に排気す
べき真空装置（図示せず）がフランジ４により結合され
る。ケーシング２の下部には回転体５の支持部材６がフ
ランジ７により結合され、支持部材６には吐出口８を備
えている。ケーシング２内にはその軸線方向に沿って多
段にスペーサ９を介して積層した静翼１０が設けられ、
この静翼１Ｏ間には動翼１１が配置されている。動翼１
１はケーシング２の中心に位置するロータ１２の外周に
固定されている。ロータ１２は回転軸１３にナツト１４
に一体結合され、回転体５を構成している。この回転体
５けその下部で、例えば移動可能な受皿をもつピボット
形すベリ軸受１５で支持される。このピボット形すベリ
軸受１５はピボット軸１５ａ、軸受体１５ｂを備え潤滑
油１６に浸されて用いられている。回転軸１３にはモー
タロータ１７が設けられており、これと対向するモータ
ステータ１８が回転体５の支持部材６より延在する筒状
部材１９の内側に設けられている。ロータは下端とこれ
と対向する回転体５の支持部材６とには永久磁石磁気軸
受２０を成す永久磁石２ＯＡ、２０Ｂが固定されている
。したかつて回転体はピボツ１−形すべり軸受１５を支
点とする構造を成している。とのよ）な構成をすること
により回転体系の安定高速運転を可能としている。さら
に吐出口８に大気圧が作用するような異常時には、瞬間
的に回転体５が浮き上りピボット軸１５ａは軸受体１５
ｂから微少量離脱する。

しかしこの時には、支持部材６に固定された筒状部材１
９の内側に配設された芯ずれ防止部材２１が強制的に過
大な芯ずれが生じぬように変位量を規制する機能を果し
、その結果、浮力が解除されたとき再びピボット軸１５
ａは軸受体１５ｂに正規の状態で着座することが可能と
なり、回転体は何ら損傷を受けず再度運転が可能な状態
を維持することができる。

第２図は、他の実施例を示すものである。この発明は、
第１図の実施例よりさらに信頼性を高めたものである。

すなわち、ピボット軸受１５の近傍に芯ずれ防止部品２
１を配設するとともに、筒状部材１９の外側とロータ１
２の下端部の内側に第２の芯ずれ防止部品２２を配設し
、さらにロータ１２の上部に固定リング２３を介して芯
ずれ防止部品２４を配設したものである。これら前記し
た芯ずれ防止部品と回転体５やピボッ１〜軸１５ａとの
間に形成されるすきまは、動翼１１と静翼１０との間に
形成されるすきまより小さく構成されている。このよう
に構成されたターボ分子ポンプは、異状な外力に対して
も回転体５の変位量は、前記芯ずれ防止部品２１，２２
．２４により規制されているので、動翼１１と静翼１ｏ
との接触をさけることができ、より確実にターボ分子ポ
ンプの損傷を未然に防止することが可能となる。

第３図は、他の実施例を示したものである。本発明は、
第２図に示す実施例にさらに浮き上り防止部品２５をロ
ータ上部に配設したものである。

ターボ分子ポンプの大気リーク時における回転体５の浮
き上り量は、微小量であるがさらにターボ分子ポンプの
信頼性を高めるために回転体５の浮き上り量も規制した
ものであり、回転体５と浮き上り防止部品２５とのすき
まは、動翼１１と静翼１０との間に形成される縦方向の
すきまより小さくすることが望ましい。以上の実施例が
ら知れるように、第３の実施例は、ターボ分子ポンプの
信頼性を高度に維持したものであり、最も安全率が高い
。ターボ分子ポンプ１は、通常の運転時には以上の実施
例で示したいわゆる回転体の保護部品は、不用であるの
で、これら保護部品の配置の組み合わせは、本実施例で
示した以外にも沢山あることは、必然的に知れるであろ
う。

ターボ分子ポンプ■は、真空装置の高度な真空を得るた
めに前述したように高速回転を伴っている。この高速状
態で芯ずれ防止部品や浮き上り防止部品に回転体５が接
触したとき、これら保護部品の信頼性は、耐カジリ性の
強いテフロンやカーボン、そしてセラミックス等の材料
を選択することにより維持される。また、真空排気作業
の中には、ベーキングという焼き出し手段η〜採られる
。

この時の温度は、数百度で長時間維持されるのでこのよ
うな場合には、材料としては、カーボン等の耐熱性を有
する無機材料が好適である。また、特に本発明の芯ずれ
及び浮き上り防止部品は、交換が容易なように配置して
あり、これら保護部品のメンテナンスが簡略化されてい
ることも大きな特徴である。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によれば外部からの特異な
力、すなわち、永久磁石２ｏの位置決め能力を上回る外
力が作用しても、十分な回転体の位置決めがなされるの
で回転体、特に動翼１１は、静翼工０に接触することな
く、常に安定な運動を期待することができる。また、製
品の運搬時にも、重要な個所の接触を防ぐことができる
ので常に良好な状態を維持することができる。従来例で
は、異常時には、ターボ分子ポンプの大破はまぬがれｈ
・・・たいのに比し本発明の損傷は、容易に交換の可能
な保護部品のみが受けるので、この発明による効果は、
復元に要する時間及び費用の面で多大なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は１本発明の一実施例を示すターボ分子ポンプの
縦断面図、第２図、第３図は本発明のターボ分子ポンプ
の他の実施例を示す縦断面図である。 ｌ・・・・・・ターボ分子ポンプ、３・・・吸入口、５
・・・回転体、８・・・吐出口、１０・・・静翼、１１
・・・動翼、１５・・・ピボット形すべり軸受、１７，
１８・・・モータ、２０・・・磁気軸受、２１−．２２
．２４・・・芯ずれ防止部品、２５・・・浮き上り防止
部品。 代理人　弁理士　高橋明夫 ■　１　図 第　２　図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ケーシングと、前記ケーシング内にその軸線方向に
   沿って多段に設けられた静翼と、前記静翼間に位置しか
   つケーシングの中心に位置するロータ外周に設けられた
   動翼と、前記ロータからなる回転体を駆動する駆動機構
   と、前記ケーシングを結合しかつ前記回転体および駆動
   機構を支持する支持部材と、前記ケーシングの上端に吸
   入口をかつ下端に吐出口を備え、前記回転体をケーシン
   グ下部にてピボット形すべり軸受で支持したターボ分子
   ポンプにおいて、ロータの下部に前記ロータ軸の芯ずれ
   防止部品を配設したことを特徴とするターボ分子ポンプ
   。 ２、前記ロータの上部と下部とに芯ずれ防止部品を配設
   したことを特徴とする第１項記載のターボ分子ポンプ。 ３、前記ロータ上部にロータの浮き上り防止部品を配設
   したことを特徴とする第１項記載のターボ分子ポンプ。 ４、前記芯ずれ防止部品とロータ軸との間に形成される
   半径方向すきまが、前記静翼と前記動翼との間に形成さ
   れるすきまに実質的に等しいかそれ以下であることを特
   徴とする第１項記載のターボ分子ポンプ。 ５、第４項記載のロータ浮き上り防止部品が、ロータ上
   部の芯ずれ防止機能を兼ねそなえたことを特徴とする第
   １項記載のターボ分子ポンプ。 ６、前記の芯ずれ防止部品や浮き上り防止部品の材料が
   、テフロンに代表される高分子材料や、カーボン、セラ
   ミックスに代表される無機材料であることを特徴とする
   ターボ分子ポンプ。