JPS5940046Y2 - 磁気治療用磁石体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、磁気治療用の磁石体に関する。

磁気が、肩こり、腰痛、高血圧等の治療に有効であるこ
とは広く知られており、これを利用した磁気治療具も従
来より種々提供されている。

それらのうち最も一般的なものは、永久磁石片を例えば
ネックレス状に連ねて首に懸けたり、バンド等に取り付
けて腕にはめたり、或いは粘着テープで患部に固定した
りして使用するものである。

然しなから、それらの場合、用いられる磁石片の磁力は
一旦製造された以上は一定であり、装着に際して使用者
が任意に変更することは不可能であった。

然しながら、使用者自身がその個人差及び症状に応じて
簡単に磁力を変更することができ、皮膚表面からの磁界
の到達範囲及び強度を変えることができれば、各人に最
適の治療を行い得るようになり極めて好都合である。

本考案は叙上の観点に立ってなされたものであって、そ
の目的とするところは、磁気治療用磁石体を複数枚数積
み重ねて使用することにより、使用者が個人差及又はそ
の治療に適した所望の磁力が得られる磁気治療用磁石体
を提供しようとするものである。

而して、本考案の要旨とするところは、薄手の円板状磁
石片の外周壁に靭性を有する非磁性体リングを一体に装
着固定して設けることにあり、かくすることにより、磁
気治療用磁石体を複数枚重ねることができ、また複数枚
重ねても厚さが不必要に厚くならないように各磁気治療
用磁石体の厚さを取り扱いに不便とならない範囲で可能
な限り薄くすることができる。

また、重ねた時に各磁性体の磁極同士が互いにくっつき
合うよう各磁石体をその厚さ方向に着磁するようにする
。

更にまた、希土類磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石
等一般に良く用いられる磁石は、材質が脆く特にその外
周角部が破損しやすいものであるが、本考案では、薄手
の円板状磁石片の外周壁に靭性を有する非磁性体リング
を一体に装着固定して設けることにより、円板状磁石片
の破損を防止し得ると共に、磁石体を複数枚積重ねて使
用することによって所望の磁力を有効に作用させること
ができる。

以下、図面を用いて本考案を詳細に説明する。

第１図は本考案にかかる磁気治療用磁石体の一実施例を
示す拡大平面図、第２図はそのＡ−Ａ断面図、第３図は
本考案にかかる磁気治療用磁石体の使用状態を示す説明
図、第４図はその他の使用状態を示す説明図である。

而して、第１図及び第２図に示く如く、本考案磁石体１
は、フェライト等の強磁性体で薄手に作製された円板状
磁石片２と、その外周に固定して嵌められた非磁性体リ
ング３とから戊っている。

磁石片２の直径Ｒは、２ないし１５ｍｍ、望ましくは５
ｍｍ程度とする。

また、その厚さＴは、０．５ないし５ｍｍ、望ましくは
１．５ｍｍ程度とする。

それは、磁石片があまりに小さいと充分な磁力を帯びさ
せることが不可能になる許りでなく取扱いも不便である
こと、また逆に大き過ぎるとこれを複数枚重ねて皮膚表
面に装着した時に衣服に引懸るなどの不都合が生じるこ
と等の理由による。

磁石片２に対する着磁は、第２図に示す如く、その厚さ
方向に、即ち磁石片の上面及び下面が磁極となるように
行う。

磁石片２の外周壁に嵌められるリング３は、銅、銀、真
鍮、金、アルミニウム等の展性或いは靭性を有する非磁
性金属または合成樹脂で作製し、薄い磁石片２が破損す
るのを防止すると共に、一般に構械加工困難な磁石材を
外局の面取り、成形、研磨等の加工をしないですむよう
にする。

リング３の外周肩部３ａ、３ａは、皮膚を傷っけないよ
う、面取り若しくは丸味をつけるようにすることが推奨
されるが、リングは上記の如き材質のものであるから容
易に面取り、成形及び研磨ができ、また色調を任意にで
き、外観を良くできる等の利点もある。

而して、本考案磁石体を使用する際は、例えば第３図に
示す如く、本考案磁石体１−ａないし１− ｅを重ね合
せ、これを粘着テープ４で皮膚５に止めて使用する。

各磁石体の厚さを、例えば１．５ｍｍとすれば、これを
第３図の如く５枚重ねても７．５ｍｍにしかならず、装
着したままで自由に日常活動を行うことができる。

なお、各磁石体は互いにその異極同士がくっつき合うよ
うにして重ねる。

ここで、各磁石体の磁力がいずれもその磁極表面で磁束
密度１６００ Ｇとなるよう着磁されているとすれば、
皮膚５表面の磁束密度は、磁石体が１枚のとき１６００
Ｇ、２枚ととき２５００ Ｇ、３枚のとき３１００Ｇ
、４枚のとき３５００ Ｇ、５枚のとき３６００ Ｇと
なる。

従って、使用者はその症状に応じて使用する磁石体の枚
数を変えることにより患部に所望の強度の磁界を作用さ
せることができる。

上記実施例の場合、どの磁石体を同一強度に着磁しであ
るため、重ねる順序を問わないという簡便さがある反面
、上に重ねられたもの程皮膚表面からの距離が長くなり
、得られる磁界強度の増加率が一定とならない不便さが
ある。

従って、もし例えば磁石体を−重ねるごとに１０００
Ｇずつ磁束密度を増加させたい場合には、各磁石体の重
ねる位置を指定すると共に、皮膚からの距離を補償する
ため、上に重ねるもの程その磁力を強化しておけばよい
。

各磁石体の位置の指定は、例えば、磁石体表面に番号を
付するとか、リング３の材質よまたは色を変えるとかの
手段で行う。

また、なるべく少ない枚数で広範囲の磁力変変更を可能
とするには、例えば天秤の分銅の如く段階的に磁力の異
る磁石体、即ち例えば５０００Ｇを１個、２０００ Ｇ
を２個、１０００を１個、５００Ｇを１個用意しでおき
、この５個を適宜組合せで使用するようにすれば、５０
０Ｇから１０５００Ｇまでの範囲で５００ Ｇおきに２
１種類の変更が可能となるものである。

本考案磁石体は上記の如く、複数個を適宜組合せて使用
するものであるから、使用者に提供する際も、原則とし
て直径の等しいものを複数個まとめ１セツトとして提供
するものである。

第４図は、本考案磁石体の異った使用状態の一例、即ち
本考案磁石体を使用するために作製された装着用具を使
用した状態を示している。

図中、６はプラスチック等で作製されたシルクハツト状
のカプセルであり、この中に本考案磁石体１−ｆないし
１−ｈを納めた後、粘着テープ４を用いてカプセル６の
鍔部を皮膚５上に固定するようにする。

カプセル６の奥部にはスポンジ等の弾性材７が入れられ
ており、カプセル内の磁石体の枚数の多寡に関係なく磁
石体と皮膚の接触状態が保たれ得るようになっている。

粘着テープ４の中央には丸い穴を明け、カプセル６の胴
部がこの穴を通り抜けるようにして、カプセルの鍔部と
テープ４の密着を完全にする。

このような装着用具を用いることにより、本考案磁石体
を安定かつ容易に装着し得るようになる。

本考案は、叙上の如く薄手の円板状磁石片の外周壁に靭
性を有する非磁性リングを一体に装着固定して設ける如
くに構成されるから、本考案によるときは、使用者の個
人差及び症状に応じて磁界強度を容易に変更することが
でき、これにより、効果的は治療を行うことのできる優
れた磁気治療用磁石体が提供されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる磁気治療用磁石体の一実施例を
示す拡大平面図、第２図はそのＡ−Ａ断面図、第３図は
本考案にかかる磁気治療用磁石体の使用状態を示す説明
図、第４図はその他の使用状態を示す説明図である。 ２・・・・・・磁石片、３・・・・・・非磁性体リング
、４・・・・・・粘着テープ、６・・・・・・カプセル
。

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）厚さ方向に着磁した強磁性体材料から収る薄手の
   円板状磁石片の外周壁に靭性を有する非磁性体リングを
   一体に装着固定して戒ることを特徴とする磁気治療用磁
   気体。
2. （２）」―記円板状磯石片の直径が２ないし１５ｍｍ、
   厚さが０．５ないし５ｍｍであることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の磁気治療用磁石体。
3. （３）上記円板状磁石片の直径が略５ｍｍ、厚さが略１
   ．５ｍｍであることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第２項記載の磁気治療用磁石体。
4. （４）上記非磁性体リングが非磁性金属から収ることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の磁気治
   療用磁石体。
5. （５）上記非磁性体リングが合成樹脂がら戊ることを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の磁気治療
   用磁石体。