JPS596424Y2 - 検定用黒体炉 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、黒体炉を利用して放射温度計の他に測温抵
抗体や熱電対等の温度計についての検定もできるように
した検定用黒体炉に関するものである。

一般に黒体炉は第１図に示されるように、棒状管１の中
央部に目標円盤２が設けられ、発熱体等で加熱し、両端
開口部Ｓを黒体条件とし、その左右から目標円盤２を標
準放射温度計３ａと被校正用放射温度計３ｂとでねらい
、両放射温度計の測定値の差から被校正用放射温度計３
ｂの目盛校正を行なっていた。

あるいは標準用放射温度計３ａのかわりに標準熱電対５
ａを設け、この標準熱電対５ａを基準として放射温度計
の目盛校正を行なっていた。

しかしながら、このような精密な黒体炉を放射温度計の
校正のみに用意しておくのは、現場での使用方法として
は非常にもったいないものであった。

この考案の目的は、以上の点に鑑み、保持部材を設ける
ことにより放射温度計の他に測温抵抗体や熱電対等の検
定校正もできるようにした検定用黒体炉を提供すること
である。

第２図は、この考案の一実施例を示す断面説明図である
。

図において、１は棒状管、２は目標円盤、４は温度計保
持部材である。

この保持部材４は第５図で示されるよう金属等の円柱材
に、温度計挿入用の孔４ａをいくつか設けたものよりな
っている。

この状態でこの棒状管１、目標円盤２を加熱すると開口
部Ｓは黒体条件となり、目標円盤２を被校正用放射温度
計３ｂでねらい他方の開口部には、標準熱電対５ａ、被
校正用熱電対５ｂを挿入した保持部材４を設けておけば
、標準熱電対５ａを基準として、放射温度計３ｂ、熱電
対５ｂの検定・校正が可能である。

第３図に別の実施例を示す。

棒状管１と目標円盤２よりなる黒体炉の一端開口には円
筒状で一端が閉じた保持部材４ｂに標準熱電対５ａと被
校正用熱電対５ｂが等温となるよう近接して挿入されて
おり、他端開口には被校正用抵抗体５Ｃを挿入した保持
部材４が設けられている。

この場合、標準熱電対５ａを基準として被校正用熱電対
５ｂ、被佼正用測温抵抗体５Ｃの検定、目盛校正が可能
である。

又、第４図で示されるように棒状管１と目標円盤２より
なる黒体炉において１方の開口部に標準熱電対５ａ、他
方の開口部に被校正用熱電対５ｂが挿入された保持部材
４を設け、検定目盛佼正してもよい。

以上、詳述したように、この考案は、棒状管と目標円盤
よりなる黒体炉において、その両端開口部に温度計保持
部材を着脱することにより、放射温度計およびその他の
熱電対、測温抵抗体等の温度計の検定、目盛校正もでき
るようにした検定用黒体炉である。

従って、この保持部材を黒体炉に着脱することにより自
由に、放射温度計のみ、その他の温度計のみ、あるいは
両方の種類の温度計の検定、目盛校正ができるので、現
場での使用方法として非常に無駄なく効率的である。

又、精密な黒体炉を用いているので、高精度に校正でき
る利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の黒体炉を示す一実施例、第２図、第３
図、第４図は、この考案の一実施例を示す断面説明図、
第５図は、温度計保持部材の一実施例を示す斜視図であ
る。 １・・・・・・棒状管、２・・・・・泪標円盤、４，４
ｂ・・・・・・温度計保持部材、３ａ，３ｂ・・・・・
・放射温度計、５ａ，５ｂ，５Ｃ・・・・・・その他の
温度計。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 棒状管と、この棒状管の中央部に設けられた目標円盤と
   、前記棒状管の両端開孔部の少なくとも一方に設けられ
   た温度計保持部材とを備え、放射温度計およびその他の
   温度計の両方の検定ができることを特徴とした検定用黒
   体炉。