JPS597929Y2 - 鋼管の連結具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多数本の大口径鋼管を直列に連結して塔体を
建設するさいなどに用いて好適な連結具に関し、その目
的とするところは、上記鋼管への取付けが容易でかつ該
鋼管の連結作業を能率よく行うことができ、しかも美観
的に優れた塔体を建設することができる鋼管の連結具を
提供することにある。

以下、図面に示す実施例を参照しながら本考案を詳細に
説明する。

本考案に係る鋼管の連結具１は、第１図、同図のＡ−Ａ
線ならびにＢ−Ｂ線端面図である第２図Ｉ，ＩＩおよび
第３図に示すように、環状の内７ランジ２と、該フラン
ジ２の外側端に沿って形或した立上がり部３と、上記フ
ランジ２の上面に等間隔に配設した多数の略三角状リブ
４と、該リブ４によって仕切られたフランジ２の各面に
貫設したボルト孔５とを備えた環状体からなっている。

そしてこの連結具１の外周径は、連結すべき鋼管たとえ
ば後述の塔体を建設するための大口径鋼管６（第３図参
照）の外周径にほぼ一致させてあり、また上記立上がり
部３の上部外周面を上記鋼管６の厚みだけ切欠して段部
３ａを形或し、該段部３ａの面と上記リブ４の外側辺４
ａと一致させてある。

かかる構或をもつ連結具１は、第３図に示すように、予
め接合すべき鋼管６の端部に上記リブ４側より嵌入し、
その適宜個所を該鋼管６に溶接して固定する。

そして建設現場において、該連結具１を取付けた相互の
鋼管６の端部同志を突合せ、双方の連結具１のフランジ
２をそれらのボルト孔５にボルト７を連通して締着する
。

かくして相互の鋼管６，６は上記連結具１を介して強固
かつ安定に連結される。

しかも前記段部３ａによって鋼管６の外周面と前記立上
がり部３の外周面とが略一致するので連結部周辺に刃凸
が生じない。

第４図は本考案の他の実施例を示す。

この実施例に係る連結具１′は、同図のＤ−Ｄ線端面で
ある第５図ＩＩに示す如く、該端面が略コ字状をなした
環状体からなり、その上部ブランジ２′と下部フランジ
２″間に多数のリブ４′を等間隔に配するとともに、こ
れら各リブ４′で仕切られた上記両フランジ２′，２″
の各面にボルト孔５′を貫設し、さらに上記上部フラン
ジ２′の外側端に沿って前記と同様の形状を有する立上
がり部３′を設けた構或を有する。

この連結具１′は２つのフランジ２ｚ２ｐｒを有す？の
で強度が高い。

もちろん該連結具１′も予め鋼管６の端部に溶接固定さ
れる。

第６図は下から３段目までの鋼管６、，６および６３を
前記連結具１′で、また３段目と４段目の鋼管６ａ ，
６４および頂部にパラボラアンテナなどの通信設備７を
設置した最上部鋼管６５と４段目の鋼管６４とを他方の
連結具１で連結してなる高さ約２４ｍの塔体を示し、こ
の塔体を形或する各鋼管の内部は以下のように構威され
ている。

すなわち第７図に示すように最下部の鋼管６は、その下
方側壁に設けた扉８と、第９図に示すハツチ９を備えた
床部１０と、その内壁長手方向に沿って配設したケーブ
ル布設用の梯子状台座１１と、第８図に示すように上記
台座１１の前方に配したリフト用軌条１２と、上記床部
１０より上方に向って延設した梯子１３とを備え、その
基部に嵌入固定した環状の鋼製ベース１４を介して大地
に支持されている。

なお、上記扉８ないし梯子１３は予め工場において鋼管
６に付設してある。

２段目の鋼管６２は、第１０図に示すように、上記第１
段目の鋼管６、に設けられた梯子１３の延長部１３１部
分に第１１図に示すような踊場１５を設け、この踊り場
１５より梯子１３を上方に向って延設してある。

もちろんこの鋼管６も前記同様のケーブル布設用台座１
１と軌条１２とを同様の態様で設けてある。

なお第３段目の鋼管６３と第４段目の鋼管６４の内部構
或は、上記鋼管６のそれと対応している。

最頂部の鋼管６５は、第６図に示した通信設備７を設置
するため第１２図および第１３図に示すような屋上１６
を設けてある。

１７はこの屋上の周囲に配した手すりである。

なお、第１段目の鋼管６、の床部１０の下方には、図示
していないがリフト駆動用のウインチを格納してある。

またこの種の塔体は海岸に建設されることがあるので、
該鋼管６、の扉８を第６図に破線８′で示す如く上方に
設けて高潮が該扉８から流入？るのを防止する場合もあ
る。

さらに第２図および第５図に示す連結具１，１′の弧状
切欠部１ｂで形或される各鋼管連結部の凹条、すなわち
第３図に示す凹条１８にコーキング剤を充填して上記連
結部の水密性を向上させてある。

上記各鋼管６〜６５は、順次クレーンで吊下げながら連
結される。

そのさい作業貝は、既に設置した鋼管の梯子１３を足場
にして、すなわち鋼管外方に足場などを組むことなく、
鋼管の内部で安全がつ能率よく連結作業を行うことがで
きる。

本考案に係る鋼管の連結具は、該鋼管の端部に嵌合して
用いるものであるから、該端部の変形を防止する補強材
としても機能し、かつ上記鋼管への取付けも容易である
。

また連結部に凹凸を生じることなく鋼管を連結すること
ができるので、美観的に優れた塔体を形或することがで
きるという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る連結具の一実施例を示す平面図、
第２図ＩおよびＩＩは各々第１図のＡ−Ａ線端面図およ
びＢ−Ｂ線端面図、第３図は第１図の連結具の使用態様
を示した部分破断拡大図、第４図は本考案の他の実施例
を示した平面図、第５図■およびＩＩは各々第４図のＣ
−Ｃ線端面図およびＤ−Ｄ線端面図、第６図は本考案の
連結具を用いて構或した塔体の一例を示す概念図、第７
図は塔体の第１段目の鋼管の内部構或図、第８図および
第９図は各々第７図のＥ−Ｅ線およびＦ−Ｆ線端面図、
第１０図は塔体の第２段目の鋼管の内部構戒図、第１１
図は第１０図のＧ−Ｇ線端面図、第１２図および第１３
図は塔体の最上部鋼管に設けられた屋上部の縦断面図お
よび平面図である。 １．１′・・・・・・連結具、２．２’，２”・・・・
・・フランジ、３，３′・・・・・・立上がり部、３ａ
・・・・・・段部、４，４′・・・・・・リブ、５，５
′・・・・・・ボルト孔、６・・・・・・鋼管、７・・
・・・・ボルト、８・・・・・・扉、１０・・・・・・
床部、１１・・・・・・台座、１２・・・・・・軌条、
１３・・・・・・梯子、１４・・・・・・ベース、１５
・・・・・・踊り場、１６・・・・・・屋上。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内フランジを有する環状体からなり、外周部の径を接合
   すべき鋼管の径と略等しく形戊するとともに該外周部に
   上記鋼管に嵌合するための段部を形戊し、さらに上記フ
   ランジに他の連結具を連結するためのボルト孔を貫設し
   た構戒を有する鋼管の連結具。