JPS594835Y2 - 吊架線保護カバ−の分解工具

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【考案の詳細な説明】電車線はハンガによって吊架線に吊られるが、ハンガに
よる摩擦や衝撃で吊架線が傷つけられるので、ハンガの
吊支箇所には吊架線を保護するカバーが取り付けられる
。

このような保護カバーとして、プラスチック製略半円筒
形状の１対の同形半部同志を互いに軸線方向に嵌め合わ
せて吊架線に取り付けるものが知られている。

本考案は吊架線に取り付けられたこのような保護カバー
を分解して取り外すのに用いられる工具に関するもので
ある。

吊架線を張り替える場合には、これに取り付けられた多
数の保護カバーを取り外して再利用するのが望ましい。

本考案は保護カバーを再使用するために吊架線から取り
外す工具であって、極めて簡単な操作で、保護カバーを
破損することなく分解することができることを特徴とす
るものである。

以下図についてその一実施例を説明する。

にぎり棒１の先端には、保合部２，２が２又に分岐して
互いに平行に延出している。

両保合枝２，２間中央からは押込柱３が延出している。

この押込柱３は、保合部２よりもわずかに短かく、両保
合枝の延長する平面の上に間隔をおいて延びている。

押込柱３の内側には、保護カバー６の鍔８の一部の押込
片７との嵌合部による突出を受ける切欠３ａが形成され
ている。

保護カバー６は１対の略半円筒形の同形半部ａ、ｌ
）から戊り、両者ともわずかに弾性を帯びたプラスチッ
ク成形品である。

両半部ａ、ｂは、両者間に吊架線Ｍを挾んで向い合
せ、双方の押込片７を他方の鍔８の切欠８ａへ軸線方向
に押込み係合させるものである。

以上のような保護カバー６を本考案の工具によって分解
する場合には、まず保合部２を鍔８の内側に掛け、押込
柱３との間に鍔８を挾むようにする。

そして、そのまま鍔８の円周に従って工具を旋回させて
先端部を押込片７の位置まで持ち来たす。

鍔８の押込片７との嵌合部は肉厚となり外側へ突出して
いるが、この部位は押込柱の切欠３ａ内に納まる。

この状態でにぎり棒１を外側へ旋回させると、押込片７
は工具の押込柱３により軸線方向へ押し込まれると共に
外側へ押され、他方半部の切欠８ａから抜け、両半部ａ
、ｌ）は分解される。

なお、図示の実施例では、にぎり棒１の他端に、ハンガ
イヤー１０のくさび回動用の保合部９が形成されている
。

この保合部９は、くさび１１のレバー先端を挿入可能な
保合穴９ａと、くさび挿入時にそれのレバー上面に沿う
てこ枝９ｂとから戊り、主にハンガイヤー１０の電車線
挟持解除時に用いられる。

以上説明してきたように、本考案の工具によれば、保合
柱２，２と押込柱３との簡易な構成により保護カバー６
の要所を容易に合理的に押えることができ、また片手で
簡単に操作でき、保護カバーを破損することなく分解す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は工具の正面図、第２図は同側面図、第３図は保
護カバーの半部を組合せた状態の平面図、第４図はくさ
び回動作業時の状態を示す側面図である。１・・・・・・にぎり棒、２・・・・・・係合柱、３・
・・・・・押込柱、６・・・・・・保護カバー

【実用新案登録請求の範囲】

にぎり棒と、このにぎり棒先端から２又に分岐して延出
する保合部と、両保合枝間中央からそれらの延長面と間
隔をおいて延出する押込柱とを具えた吊架線保護カバー
の分解工具。