JPS5941389A - 重質油の処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は重質油の処理方法に関し、詳しくは重質油から
高品質・高収率の脱歴油および利用価値あ高い多孔質ア
スファルテンが併せて得られる重質油の処理方法に関す
る。

′原油の常圧蒸留もしくは減圧蒸留により得られる釜残
油（塔底油）などに代表される重質油の処理方法は、エ
ネルギーの有効利用の見地から種々提案されている。さ
らに、近年輸入原油が重質化しつつあり、この点からも
重質油を処理して有効に利用する方法を得ることは、益
々その重要性を増している。

重質油の処理方法の一つとして重質油を溶剤脱歴する方
法が知られている。この方法は溶剤と邑低分子量の飽和
炭化水素、例えば液化したプロパン、ブタン、ペンタン
などを１吏用して、重゛准油からアスファルテンを沈殿
分離し、高粘度で残留炭素、硫故、重金属の少ない脱歴
油を得るものである−０ これにより得られた脱歴油は主として高粘度潤滑油の原
料として使用され、また良質の接触分解および重油゛脱
硫の原料としても利用される。一方、分離されたアスフ
ァルテンは高粘度のため扱いにくいので、通常は減圧軽
油などを混合して重油にするか、または良好な伸度をい
かしてアスファルテン製ｉ＜＝とじて用いられている。

との溶削脱歴法においては、アスファルテン、余属用な
どを胎んど含有せず、しかも高収率で脱歴油を（するこ
とか望まれているが、未だその目的を達成するような方
法は見出されておらず、実際には脱１１．（油の収率を
高めるような条件で操作した場合には、得られるアスフ
ァルテンは非常に高粘ＩＷなものとなるので、閉塞トラ
ブル等を起こしやすく取り扱いが困・雄なものとなる。

それ故、通常の脱歴処理では脱歴油の収率を抑えた運転
操作を行なったり、得られたアスファルテンを減圧軽油
等の低粘度油で希釈するなどによって比較的低粘度のア
スファルテンを得ていた。

このように従来法においては、得られるアスファルテ／
の曲状の而から脱歴油の収率の向上には限度があり、更
にアスファルテンを利用するにも前記のＭＩＴぐ用途に
限りがあった。

最近アスファルテンを利用しやすい性状で得られる重質
油の処理方法が検討されている。レリえば特公昭５４−
２２４４５号公報には、重質油を水蒸気または水素雰囲
気中で熱分解して得られた分解油を蒸留分離し、得られ
た分解残油をペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどで溶剤
脱歴し、脱歴油の少なくとも一部を再び原料重質油に混
合して前記熱分解及び溶剤脱歴工程に循環処理し、熱分
解処理によりイ４）ら：ｔまた分画留出油を水素化処理
することにより燃料油とコークス用枯結剤とを得る方法
が示されている。この方法において得られるアスファル
テンは常温で粉末状の固体であるので取り扱いやすく、
またコークス用枯結剤としての利用性の点では好ましい
が、熱分解及び溶剤脱歴工程の組み合せを必須とするこ
とからアスファルテンを得る方法としては必ずしも簡便
な方法とはいいがたい。

また、特公昭５３−４２０４．９号公報には溶剤脱歴塔
から得られるアスファルテンと溶剤との混合物を約−２
８８〜３７１℃（約５５０°〜７００°Ｆ）に加熱した
後、■この加熱された混合物をスプレー塔に導入して塔
内に吹込まれる不活性ガス又は蒸気と傍線させて得られ
る粒子を移動冷却面に落ドさせることによシ扮末又はペ
レット状のアスファルテンがｆｏられること、及び■加
熱された混合物を分Ｉｌ、ＩＵ器にＬ４人して溶剤を分
シ１Ｆシた後のアスファルテンを冷却乙に通し、わ“じ
いて移動冷却面に流すことによりフレーク状のアスファ
ルテンがｍらｔすることかｄ己１１戊されている。この
方法においてはアスファルテンと溶剤との混合物を高温
にするだめのＩＪＩＩ熱器が必要であり、しかもガスを
１史用せねばならないこと、また■においては浴剤分離
を圧ツノ″、条件等を変えて２段階で行なうことにもな
シ、装＋Ｍ　、設置１ｉｆｉ費や運転操作上あまり好ま
しい方法とはいえない。

本発明の目的は、このような従来法に比較して間車な装
置、設備及び運転操作によって、高品質、高収率の脱歴
油および利用制置の高いアスファルテンを重質油から併
せて得ることを可能とした重Ｆ■油の処理方法を提供す
るもので・ある。

本発明者らは重質油の処理方法について鋭意研究を重ね
た結果、溶剤脱歴塔から得られるアスファルテンを有す
る抽残物を、脱歴圧力よりも低圧下に急激に放出するこ
とにより多孔質のアスファルテンが得られることを見い
出し、併せて付加測置の高い収率で脱歴油が何幼に得ら
れることを知見して本発明に到った。

すなわち本発明の、四旨は、１分Ｐ中に炭素数３〜１０
個有する飽和炭化水素のうち少なくとも１種を溶剤とし
て用い、溶剤の蒸気圧より高い圧力下にて重質油を液−
液曲出して、重質油′に含まれるアスファルテン重敏に
対して１５〜５０重敬倍のアスファルテンを７抽残物中
に生成せしめ、次いで該抽残物を前記抽出操作圧力より
もｌ　、ＯｋｇＡ１１ｒ２以上の低圧下にて急激に放出
することにより多孔質アスファルテンを寿ることを特徴
とする重質油の処理方法にある。

本発明でいう重質油、とは、蒸留残渣油を実質的な量で
含む沸点３５０℃以上の重′ぼ炭化水素油をいり。すな
わち、石油原油、天然産タール、タールサンド油、シェ
ール油あるいはこれらから軽質分の一部または大部分を
除いたものがいずれも適用できる。経済的６１点からは
その中でも石油り１のｔ官製−１：捏におけるＩＪＪＣ
油の常圧蒸留残油またｄ減圧蒸留残油ンうζ好ましい。

１だ、本発明で用いる〃ｊ削とは、脱１清油浴削として
＋ｌｌ　’ｒｉち知ら１１ている＆、＋Ｑ　、＋ＩＩ炭
化水素を月１いろことができる。一般に、用いる磐＋ｉ
ｌｌの分子；１シが小さ過きる」易合け、アスファルテ
ンと同時に重′！１油分も沈殿してしまうので脱歴油の
収率や粘度が低下することになり、また装置をより高圧
にしなければならなくなる。−力、心削の分子鼠が太き
過きる場合にはアスファルテンの分離性が悪くなり、油
中にアスファルテン分が残存することになる。脱歴油の
収率及びアスファルテンの分離性の点から、本発明の浴
剤（弓：、１分子中に炭素数３〜１０個、好ましくは・
１〜７個有する飽和炭１ヒ水素のうちの１紳またはその
混合物が使用される。

屯實油を感剤脱歴する際の運転条件は厚手４油のｔ！Ｉ
ｆ　＝ＪＵや脱歴油の採取目的、品質によっても異なり
、また１史用する溶剤（Ｃも、よるが、通常、温度９０
〜２２０℃、溶剤／原料油（重量比）１〜１０の範囲で
液−液抽出される。抽出圧力は用いる溶剤の蒸気圧より
高い圧力であり、通常１０〜５０　ｋｇ／ｃｒｎ２・Ｇ
の範囲が採用される。

本発明においては、溶剤脱歴・操作によって原料市′肖
油中に含まわるアスファルテン重用に対して１５〜５．
０　重牡倍のアスファルテンを抽残物中に生成せしめ、
これを抽出圧力より低圧にて急激に放出させる・。これ
によりアスファルテンを有する抽残物中に含有されてい
る浴剤が蒸発する結果、極めて多孔′ａのアスファルテ
ンが碍られる。抽残゛南中のアスファルテン量が原料油
中のアスファルテン重量に対して１５重数倍末尚では、
脱歴油中の金属類、アスファルテン含有用が多くなり品
質の悪い脱歴油となる。また抽残物中のアスファルテン
量が原料曲中のアスプアルテン屯量に対して５０屯ｄ倍
超では油分が抽残物中に含有されるため、粘稠性を帯び
たアスファルテンとなり多孔′αのアスファルテンは得
られない。また、前記アスファルテンを有する抽残物中
に含有される溶剤／アスフフルテン（重量比）は０．２
〜０．５でアルコとが好ましい。

このようにして生成したアスファルテンを含有した抽残
物は、脱脂浴での抽出圧力よりも１０　ｋｖｃｍ２以上
の低圧下に急激に放出する。放出圧力は抽出圧力によっ
て異なるが、一般的には、多孔′Ｐ↓アスファルテンを
好適に得るという観点から＆」゛帛！１ミ付近で放出す
ることが望ましい。

次に本発明を図面によりさらに′詳細にＭｉ２明する。

第１図は、本発明を実施するのに好ましい一列のグロセ
スフロー・／−トである。

原料の１［實油はライン１を通ってＩＢ２１ｉｉ！：塔
Ａに導入され、ここでライン２より供給される溶剤と接
触され、一定時間脱脂浴Ａに滞留する間に、エキストラ
クト（脱歴油−溶剤混合物）とラフィネート（ア艮ファ
ルテンを壱する抽残物）に分離される。脱歴油−溶剤混
合物は、ライン３を通り、溶ｎす回収部Ｂで溶、剤を分
離された後、ライーン４より脱歴油が回収される。一方
、脱脂浴Ａの塔底部に沈降したアスファルテンを有する
抽残油は、溶剤とアスファルテンの密度差により分離さ
れ、アスファルテンの界面は差圧発信器６で検知し、ラ
イン５上の調節弁７との組み合せにより任意の界面で自
動ｉ１ｉ制御される。なお、脱脂浴Ａの閤底部から溶剤
分離器ＣおよびＤＫ導入されるライン５は得られる抽残
油によってはその流動性を保つためにヒータまたはスチ
ーム等（図示せｒ）により加熱されていることが好まし
い。調節弁７を通過した抽残油は、交互に切換え方法と
した溶剤分離器、Ｃ及びＤに導かれる。この溶剤分離器
ＣおよびＤに流入した抽残油は、急倣な圧力及び温度変
化により含有されている溶剤が蒸発すｔ′結果、極めて
多孔質のアスファールテンが生成゛する。−力、溶剤は
ライン８を辿り、冷却器９で冷却され、浴剤回収部Ｅで
回収される。このようにして后剤回収部ＢおよびＥにお
いて回１区さ７１だ溶剤はライン１０を経て、ライン２
に導入され、再使用される。一方、溶剤分離器Ｃおよび
Ｄにおいて得られた多孔質アスファルテンは、容器より
取り出される。この多孔質アスファルテンは微少の機械
的摩擦により容易に微粉化することができ、この微粉化
にあたっＣの粉砕１・幾（どついては特に制御」（さね
ない。

以！二のごとき本発明にあっては、多孔質アスフ了ルチ
ンがｌ１１１ザな方法で得られると共に、得られる暦■
昌゛山（・−１アスフ了ルチンをほとんど含まないため
、ｒρ続プロセス、すなわち水素化分μ４、熱分解；、
・よび流動接触分解用の原料油として有用である。

この多孔’ｆｌｆアスフ了ルチシルチンクリーンミル等
の通常の粉砕ニー！Ｋを用いることによって、２００メ
、／、辿過が９３〜９８％にすることができ、流動１牛
に富んだ倣扮アスファルテンが有効に得られる。この倣
扮アスファルテンは、微粉炭燃焼用の６炭の代わりとし
て用いることができるなど、本発明によって用途拡大が
期待できる。

以下′、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。

なお本発明でいうアスファルテン含量とは、ｎ−へブタ
ン不溶瞬発でベンゼン溶瞬発をいう。

第１図に示すグロセスフローによって−１先ず脱歴塔に
重質油および溶剤を導入し、・ぞイロットプラントによ
り脱歴運転を行なった。この際に使用しだ！ｊｊ　＊油
、１Ｍ剤および脱歴条件を第１表に示した。

このようにして分離されたエキストラクト（脱歴油−溶
剤混合物）から浴剤を分離１塗ムして脱歴油を得た。こ
の脱歴油の収率、二、ケル含有酸、アスファルテン詮有
薔を第１表に示した。

アスファルテンを有する抽残物はヒーターで１２０〜１
５０℃に加１晶しつ゛つ一対の、Ｖ剤分離イＫに導き、
溶剤とアスファルテンを分離した。なお、溶剤分離器に
おいて圧力を０５〜１．０１ｇ７ｃｍ２・Ｇとし、溶剤
の蒸発潜熱を補給する程度・に加熱して、溶剤を蒸発さ
せた。

このときの重質油に含まれるアスファルテン屯暇に対す
る抽残物中のアスファルテン重ｌの比（重質油中のアス
ファルテン濃度に対する抽残物中のアスファルテン濃度
の比）、溶剤分離器にて得られたアスファルテンの性状
、特性並びにアスファルテンをスクリーンミル（衝撃式
粉砕器）で微粉化した後の粒度（２００メッンユ通過）
を第１表に示す。

ナオ、実ｂ＊　Ｉ＋！ｌ　１において得らｔ″Ｌだアス
ファルテンを倣扮末化し、微粉炭と微粉アスファルテン
を５０　：　５０　（６址％）、ついで倣扮アスファル
テン１００％にして燃焼した。その結果、両ケース共、
々−「火柱・燃焼安定１隼が良好であり、充分微粉炭に
かわりうるものであることがわかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すグロセスフローシート
である。 １〜５．８、ｌＯニライン、６：差圧発信機、７：調節
弁ζ９：クーラー、Ａ：脱歴基、Ｂ、　Ｅ：溶剤回収部
、Ｃ，Ｄ：溶剤分離器。 特許出願人　日　揮　法式会社 代理人　弁理士　伊東辰雄 代理人　弁理士　伊東哲也

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）１分子中に炭素数３〜１０個有する飽和炭［に水
   素のうち少なくとも１種を溶剤として用い、ｆ６削の蒸
   気圧より高い圧力下にて重質油を液−液抽出して、重質
   油に含まれるアスファルテン重敏に対して１５〜５０重
   量倍のアスファルテンを抽残物中１ｃ］生成せしめ、次
   いで該抽残物を前記抽出操作ホ匈りも１０　ｋｇ／ｃｒ
   ｎ２以上の低圧下にて急激に放出することにより多孔質
   アスファルテンを得ることをｑ’！ｊ　（ａとする重１
   １油の処理方法。
2. （２）前記溶剤が１分子中に炭素数４〜７個有する飽和
   炭化水素のうち少なくとも１種である特許請求の範囲第
   （１）項記載の重質油の処理方法。