JPS5938000Y2 - 中性粒子入射装置用ポ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は中性粒子入射装置用ポートに係り、特にその内
壁に取付けられイオン源からのビームの大きさを規制す
るビームリミタと、これを冷却する冷却パスを有する中
性粒子入射装置用ポートに関する。

一般に核融合装置には、真空容器内部のプラズマを加熱
するための中性粒子入射装置が設けられている。

この中性粒子入射装置はイオン源を中性粒子入射加熱ポ
ートを介して真空容器に接続している。

この状態を第１図に示す。護国は核融合装置の概略で、
真空容器２の外部には、その内部に収納されるプラズマ
１の放電、制御のためのトロイダルコイル４、およびポ
ロイダルコイル５が複数個配置され、そして、中性粒子
入射によりプラズマ１を高温加熱するため、中性粒子入
射加熱ポート３が設置されている。

第２図に第１図Ａ蔀の拡大を示す。

護国の如く、中性粒子入射加熱ポニト３の内壁には、中
性粒子用イオン源７からのビームの大きさを規定するた
めにビームリミタ６が複数個取付けられている。

通常、ビームリミタ６は、ビームの大きさを規定すると
同時に、ビームにより加熱されるためビームリミタ６を
冷却する必要がある。

第３図に従来のビームリミタ６近傍である第２図のＢ部
詳細を示す。

護国の如く、従来は中性粒子入射加熱ポート６の外壁、
即ち内壁にボルト８により設けられているビームリミタ
６の背後に中性粒子入射加熱ポート６を介してクリート
１０により固定された冷却ダクト９の冷却パス１１に冷
却媒体を流して冷却していた。

ところが、近年の核融合の高温化に伴い、中性粒子のエ
ネルギーは増大し、ビームミリタロへの入熱もますます
増大する傾向にあり、従来のビームリミタ６の冷却構造
では冷却しきれなくなる。

即ち、第３図に示す従来の構成では、ビームリミタ３の
外壁にクリート１０で固定される冷却ダクト９とビーム
リミタ６との接触部ａ＝ｂの間で、両者が完全に接触さ
せることは困難で、この部分で非接触部が生じる。

非接触部が生じると前記両者間の接触熱抵抗が非常に大
きくなり、ビームリミタ６に入熱した熱を冷却ダクト９
により冷却しきれなくなり、ビームリミタ６が溶融して
しまう恐れがあった。

本考案は上述の点に鑑み威されたもので、その目的とす
るところは、ビームリミタを冷却パスで冷却するように
したものであっても、接触抵抗が生じるようなことはな
く効率的な冷却を行うことがができ、従って、ビームリ
ミタが溶融することのない中性粒子入射装置用ポートを
提供するにある。

本考案はイオン源からのビームの大きさを規定するため
のビームリミタを冷却するための冷却パスを直接設けて
中性粒子入射加熱ポート壁の一部を形成しているポート
壁の内壁にビームリミタを取付けることにより所期の目
的を達成するように威したものである。

以下、図面の実施例に基づいて本考案を説明する。

尚、符号は従来と同一のものは同符号を使用する。

第４図に本考案の一実施例を示す。

護国の本実施例では、中性粒子入射加熱ポート３と一体
に、ポート壁の一部を構成すると共に、その外側に冷却
パス１１を有するビームリミタ取付胴１２を設け、この
ビームリミタ取付胴１２の内壁にボルト８によりビーム
リミタ６を取付けている。

このような本実施例の構成とすることにより、冷却パス
１１と中性粒子入射加熱ポート３との間により加熱され
るビームリミタ６への入熱は冷却パス１１内の冷却媒体
に直接、がっ、効率良く伝熱され充分な冷却が行なわれ
る。

従って、ビームリミタ６の溶融という心配もなくなる。

尚、上記実施例は直接冷却パス１１を設けたビームリミ
タ取付胴１２をポート壁の一部として構成したものにつ
いて説明したが、冷却パス１１は中性粒子入射加熱ポー
ト３壁に取付けてよいことは勿論である。

以上説明した本考案の中性粒子入射装置用ポートによれ
ば、イオン源からのビームの大きさを規定するためのビ
ームリミタを冷却するための冷却パスを直接設けて中性
粒子入射加熱ポート壁の一部を形成しているポート壁の
内壁にビームリミタを取付けたものであるから、ビーム
リミタを直接、かつ、効率良く冷却できるので、ビーム
リミタは溶融することがなく、中性粒子入射装置用ポー
トには有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は核融合装置の概略を一部断面して示す平面図、
第２図は中性粒子入射加熱ポートの概略を示す第１図の
Ａ部詳細断面図、第３図は従来のビームリミタと冷却パ
スの取付状態を示す第２図のＢ部詳細断面図、第４図は
本考案の一実施例を示す第３図に相当する図である。 １・・・・・・プラズマ、２・・・・・・真空容器、３
・曲・中性粒子入射ポート、４・・・・・・トロイダル
コイル、５・・・・・・ポロイダルコイル、６・曲・ビ
ームリミタ、７・・・・・・イオン源、８・・・・・・
ビームリミタ取付ボルト、９・・・・・・冷却ダクト、
１０・・曲クリート、１１・・間冷却パス、１２・・・
・・・ビームリミタ取付胴。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）プラズマ加熱のための中性粒子入射加熱ポート内
   壁にイオン源からのビームの大きさを規定するために設
   置されるビームリミタと、該ビームリミタを中性粒子入
   射加熱ポート外壁側より冷却するための冷却媒体を流通
   させる冷却パスとを備えた中性粒子入射装置用ポートに
   お・いて前記冷却パスを直接設けて中性粒子入射加熱ポ
   ート壁の一部を槽底し、前記冷却パスを備えているポー
   ト壁の内壁にビームリミタを取付けたことを特徴とする
   中性粒子入射装置用ポート。
2. （２）前記中性粒子入射加熱ポートの一部を槽底すると
   共に、その外側に前記冷却パスが直接形成されるビーム
   リミタ取付胴に前記ビームリミタを取付けたことを特徴
   とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の中性子入射
   装置用ポート。