JPS594466B2 - アブラキユウチヤクキユウシユウシヨリホウ - Google Patents

アブラキユウチヤクキユウシユウシヨリホウ

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JPS594466B2
JPS594466B2 JP9889273A JP9889273A JPS594466B2 JP S594466 B2 JPS594466 B2 JP S594466B2 JP 9889273 A JP9889273 A JP 9889273A JP 9889273 A JP9889273 A JP 9889273A JP S594466 B2 JPS594466 B2 JP S594466B2
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adsorption
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義信 永田
良三 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ブロック共重合体繊維からなるマットによる
油吸着吸収処理に関するものである。
近年石油消費量の飛躍的増大に伴ない、石油類の輸送時
、貯蔵所、工場等における事故や誤操作漏出による油流
出量も増加の一途をたどつており水質汚染の一大要因と
なつている。5 油流出時の処理については、現在まだ
決め手となるべき方法は実用化されておらず、多種多様
の処理方法が提案研究されているが、その中で油吸着材
による処理方法はすでに油吸着材も数多くのものが市販
され使用されている。
しカル現在の油10吸着材による処理方法は吸着後の吸
着油の保持力と海上等における広域大量流出の際の使用
方法に欠点がある。本発明は通常の吸着材と同等または
より以上の吸収能力を有し、かつすぐれた油の保持力を
有す15るブロック共重合体の繊維からなるマットを油
中に投入することにより油を迅速に吸着吸収処理する方
法を提供するものであり、さらに該ブロック共重合体に
添加剤を加えることにより、吸着吸収処理と同時に吸収
した油の蒸発を防ぎ引火防上効ク0 果を著しく向上さ
せうる方法を提供するものである。
従来、油吸着処理法としてはウレタンフォーム、ポリプ
ロピレン繊維、ポリスチレン繊維、パーライト等が吸着
材として市販されており、これら吸フ5 着材による吸
着処理が行なわれてきた。
これらの吸着材はいずれも材料の親油性の高いことが特
徴であり繊維及び粉粒体の表面を毛管状や多孔質にして
表面積を拡大して吸油能力を高めている。したがつて空
隙率の高いウレタンフォームのような?0 ものは非常
に吸着性能が大きい。しかし最大の欠点は空隙率が高い
ことにより油の保持力がほとんどなく、油吸着処理の際
外部より物理的な力が加わることによつて一度吸着した
油を放出してしまうことである。35また形状が繊維の
吸着材であるポリプロピレン及び、ポリスチレン繊維の
場合は毛細管現象のみを利用しているために、油を繊維
に吸着させ得るが吸収作用がない。
従つて吸着材を回収する際、ウレタンフオームと同様な
現象がみられ水面から完全に油を除去するためには、繰
返し使用しなければならない。さらに粉体状の吸着材と
しては、従来よりパーライト(真珠岩)が市販されてい
るが、パーライトには本発明にみられるような油吸着後
含油吸着材を構成する繊維が粘着一体化し、一つの塊に
なるような効果は見られないために風浪、水流等により
分散し、かつ粉体が油吸着後もバラバラであるため油吸
着後の吸着材の回収が非常に困難であるばかりでなく、
海面上等に散布する場合は粉体を広範囲、かつ均一に散
布しうる装置が必要であると同時に、運搬や貯蔵に際し
ても一定の容器を備えなければならない等実用上大きな
問題点があつた。
他方油吸着材とは別に、油ゲル化剤も水面上の油膜、油
層等の処理に使用されており、米国特許第319873
1号にはウールグリースに金属脂肪酸塩を含ませたもの
とワツクスによる処理法が開示されている。
また、有機性ゲル化剤も従来開発されており、化学反応
なしにほとんどすべての液状物質をゼリー化あるいは固
化することが可能であるため油処理剤としても有望であ
る。しかし、これらはいずれも脂肪族炭化水素系油では
ゲル生成を示しにくい上にゲル生成中の振動、攪拌、温
度等によりゲルの安定性が低下する欠点があり、大量の
油処理の場合経済性の点からも問題がある。またプロツ
ク共重合体を使用した油吸着材はすでに米国特許第35
18183号に水面上の炭化水素類の油膜除去法が示さ
れている。これはプロツク共重合体のフオーム状物を径
1011以下の多孔質粒体に加工したもので、これを水
面上の油膜に散布して炭化水素類を吸収するものであり
、使用するプロツク共重合体の一般式A−B+B−A)
Nl,(nは1〜5の整数)であり、ここでAはモノビ
ニル芳香族ポリマープロツク、Bは共役ジエンポリマー
プロツクである。しかしながら該米国特許によるプロツ
ク共重合体は油を吸収し保持する吸着材としての効果は
期待されるが、この方法は水面上の油膜の除去法であり
、使用時にオイルフエンス等で油膜を囲つて使用する必
要があるなど、通常の油吸着材としての性格能力の域を
越えるものではなく、本発明にみられるようなプロツク
共重合体が油を吸着と同時に吸収後でも原形を維持し含
油吸収材の回収を容易にするという能力は有しておらず
、さらに油吸着後含油吸着材は風浪が強い場合分散して
しまうおそれがあること等により、従来の吸着材同様タ
ンカー事故等の大量広域流出油処理法とはなりえない難
点がある。
また油吸収に1時間ないし72時間という長時間を要す
るために油の拡散を防ぐことはできず油流出事故のよう
に緊急を要する処理が必要な場合の能力に問題点が残つ
ている。本発明は前述した吸着材と同等又はそれ以上の
吸収能力を有し、かつ油のすぐれた保持力を有する油処
理材について研究を進めた結果、特定の構造を有するプ
ロツク共重合体の繊維からなるマツトを油中に投入する
ことにより前記吸着材とゲル化剤の両方の効果を示す新
規な油吸着吸収処理方法の開発に成功したものである。
本発明に使用されるプロツク共重合体は次のような一般
式を持つ。
A−B−A−Bまたは B−A−B−A−B ここで各Aはそれぞれスチレン重合体プロツクであり(
以下同様)各Bはそれぞれ1,3−ブタジエンまたはイ
ソプレンの重合体プロツクである(以下同様)。
A部分とB部分の境界は必ずしも明瞭であることを要せ
ずA部分からB部分への移行がスチレンユニツトの漸増
によつて行なわれるような構造をとることもできる。プ
ロツク共重合体の好ましい分子量は10000−500
,000でありより好ましくは50,000〜200,
000であり、スチレン含有量は好ましくは10〜70
重量係で、より好ましくは20〜70重量%である。
これは主に本発明を実施する際のプロツク共重合体の繊
維への加工性の容易さによるものである。分子量10,
000以下では繊維に油を吸収させた場合充分な強度を
保持できず、500,000以上では繊維状に加工する
ことが困難である。また本発明において通常上記プロツ
ク共重合体のいずれか1種類を用いてもよいが2種また
はそれ以上を同時に使用することもできる。本発明にお
いて用うるプロツク共重合体の繊維の直径は好ましくは
1000μ以下であり、さらに好ましくは500μ以下
である。単位容積内の単繊維の直径が大きい場合は、当
然表面積が小さくなる。
従つてプロツク共重合体に吸収される油の速度が遅くな
るために吸収材の固化に要する時間が長くなり(数日〜
数週間)油流出時等の緊急を要する場合は実用に向かな
い。繊維の形態は別に制限なく長、短繊維いずれでもよ
い。さらにプロツク共重合体を発泡させた繊維について
も適応でき、かつ繊維からなるマツトの大きさ及び厚さ
に関しても制限はないが、油の吸着吸収はプロツタ共重
合体繊維マツトを投入とほぼ同時か遅くとも数十分以内
に起る必要があるために、繊維の直径は好ましくは10
00μ以下、より好ましくは500μ以下であることを
要する。また使用上の便を考えて、マツトの形状保持の
ために適宜、芯材や枠を付加することも可能である。本
発明に用いるプロツク共重合体を繊維状の形態に加工す
るためには特殊の装置を必要とせず、通常用いられてい
るプラスチツク用押出材や射出成形機のノズルを一部変
更することにより容易に連続して製造し得る。またうす
いシートを細断して作ることもでき、その他任意の製造
方法が適用できる。発泡状の繊維を得るには前もつてプ
ロツク共重合体に通常ゴムに使用されている発泡剤、例
えば重炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム等の無機発
泡剤、ニトロソ化合物、アゾ化合物等の有機発泡剤を必
要に応じて混合し押出機にて押出加工すれはよい。
さらにこの繊維をマツトに加工する場合は目的に応じた
大きさの枠内に、ランダムに繊維を投入し乾燥機中に8
0〜9『Cで数分ないし数十分間熱することにより、何
ら接着剤を必要とせず容易に目的とする大きさのマツト
を加工し得る。
繊維の長さは必要に応じて切断しても良いし、繊維の直
径も1000μ以下であれば必ずしも均一な太さを必要
とせず、むしろ表面に凹凸のある方が望ましい。本発明
にいう油とは通常ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素、またはn−ヘキサン等の脂肪族炭化水素、またはこ
れらの混合物よりなる原油、軽油、ガソリン、重油等に
代表される性状のものである。
本発明の油吸着吸収処理法は、従来と同様の方法を適用
できる。
すなわち水面上に流出した油層上にプロツク共重合体の
繊維からなるマツトを投入することにより油を迅速に吸
着吸収することができる。
しかし本願のマツトを用いた場合には繊維の間に毛細管
現象で殆んど瞬時に吸着されると同時にプロツク共重合
体に油が吸収されるために、繊維同志が膨潤し互いに密
着ないしは粘着し固化する。(本発明でいう固化または
固形化とは、油がマツトを構成する繊維に吸収され、繊
維を膨潤させることによつて、繊維が粘着、一体化し、
遊離した油が存在せず、また、一体化物が常温での流動
性を有しない状態になることである。)従つて油吸収後
の吸収材の回収は極めて容易である。プロツク共重合体
の繊維からなるマツトの固化に要する最低必要量は対象
油により異なり低粘度ほど使用量が少なく、粘度が大き
くなるに従い、また芳香族炭化水素の含量が多いはど増
加する傾向にある。
油容積1に対してプロツク共重合体の繊維からなるマツ
トの容積0.4〜1.2程度で固化する。本発明はプロ
ツク共重合体の吸着吸収材としての特質、すなわちプロ
ツク共重合体のA部分であるスチレンプロツクによる効
果として、最初に吸着した油は完全に保持し外部からの
物理的な力によつて油を脱離しないという特性は当然有
しているが、さらに、本発明は米国特許第351818
3号によるプロツク共重合体のA−B+B−A)n構造
を有するものと末端プロツクの配列が異なることにより
新しい効果を発することを特徴とする。
一般式A−B+B−A)nはプロツク共重合体の両端が
A部分であるが、本発明に用いるものは少なくともどち
らか一端がB部分すなわち1,3−ブタジエンまたはイ
ソプレンプロツタであることを要し両端がB部分である
方がより好ましい。これはB部分を構成する1,3−ブ
タジエンまたはイソプレンが通常油処理を行う温度では
、吸収対象油と同じ液相に属するために、油との親和性
が一段とすぐれており、その上本発明の特徴である油吸
収後のマツトの固化に大きく影響しているためである。
以上のことにより、本発明の主たる特徴はプロツク共重
合体の繊維からなるマツトが油を吸着吸収し膨潤する結
果、吸着材の能力に加えて吸収した油をプロツク共重合
体が保持し続けることにより、油を固形物として回収可
能にすることであり、固形変化がきわめて短時間で起る
ため油の拡散を防ぐ点である。
さらに本発明はプロツク共重合体を溶解し、あるいは高
度に膨潤させる炭化水素系溶剤類に対し !てプロツク
共重合体の繊維からなるマツトを投入すれば炭化水素系
溶剤類全量を吸収して固化することによりこれら炭化水
素類の蒸発を著しく妨げ引火防市シールの役目を果すと
いう驚ろくべき効果がある。
これらは引火性の炭化水素類、例えば1ガソリン、ベン
ゼン、トルエン、スチレン等の流出時の火災防市上極め
て有効な方法となる。また、一たん火災となつた場合も
、これら可燃物は固化しているために放水しても火炎が
広範囲に広がることがなく放水により消火できるという
効果も持1つている。さらに本発明は、該プロツク共重
合体に、一般にゴムに配合される炭化水素系ワツクス例
えばパラフインワツクス、エステル系ワツクスおよびケ
トンワツクス等の特殊ワツクスを0,5〜2.0重量2
%混合することにより、前述の引火防市効果を著しく向
上することが可能である。
一般にワツクス類はゴム配合薬品の一部として使用され
、ゴムの表面にブルームしゴム表面と空気を遮断する結
果、気体及び水の透過を防正する2という効果を有して
いる。
本願に用うるプロツク共重合体においてもゴムと同様な
作用により、油を水面より選択的かつ迅速に吸収し一度
吸収した油は油の蒸気も含めてワツクス類の作用により
水や大気中に放出しないために、油吸着吸収能力を3全
く損なうことなく引火防市効果を著しく増加させると同
時にワツクス類は潤滑性を有しているので、繊維状に押
出加工する際にも加工しやすいという利点を有する。本
発明の方法によれば、油吸着吸収量は従来の3吸着材よ
りすぐれており、その上前述したとおりマツトは吸油後
固形物となり、吸収が通常の原油であればマツト投入と
殆んど同時もしくは数分で起こるため迅速な処理ができ
、油の拡散を防正できるので、通常吸着材使用時に行う
オイルフエン4、スの展開等の作業は必ずしも必要でな
く、その上引火防市の効果もあり特に化学工場や油貯蔵
所、油精製工場内の敷地内及び廃水ピツト、防油堤内等
の油の処理、さらにタンクローり一等の事故による道路
上の油の処理等に対し迅速かつ手軽に処置が可能である
と同時に、マツトの形状、大きさをかえることにより、
従来困難であつたタンカー事故、タンク破損時の大量流
出油に対しても何ら特別の散布装置、投入装置を必要と
せず決め手となる処理ができる。
後処理も固形物を機械的方法により容易に回収できるの
で極めて有効な処理方法となる。また本発明のプロツク
共重合体の繊維からなるマツトは従来の吸着材の油保持
力を向上させる改良材としても使用できる。
例えはポリプロピレン、ポリスチレンなどの繊維及びウ
レタンフオームなどの場合は、本発明のプロツク共重合
体繊維を混合または挾み込むことにより簡単に改良する
ことができる。以下若干の実施例により本発明の態様を
示すがこれらは本発明を、より詳細に説明するためのも
のであり、本発明の範囲を限定するものではない。
なお、本発明の実施例に用いた試料番号はすべての実施
例について共通の番号とした。実施例 1 ブチルリチウム触媒を用い、特公昭36一19286号
に記載されたモノマー逐次添加法で重合されたA1−B
1−A2−B2(Al,A2はスチレン、Bl,B2は
ブタジエンのプロツクを示す。
セ?巾のプロツクの部分の重量比はA1:B1:A2:
B2−20:30:20:30)構造を有する平均分子
量60,000のプロツク共重合体を300μのノズル
径を有する押出機にて均一に押出し、直径300〜40
0μの繊維を得た。ついで一定の大きさの枠内に得られ
た繊維を入れ乾燥機中で80℃、10分間加熱し見かけ
比重0.15のマツトを作成した〔試料(1)〕o同じ
くブチルリチウム触媒で同様に重合されたB1−Al−
B2−A2B3(B1:A1:B2:A2:B3=20
:20:20:20:20)構造を有する平均分子量6
0,000のスチレンーブタジエンプロツク共重合体を
、試料(1)と同様にマツト化した〔試料(2)、見か
け比重0.15〕o次いでこれらのマツトを使用して、
油の吸収量、保持力について、常温で(以下同じ)測定
を行なつた。
対象油としては、油の保持力を測定する場合油の気化に
よつて失なわれる誤差を少なくするために揮発成分の少
ないB重油(JISK22O52種の慣用呼称)を使用
した。試料(1)及び試料(2)を各々209取り、B
重油500m1中に5分間浸漬後一定時間金網上に放置
した後の吸収量油保持量の状態を第1表に示した。なお
比較のために米国特許第3518183号によるスチレ
ンーブタジエンプロツク共重合体(A,−B−A2構造
、A1:B:A2−15:70:15、平均分子量13
0,000)を試料(1)と同様にマツト化したもの〔
試料(3)、見かけ比重0.15〕、および従来市販さ
れている油吸着材であるポリプロピレン繊維(直径10
0〜200μ)のフエルト状不織布(見かけ比重0.1
3)〔試料(4)〕、ポリプロピレン繊維粗不織布〔試
料(5)〕、見かけ比重0.18、ポリプロピレン繊維
綿〔試料(6)〕、児かけ比重0,15、ウレタンフオ
ーム〔試料(7)〕、見かけ比重0.10、パーライト
〔試料(8)〕、児かけ比重0.16、ポリスチレン繊
維〔試料(9)〕、見かけ比重0.16、についても、
本発明の実施による試料と同様の測定を行つた。第1表
に示されるように本願のプロツク共重合体よりなる吸着
吸収材は油吸着量が従来の吸着材に比べ多いはかりでな
く油保持力が100%である。
実施例 2 水面土に各種炭化水素類100m1で約5mmの層を作
り、これを固形化するに必要なプロツク共重合体繊維の
量を本発明による試料(1)を用いて測定した。
使用した油はガソリン、軽油、A重油、B重油、C重油
と芳香族炭化水素を代表するものとして、ベンゼン、脂
肪族炭化水素を代表するものとして、n−ヘキサンであ
る。主な結果を第2表に示す。実施例 3 プロツク共重合体の末端構造の違いによる吸着吸収速度
の違いを、本発明による試料(1)、試料(2)を用い
て測定した。
試料109をとりB重油中に浸漬してから、プロツク共
重合体の繊維からなるマツトの表面がほぼ油と同じ色に
なるまでに要する時間を吸着吸収速度としてこれを測定
した。また比較のためにプロツク共重合体の両端部がA
部分であるもの〔試料(30についても測定を行つた。
結果を第3表に示す。第3表から吸着吸収速度はプロツ
ク共重合体の末端部がB部分になつているほど、油との
なじみが向上するために、吸着吸収速度が速いことが認
められた。
実施例 4 試料(1)のマツトと発泡させた繊維からなるマツトに
ついて、油吸着量、油の保持力、油吸収速度の比較をB
重油について行なつた。
発泡繊維は試料(1)で用いたのと同一であるプロツク
共重合体にセルマイクCAP(アゾジカルボンアミドを
主成分とする発泡剤、三協化成株式会社製)を5重量部
混合し、押出機にて160℃で押出し、直径300μの
繊維とすることにより得た。マツト加工は試料(1)と
同一方法で行なつた。〔試料00、見かけ比重0.08
の結果を第4表に示す。油吸着量、油の保持力は試料(
1)とほとんどかわらないが、油の吸着時間は短縮され
ることが認められた。実施例 5 ブチルリチウム触媒で実施例1と同一の方法で重合され
たA,−B,−A2−B2(A,:B1:A2:B2=
20:30:20:30)構造を有する平均分子量60
,000、スチレン量40重量%のスチレンーブタジェ
ンプロック共重合体を実施例1に示した同一押出機を用
い、ノズル径をかえて第5表に示すような直径を有する
繊維とし、マツト加したものをB重油5007!11中
に各々20f!を浸漬しマツトが油を吸収し固形化(遊
離した油が存在せず、流動性を有しない状態)する迄の
時間及び金網上に24時間放置した後の吸着量、油保持
量を測定し第5表に示した。
なお各マツトの見かけ比重は0.15である。実施例
6 市販の不織布状のポリプロピレン繊維の油保持力の向上
のために、プロツク共重合体繊維を用い吸着材の改良を
行なつた。
ポリプロピレン繊維フエルト状不織布〔試料(40の間
に本発明による〔試料(1)〕を209挟んで約200
1TL角、厚み1CTrLの吸着材〔試料00〕とし、
B重油を吸収して、吸収後つり下げておき油の滴下によ
る減少の度合を測定した。比較のため〔試料(4)〕の
みで、約20?角、厚み1CTrLの吸着材を作成し、
同様の実験を行なつた。結果を第6表に示す。第6表に
示したとおり、プロツク共重合体繊維は完全に油を保持
し、その分だけ従来の吸着材の油保持力を全体として改
良できる。
従つてプロツク共重合体繊維を従来の吸着材の保油性能
向上のため、複合材として用いることにより大きな効果
が期特出来る。実施例 7 水面上にベンゼン200m1で約10mmの層をつ 3
くりその上に本発明による試料(1)を単位〜当り約0
.1yの割合で浸漬した所、気化が著しく妨げられ、裸
火発火源であるマツチ炎を約1?までに近ずけても引火
しなかつた。
さらに点火したマツチ棒をベンゼンを吸収したマツト上
に放置してもべ1・ンゼンは発火しなかつた。実施例
8 試料(1)と同一構造を有するプロツク共重合体にパラ
フインワツクス(比重0.89、融点60℃、日本精蝋
製)〔試料(代)〕及びサンタイト(特殊ワ 1ツクス
比重0.90、融点6『C以上、精工化学製)〔試料(
自)〕を各々1重量%混合し、実施例1と同一方法にて
300μの繊維からなるマツトを作成し、水面上に浮か
せたガソリン200m1を全量吸収させガソリンに対す
る引火防市作用を試料(1)の2マツトと比較した。
なお試料(代)および試料(自)の県かけ比重は両方と
も0,15である。ガソリン吸収後の各マツトに裸火発
火源であるマツチ炎を約1CTILまでに近ずけた結果
、いずれの試料も引火しなかつた。
さらに点火したマツチ棒2をマツトの上に放置したとこ
ろ試料(1)のマツトは約4〜5秒後に発火したが、ワ
ツクス類を混合した2種類のマツトは共にマツチ棒が消
えるまで発火しなかつた。実施例 9 実施例8に示される試料(1)、試料(代)、試料(自
)について、実施例1と同一方法によりB重油の油吸着
量、油の保持力、固形化の有無の比較を行ない結果を第
7表に示した。
第7表に示される通りワツクス類を混合しても吸油能力
が全く低下しないことが認められた。
本発明の効果は油吸着材として用いた場合、プロツク共
重合体の繊維からなるマツトが毛管現象により油を吸着
し、これと並行して内部に吸収されるために共重合体内
に油を保持して吸着吸収後の油の離脱がなく、また、繊
維同志が油を吸収後膨潤し接着して固形状になるために
回収が容易である。さらに固形状化が極めて短時間に起
るため、化学工場、油貯蔵所、油精製工場内の油洩れや
廃水ピツト内及び防油堤内における油の処理に対し迅速
かつ手軽に処理が可能であると同時にマツトの形状、大
きさをかえることにより従来困難であつたタンカー事故
、タンク破損時の大量流出の際の緊急時油処理法として
極めて効率的である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式A−B−A−BまたはB−A−B−A−B(
    ここで各Aはそれぞれスチレン重合体ブロック、各Bは
    1,3−ブタジエンまたはイソプレンの重合体ブロック
    である。 )で表わされるブロック共重合体の繊維からなるマット
    を用い、水面上に流出した油を吸着吸収させることを特
    徴とする油吸着吸収処理法。2 一般式A−B−A−B
    またはB−A−B−A−B(ここで各Aはそれぞれスチ
    レン重量体ブロック、各Bは1,3−ブタジエンまたは
    イソプレンの重合体ブロックである。 )で表わされるブロック共重合体とワックス類を混合し
    た組成物の繊維からなるマットを用い、水面上に流出し
    た油を吸着吸収させることを特徴とする油吸着吸収処理
    法。
JP9889273A 1973-09-04 1973-09-04 アブラキユウチヤクキユウシユウシヨリホウ Expired JPS594466B2 (ja)

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