JPS6013121Y2 - 非常用懐中電灯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は停電時に自動的に点灯する非常用懐中電灯に関
する。

非常用懐中電灯は、停電時の非常時に備えて予め壁や柱
等に設置しておくが、いざ停電になったとき、暗闇の中
で懐中電灯を探し出すことは甚だ困難である。

この不便を解消するため、以前に第４図に示すような懐
中電灯が提案されている（実公昭４３−１３１ｍ号）。

この懐中電灯は、交流電路に接続する電磁石Ｓを収納し
た基体部ａと、電磁石Ｓに吸引されて豆電球の点灯回路
Ａを開く可動鉄片（Ｉ）を設けた電灯部すとを、可動鉄
片（１）と電磁石Ｓとが対向するように着脱自在に嵌合
した構造である。

停電が起きると電磁石Ｓへの通電が遮断され、可動鉄片
（Ｉ）がバネで端子板Ｕ、 Ｕへ圧接されて点灯回路Ａ
を閉じ、豆電球が自動点灯するものである。

ところがこの懐中電灯は、現実には全く実用化されてい
ない。

その理由として次の点が考えられる。

（１）電灯部すの可動鉄片（Ｉ）が円滑に往復動作せず
、意図した作用効果が得られない。

（２）基体部ａと電灯部すとの接合が不完全な場合等、
可動鉄片（Ｉ）が自動復帰して誤点灯する。

本考案は上記実情に鑑み、豆電球の自動点灯を規制する
手段として取付板上へ電磁コイルと可動接点とを対向し
て設けた電磁リレーを用いると共にこの電磁リレーを懐
中電灯の筒ケースへ連結した後ケース内へ収納すること
によって、停電時には確実に自動点灯し且つ誤動作や故
障の虞れがない信頼性の高い非常用懐中電灯を提供する
ことを目的とする。

以下図面に示した実施例に基づき本考案を具体的に説明
する。

図示例の懐中電灯１は複数個の電池３を直列に収納する
金属製の筒ケース１３を具え、該ケース１３の前側開口
部に反射フード１２を内部に有するフード１１を嵌め、
後側聞口部には金属製キャップ１４を連結すると共に、
キャップ１４の後開口部には電磁リレー６を収納した絶
縁性の後ケース１５を接続して長尺筒状の外ケース１０
を構成している。

後ケース１５の後端面には先端に電源コンセントへの差
込プラグ５を装着した電源コード線５２を引き出す。

前記フード１１内には反射フード１２の基端部開口に対
し豆電球２を出没可能に配備しており、該豆電球２は点
灯スイッチ４を介して乾電池３のプラス電極と、外ケー
ス１０及び電磁リレー６の接点７を介して乾電池３のマ
イナス電極との間に接続して点灯回路Ａを形成している
。

前記点灯スイッチ４は、乾電池３のプラス電極に接触す
る電極板４０に鉤状の固定接点４１を屈曲形威し、該固
定接点４１に対し豆電球２と導通する可動接点４２を係
脱させて乾電池３のプラス電極と豆電球２との導通をオ
ン、オフさせるものであり、該可動接点４２は豆電球２
と筒ケース１３との間に介装したＬ字形状の摺動片４３
に絶縁設置され、該摺動片４３を筒ケース１３に突設し
たハンドル４４で往復動させて前記固定接点４１と可動
接点４２とを係脱させるのである。

又、乾電池３のマイナス電極は、キャップ１４内に絶縁
支持した電極板８と接触しており、該電極板８はリード
線８２を介して電磁リレー６の接点７に接続される。

この電極リレーは、複数の接続端子６２を具えた取付板
６０上に電磁コイル６１及び２つの固定接点７０．７２
を取り付けている。

電磁コイル６１には一端を枢支した可動接点７１が対向
配備され、該可動接点７１は電磁コイル６１の付勢によ
り電磁力で開放側の固定接点７２へ接触し、一方電磁コ
イル６１の付勢解除により可動接点７１をバネ６３の引
張力で固定接点７０側へ復帰するリレー常閉接点７を構
成する。

可動接点７１は外ケース１０との間にリード線６４゜６
５を接続して点灯回路Ａを形成する。

又前記電磁コイル６１には電源コード線５２が接続され
、コード線５２の先端に取付けたプラグ５の端子５１を
交流電源９へ接続して、電磁コイル６１の給電回路Ｂを
形成する。

然して懐中電灯１は非常時に備えて取付金具９２により
柱９０に予め設置しておくが、この場合にプラグ５をコ
ンセント９１にさし込んでおくと共に点灯スイッチ４を
閉じた状態にしておく。

この状態に於ては、電磁コイル６１への通電により電磁
力が作用して可動接点７１の開放端は固定接点７２側へ
倒れ、接点７を開状態とし、従って点灯回路Ａは開路し
て豆電球２は点灯しない。

停電がおきたとき、電磁コイル６１への交流入力が断た
れる為、バネ６３の引張り力で可動接点７１の開放端が
固定接点７０側へ復帰して接点７を閉状態とする。

点灯スイッチ４は閉じているから、接点７の閉動作によ
り点灯回路Ａは通電して豆電球２が点灯し、懐中電灯１
の設置場所を容易に確認できる。

次いで懐中電灯１を使用する場合にはプラグ５をコンセ
ント９１から抜き取るが、接点７は閉じたままで通電状
態が維持されるため、豆電球２は継続して点灯する。

−・°考案は上記の如く、電磁的に結合させる２つ１、
起 の部材を接近、離間させる方式によらず、取付板７０上
へ電磁コイル６１と一端を枢支した可動接点７１とを常
時対向位置させて電磁コイル６１への通電規制によって
のみ可動接点７１の開閉動作を行なうから、接点７１の
動作が確実であり、且つ誤動作の虞れが全くない。

従って停電時と同時に豆電球２が自動点灯し、暗闇でも
懐中電灯の設置場所を容易に確認できる。

又、懐中電灯の筒ケース１３の後端へ後ケース１５を連
結して該後ケース１５内へ上記の電磁リレー６を収納配
備するから、組立、電気結線等が容易であり、従来のタ
イプの懐中電灯にも本考案を容易に実施できる。

更に電磁リレー６は後ケース１５により完全に保護され
ており、外力や塵芥等の影響を受けず、接点の接触不良
や故障の虞れが全くない等、非常用の懐中電灯として信
頼性の高い実用上幾多の優れた効果を有するものである
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる懐中電灯１の外ケース１０を切
欠いた構造説明図、第２図は懐中電灯１の電気接続図、
第３図は使用状況を示す説明図、第４図は従来例の構造
を示す説明図である。 １・・・・・・懐中電灯、１３・・・・・・筒ケース、
１５・・・・・・後ケース、５１・・・・・・入力端子
、６・・・・・・電磁リレー、７・・・・・・リレー接
点、７１・・・・・・可動接点、Ａ・・・・・・点灯回
路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾電池を収納する筒ケース１３の一端に豆電球を配備し
   側壁には点灯スイッチを設けた懐中電灯において、前記
   筒ケース１３の他端へ後ケース１５を連結し、該後ケー
   ス１５の内部に取付板６０上へ電磁コイル６１と一端を
   枢支したリレー接点７の可動接点７１とを対向配備した
   電磁リレー６を収納すると共にリレー接点７は懐中電灯
   の点灯回路Ａと接続して、電磁コイル６１への通電によ
   る付勢で接点７を開き停電による付勢解除で接点７を閉
   じる常閉接点を構威し、電磁コイル６１への交流入力端
   子５１は電源コンセントへ挿脱可能に形成した非常用懐
   中電灯。