JPS5938370Y2 - プラスチック蓋 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は紙にプラスチック、アルミ箔などを複合させた
複合材料よりなる容器の蓋に関する。

従来から頂部が切妻屋根形に形成された液体用カートン
製容器、いわゆるケーブルトップ型容器が牛乳、ジュー
ス、ヨーグルト類の販売容器として利用されている。

しかしながらこの容器はヨーグルトのような粘稠性内容
物のように容器内の側部に残留しやすい内容物を残留さ
せることなく完全に取り出すことが困難な欠点を有する
。

又、ヨーグルトのように砂糖をつげて販売しなげればな
らない商品の場合、カートン製容器に砂糖入り小袋を固
定させて販売することが行なわれている。

本考案は粘稠性内容物の取り出しが容易であり、且つ付
属物品の収容部を備えた蓋につき研究の結果、周壁部と
底板部と前記周壁部の外面上方に連設された環状係止板
部と該環状係止板部の外方端縁に連設された囲壁部とか
ら形成され、前記底板部から前記周壁部に至り、前記周
壁部に沿って進む開封用切込み線が設けられたプラスチ
ック成形蓋をカートン製容器本体の開口部にとりつげ、
周壁部を容器本体内壁間をヒートシール、インパルスシ
ール、超音波シール等により接着することにより、主物
品と付属物品を一体に包装することができ、又、内容物
の取り出しにあたっては開封用切込み線に沿って引裂し
て容器本体内周面りに広く開口して粘稠性内容物を容易
に取り出すことがテキ、しかも開口後は脱落防止片をか
ぶせ脱落防止片下面な周壁部上端縁に密接させることに
より容易に口部密閉することができる容器を形成し得る
ことを見い出し、かかる知見にもとづいて本考案を完成
したものである。

即ち、本考案の要旨は熱可塑性樹脂よりなり、周壁部と
該周壁部の下端縁に連設された底板部と前記周壁部の外
面上方に連設された環状係止板部と該環状係止板部の外
方端縁に連設された囲壁部とから形成され＼前記底板部
から前記周壁部に至り、前記周壁部に沿って進む開封用
切込み線が設けられ、且つ、該開封用切込み線の引裂開
始点近くの前記底板部の領域につ１み部が設けられ、前
記囲壁部の内面には周壁部の上面から付属物品脱落防た
用の脱落防止片の厚さに相当する距離のところに脱落防
止片押え用リプが突設され、該脱落防止片押え用リプと
周壁部の上面との間に脱落防止片が嵌着され、前記囲壁
部には少なくとも囲壁部の上端から脱落防止片の下面に
至る切り欠き部が形成されていることを特徴とするプラ
スチック蓋である。

以下、本考案につき図面を参照しながら詳細に説明する
。

第１図ないし第３図は本考案に係るプラスチック蓋を示
し、第１図は上面図、第２図は一部断面図示側面図、第
３図は下面図である。

又、第４図は本考案に係るプラスチック蓋の部分拡大断
面図である。

本考案に係るプラスチック蓋１５はポリエチレン、ポリ
エチレンコポリマー、ＥｖＡ、軟質ポリ塩化ビニルなど
の軟質熱可塑性樹脂よりなり、射出成形法などにより成
形されたもので薄肉部３を介して連設された容器本体く
図示せず）の内周面に沿う形状の密着周壁部１と容器本
体の内周面に沿わない形状の非密着周壁部２とからなる
内壁部４と該周壁部４の下端縁に連設された底板部５と
前記周壁部４の外面上方に連設された環状係止板部６と
該環状係止板部６の外方端縁に連設された囲壁部８とか
ら形成されており、又、囲壁部８の下端縁には折返し部
が連設されている。

そして周壁部４と底板部５とから付属物品収容空間９が
形成されている。

又、底板部５かも非密着周壁部２を通って薄肉部３に至
り、薄肉部３に沿って一周するように開封用切込み線１
０が底板部５及び周壁部４に形成さへ且つ開封用切込線
１ｏの引裂開始点近くの底板部５の領域につ１み部１１
が設けられている。

又、囲壁部８の内面には周壁部の上面から付属物品収容
空間に形成された物品の脱落防止用の脱落防止片１６の
厚さに相当する距離のところに脱落防止片押え用リプ１
３が突設されている。

又、囲壁部８及び折返し部１の一部が切欠され、切り欠
き部１４が形成されている。

尚、図において１２はつまみ部１１の連結部を示す。

第５図は上記の本考案に係るプラスチック蓋をカートン
製容器本体の開口部にとりつげた状態を示している。

内容物１８が収容された、紙とプラスチックの複合材料
よりなる、天部が全開している方形の容器本体１７の開
口部にプラスチック蓋１５が挿入され、密着周壁部１と
容器本体内側面間がヒートシール、インパルスシール、
超音波シール等により接着されている。

そして付属物品収容空間９内に砂糖などの付属物品１９
が収容され、次いで紙、プラスチックなどよりなる脱落
防止片１６が装着されている。

第６図ないし第９図は本考案に係るプラスチック蓋の開
封過程を示している。

つ１み部を把持して開封用切込線１０に沿って引裂し、
次いで薄肉部に沿って引裂することにより第９図示の如
く開口させることができる。

而して、上記の本考案に係るプラスチック蓋において、
切り欠き部１４は脱落防止片１６のとりはすしを容易な
らしめる為に設けたものである。

上記実施態様において切り欠き部１４は折返し部１の下
端に至る迄形成されているが切り欠き部は囲壁部及び折
返し部のうちの少なくとも囲壁部８上端から脱落防止片
１６の下面に至る部分が切欠されてなるものであれば良
い。

次に本考案に係るプラスチック蓋において容器本体上端
縁と脱落防止片の間に間隙が存在するかうに脱落防止片
を支持する密着周壁部上端縁を環状係止板部より高位置
に位置させることにより脱落防止片の取りはすしを一層
容易ならしめることができる。

次に、上記の本考案に係るプラスチック蓋の実施態様に
おいて、周壁部が密着周壁部と非密着周壁部よりなる形
状に成形されているのは第１０図示の如くスクッキング
が可能となることと容器本体内への挿入がやりやすいこ
との２つの理由によルモので、周壁部は密着周壁部のみ
よりなるものであっても良い。

次に本考案に係るプラスチック蓋の実施態様において、
薄肉部に沿って全周にわたって引裂するように構成され
ているがそのように構成する代りに第１１図及び第１２
図示の如く、開封用切込み線１０を底板部５から非密着
周壁部２を通って薄肉部３に至り、薄肉部３に沿って進
み、再び非密着周壁部２を通って底板部５へもどって一
周するように設け、底板部の一部を残して開口されるよ
うに構成しても良い。

更に本考案に係るプラスチック蓋において、開封用切込
み線は周壁部底板部間の陵線に沿うよう設けても良い。

次に本考案に係るプラスチック蓋の実施態様において蓋
の形状が方形であるが、形状はこれに限定されず円形で
あっても良い。

以上、詳記した通り、本考案に係るプラスチック蓋によ
れば天部が全開している容器本体の開口部にとりつげ、
前記蓋の密着周壁部と容器本体内側面間を熱接着し、更
に周壁部と底板部でかこまれた蓋の上側空間に付属物品
を入れ、次いで脱落防止片をとりつげて主物品と付属物
品を一体に包装した包装体を形成することができ、且つ
、内容物のとり出しにあたっては、切き欠き部の部分よ
り脱落防止片の端部を引きおこして脱落防止片をとりは
ずし、付属物品をとり出したのち、つまみ部を引きあげ
ることにより密着周壁部に至る迄大きく開口し、粘稠性
内容物を容易に取り出すことができる利点を有する。

又、開口後は脱落防止片をかぶせ、脱落防止片下面を周
壁部上端縁に密接させることにより容易に口部密閉する
ことが出来る利点を有する。

更に又本考案の蓋を用いて得られた包装体は天面が平坦
であるので縦積みが可能であり、従来のゲーブルトップ
型容器よりも少ない場所で在庫することができる。

本考案のプラスチック蓋はヨーグルトに砂糖を伴わせて
包装する用途の他、牛乳、ジュース、コーヒー、ヨーグ
ルト、マヨネーズ、バター、ジャム、ペースト、アイス
クリーム、みそ、ラードなどの主物品に販促品を付属物
品を伴なわせて包装する用途、ジャム、ペースト、チー
ズなどとクラッカー、ビスケット類を組み合わせて一体
に包装し販売する用途など種々の用途に有効に活用でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案に係るプラスチック蓋を示
し、第１図は上面図、第２図は一部断面図示側面図、第
３図は下面図、第４図は部分拡大断面図、第５図は本考
案の蓋を用いてなる包装体の部分断面図示斜視図、第６
図ないし第９図は本考案の蓋の開封過程を示す斜視図、
第１０図は前記蓋の積重ね状態を示す断面図、第１１図
及び第１２図は本考案の蓋の他の実施態様を示し、第１
１図は上面図、第１２図は下面図である。 １・・・・・・密着周壁部、２・・・・・非密着周壁部
、３・・・・・・薄肉部、４・・・・・・周壁部、５・
・・・・・底板部、６・・・・・・環状係止板部、７・
・・・・・折返し部、８・・・・・・囲壁部、９・・・
・・・付属物品収容空間、１０・・・・・・開封用切込
み線、１１・・・・・・つまみ部、１３・・・・・・脱
落防止片押え用すブ、１４・・・・・・切り欠き部、１
５・・・・・・プラスチック蓋。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）熱可塑性樹脂よりなり、周壁部と該周壁部の下端
   縁に連設された底板部と前記周壁部の外面上方に連設さ
   れた環状係止板部と該環状係止板部の外方端縁に連設さ
   れた囲壁部とから形成され、前記底板部から前記周壁部
   に至り、前記周壁部に沿って進む開封用切込み線が設け
   られ、且つ、該開封用切込み線の引裂開始点近くの前記
   底板部の領域につ１み部が設けられ、前記囲壁部の内面
   には周壁部の上面から付属物品脱落防止用の脱落防止片
   の厚さに相当する距離のところに脱落防止片押え用リプ
   が突設され、該脱落防止片押え用リプと周壁部の上面と
   の間に脱落防止片が嵌着され、前記囲壁部には少なくと
   も囲壁部の上端から脱落防止片の下面に至る切り欠き部
   が形成されていることを特徴とするプラスチック蓋。
2. （２）前記周壁部が薄肉部を介して連設された、容器本
   体内周面に沿う形状の密着周壁部と容器本体内周面に沿
   わない形状の非密着周壁部とから構成されていることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載のプラス
   チック蓋。
3. （３）前記底板部から前記非密着周壁部を通って前記薄
   肉部に至り、前記薄肉部に沿って一周するように前記開
   封用切込み線が設けられていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第２項記載のプラスチック蓋。
4. （４）前記底板部から前記非密着周壁部を通って前記薄
   肉部に至り、前記薄肉部に沿って進み、再び、前記非密
   着周壁部を通って前記底板部へもどって一周するように
   前記開封用切込み線が設ゆられていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第２項記載のプラスチック蓋。