JPS5959033A - 突極形回転子の塊状磁極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術外野〕 本発明は同期電動機などの突極形回転電機の回転子に係
シ、特に界磁極の磁極頭と磁極胴とが分割され両者がボ
ルト締結されている塊状磁極の改良に関する。

〔発明の技術的背景とその問題点〕

近年、高速同期電動機の大容量化が著しく進んだ背景に
は回転子の製作限界が向上したことに負うものが大きい
。これは界磁極の鉄心を塊状となし、さらに磁極頭と磁
極胴とを分割して両者をボルト締結した構造の利点が活
用され且っ４ｉＪ械的な信頼性が向上したからである。

すなわち、鉄心積厚の大きな電＠機は回転軸と磁極胴と
を一体的に形成することによシ回転子の軸剛性を扁＜シ
て危険速度を大幅に高めることが可能になったこと、さ
らには高張力鋼の磁極頭や締付ボルトの製造技術が進歩
したことなどがあげられる。

ところで同期電動機を誘導１動機の原理で自己始動する
とき加速中に磁極の外周面が発熱することはよく知られ
ている。従来、磁極頭と磁極胴とが一体的に形成された
界磁鉄心においてはその熱容量の大きさによ）あま夛問
題視されていなかったが、分割形磁極においては大容量
化に伴い無視することができな＾。

すなわち第１図に示した従来例の磁極においては、磁極
層２に磁極頭４を軸方向に二列に配設した多数の六角孔
付ボルト５によシ締結している。

このボルト５は磁極頭４に設けられた座ぐシ孔７によシ
頭部が沈められているので磁極の外周面には多数の凹部
が存在する。しだがって回転電機を運転したときにエア
ギャップのパーミアンスノ不連続性によって磁極表面の
磁束外布が不均一となシ凹部周辺に磁束の集中が生ずる
。特に同期電動機は負荷の慣性が大きくすべり運転時間
が長くなる場合、あるいは拘束状態になった場合には、
座ぐシ孔７の周囲に渦電流損失が著しく発生する。

その結果局部的に異常な高温部を生じ磁極頭４の材料が
変質したシ熱変形によシボルト５に高い応力を発生する
ので高速回転子の最外周部として十分な材料強度を維持
できなくなる欠点がある。また界磁巻線３の絶縁材を劣
化させたシ、さらに固定子側に対する影響についてみれ
ば、磁極頭の発熱のふく射により固定子線輪８を固定す
る絶縁材の楔９に熱劣化によるゆるみを生ずるという欠
点がある。

〔発明の目的〕

そこで本発明は上記の事情に鑑み、その目的とするとこ
ろは磁極頭の座ぐシ部周辺に集中する磁束外布を緩和し
て局部的な高温現象をなくすようにした突極形回転子の
塊状磁極を提供することにらるＯ 〔発明の概要〕 上記の目的を達成するだめＶこ本発明の塊状磁極は、界
磁巻線を巻回した磁極層に分割された塊状の磁極頭を座
ぐシ孔に沈めたボルトにより外周側から締結したものに
おいて、前記磁極頭に該座ぐシ孔の開口部を磁路層とな
し、かつ磁極頭の表面とほぼ平滑に形成された磁性板を
固着したことを特徴とし、電機子側との空隙における磁
束外布を均一化したものである。

〔発明の実施例〕

本発明を図面に示した実施例によシ詳述する。

第２図において回転軸１から一体的に突出した磁極層２
に界磁巻線３が巻回されている。磁極頭４は六角孔付ボ
ルト５にょシ磁極胴２に締結され界磁巻線３を支持して
いる。６は座金である。

さて、六角孔付ボルト５の頭部は磁極頭４の座ぐり孔７
の内部に沈められている。この座ぐフ孔７の外表面に深
さ５　ｍｍ程度の浅い座ぐりが施されている。この浅い
座ぐ９部に前記座ぐシ孔７を塞ぐよう鉄などの磁性材か
らなる円板状の磁性板１゜を溶接にて磁極頭４に固着す
る。磁性板１ｏの固着に除しては、磁性板１０が磁極頭
４の表面と段差のないように平滑にする。渦電流の流れ
る層は磁極頭４の表面からせいぜい２〜３闘までである
から磁性板１０の厚きは溶接の仕方や座ぐ９孔７の直径
によって２〜６　ｍｍの範囲で適宜に選定するとよい。

作用を説明する。

上記のような磁極構成によれば、磁極頭４の表面はほぼ
平滑になシ且連続した磁路を形成するのでエアギャップ
の、パーミアノスは円周方向にわたって不連続な変化を
しない。したがってすべり運転が長時間行なわれても磁
束の集中が起らず、磁極頭４に異常な局部過熱が発生し
ない。この構成を実機に採用した結果を第４図に示す。

この図は同期電動機をすベシ１．０で１００秒間の拘束
状態で電機子側に定格電流の流れる電圧を印加した場合
の実験例でその磁極表面の温度上昇値を表わしたもので
ある。第４図によシ明らかなように従来のものに比較し
て局部的な高温部がなくな９かつ平たんな外布となる。

この実験例においてはピーク温度上昇が約２００°Ｃで
ちるが、同期電動機が自己の慣性の５〜６倍に及ぶ負荷
機を始動するときには温度上昇が４００〜４５０°Ｃに
達した事例もみられる。したがってこのような高温によ
多磁極頭の近傍に存在する絶縁物、たとえば固定子側の
楔や界磁巻線の絶縁材の熱劣化を防止する優れた効果が
ちる。又磁極頭４の一度差が少くなるので複雑な変形が
なくなシボルト５に異常な高応力が発生することを防止
できる。さらに磁極頭４の表面が平滑になったので回転
子の回転によシ発生する騒音を低くする効果がちる。前
述の実施例では約５％の低減を達成することができた。

第５図および第６図に示した他の実施例について説明す
る。磁極頭４の製作にらたシ円弧状の外周面を切削する
方法として通常二種類ある。その一つは軸方向に刃物を
走らせる方法、他の一つは周方向に走らせる方法である
。

第５１２１は前者の場合ンこ適用したもので磁極頭４の
座ぐ９孔７の径よシ大きい幅の浅い溝１１を軸方向に沿
って切削加工しておき磁極頭４を組立後この溝１１に係
合する磁性板１０を固着するものである。

溝１１は図示したように鳩尾状のダブテールとしてもよ
いし矩形溝としてもよい。

第６図は後者の場合でちって周方向に溝１１を切削加工
しておき磁極頭４を組立後円弧状の磁性板１０を口元・
したものである。

これら他の実施例においては前述の実施例と同様な作用
効果を脣するばかりでなく、磁極頭４の製造工程内で磁
気板１０の取付隣を切削加工できるので作業工程の一重
復を避けることができる。

さらに、上記の各実施例では座ぐシ孔７の内部に依然と
して空所が存在する。本発明を実施することにより座ぐ
９孔７は密封されるからこの空所に微粉末の磁性材を充
填することによシ中実の磁極頭と略同−の特性を得るこ
とができる。

なお、回転Ｋｍを運転し、経年によりボルトのゆるみと
いう間屓があるが、最近ボルトの軸応力を実測して締付
トルクを適正な値に管理できること、また高精度に仕上
げられた特殊座金の採用、さらには本発明による効果に
よシボルトがゆるむ懸念はほとんどない。しかし万一の
事態を考慮して増し締めを要望でれる場合には磁性板１
０に六角棒スパナの挿入できる丸孔を設けておけはよい
。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明は磁極頭に形成される座ぐシ
孔部に磁極頭と一体的な磁路を形成したので、異常な過
熱がなく大容量化に適した塊状磁極を得られる°効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の突極形塊状磁極の断面ｌａへ第２図は本
）ＡＥ！Ａの一実施例を示す固定子の一部と塊状磁極の
断面図、第３図は第２図の′Ｘ＃部を拡大して示した断
面図、第４図は本発明を実施して実験した測定結果と従
来技術のものとを比較して示した曲線図、第５図および
第６図はそれぞれ他の実施例を示す磁極頭の斜視図であ
る。 ２・・磁極胴、　　３・・・界磁巻線、　　４・・磁極
頭、５・・六角孔付ボルト、　　７・・座ぐり孔、ｌＯ
・・・磁性板。 （７３１υ代理人弁理士　則　近　憲　佑（ほか１名）
第１図 第２図 第３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）界磁巻線を巻回した磁極胴に分割された塊状の磁
   極頭を座ぐシ孔に沈めたボルトにより外周側から締結し
   て構成した突極形回転子の塊状磁極において、前記磁極
   頭に該座ぐシ孔の開口部を磁路層となし、かつ磁極頭の
   表面とほぼ平滑に形成された磁性板を固着したことを特
   徴とする突極形回転子の塊状磁極。
2. （２）　　座ぐり孔の内部に磁性板と密着させて磁性粉
   体を充填略せたことを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の突極形回転子の塊状磁極。