JPS6011180Y2 - 防蝕工事の混濁水用受皿 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は防蝕工事の混濁水用受皿に関する。

港湾等における鋼管支柱の防蝕工事は、Ｆ、Ｒ，Ｐ等の
カバーを覆せ、ポンプでカバー内の水を抜いてからモル
タルを充填するのが普通である。

しかし実際にはカバーの底部からかなりの海水が内部に
流入する。

これは第１図から判るように、カバー底部のシールが水
圧によって押し上げられるからである。

カバー内にモルタルが充填されるにつれて流入水は減水
するが、既に入り込んた海水はモルタルと混じりながら
カバー上方から吐き出される。

従って海水の流入自体が防蝕工事に影響を及ぼすことは
ないのであるが、最近海洋汚染という環境上の理由によ
り、モルタルとの混濁水の処理が問題となってきた。

特に付近に養殖場がある場合は向夏である。

このような混濁水をボンで汲上げるのは好ましくないし
、カバー上方から溢れる水だてを処理するのはかなり困
難である。

本考案はこの問題を解決するためになされたもので、カ
バーの上方に載置して混濁水を受容する受皿を提供せん
とする。

以下添付図面に従って本考案の実施例を詳述する。

第１図は本考案の受皿１を防蝕カバー２の上方に載置し
た状態で示したものである。

３は鋼管支柱、４はカバー吊り具、５はカバー底部のシ
ールである。

第１図及び第２図から判るように、受皿１は円形で、カ
バー２に内挿されるブシュ部６と環状溝７とから戒る。

カバー吊り具４は鋼管３に溶接され、カバー２はボルト
８及び袋ナツト９によって吊り具４に連結されている。

受皿１を挿入しようとすればこのままではブシュ部６が
ボルト８に衝突してしまうため、第４図に示すようにブ
シュ部６の各箇所にＬ溝１０を設けてボルト８を受容で
きるようになしである。

従って受皿１を挿入してから回動させれば、ボルト８と
Ｌ溝１０が係合して受皿１は固定されることとなる。

混濁水は第３図に矢印で示すように、モルタルの充填に
つれて上方に押し出され、受皿１の環状溝７に溜められ
る。

環状溝７の底部には排水口１１が設けられており、使用
時にはこの排水口１１にホースが接続される。

受皿１とカバー２との間から混濁水が洩れる虞れがある
ときは、間にシール１２を介装する。

充填したモルタルがカバー２の上方進達したら、受皿１
を除去すればよい。

以上のように本考案の受皿を使用すれば、モルタルと海
水との混濁水を容易に処理でると共に、工事による海洋
汚染を未然に防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案受皿をカバーに取付けた状態の縦断面図
、第２図は平面図、第３図は拡大断面図、第４図は受皿
を一部破断した正面図である。 １・・・・・・受皿、２・・・・・・防蝕カバー、３・
・・・・・鋼管支柱、４・・・・・・吊り具、５・・曲
シール、６・曲・ブシュ部、７・・・・・・環状溝、１
０・・・・・・Ｌ溝、１１・・曲排水口、１２・・・・
・・シール。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）防蝕カバー２の上方に載置され、カバーに内挿さ
   れるブシュ部６と、カバー内の混濁水を受容する環状溝
   ７とから戒り、前記ブシュ部にはカバー吊り具４のボル
   ト８を受容する溝１０が形成され、前記環状溝の底部に
   は排水口１１が設けられている防蝕工事の混濁水用受皿
   。
2. （２）前記溝１０がＬ形で、前記ボルト８と係合する実
   用新案登録請求の範囲第（１）項に記載の混濁水用受皿
   。