JPS595755B2 - 太陽熱利用暖房方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は省資源の立場より、太陽熱を有効利用して燃料
の節約を計ることを目的としたものにして、其の構想と
しては住宅に於ては硝子障子等の屋外側である従来の雨
戸が設置されてる位置に、昼間太陽熱を吸収する受放熱
盤（以下蓄熱炉と称す）を戸袋内において室内から見て
外側の位置に配設し、その室内側に断熱雨戸を建ててお
き、日没後戸袋内において室内側に配設した断熱雨戸枠
部分屋外側へ配設し、また蓄熱炉を室内側に配設するこ
とにより蓄熱炉に昼間吸収した太陽熱エネルギを室内に
放熱し断熱雨戸により室外への放熱を防ぐことにより効
率よく太陽熱を利用して室内暖房を計る太陽熱利用暖房
方法に関する。

また本発明は次の４工程により太陽熱を利用した暖房を
行なうことを特徴とするものである。

第１工程、日中、戸袋内室外側位置に配設せしめた蓄熱
炉に太陽熱を受熱させ、蓄熱炉に熱エネルギを蓄える工
程、 第２工程、夕刻、戸袋内に配設される断熱雨戸を雨戸枠
内に移動させ、次に室外取面に移動させる工程、 第３工程、戸袋内に配設される蓄熱炉を雨戸枠内に位置
する断熱雨戸の室内側位置に移動させ、蓄熱炉に蓄えら
れた熱エネルギを室内側に放熱させる工程、 第４工程、朝方、雨戸枠内に位置する蓄熱炉を戸袋内に
移動させ、次に断熱雨戸を雨戸枠内において室内方向に
移動させ、さらに戸袋内に位置する蓄熱炉の室内側位置
に移動させる工程。

以下に本発明太陽熱利用暖房方法の実施例をこれを実施
するに適した一装置を示す図面を用いて具体的に説明す
る。

第１図は装置の横断面図にして、Ａは室内側を示しＢは
室外側を示す。

１は壁にして２は２枚の弓違いガラス障子を示す。

３は戸袋にして戸袋の鏡板４は太陽光線を透過するガラ
ス板等である。

（伺、鏡板４を用いない構造としてもよい。

）５は断熱雨戸にして６は蓄熱炉である。

図にて実線にて示した戸袋内に建付けられだ履熱戸及び
断熱戸は日中における位置を示す。

この場合従来のガラス障子２枚の開放部には室外側に何
等建具が存在しないので、日中の日照及び障子開放によ
る出入も何等不自由を感じない。

次に日没後の建具位置を示したのが図にて点線にて示し
た断熱雨戸５′及び６′で雨戸枠内に配設される。

第２図は側面より見たる縦断面図である。

第３図は断熱雨戸５の室内側より見た正面図である。

７は上部ガイド、８は下部ガイドにして、９は上部接合
棒１０及び下部接合棒１１を介して、上部ガイド及び下
部ガイドをそれぞれ上下に変位せしめる手掛バンドル部
である。

１２は断熱雨戸を構成する下枠にして、１３は下枠に取
付けられた戸車である。

１４は下部ガイド８゛が手掛バンドル３１の操作により
上方に変位、即ち縦枠内に引込んだとき断熱雨戸の荷重
を支持する支持突起である。

１５は雨戸を構成する左右の縦枠であり付記すれば断熱
雨戸はグラスウール等の断熱材を内蔵し表及び裏板はビ
ニトップ鋼板等で構成されている。

第４図は第３図に於て左右縦枠の最上部、換言すれば上
部ガイドの拡大図にしてイは斜視図、口は関係側面図で
ある。

１６は鴨居にして１Ｔは断熱雨戸が内外に動揺するのを
防止するため上部ガイドの上端に設けられた振れ止め突
起である。

斜視図イに於て散見される半円形の切欠け１８は該戸の
上枠と縦枠を組立て固定するだめのビス頭の逃げであり
特に意味は無い。

同じく斜視図にて１９は上部ガイドが手掛はバンドルに
て、接合棒１０を介して下方に変位即ち縦枠内に引込ん
で鴨居からはずれ自由になる場合、巾広の振れ止め突起
１７が人の込むだめの縦枠に対する切欠けである。

第５図イは下部ガイド部の拡大側断面図にして、手掛ノ
・ンドル３１にて下部接合棒１１を介して下部ガイド８
が図示で縦枠下端２０の位置まで移動可能を示す、即ち
図示は通常の状態にてレール上に戸車１３によって乗っ
ているときを示す。

第５図口は戸車の拡大図にして戸車の外周は断面にてＲ
を持たせている。

付言すればレール上に乗って該戸の荷重を負荷してるが
、従来の戸車の如くレールに対する形状は凹部を形成せ
ずＲを付しているので寧ろ丸形に近く極言すれば凸部で
あるが、下部ガイド８のレール状切欠け２２がレール２
１を跨いでいるので該戸はレールより脱線することは無
い。

第６図は第３図に於ける支持突起１４の拡大図である。

支持突起１４は雨戸の縦枠に取付は固定された支持突起
本体２３の下端よりレール２１の屋内側にのみ図示の如
く下方に突出している。

該戸がレール上を走行するときは下枠即ち敷居面とは若
干の遊隙を持している。

次に手掛バンドルの機構を説明する。

第７図イは操作機構の総体図（側断面図）であり同じく
口は、その正面図である。

第７図イに於て２５は該戸の縦枠内に固定されたケース
にて、その内部の２６はピニオン歯車又２７はその軸で
ある。

ピニオンは上部接合棒の下端に］字形に曲折して中心線
を変位して取付は固定された一対のラック歯車２８と噛
み合い、同様に下部接合棒の上端も対称に向い合ってそ
のラック歯車は同一ピニオン歯車と噛み合っている。

よってピニオンが矢印方向に回転すれば接合棒を介して
上部ガイド７は下降獣下部ガイド８は上方に変位する。

なおピニオン歯車が回転力を受けぬときは、スプリング
２９により常に上部ガイドは上方に、下部ガイドは下方
に押圧されている構成である。

次に第７図口に於て３０は手掛バンドル３１の一端を回
転自由に枢着した手掛・・ンドル収納ケースにしてビス
により該戸に固定されている。

手掛バンドル３１はハ図に示す如くノ・ンドルの先は扇
子の如く広がり、その下面にはラック歯車３２が設けら
れている。

この手掛バンドル先端のラック歯車は、前述した上部及
び下部ガイドを作動するピニオン歯車と同一軸３３（７
図口）に固定したピニオン歯車と噛み合っている。

第８図イ２０は鴨居及びレールを示し、符号Ａは屋内側
をＢは屋外側を意味する。

鴨居は３本のレールと対応する位置に３本の溝部を形成
し、鴨居の屋内側及び屋外側には倒れ止め板３４がビス
止めしである。

又３本のレールは口図に示すとおり断熱雨戸が戸袋より
引き出されて、２枚の断熱雨戸が中央開口部に位置した
とき、外側レールに乗り移る際に雨戸下端に固定された
支持突起１４が通過するため、屋内側２本のレールには
切欠け３５を左右２ケ所、計４ケ所に設けている。

なお切欠は長さは支持突起の中長に対して５％程度の遊
びがあることが好ましい。

又蓄熱炉の下端には通常戸車は左右２ケであるがレール
に切欠があるので走行を円滑にするため中央位置に１ケ
所を増設し計３ケ所に取付けられている。

次に上述した装置を用いた、本発明太陽熱利用暖房方法
について、その工程順に説明する。

第１工程 まず、戸袋３内の室外側位置に蓄熱炉６また
、蓄熱炉６０室内側位置に断熱雨戸５をそれぞれ配設す
る。

閘、この位置への蓄熱炉６及び断熱雨戸５の配設は朝方
、後に述べる第４工程により行なわれる。

この状態において日中、放置することにより太陽熱線は
戸袋３の鏡板ガラスを透して蓄熱炉６に受熱させる。

これにより蓄熱炉に熱エネルギを蓄える。

（付言すると蓄熱炉には熱容量潜熱大なる物質が利用さ
れた効率の良い熱交換器がその枠内に装着されている。

）第２工程 夕刻戸袋内に配設されている左右２枚の断
熱雨戸５を引違いガラス障子２の屋外部に設けられる雨
戸枠内に移動させる。

上記装置においては単に戸袋３より引き出すのみである
。

次に雨戸枠内に移動された断熱雨戸５を雨戸枠内におい
て室外方向に移動させる。

上記装置において、この移動は両手にて雨戸の左右手掛
（バンドル）を利用して雨戸を持ち上げ気味にして、そ
のまま屋外側へ押し出する極めて軽いタッチにて、蓄熱
炉用レールの外側レール上に乗り移ることが出来る。

それは手掛（・・ンドル）が手の動作と同時に枢軸を中
心として所要の角度回転することにより、・・ンドルの
他端に設けられたラック歯車に噛み合っているピニオン
歯車が回転し、それと同軸のピニオン歯車を介して接合
棒に固着されたラック歯車の働きにより上部ガイドは下
降して鴨居よりはずれ自由となり、下部ガイドは枠内に
引き込んでレール上端面より約３％程度上方に変位する
ので雨戸は何の抵抗も受は無い。

そのとき支持突起１４にて雨戸の荷重は支えられている
ので、瞬時といえども雨戸は落下せず平行移動ができる
。

又支持突起１４はレールの切欠部３５を通過するのでレ
ールを横切る際も雨戸を持ち上げる必要性は無い。

一方戸車は従来方式と異り外周面はＲを付しであるので
容易にレール上に乗り易い工夫がなされている。

他方雨戸は鴨居の倒れ止め板に支えられるのど室外へ倒
れることも防止されているものである。

第３工程 次に戸袋３内に配設される蓄熱炉６を雨戸枠
内の室外側に第２工程にて移動させた断熱雨戸５０室内
側位置に移動させる。

前述の装置においては引き出すのみでよい。

次にこの状態にて放置しておくことにより、蓄熱炉に蓄
えられた熱エネルギは室内側に向けて放熱させる。

すなわちこの状態においては、室内温度は一般に蓄熱炉
の温度より低い為、蓄熱炉より放射熱にだりガラス障子
２が加熱さへガラス障子より室内に向けての放熱により
室内に熱エネルギが放熱されるのである。

第４工程 朝方、雨戸枠内に位置する蓄熱炉を戸袋内に
移動させ、次に第２工程の逆の操作により断熱雨戸５を
雨戸枠内において室内方向に移動させると共に戸袋内に
位置する蓄熱炉の室内側位置に移動させる。

以上の各工程を繰返すことにより日中は窓部分より太陽
光の室内への取り入れを防げることなく蓄熱せしめ、日
没後通常の雨戸と同様に雨戸を閉じることにより、室内
に熱エネルギを放熱させる太陽利用暖房方法を提供する
ことができるものである。

本発明によれば日中は蓄熱炉を室外側、断熱雨戸を室内
側とすることにより蓄熱を行ない、またこの際蓄熱炉の
裏面に断熱雨戸が配設されていることにより、蓄熱時蓄
熱戸裏面側への熱ロスがなく、日没後にあっては室外側
に断熱雨戸が配設される為に蓄熱炉に蓄えられた熱が屋
外側に放出されることがなく、熱効率良好な太陽熱の利
用が計れる。

さらに日中と日没後では蓄熱炉と断熱雨戸の内外位置の
移動は番２工程及び第４工程中における雨戸枠内での断
熱雨戸の内外方向の移動のみにより行える操作は容易で
ある。

以上により本発明によれば国民の日常生活に極めて実用
上火々る効果を奏するものであると同時に国家的見地よ
り見ても省エネルギに役立つ有効な発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は建具配置を示す横断面図、第２図は側面より見
たる縦断全体図、第３図は断熱雨戸の正面姿図、第４図
は上部ガイド部拡大図にしてイは斜視図、口は側面図、
第５図は下部ガイド部側面拡大図、口は戸車の拡大図。 第６図は支持突起部の拡大図、第７図イは操作機構全体
図、口は手掛バンドル部の拡大図、ハは同じクツ・ンド
ルの拡大図、第８図は鴨居及びレールを示し、３本のレ
ールは左右対称となる放生心線の右半分は省略されてる
。 ３・・・戸袋、５・・・断熱雨戸、６・・・蓄熱炉。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 窓開口部外方には雨戸枠を取り付けるとともにその
   側方には戸袋を形成し、雨戸枠及び戸袋には蓄熱炉及び
   断熱雨戸をそれぞれ収容自在となし次の４工程により室
   内の暖房を行なう太陽熱利用暖房方法、 第１工程、日中、戸袋内室外側位置に配設せしめた蓄熱
   炉に太陽熱を受熱させ、蓄熱炉に熱エネルギを蓄える工
   程、 第２工程、夕刻、戸袋内に配設される断熱雨戸を雨戸枠
   内に移動させ、次に室外方向に移動させる工程、 第３工程、戸袋内に配設される蓄熱炉を雨戸枠内に位置
   する断熱雨戸の室内側位置に移動させ、蓄熱炉に蓄えら
   れた熱エネルギを室内側に放熱させる工程、 第４工程、朝方、雨戸枠内に位置する蓄熱炉を戸袋内に
   移動させ、次に断熱雨戸を雨戸枠内において室内方向に
   移動させ、さらに戸袋内に位置する蓄熱炉の室内側位置
   に移動させる工程。