JPS5937262Y2 - 緊急避難器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はビル火炎等の高所における緊急時に使用する避
難器具に係り、とくに人体に装着して建造物の外側に人
体を吊下しつつ地上に降下ゼしぬる避難器具を提供する
ことを目的とする。

以下、本考案を図面を参照して説明すると、１は外形が
蒲鉾形をした筐体であり、上面の彎曲部に長円形のロー
プ取出し孔１ａを開設し、平面となる側面外壁に人体に
装着すべきバンド２を挿入して筺体１に固定するバンド
取付金具１ｂを固定しである。

この筺体１内の中心部附近にはその長手方向に水平軸３
が固定しており、水平軸３の外周には該水平軸３を軸心
として回転すると共に外周にワイヤロープ等のロープ４
が巻回するロープ巻回パイプ５を設けてあり、さらにこ
のロープ巻回パイプ５の左右両端には大径の円盤となる
同径の一対のロール板６．６を形成しである。

このロール板６のそれぞれの外側面６ａには摩擦板Ｉが
固着し、この摩擦板７とロール板６及びロープ巻回パイ
プ５とは一体となって回転するように構成し、これらの
回転速度に応じてローブ４の繰り出し速度が変化できる
ようになっている。

前記摩擦板７は例えばゴム、弾性プラスチック等の比較
的摩擦抵抗の大きな素材で形成するのが好ましく、前記
ロール板６との一体化固着にはネジ止め、接着等の手段
でもよいが、第３図に示すようにロール板６の外側面６
ａに適宜数の凸起６ｂを形成して該凸起６ｂを摩擦板７
に穿設した孔に嵌着せしめて固着した方が器具の組立て
、部品の交換には便利である。

又、前記摩擦板Ｔの外周面には該外周面のほぼ半分に渡
って内側面が接触する側面く字形ブレーキ部材８が、そ
の一端８ａが筺体１に軸着されかつ他端８ｂがスプリン
グ９に緊締された状態で臨んでおり、スプリング９の引
張力で摩擦板７を圧接せしめ、而して摩擦板Ｉの回転速
度すなわち口−プ４の繰り出し速度を調整している。

この目的を効果的に得るためブレーキ部材８の内側面に
は第２図々示のように喰み込み用の凹凸歯、ローレット
等８ｃを刻設せしめてもよい。

この側面＜字形のブレーキ部材８の折曲点８ｄにはさら
にロープターン棒１０が前記水平軸３と平行に軸支して
おり、ロープ取出し孔１ａかも筺体１内に挿入されたロ
ープ４はロープ巻回パイプ５に巻回する直前でロープタ
ーン棒１０で一担折り返しが行なわれ、これによりロー
プ４はローブターン棒１０に−担掛止した状態を経るた
め人体荷重がかかつてロープ４に上向きの力が加わった
際にはロープターン棒１０にも上方への荷重がかかり前
記折曲点８ｄでの軸支点からブレーキ部材８を前記摩擦
板Ｔ側へ押圧せしめ、結果としてロープ４の繰り出しを
調整することができることとなる。

さらに、ブレーキ部材８の外側面には別の調整手段が設
けられる。

この調整手段は使用者の手で自在に行なうことができる
よう設けられる。

すなわち、ブレーキ部材８の外側面よりも下方に位置し
一端が筺体１に枢支１１’ａＬ、この枢支点１１ａより
もさらに左側先端にテーパ部１１ｂを形成したストッパ
レバー１１を前記ブレーキ部材８の外側面に接して取り
付けると共に、ストッパレバー１１の他端側には筺体１
外に露呈する操作アーム１２を延設せしめるものであり
、操作アーム１２を手で時計方向に回動せしめればスト
ッパレバー１１は前記枢支点１１ａを支点としてテーパ
部１１ｂがブレーキ部材８の外側面を押圧するから摩擦
板Ｔの回転を制御できることとなる。

なお、図中１３は前記ロープターン棒１０の真上に固定
されるロープ掛止棒でありロープ４はロープ掛止棒１３
とロープターン棒１０とに掛止することにより、はぼ鉛
直状に献体１に挿入される。

又、１４は筺体１の側面に横方向に開設せられた長円１
ｃ内を摺動自在でかつネジ止め可能なロープ折曲棒であ
り長円１Ｃ内の適宜の位置に固定されてロープ４をロー
プ掛止棒との間で折り曲げてロープ４の引力をある程度
調整するものである。

又、１５はロープ取出し孔１ａに取り付けられた中空の
円筒状カバーであって、ロープ４を直接手で握らなくて
済むようにするためのものである。

以上のように構成された本考案の緊急避難器具は、ロー
プ４の基端側をロープ巻回パイプ５に巻回せしめた状態
から、先端を避難すべき建造物内の固定施設物に縛止せ
しめバンド２で人体に装着せしめて使用するものである
。

従って、本考案器具はロープの繰り出し速度をまず第１
にスプリング９の引張力で、次にロープターン棒１０に
かかるロープ４の引力で、さらには操作アーム１２０回
動で、３段階に調整できるから取り扱いが容易であり緊
急時にはきわめて有用である。

又、３段階の調整ができるから人体の降下に際しても安
全性が高く、病人、子供等にも使用ができる等多くの実
用上の効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本考案器具を示すものであり、第１図は
全体斜視図、第２図は側断面図、第３図は縦断面図、第
４図は要部の斜視図である。 １・・・・・・筐体、１ａ・・・・・・ロープ取出し孔
、１ｂ・・・・・・バンド取付金具、２・・・・・・バ
ンド、３・・・・・・水平軸、４・・・・・・ロープ、
５・・・・・・ロープ巻回パイプ、６・・・・・・ロー
ル板、７・・・・・・摩擦板、８・・・・・・ブレーキ
部材、８ｄ・・・・・・折曲点、９・・・・・・スプリ
ング、１０・・・・・・ロープターン棒、１１・・・・
・・ストッパレバー、１１ａ・・・・・・枢支点、１１
ｂ・・・・・・テーパ部、１２・・・・・・操作アーム
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上面にロープ取出し孔を開設し側面に人体に装着するバ
   ンドの取付金具を設けた筐体と；該筐体に設けた水平軸
   を軸心として回転するロープ巻回パイプの左右に位置す
   る一対のロール板と； 該ロール板に固着する摩擦板と； 前記筐体に一端が固定し他端がスプリングに緊締されそ
   の内側面が前記摩擦板の外周面を圧接する側向く字形の
   ブレーキ部材と； 該ブレーキ部材のく字形折曲点に軸支すると共に前記ロ
   ープ巻回パイプに巻回するロープを折り逃すロープター
   ン棒と； 前記筐体に一端側が枢支しその先端にテーパ部を形成す
   ると共に他端側に連結した操作アームを回動せしめるこ
   とにより該枢支点を支点として先端のテーパ部が前記ブ
   レーキ部材の外側面を押圧するストッパレバーとを具備
   し： ローブの先端を建造物の固定施設物に縛止しバンドで人
   体に装着した状態で前記ストッパレバーの操作アームな
   回動せしめて降下速度を調整しながら降下することを特
   徴とする緊急避難器具。