JPS593812B2 - イオン発生装置 - Google Patents

イオン発生装置

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JPS593812B2
JPS593812B2 JP15101680A JP15101680A JPS593812B2 JP S593812 B2 JPS593812 B2 JP S593812B2 JP 15101680 A JP15101680 A JP 15101680A JP 15101680 A JP15101680 A JP 15101680A JP S593812 B2 JPS593812 B2 JP S593812B2
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cathode
ion
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賀都鴻 影山
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はイオン発生装置に係り、特に低圧気中放電の一
種であるクロストフィールド放電を用いたイオン発生装
置に関する。
=般に、半導体や金属などの表面加工、植物理学、表面
科学などで必要とされるイオン源の特性としては、出力
電流が大きく、ビームノイオンノ運動エネルギーのばら
つきが少なく、操作性が良く信頼度力、槁いことが要求
される。
この様に、出力電流が大きく、エネルギー分布のばらつ
きが少ないイオン源として、熱陰極から電子を補給して
プラズマを生成し、そのイオンを取出す形式のものが実
用に供されており、代表的なものとしてはデュオプラズ
マトロンがある。
しかしながら、かかる形式のイオン源は破壊され易く、
ひんばんに取替える必要がある熱陰極を備えているので
、イオン源の操作性が悪く信頼度が低いという欠点を有
する。
これに対して、プラズマをマイクロ波で生成するものも
知られており、これは熱陰極を必要としないが、大電力
のマイクロ波を供給するだめの装置を必要とし、装置が
大規模になるという問題点がある。
これらの欠点を克服し、出力電流力法きく操作性が良く
信頼度の高いイオン源としては、現在代表的なものとし
て低圧気中放電の一種の冷陰極PIG放電を利用しだP
IGイオン源が知られており、実用に供されている。
第1図はかかる周知のPIGイオン源の構成を示す縦断
面図であり、同図中1は円筒状中空部2を有する陽極、
3,4は2枚1組でなる陰極、5は前記陽極1及び陰極
3,4を収容する真空容器6.7は前記陽極1、陰極3
,4に対する給電経路を形成する真空容器壁貫通部、8
は磁場発生装置、9は前記陰極3に設けた開口である。
第1図からも明らかな如く、陽極102つの開口部のお
のおのに離間かつ近接して開口を覆う形状に2枚1組の
陰極3,4が設けられ、前記陽極1、陰極3,4は真空
容器5に収容される。
また陽極1と陰極3,40間には、図示しない電源から
図示しない給電経路を経て、更にこの給電経路の一部を
なす気密な真空容器壁貫通部6,7を経て高電圧が印加
される。
なお、2枚の陰極3,4は真空容器5の内部で短絡され
ている。
一方、磁場発生装置8は、永久磁石でも、超電導または
常電導の電磁石でもよいが、この磁場発生装置8の作る
磁場は、陽極1の中空部2の位置で円筒状中空部2の軸
に平行である。
また、陰極3の陽極開口部の中心に対する面上の位置に
は、陽極1の中空部20貫通の方向に貫通した開口9が
ある。
更に、真空容器5は図示しない真空装置に接続されるが
、前記真空装置はその排気装置により予め真空容器5の
内部を所要の真空度に排気し、イオン源作動時にはこの
真空容器5の内部に所要の気体等を供給する。
さて、イオン源の作動条件はミ用途によって適宜に選べ
ばよい。
例えば、真空容器5内の作動気体密度を1×1017r
IL−3、陽極1の中空部20半径を7.51EIl、
陽画極間電圧を5kv、磁場を0.15Tとする。
そして、発生したイオンは開口9から取出される。
かかる構成を有する従来のPIGイオン源の欠点は、イ
オンビームのエネルギ分布のばらつきが大きいことであ
った。
この欠点を解決する方法として、制御電極付きPIGイ
オン源を用いるとと゛が考えられる。
このイオン源はイオンを高エネルギに加゛速している用
いる以下には、エネルギ分布の相対的なばらつきを非常
に小さくできるため、極めて有効であるが、イオンを低
エネルギに加速して用いる場合には効果が少く、しかも
高エネルギに加速して用いる場合には、エネルギ分布の
ばらつきの絶対値に下限がある。
これに対して、低エネルギにイオンを加速しても、エネ
ルギ分布のばらつきを/」・さくできる別の形式の制御
電極付きPIGイオン源も考えられるが、これを高エネ
ルギ加速のイオン源として用いると、出力電流が大きい
場合に陰極開口部及びイオン取出し電極がイオン衝撃で
大きな温度上昇を起こし、破壊され易いと欠点がある。
従って、本発明の目的は取出されたビームのイオンの運
動エネルギ分布の幅を小さくでき、大出力も可能なりロ
ストフィールド放電を用いたイオン発生装置を提供する
にある。
更に詳細には、本発明は、従来のPIGイオン発生装置
に第3の電極を付加し、この第3の電極の位置、寸法、
電位を制御することにより、放電で発生するイオンのう
ち低エネルギのものを広範囲に選べる所望のエネルギ幅
で取出し、陰極開口部などへの熱負荷を小さくすること
を可能とし、結果として、出力エネルギ、出力ビーム電
流共に大きくすることのできるイオン発生装置を実現す
るものである。
以下、図面に従って本発明を更に詳細に説明する。
第2図は本発明の一実施例に係るイオン発生装置の縦断
面図A及び外形部分側面図Bを示すもので、同図中、1
0は円筒形中空部2内にその軸線方向に配される第3の
電極、11は陰極3に固定された支持体、12は陰極4
に固定された支持体13は真空容器壁貫通部、14はイ
オンビームの形状を調整する静電レンズ系それぞれ示す
ものである。
第2図に示す如く、第3の電極10は本実施例では半径
0.2in(X=2X 10−’ (メートル)のタン
タル線を使っている。
なお、第3の電極10は陽極10円筒状中空部2を、中
空部中心軸と平行に貫通して設置されているが、この中
空部2の中心軸と第3の電極10の中心軸の距離は2.
2m(R=2.2X10−3 (メートル)、陰極3と
陰極4の陽極に面する面間の距離は50Wil(L=5
X1O−2(メートル)である。
そして、各値X、 R。Lは、4X10−3(R/L)
=1.76X10−’であるから、 の条件を満足している。
一方、第3の電極10は、陰極3に固定された支持体1
1により陰極3と電気的に絶縁して支持され、更に陰極
4とも同様に電気的に絶縁して支持される。
そして、前記第3の電極10は真空容器5内外の配線及
び真空容器壁貫通部13で形成される給電経路を経て、
図示しない制御電源から給電される。
イオンビームの形状を調整する静電レンズ系14は前記
陰極の開口9に近接して同軸に配設されている。
第3図は第2図の陰極3に固定された支持体11、イオ
ン取出しの開口9及び静電レンズ系14の一部の詳細を
示す第2図X−Yで得た断面矢視要部拡大図である。
同図中15は第3の電極10用の貫通開口、17は細口
16を有する絶縁体、19は締付部18を有する接続金
具、20はばね、14aは静電レンズ系14の第1の電
極をそれぞれ示すものである。
第3図に示す如く、陽極1の中空部2を貫通する第3の
電極10は、陰極3に設けられたイオン取出し用の開口
9とは別の第3の電極10用の貫通開口15を陰極3と
接触せずに貫通する。
前記開口15は円筒状でよく、その半径はイオン源の所
期特性によって決めればよいが、過大となって放電に悪
影響を与えないことと、過小となって第3の電極10と
陰極3の間に開口15で電流が流れないことが重要であ
る。
なお、支持体11は細口16を有する絶縁体17、締付
部18を有する接続金具19、及び絶縁体17と接続金
具190間に挿入され、両者の間に斥力を与えるばね2
0で構成され、陰極3に図示しない方法で固定されてい
る。
一方、前記第3の電極10は細口16を貫通し締付部1
8により接続金具19に接続される。
ところで、ばね20は前記第3の電極10に適度な張力
を与え、第3の電極の温度変化による伸縮などを吸収す
る作用をする。
また、イオン取出し用の開口9に近接して同軸′に、静
電レンズ系14の第1の電極14aが配設されている。
第4図は第2図の陰極4に固定された支持体12及び真
空容器壁貫通部13等の詳細を示す第2図C−Dで得た
断面矢視要部拡大図である。
同図中21は第3の電極10用の貫通開口、23は細口
22を有する絶縁体、25は締付部24を有する留金具
、26は前記留金具25に接続された導線をそれぞれ示
すものでおる。
第4図にも示す如(、一端を支持体11に支持され、陽
極1の中空部を貫通する第3の電極10は、陰極4に設
けられた第3の電極貫通開口21を陰極4と接触せずに
貫通する。
この開口21は第3図に示した開口15と同様の形状、
同様の大きさでよい。
一方、支持体12は細口22を有する絶縁体23と、締
付部24を有する留金具25で構成され、前記絶縁体2
3は陰極4に図示しない方法で固定されている。
また、前記第3の電極10は細口22を貫通し締付部2
4により留金具25に固定される。
図示しない制御電源の出力を印加される給電経路の気密
な真空容器壁貫通部13には、一端を留金具25に接続
された導線26の他端が接続される。
第5図は第2図のイオン発生装置を作動させる回路の一
例を示す回路構成図で、同図中27、2829は電源、
8aは磁場発生装置8を駆動する直流定電流電源である
かう・る構成に於いて、陰極3,4は電源27により電
位vkに保たれ、陰極3,4に流入する電流は図中IK
で示される。
陽極1は電源27及び陽陰両極間電圧を与える電源28
により電位Vaに保たれる。
なお、陽極1から流出する電流はIaで示される。
第3の電極10は電源27.28及び陽極1と第3の電
極10の間の電圧を与える電源29により電位Vgに保
たれる。
なお、第3の電極10に流入する、あるいは流出する電
流は図中Igで示され、矢印に示す向きに電流が流れる
ときIgは正の値をとるものとする。
さて、イオンビームは開口9から取出され、その電流は
第5図中Iiで示される。
この場合、各電流の間には、 の関係が成立する。
電位Vay Vky Vgの間の関係は、 Vk<Vg<Va−200v ・・・・・=(3)
の範囲で適宜選べばよいが、本実施例では、Vk+60
0v<V 6a−500V=4500V ・・・(4)
の範囲が好適である。
上記実施例の作用効果を、周知の装置の特性を示す第6
図の特性線図と本実施例の特性を示す第7図の特性線図
を対比させて説明する。
なお、第6図及び第7図のa、bは、放電部分の空間電
位Vを陽極1の円筒状中空部2の対称軸に一致する軸を
もつ円筒座標re Zで示したものである。
ここでは、陰極3の陽極1側の表面を2=0とし、陰極
4の陽極1側の表面をz=z、で、陽極1の長手方向の
中心面をZ=Zl で示しである。
更に陽極1の中空部2の半径をraで示し、陰極電位V
kは零としである。
また、陽極1の電位はVa第3の電極10の電位はVg
である。
そして、第6図および第7図のaはr = Oの線に沿
った空間電位Vを示し、第6図および第7図のbは平面
Z=z1上の円筒座標の軸を通る直線に沿った空間電位
Vを示す。
まず、第1図にその詳細に示される周知のPIGイオン
源について、第6図に従って説明する。
放電していない状態で陽極1に電圧Vaが印加されてい
る場合、陽極中空部2の中心付近では空間電位Vはほぼ
Vaに等しくなる。
この空間電位を点線で示しである。
放電している状態では、陽極中空部2と2枚の陰極3,
4の面で包囲される空間に電子が多数捕獲され、電子群
による空間電荷により陽極中空部2に電場が形成され、
陽極1の中空部2の電位は放電していないときの電位よ
り大きく下降する。
放電している状態での空間電位Vの分布を第6図atb
に実線で示す。
なお、v。は陰極降下であり、その値はイオン源として
通常使用されるPIG放電においてはVaに比べて非常
に小さい。
第6図Cは陰極3の開口部9より取出されたイオンビー
ムの、イオンの運動エネルギの分布を示す。
なお、本発明は取出すイオンの種類を制限するものでは
な(、多価イオンも取出してよいが、ここでは説明の簡
単な一価イオンを例にとって説明する。
第6図Cで横軸Uは運動エネルギであり、縦軸fは運動
エネルギがU以上、u + d u未満のイオンの単位
時間に取出される数がfduである゛と定義した分布関
数である。
イオンは放電部に導入された中性分子等が電子と衝突し
電離することで生成される。
中性分子等と電子の大きな質量比のため、衝突で得るイ
オンの運動エネルギは非常に小さい。
イオンが取出された部位の電位は陰極電位と等しく0″
であるから、イオンの運動エネルギは、実際上゛その発
生した部位の空間電位Vと陰極電位の差だけが加速され
たもので、電子の電荷を−eとおくと、eVである。
イオンはV。以上、Va未満の電位で生成されるので、
fは、 eV□≦11<era ・・・・・・・・・(5)
の範囲だけで、′0″でない値をとり得る。
ちなみに、第6図Cは実測した特性例である。
さて、PIGイオン源の大きな欠点であるfの広い分布
は、ビームを形成するイオンが生成される部位の空間電
位がV。
からVaの広い範囲に分布することが原因である。
ところで、先にも述べた様に、制御電極を用いてイオン
の生成される部位の空間電位の分布を狭い範囲に制御す
ることは可能である。
これは高エネルギに加速されたイオンビームを得る場合
にはエネルギの相対的ばらつきを小さくできるという効
果があり、有用である。
しかしイオンの運動エネルギのばらつきの絶対値には下
限があり、それより小さい運動エネルギのばらつきが必
要な用途には適さなかった。
こねに対して、イオンの運動エネルギのばらつきの絶対
値を非常に小さくした制御型極付PIGイオン源につい
ても先に述べたが、これは非常に細い制御電極を用い、
PIG放電をあまり乱さない状態でエネルギのよく揃っ
たイオン源を実現したもので、特に低出力イオン源には
良好な特性を持つ。
しかし、これを大出力イオン源に用いると陰極開口部お
よびイオン取出し電極の温度上昇が著しくなり、放電が
制御でなくなり易(、陰極開口部およびイオン取出し電
極自体が破壊され易いという欠点があった。
ところが、本実施例に於いては、実用的観点から太い第
3の電極10を用い、PIG放電とは別種のクロストフ
ィールド放電を発生維持し、あるいは非常に乱されたP
IG放電を発生維持し、大出力に適しかつエネルギのよ
(揃ったイオン源を実現したものである。
以下、第7図を用いて本発明の作用、効果を説明する。
第7図a、bに示される様に、放電していない状態で第
3の電極10が無い場合、空間電位は点線で示す様に分
布する。
第3の電極10を設けこれを電位Vgに保ち放電を行な
わせると、空間電位は実線で示す分布となる。
第7図中、bは第3の電極10の中心線を通る直線上の
値を示しである。
■g′は後述の分岐線電位で、第3の電極10の電位V
gにほぼ等しく、Vgよりやや大きい。
第3の電極10に流入する電流Igは多くの場合第5図
に示す向きに流れる。
そして、取出されたイオンビームの電流IiとIgの和
は、本実施例に於ける好ましい適用状態においては、陰
極に流入する電流より非常に大きく、 Ik<<Ii+Ig ・・・・・・・・・(6)
であり、従って I k<< I a雲I i + I g ・−・−
・−(7)である。
陽極1と陰極3,4に流れる電流の大きさの相異が著し
いので、第3の電極を有する放電は、PIG放電とは別
種のクロストフィールド放電であるということができる
なお、本実施例に適用される放電装置が、陽極中空部の
中心軸上に陰極を有し、この中心軸陰極を陽極の2つの
開口部を覆う形状に設けられた板状陰極と同電位として
放電させる従来のマグネトロン放電装置とは構造、放電
時の電位、機能等に於いて全(異なることはいうまでも
ない。
第8図は、放電の部位の電位分布を示す陽極中空部の横
断面図であり、イオンの運動する軌道の断面への射影が
同時に示されている。
同図からも明らかな如(、横断面上の等電位線は、陽極
1の近傍ではほぼ円形であるが、第3の電極10の近傍
では同心円状の分布が太き(乱される。
従って第3の電極10の非常に近(では等電位線の内部
に陽極1の対称軸は含まれない。
そして、第3の電極10からある程度以上離れると、第
3の電極10を囲む等電位線は陽極1の対称軸を含むよ
うになる。
この2つの状態の境界にあるのが電位の分岐線30であ
り、その電位はvg/である。
そして、Vg”>Vgであるが、その差vg’−Vgは
小さい。
分岐線30の外部で生成されたイオンの運動は、はぼ陽
極1の中心軸を向いた電場と第8図の面に垂直な磁場の
力を受ける。
例えば、第8図の部位31aで生成されたイオンは軌道
31上を運動す′る。
イオンは磁場方向には生成されたときの速度でゆっくり
運動するので、陽極横断面へのイオン運動の軌跡は長(
なることができ、第3の電極がある場合、大部分が陰極
3,4面に到着する前に軌道31のイオンが部位31b
で第3の電極10に衝突しながら消滅する。
この効果を第7図Cのエネルギ分布で説明すると、椴3
の電極10がある場合の放電で生成されたイオンが第3
の電極10に衝突しないと仮想した場合、鎖線で示すエ
ネルギ分布となるが、このなかでエネルギがeVg’を
越えるものは無くなる。
同様の高エネルギ成分を無くする作用を陰極電位に負わ
せれば、イオン1個当りe−vgだけ多くのエネルギが
必要である。
従って、第2図に示した本実施例の構成では、少ないエ
ネルギで効果が得られるもので、電極等の冷却、電源容
量等を考えた場合の利益は大きい。
一方、分岐線内の第3の電極10側で生成されるイオン
は少なく、これは無視できる。
次に、分岐線内の陽極中心側で生成されたイオンの運動
の例を軌道32で示す。
部位32aで生成されたイオンは、軌道32を運動する
が、電位の高い分岐線30に到達できず、従って第3の
電極10に衝突しない。
そして、陰極3のイオン取出し開口9に向ったイオンは
損失なく放電空間から取出される。
その結果、取出されたイオンは第7図Cに示す様に、e
vo以上、egg以下の狭い範囲のエネルギだけを持つ
ものとなる。
なお、第9図は本発明の種々の変形例を示す陽極中空部
横断面図である。
ここで、第3の電極10はわかり易くするために太(示
しである。
また、第3の電極10の近傍には第8図に示す様な形状
の分岐線30が存在するが、第9図では詳細については
省略し、第3の電極10の配置のみを示すものとなる。
第9図aは既に説明に用いた第2図の実施例と同一のも
ので、第3の電極10は1個の要素電極だけである。
まだ、第9図すは2個の要素電極10aで第3の電極が
構成され、同図Cは2個の要素電極10aと4個の要素
電極10bで第3の電極が構成される。
第9図dは同じく4個の要素電極10aと4個の要素電
極10bで第3の電極が構成される。
なお、第9図Cおよびdの例では分岐線は30a、30
bの2組となる。
また、第゛9図dの要素電極のうち10bは内部を流体
が流れる気密の管で、強制冷却される。
なお、第9図by cp dの各変形例の長所は、電
場の対称性が良(、取出されたイオンビームの形状(断
面での密度分布)等に良い結果を与えることである。
このように要素電極が複数極ある場合には次式の範囲に
各々の電極を構成すれば、好ましいイオン発生装置が得
られる。
ただし、(a) 陽極の中空部内に配置された要素電
極の全数をN(個) (b) 陽極の中空部の中心軸からの距離が等しい距
離にある要素電極の集合体をひと組として表示する集合
体の組の番号をn(第0組) (e) 第0組にある要素電極の全数をNn(個)、
(d) 第0組にある要素電極から陽極の中空部の中
心軸までの距離をRn(メートル)、 (e) 要素電極の中心軸からその表面までの距離を
全長にわたって平均しかつ第0組にある全要素電極に対
しても平均した値をXn(メートル)(f) 対向す
る陰極の内面間の距離で、陽極の中空部の中心線に沿っ
て測定した距離をL(メートル)、 ω 全べての要素電極Nnの組数をm(組)、とする。
特に第9図aに示した電極構成は、上式でN=’1とし
た特異な場合であり、構造が簡単で安価に製造できる実
用的なイオン発生装置の例である。
以上述べた如く、本発明によれば、クロストフィールド
放電ないしこれに類する放電によって発生するイオンの
運動エネルギの幅を限定することが可能であり、しかも
大出力のイオンを取り出すことも出来る新規のイオン発
生装置を得ることが出来るものである。
【図面の簡単な説明】 第1図は周知のPIGイオン源の構成を示す縦断面図、
第2図A、 Bは不発明の一実施例に係るイオン発生装
置の縦断面図及び外形部分側面図、第3図、第4図は第
2図の陰極に固定された支持体等の詳細を示す断面要部
拡大図、第5図は第2図のイオン発生装置を作動させる
回路の一例を示す回路構成図、第6図は周知のPIGイ
オン源の特性を示す特性線図、第7図は第2図に示した
本実施例のイオン発生装置の特性を示す特性線図、第8
図は放電の部位の電位分布を示す陽極中空部の横断面図
、第9図a、b、c、dは本発明の詳細な説明するだめ
の陽極中空部の横断面図である。 1・・・・・・陽極、2・・・・・・円筒状中空部、3
,4・・・・・・陰極、5・・・・・・真空容器、6.
7、13・・・・・・真空容器壁貫通部、8・・・・・
・磁場発生装置、9・・・・・・イオン取出しの中空部
、10・・・・・・要素電極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 貫通した中空部を有する陽極と、この陽極の2つの
    開口部の夫々に近接して開口を覆う如く配された1組の
    陰極と、この陰極と絶縁されて前記陽極の中空部の貫通
    の方向に延在した要素電極とからなり、前記陽極の中空
    部の貫通の方向に磁場を印加し、前記陽極の中空部内を
    実質的に真空にして前記陽極の中空部内にクロストフィ
    ールド放電を行なわせてイオンを発生させるものにおい
    て(a) 陽極の中空部内に配置された要素電極の全
    数をN(個)、 (b) 陽極の中空部の中心軸からの距離が等しい距
    離にある要素電極の集合体をひと組として表示する集合
    体の組の番号をn(第9組)、 Cc) 第9組にある要素電極の全数をNn(個)(
    d) 第9組にある要素電極からの陽極の中空部の中
    心軸までの距離をRn(メートル)、 (e) 要素電極の中心軸からその表面までの距離を
    全長にわたって平均しかつ第9組にある全要素電極に対
    しても平均した値をXn(メートル)(f) 対向す
    る陰極の内面間の距離で、陽極の中空部の中心線に沿っ
    て測定した距離をL(メートル)、 (g) 全ぺての要素電極Nnの組数をm(組)、と
    したとき なる関係が成立するよう構成して成ることを特徴とする
    イオン発生装置。 2 Nを1としたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載のイオン発生装置。 3 要素電極を流体の流通する強制冷却通路術としたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のイオン発生
    装置。 4 陰極の少なくとも一方に、陽極開口部の中心に対面
    する位置に貫通孔を穿設してなることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載のイオン発生装置。
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