JPS5950677B2 - ビス(ε−カプロラクチム)二塩化第二スズの製法 - Google Patents

ビス(ε−カプロラクチム)二塩化第二スズの製法

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JPS5950677B2
JPS5950677B2 JP13610373A JP13610373A JPS5950677B2 JP S5950677 B2 JPS5950677 B2 JP S5950677B2 JP 13610373 A JP13610373 A JP 13610373A JP 13610373 A JP13610373 A JP 13610373A JP S5950677 B2 JPS5950677 B2 JP S5950677B2
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光夫 真崎
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弘 安野
喜代志 福井
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、ε一カプロラクタムと塩化第一スズとをN
−クロロアミドまたはN−クロロイミドの存在下、反応
させてビス(ε−カプロラクチ9ム)二塩化第二スズを
製造する方法に関する。
この発明でいうビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二
スズとは、次式のい)、(B)、(C)および(Uで示
されるような共鳴構造をもつ化合物であるが、この明細
書ではこの中の一つの極限構造式の“)でフ表わすこと
にし、これをビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二ス
ズと表現することにする。に−、l、;;(O (B) O′−ー}:、、0 旧 ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズは、この発
明者らの一部が先に開示(特願昭47一45002号)
したように、たとえば、シクロヘキサノンオキシム・塩
化第二スズ錯化合物をε一カプロラクタム・塩化第二ス
ズ錯化合物に転位反応させるための転位剤であるビス(
ε一カプロラクチム一0−スルホン酸)二塩化第二スズ
の合成原料として有用であり、前記転位剤化合物はビス
(ε−カプロラクチム)二塩化第二スズに三酸化硫黄を
反応させるか、あるいはビス(ε一カプロラクチム)二
塩化第二スズにε一カプロラクチム一0一スルホン酸と
塩化第二スズとを反応させることによつて合成される。
また、ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズはポ
リオレフインの銅害防止剤として有効なビス(2−ピリ
ジルチオ)二塩化第二スズの合成原料としても有効であ
り、この銅害防止剤化合物はビス(ε一カプロラクチム
)二塩化第二スズと2−ピリジンチオールとの置換反応
によつて合成される。
この発明は、ε一カプロラクタムと塩化第一スズとを、
N−クロロアミドまたはN−クロロイミドの存在下、実
質上無水の状態で不活性有機溶媒中で反応させて、ビス
(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズを製造する方法
に関するものであノる。
この発明の方法で使用するN−クロロアミドおよびN−
クロロイミドは、次の3種類の一般式で表わされる化合
物と、モノクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌ
ル酸およびトリクロロイ.ソシアヌル酸などがある。
(ただし、式中、R1はC1〜C5のアルキル基、フエ
ニル基およびC7〜Cllのアラルキル基から選択され
た基を示し、前記アルキル基、フエニル基およびアラル
キル基はC1〜C4のアルコキシル基、ニトロ基、ハロ
ゲンで置換されていてもよく、また前記フエニル基およ
びアラルキル基はC1〜C5のアルキル基で置換されて
いてもよい。
またR2は水素、または前記R1で定義された基、q−
Cl2のアシル基およびシクロヘキシル基から選択され
た基を示し、前記アシル基およびシクロヘキシル基はC
1〜C4のアルコキシル基、ニトロ基、ハロゲンで置換
されていてもよい。)(ただし、式中、R2は前記式(
1)で定義したものと同義であり、R3はフエニル基を
示し、前記フニニル基はC1〜C4のアルコキシル基、
ニトロ基、C1〜C4のアルキル基、ハロゲンで置換さ
れていてもよい。
)(ただし、式中、R4はC2〜C1、のアルキレン基
、置換アルキレン基、オルトフエニレン基、2・2″−
ビフエニレン基および1・8−ナフチレン基から選択さ
れた基を示し、前記オルトフエニレン基、2・2″−ビ
フエニレン基および1・8−ナフチレン基はC1〜C4
のアルコキシル基、ニトロ基、C1〜C4のアルキル基
、ハロゲンで置換されていてもよい。
nは0または1を示す。)このような式(1)化合物の
具体例としては、第1表に示すN−クロロアミドをあげ
ることができる。
また式(2)化合物の具体例としては、第2表に示すN
−クロロアミドをあげることができる。
また式(3)化合物の具体例としては、第3表に示すN
−クロロイミドをあげることができる。この発明の方法
で使用する溶媒としては、反応条件下において反応物お
よび反応生成物と反応しない不活性有機溶媒であればよ
く特に制限はなく、たとえば、塩化メチレン、塩化エチ
レン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ク
カロホルム、四塩化炭素などのようなクロル化炭化水素
類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどのような芳香族
炭化水素類をあげることができる。ただし、アルコール
類などのように活性水素をもつ溶媒は、反応物および反
応生成物と反応するので使用で゛きない。反応はε一カ
プロラクタムおよび塩化第一スズと、N−クロロアミド
またはN−クロロイミドとが十分に接触するような、不
活性有機溶媒中において実質上無水の状態で行なわれる
ε一カプロラクタムおよび塩化第一スズのそれぞれ1モ
ルと、N−クロロアミドまたはN−クロロイミド中に含
まれる活性塩素量が1モルに相当するN−クカロアミド
またはN−タロロイミドとが反応する。しかしながら、
このような使用割合に限ることなく、いかなる使用割合
においても目的生成物を得ることができる。反応温度に
はとくに制限はなく、−20〜100℃の範囲内の温度
であれば反応は進行する。
しかし、この反応は発熱反応なので多量に反応させる場
合には室温以下で行なうのが好ましい。また反応時間は
反応規模、反応温度、溶媒量などによつても異なるが、
前記反応温度の範囲内では反応は非常にすみやかに進行
し、、10分〜1時間程度で完結する。反応生成物中に
は目的生成物であるビス(εカプロラクチム)二塩化第
二スズの他に、副生成物である塩化第二スズとN−クロ
ロアミドまたはN−クロロイミドから誘導されるアミド
またはイミドとが含まれているが、場合によつては前記
副生成物である塩化第二スズと、アミドまたはイミドと
は錯化合物を形成していることもある。
反応生成物中に含まれるビス(ε一カプロラクチム)二
塩化第二スズは多くの場合、前記溶媒中に溶解している
が、塩化第二スズと、N−クロロアミドまたはN−クロ
ロイミドから誘導されるア3ミドまたはイミドとは(A
)錯化合物を形成して前記溶媒中に沈でんとして析出す
る場合と、(B)錯化合物を形成してはいるが前記溶媒
中に溶解する場合、あるいは錯化合物を形成することな
く前記溶媒中に溶解する場合とがある。(A)の場合に
は沢過などの操作によつて前記錯化合物を分離除去して
、ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズを前記溶
媒の溶液として得ることができる。また(B)の場合に
は、塩化第二スズとさらに安定な錯化合物を形成し、し
かも前記溶媒に対して不溶性の錯化合物を形成しうるε
一カプロラクタム、トリフエニルホスフインオキシドな
どのような化合物を、予め反応系に共存させておくか、
あるいは反応終了後に反応系に添加することによつて、
塩化第二スズを前記化合物の錯化合物の形態にしておい
て、これを淵過などの操作により分離除去する。一方、
このような処理によつて遊離された前記アミドまたはイ
ミドが前記溶媒中に沈でんとして析出する場合には、淵
過などの操作によつてこれを分離除去して、ビス(ε一
カプロラタチム)二塩化第二スズを前記溶媒の溶液とし
て得ることができるが、遊離された前記アミドまたはイ
ミドが前記溶媒中に溶解している場合には、溶媒を留去
した後、ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第ニスズと
前記アミドまたはイミドとの溶解度の差を利用して適当
な溶媒でこの両者を分離する。このようにして得られた
ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズを含有する
溶液から溶媒を留去することによつて、ビス(ε一カプ
ロラクチム)二塩化第二スズを結晶性物質として取得す
ることがで゛きる。しかし、ビス(ε一カプロラクチム
)二塩化第二スズは吸湿性の物質なので、このようにし
て得られた溶液をそのままの状態で合成原料として使用
してもよい。なお、この発明の方法によつて得られるビ
ス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズは新規な化合
物であり、次の方法によつてこの化合物の確認を行なつ
た。
すなわち、(1)この結晶性物質のマススペクトル分析
によると、質量位置、m/eの値、414、379、3
02、266および231に、それぞれに帰属されるピ
ークを示した。
(2)ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズに塩
化水素を反応させると、ε一カプロラクタム・塩化第二
スズ錯化合物が得られ、この錯化合物の融点は193〜
195℃であつた。
(3)ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズに2
−ピリジンチオールを反応させると、これらの置換反応
生成物であるビス(2−ピリジルチオ)二塩化第二スズ
(融点275〜277℃)とε力プロラクタムが得られ
た。
(4)ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズにベ
ンゾフエノンオキシムを反応させると、ビス(ε一カフ
治ラクチム)二塩化第二スズとベンゾフエノンオキシム
とのモル比が1:2の錯化合物が得られ、この錯化合物
の融点は178.5〜180.5℃であつた。
次に、この発明の方法の実施例を示す。
なお実施例中にビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二
スズの確認法とその用途もあわせて示した。実施例 1
塩化第一スズ4.74g(25ミリモル)を含むベンゼ
ン60m1の懸濁液に、室温で攪拌しながら、ε力プロ
ラクタム5.65g(50ミリモノレ)をカロえると、
懸濁していた塩化第一スズは溶解し、無色の均一溶液に
なつた。
この溶液を、N−クロロスクシンイミド3.34g(2
5ミリモル)を含むベンゼン40m1の懸濁液に、9℃
以下で攪拌しながら、滴下して加えた。滴下終了後、冷
却下で1時間攪拌した。結晶の析出を十分に行なわせる
ため、さらに室温で一夜、反応混合物を攪拌した。析出
したεカプロラタタム・塩化第二スズ錯化合物とスクシ
ンイミドとの混合物(8.39g)を沢過により分離す
ると、ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第ニスズを含
有するベンゼン溶液が得られた。この溶液を減圧下濃縮
乾固すると無色の無定形晶が得られた。この結晶はマス
スペクトルにおいて質量位置m/E4l4、379、3
02、266および231にピークを示したこと、およ
び後記の塩化水素との反応でε一カプロラタタム・塩化
第二スズ錯化合物が得られたことから、ビス(ε一カプ
ロラクチム)二塩化第二スズであることが確認された。
前記の反応によつて得たビス(ε一カプロラクチム)二
塩化第二スズを酢酸エチル50m1に溶解し、この溶液
に、塩化水素(25ミリモル)を含むイソプロピルエー
テル73m1の溶液を室温で滴下して加えると、無色の
沈でんとしてε一カプロラクタム・塩化第二スズ錯化合
物が5.67g(93%)得られた。その融点は193
〜195℃(分解)であつた。前記の淵過によつて分離
したε一カプロラクタム・塩化第二スズ錯化合物とスタ
シンイミドとの混合物を酢酸エチル100m1で処理す
ると、不溶物としてε一カプロラクタム・塩化第二久ズ
錯化合“物が5.49g(90%)と、可溶物としてス
タシンイミドが2.24g(90%)得られた。
実施例 2 ε一カプロラタタム11.32g(100ミリモノレ)
と塩化第一スズ9.48g(50ミリモル)とを含むベ
ンゼン100m1の溶液に、氷冷下攪拌しながら、Nク
ロロスクシンイミド6.68g(50ミリモル)を加え
ると、液温は5.5℃から40℃まで上昇し、旦、無色
の均一溶液となつたが、直ちに多量の結晶が析出し、無
色懸濁液となつた。
反応混合物を″氷冷下30分間攪拌した。結晶の析出を
十分に行なわせるため、さらに室温で15時間攪拌した
のち、析出したε一カプロラクタム・塩化第二スズ錯化
合物とスタシンイミドの混合物15.80gを沢過によ
り分離すると、ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二
スズを含有するベンゼン溶液が得られた。この溶液に、
室温で2−ピリジンチオールの結晶5.56g(50ミ
リモル)を加えると、この結晶が溶解していき、直ちに
新たな結晶が析出してきた。
この結晶を淵集すると、ビス(ε一カプロラクチム)二
塩化第二スズと2−ピリジンチオールとの置換反応生成
物であるビス(2−ピリジルチオ)二塩化第二スズが、
微かに淡黄色を帯びた結晶として9.46g(92%)
得られた。その融点は275〜277℃であつた。淵液
を減圧下濃縮し、残留物にエチルエーテル120m1と
水40m1とを加え、両者に不溶の沈でんを除去したの
ち、二層を分液し、エチルエーテル層を水40m1で2
回洗つた。水層を合わせて減圧下約40m1まで濃縮し
たのち、クロロホルム40m1づつで゛4回抽出すると
、クロロホルム抽出液からε一カプロラクタムが5.0
2g(89%)得られた。前記のろ過によつて分離した
ε一カプロラクタム・塩化第二スズ錯化合物とスクシン
イミドとの!混合物を酢酸エチル150m1で処理する
と不溶分としてε一カプロラクタム・塩化第二スズ錯化
合物が10.99g(90%)と、可溶分としてスクシ
ンイミドが4.54g(92%)得られた。
実施例 3 実施例2と同様にして、ベンゼン100m1中で、ε一
カプロラクタム11.32g(100ミリモノレ)と塩
化第一スズ9.48g(50ミリモル)とN−クロロス
クシンイミド6.68g(50ミリモル)とを反応させ
た。
反応混合物をN−クロロスクシンイミドの添加後、5時
間室温で攪拌したのち、析出したε力プロラクタム・塩
化第二スズ錯化合物とスクシンイミドとの混合物(15
.89g)を淵過により分離すると、ビス(ε一カフ治
ラクチム)二塩化第ニスズを含有するベンゼン溶液が得
られた。この溶液に、室温で攪拌しながら、ベンゾフエ
ノンオキシムの結晶9.86g(50ミリモル)を加え
ると、この結晶が溶解すると同時に、新たな結晶が析出
してきた。反応混合物を室温で7時間攪拌したのち、析
出物を淵集すると、無色の結晶としてビス(ε一カプロ
ラクチム)二塩化第二スズとベンゾフエノンオキシムと
の1:2のモル比の錯化合物が19.0g(94%)得
ら1れた。その融点は178.5〜180.5℃であつ
た。この錯化合物はIR−スペクトルおよび元素分析に
よつて確認された。実施例 4ε一カプロラクタム2.
83g(25ミリモノレ)と塩化第一スズ4.74g(
25ミリモル)とを含むベンゼ5ン60m1の懸濁液に
、氷冷下、攪拌しながら、N−クロロ−ε一カプロラク
タム3.69g(25ミリモル)を含むベンゼン40m
1の溶液を滴下して加えると、液温は4.5℃から10
℃まで上昇し、滴下とともに新たな無色結晶が析出して
きた。
結晶の析出4を十分に行なわせるため、反応混合物を一
夜、室温で攪拌したのち、析出したε一カプロラクタム
・塩化第二スズ錯化合物(5.72g、94%)をF過
により分離すると、ビス(ε一カプロラクチム)二塩化
第二スズを含有するベンゼンの溶液が得られた。この溶
液に、室温で撹拌しながら、2−ピリジンチオール2.
78g(25ミリモル)を加えると、この結晶が溶解し
ないうちに、新たな結晶が析出した。
これを淵集すると、ビス(2−ピリジルチオ)二塩化第
二スズが4.81g(収率94%)得られた。この淵液
を、実施例2の場合と同様に処理すると、ε一カプロラ
クタムが2.69g(95%)得られた。実施例 5 実施例4と同様にして、ベンゼン100m1中で、ε一
カプロラクタム2.83g(25ミリモル)と塩化第一
スズ4.74g(25ミリモル)とN−クロロ−ε力プ
ロラクタム3.69g(25ミリモル)とを反応させ、
析出したε一カプロラクタム・塩化第二スズ錯化合物(
5.77g、95%)を淵過により分離すると、ビス(
ε一カプロラクチム)二塩化第二スズを含有するベンゼ
ンの溶液が得られた。
この溶液に、ベンゾフエノンオキシム4.93g(25
ミリモル)を加えると、実施例3の場合と同様にビス(
ε一カプロラクチム)二塩化第二スズとベンゾフエノン
オキシムとの1:2のモル比の錯化合物が9.61g(
95%)得られた。
実施例 6ε一カプロラクタム5.43g(48ミリモ
ル)と塩化第一スズ9.1g(48ミリモル)とを含む
塩化工チレン160m1の懸濁液に、−11℃以下で、
攪拌しながら、N−クロロ−ε一カプロラタタム7.0
8g(48ミリモル)を含む塩化エチレン40m1の溶
液を滴下して加えると、滴下終了頃より結晶が多量に析
出し、無色懸濁液になつた。
反応混合物を室温で80分間攪拌し、ついで30分間加
熱還流することによつて、ε一カプロラクタム・塩化第
二スズ錯化合物(24ミリモル)とビス(ε一カプロラ
クチム)二塩化第二スズ(24ミリモル)とを含有する
塩化エチレン200m1の懸濁液を得た。この懸濁液に
、−10℃以下で、攪拌しながら、三酸化硫黄2m1(
48ミリモル)を含む塩化エチレン40m1の溶液を滴
下して加えると、ε一カフ冶ラクタム・塩化第二スズ錯
化合物とビス(ε一カプロラクチム一0−スルホン酸)
二塩化第二スズとを含む塩化エチレン240m1の無色
溶液が得られた。
この溶液に、シクロヘキサノンオキシム・塩化第二スズ
錯化合物204.40g(420ミリモル)を30回に
分けて、70℃で攪拌しながら添加した。
シクロヘキサノンオキシム・塩化第二スズ錯化合物の添
加量は1回から10回までは8.76g(18ミリモル
)、11回から30回まで゛は5.84g(12ミリモ
ル)にして、添加を行なつた。また、添加間隔は17回
までは15分、それ以降は反応の状態により20分から
90分であつた。30回目の添加から2時間、反応混合
物を70℃で攪拌したのち、室温で6時間攪拌した。
析出物を淵集し、塩化エチレン100m1で洗浄すると
、無色のε−カプロラクタム・塩化第二スズ錯化合物が
202.43g得られた。収率は添加したシクロヘキサ
ノンオキシム・塩化第二スズ錯化合物に基づいて99.
0%であつた。得られたε一エプロラクタム・塩化第二
スズ錯化合物を塩化エチレンで洗浄し、80℃で真空乾
燥した後元素分析すると、計算値によく一致する結果が
得られた。融点は193〜195℃(分解)であつた。
実施例 7 ε一カプロラクタム5.43g(48ミリモノレ)と塩
化第一スズ9.10g(48ミリモル)とを含む塩化エ
チレン110m1の懸濁液に、1℃以下で攪拌しながら
、N−クロロ−ε一カプロラクタム7.08g(48ミ
リモル)を含む塩化エチレン40m1の溶液を滴下して
加えると、滴下終了頃より結晶が多量に析出し、無色懸
濁液になつた。
室温で1.5時間攪拌し、ついで30分間加熱還流する
ことによつて、ε力プロラクタム・塩化第二スズ錯化合
物(24ミリモル)とビス(ε一カプロラクチム)二塩
化第ニスズ(24ミリモル)とを含有する塩化エチレン
150m1の懸濁液を得た。この懸濁液に、ε一カプロ
ラクタム・塩化第二スズ錯化合物11.68g(24ミ
リモル)と三酸化硫黄2m1(48ミリモル)とから調
製したε一カプロラクチム一0−スルホン酸(48ミリ
モル)と塩化第二スズ(24ミリモル)とを含む塩化エ
チレン90mlの溶液を、室温で攪拌しながら、滴下し
て加えると、液温は26.5℃から30℃まで上昇した
このようにして調製したε一カプロラクタム・塩化第二
スズ錯化合物(48ミリモル)とビス(εカプロラクチ
ム一0−スルホン酸)二塩化第二スズ(24ミリモル)
とを含有する塩化エチレン240m1の転位剤液に、攪
拌しながら、シクロヘキサノンオキシム・塩化第二スズ
錯化合物175.20g(360ミリモル)を20回に
分けて、70℃で添加した。添加は15回まで゛は10
分、16回目は15分、17回目は25分、18回目は
20分、19回目は70分、20回目は40分のそれぞ
れの間隔で行なつた。20回目の添加終了後、30分間
、70℃で反応混合物を攪拌したのち、30分間加熱還
流した。
室温で一晩攪拌したのち、析出物を淵集すると、無色の
ε一カプロラクタム・塩化第二スズ錯化合物が184.
76g得られた。実施例 8 ε一カプロラタタム2.83g(25ミリモル)と塩化
第一スズ4.74g(25ミリモル)とを含むベンゼン
100m1の懸濁液に、寒剤冷却下、N−クロロアセト
アミド2.34g(25ミリモル)を加えると、液温は
−4℃から15℃まで上昇し、淡黄色の油状物が分離し
た。
反応混合物を室温で1.5時間攪拌したのち、トリフエ
ニルホスフインオキシド6.96g(25ミリモル)を
、室温で加えると、油状物は溶解、消失し、淡黄色溶液
となつた。反応混合物を室温で攪拌すると、徐々に結晶
が析出してきた。結晶の析出を十分に行なわせるため、
室温で18時間攪拌したのち、析出したトリフェニルボ
スフィ.ンオキシド.塩化第二スズ錯化合物とアセトア
ミドとの混合物(10.78g)を淵過により分離する
と、ビス(ε一カプロラクチム)二塩化第二スズがベン
ゼン溶液として得られた。この溶液に、2−ピリジンチ
オール2.78g(255ミリモル)を室温で加えると
、ビス(2−ピリジルチオ)二塩化第二スズが沈でんと
して4.67g(91%)得られた。
前記の淵過によつて分離したトリフエニルホスフインオ
キシド・塩化第二スズ錯化合物とアセト4アミドとの混
合物を塩化エチレン100m1で処理すると、不溶分と
してトリフエニルホスフインオキシド・塩化第二スズ錯
化合物が9.39g(92%)と、可溶分としてアセト
アミドが1.26g(85%)得られた。
実施例 9 ε一カプロラクタム5.66g(50ミリモル)と塩化
第一スズ4.74g(25ミリモル)とを含むベンゼン
70m1の溶液に、氷冷下攪拌しながら、N−クロロ−
N−メチルベンゼンスルホンアミド5.14g(25ミ
リモル)のベンゼン30m1の溶液を滴下して加えると
、液温は4℃から10.5℃まで上昇し、滴下とともに
無色結晶が分離した。
反応混合物を氷冷下1時間攪拌した。結晶の析出を十分
に行なわせるため、さらに室温で20時間攪拌した、析
出したε一カフ狛ラクタム・塩化第二スズ錯化合物(4
.91g、81%)を淵過により分離し、濾液を減圧下
濃縮すると、油状の残渣として、ビス(εカプロラクチ
ム)二塩化第二スズとN−メチルベンゼンスルホンアミ
ドとの混合物が得られた。これをエチルエーテル50m
1づつで2回処理すると、エーテル可溶分としてN−メ
チルベンゼンスルホンアミドが除去され、不溶分として
、粗ビス(εカプロラクチム)二塩化第二スズが得られ
た。このようにして得た粗ビス(ε一カプロラクチム)
二塩化第二スズを塩゛化エチレン50m1に溶解し、こ
の溶液に、2−ピリジンチオール2.78g(25ミリ
モル)を加えると、ビス(2−ピリジルチオ)二塩化第
二スズが沈でんとして、2.48g(48%)得られた
。実施例 10 ε一カプロラクタム5.65g(50ミリモノレ)と塩
化第一スズ9.48g(50ミリモル)とを含むベンゼ
ン100m1の懸濁液に、室温でN−N″・N″″一ト
リクロロイソシアヌル酸3.87g(16.7ミリモル
)を加えると、徐々に液温は上昇し、添加40分後に最
高43℃まで達し、懸濁結晶は消失し、油状物が分離し
てきた。
室温で2時間攪拌したのち、反応混合物にトリフエニル
ホスフインオキシド13.90g(50ミリモル)を加
えると、油状物は消失し、無色の結晶が分離した。結晶
の析出を完全にするため、室温で20時間攪拌したのち
、析出したトリフエニルホスフインオキシド・塩化第二
スズ錯化合物とシアルヌル酸との混合物(収量、22.
70g)を淵過により分離すると、ビス(ε一カプロラ
クチム)二塩化第二スズを含むベンゼンの溶液が得られ
た。この溶液に、室温で攪拌しながら、2−ピリジンチ
オール5.55g(50ミリモル)を加えると、それが
完全に溶解しないうちに新たな結晶が析出した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ε−カプロラクタムと塩化第一スズとを、N−クロ
    ロアミドまたはN−クロロイミドの存在下、実質上無水
    の状態で不活性有機溶媒中で反応させることを特徴とす
    るビス(ε−カプロラクチム)二塩化第二スズの製法。
JP13610373A 1973-12-07 1973-12-07 ビス(ε−カプロラクチム)二塩化第二スズの製法 Expired JPS5950677B2 (ja)

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