JPS594738Y2 - 集塵機等の静電防止用フイルタ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、集塵機等の集塵部に使用して好適な静電防止
用フィルターに関する。

従来、袋状に形成したフィルタ一本体（バッグフィルタ
ー）を集塵機等のフィルター取付台側に取付ける場合、
該取付部分よりダスト洩れが発生しない様に、フィルタ
一本体の取付部口元部分にゴム或はその他のパツキン材
によって構成したパツキン体を縫着し、このパツキン体
を取付台側にブラケット等で固定する方法が取られてい
たが、フィルタ一本体は例えばフェルト地の如き厚手の
濾布を使用して構成されているため、このフィルタ一本
体の取付部口元に同じく厚手のパツキン体を直接縫着す
ることは極めて困難であると共に、特に、全面にアース
線を間隔的に織込んだ静電防止用フィルターの場合は、
これ等各アース線とアースされたフィルター取付台の間
が上記のパツキン体によって絶縁されてしまうため、取
付けに当っては、上記各アース線とフィルター取付台の
間を導通する何んらかの対策を講じる必要があって、フ
ィルターの取付けが益々煩雑化する問題があった。

而して、本考案は上述した点に鑑み、フィルタ一本体に
対するパツキン体の取付けが極めて簡単に行なえると共
に、フィルタ一本体に織込んだアース線と接地されたフ
ィルター取付台との間の導通接続を簡単且つ万全に行な
って、優れた放電効果を発揮できる様に工夫した静電防
止用のフィルターを提供せんとするものであって、以下
に、図示の実施例に基づいて本考案の構成を更に詳しく
説明する。

図中、１は全体を偏平な袋状に構成したスライ型のフィ
ルタ一本体（バックフィルター）で、２・・・・・・は
このフィルタ一本体１の全面に縦縞状に織込んだ多数の
アース線であり、各アース線２の織込み間隔は通常２５
．４ｍｍ以下である。

アース線２としては、ステンレス糸等の金属系を使用す
る場合と、フィルタ一本体１を構成する素材糸の周囲に
導体メッキを施したものを使用する場合とがあるが、こ
の選択は任意であり、また、フィルタ一本体１の全体は
、以上の如きアース線２・・・・・・を等間隔に縦縞状
に織込んだ例えば厚手のフェルト地の如き濾布を袋状に
縫製して構成する。

３は上記フィルタ一本体１の開口された口元１ａの周面
に固定できる様に構成したゴム或はその他のパツキン材
製のパツキン体で、４はこのパツキン体３を包み込む様
に包着した上記フィルタ一本体１を構成する濾布よりも
薄手で而も柔かな織布から成る布地である。

パツキン体３はフィルタ一本体１を例えば第１図に示す
如き集塵機５の集塵部に取付けた場合、取付部よりダス
トが洩れないようにするためのものであって、フィルタ
一本体１に対しては、前記パツキン体３をくるんだ布地
４の重ね合せた両端部４ｂを、間に後述する導通性シー
ト材を介在させた状態で第２図並びに第３図の如くフィ
ルタ一本体１の口元１ａの全外周面に合せ、これ等を普
通糸を以って計３ケ所縫製６ａ、６ｂ、６Ｃすることに
よって取付ける。

４ａ・・・・・・は前記布地４に縦縞状に織込んだアー
ス線で、このアース線４ａも普通の場合金属系又は布地
４の素材糸を導体メッキしたものが使用され、織込間隔
も２５．４ｍｍ以下である。

６は前記布地４の接合両端部４ｂをフィルタ一本体１の
口元１ａに縫着するに当たり、両者の間に介在せしめる
導通性シート材で、前記の縫製６ｂ、６Ｃはこのシート
材６も含めて行なわれ、フィルタ一本体１のアース線２
・・・・・・と布地４のアース線４ａ・・・・・・は、
該導通性シート材６によって完全に導通される仕組に戊
っている。

また導通性シート材６としては例えば炭素性シートが使
用される。

次に、第３図に於いて７は集塵機５の集塵部に設けたフ
ィルター取付台で、以上の如く構成されたフィルタ一本
体１は、布地４によって包着されたパツキン体３を金属
製のブラケツ）７ａ及び取付ネジ７ｂで締付けることに
よってこのフィルター取付台に固定される。

また、８は該取付台７に接続したアース母線を示し、従
って図示の実施例では、導電性シート材６によって導通
接続されたアース線２・・・・・・と４ａ・・・・・・
は、ブラケット７ａ、フィルター取付台７を介してアー
ス母線８に接続して、静電気の放電路を構成する仕組に
戊っている。

尚第１図に示す集塵機に於いて、９は逆止弁９ａを備え
た吸塵口、１０は放散弁１０ａを備えた放散孔、１１は
集塵機５の機体底部に取付けた集塵ホッパーで、アルミ
板１１ ａが内張すされている。

１２は該ホッパー１１の底に取付けたスライド弁、１３
は吸塵用のモータ、１４は該モータ１３によって回転さ
れて前記吸塵口９よりダストを吸込む吸塵羽根を示し、
前述したフィルターは仮想線で示す如く吸塵通路の適所
に固定される。

また前述したアース母線８はフィルターのアース線２及
び４ａにのみ接続するものではなく、図示の如き集塵機
５の機体にも接続されて静電気事故を防止する。

本考案は上述の如き構成であるから、フィルタ一本体１
の口元１ａに対するパツキン体３の取付けは、フィルタ
一本体１を構成する濾布よりも薄手で而も柔かな布地４
でパツキン体３を包着し、この包着した布地４の両端部
４ｂを上記の口元１ａに重ねて縫製６ａ、６ｂ、６Ｃす
る関係上、濾布或はパツキン体３の材質に関係無くパツ
キン体３を容易に且つ確実に取付けることができると共
に、上記の縫製６ａ、６ｂ、６Ｃを行なうに当り、例え
ば第２図の如くフィルタ一本体１側の各アース線２・・
・・・・と、布地４側の各アース線４ａ・・・・・・が
ずれて一致導通できない場合でも、該縫製６ａ、６ｂ、
６Ｃ時にフィルタ一本体１の口元全外周面と両端部４ｂ
との間に導通性シート６を介在挟着せしめ、これ等を一
緒に縫製する関係上、両アース線２・・・・・・と４ａ
は該シート６を介して完全に導通状態となるから、集塵
によってフィルタ一本体１側に生じた静電気は、アース
線２、導通性シート６、アース線４ａ、取付台７及びア
ース母線８の順に放電されて、静電気発生に基づく各種
事故を完全に防止することができる。

以上の次第で本考案の静電防止用フィルターは、フィル
タ一本体に対するパツキン体の取付けを極めて簡単に行
なうことができると共に、フィルタ一本体と上記パツキ
ン体を包着した布地の各アース線を導電性シートによっ
て導通せしめるため、静電気の放電を確実に行なえる利
点を備えている。

また、本考案によればフィルタ一本体と布地の縫製時に
両アース線を一致させて縫製する面倒で複雑な作業が不
要となり、普通糸で従来と同様に縫製するだけで静電防
止機能を備えたフィルターを製造し得るものであるから
、ステンレス糸とか導通性接着剤等を用いて両アース線
の接続を図っていた従来の此種フィルターに比較して、
極めて安価に且つ簡単に製造できる利点を備えるもので
あって、各種集塵機或は掃除機等に実施して淘に実用性
の高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した集塵機の一例を示した説明図
、第２図は本考案の一例を示した斜視図、第３図は同部
分断面図である。 １・・・・・・フィルタ一本体、１ａ・・・・・・口元
、２・・・・・・アース線、３・・・・・・パツキン体
、４・・・・・・布地、４ａ・・・・・・アース線、４
ｂ・・・・・・両端部、６・・・・・・導通性シート材
、７・・・・・・フィルター取付台、８・・・・・・ア
ース母線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 周面に多数のアース線を適当な間隔で縦縞状に織込んだ
   濾布を用いて全体が袋状を威すフィルタ一本体を構成す
   る一方、アースされた取付台側に固定でき、且つ、上記
   フィルタ一本体の口元部分に取付けることができる様に
   構成したパツキン体の全体を、同じく多数のアース線を
   適当な間隔で縦縞状に織込んだ上記濾布よりも薄手で而
   も柔かな布地を用いて包着して、この包着した布地の両
   端部を重ね合わせると共に、上記重ね合せた布地の両端
   部を上記フィルタ一本体の口元全外周面の間に導通性シ
   ート材を介在させた状態で縫着したことを特徴とする集
   塵機等の静電防止用フィルタ