JPS5935819Y2 - 光波距離計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、尤を利用して距離を測定する光波距離計の改
良に関するもいである。

光波距離計の一般的た構成例を第１図に示す。

図において、Ｏ８Ｃは一定周波数の基準波ｆｏを発生す
る発振器、ＳＡはこの基準波ｆＯに応じて発光ダイオー
ドＬＥＤを駆動し、一定周波数により変調された送光ビ
ームを出射させる送光アンプ、Ｌｌ、Ｌ２はレンズ、Ｄ
Ｐは測定点０−力に置かれた反射プリズム、ＡＰＤは受
光ダイオード、ＰＡＳは距離計内に設げられた内部光路
、Ｓは受光ダイオードＡＰＤの前に置かれ、内部光路Ｐ
ＡＳを介して送られてぐる送光ビームおよび反射プリズ
ムＤＰなどの外部光路を介して戻ってくる送光ビームを
選択的に受光ダイオードＡＰＤに入射させるシャッタ、
ＲＡは受光ダイオードＡＰＤの出力を増幅する受光アン
プ、ＭＣは受光アンプＲＡの出力を基準波ｆｏと比較し
、その位相遅れを検出するとともに、検出した位相遅れ
量を測定点間の距離に換算して出力する測定回路である
。

こＱように横取された光波距離計の動作は次の通りであ
る。

まず、発光ダイオードＬＥＤにより一定周波数で変調さ
れた送光ビームを発生するとともに、シャッタＳを例え
ば内部光路ＰＡＳ側に倒し、外部光路を介して戻って来
た送光ビームを受光ダイオードＡＰＤに入射させる。

この時、測定回路ＭＣにおいては、受光アンプＲＡの出
力が基準波ｆ。

と比較され、例部光路を通った送光ビームにおけろ位相
遅れ量が検出される。

次に、シャッタＳを外部光路側に倒し、内部光路ＰＡＳ
を介して送られろ送光ビームを受光ダイオードＡＰＤに
入射させる。

したがって、今度は、測定回路ＭＣでは内部光路ＰＡＳ
を通った送光ビームにおける位相遅れ量が検出される。

ここで、内部光路ＰＡＳを通った送光ビームに含まれる
位相遅れ量は送光回路などにおける電気的な遅れに起因
するものであり、このようにして検出した各光路におけ
る位相遅れ量の差を求めることにより、送光回路などの
遅れによる影響を除去し、外部光路における位相遅れ量
のみを知ることができる。

測定回路ＭＣにおいて（工、求めた位相遅れ量を測定点
間の距離に換算し、表示などの出力動作を行なう。

第２図の波形図において、ｆｏを発振器Ｏ８Ｃの出力、
Ａを内部光路ＰＡＳを介して受光ダイオードＡＰＤに入
射する尤に対応した受光アンプＲＡの出力、Ｂを同様に
外部光路、すなわちレンズＬ、、Ｌ２および反射プリズ
ムＤＰを介して受光ダイオードＡＰＤに入射する光に対
応した受光アンプＲＡの出力であるとし、ψＡ、ψＢを
それぞれの位相遅れとすると、測定点までの距離ｔは次
式のようにして求められる。

ここで、Ｃは空気中の光速である。

しかしながら、このような装置では発光ダイオードＬＥ
、Ｄによる送光ビームを一定に維持したままで光波の位
相差を測定しているので、送光および受光回路間に信号
のもれがあったのでは、高いリニアリティを得ることは
できない。

このため、従来から電気的なもれをなくすために回路の
シールドを完全にしたり、光学的なもれをなくすために
遮蔽板を設けるなどの対策が施されていたが、このよう
な対策では横取が複雑となり、かつ高価なものとなって
しまう。

本考案は、上記のような従来装置の欠点をなくし、送受
光間路間の電気的および光学的な信号のもれを電気的に
補償することのできる光波距離計を簡単な横取により実
現することを目的としたものである。

本考案は、送受光間路間におけろ信号のもれの影響を補
償するために、送光ビームの位相を逐次反転させ、これ
に対応して得られる位相差出力を平均することにより真
の位相差を求めるようにしたものである。

第３図は本考案の光波距離計の動作を説明するための波
形図である。

第３図ａに示すように、基準波ｆ。

に対してψＡなる位相差を有する受光波形Ａに、電気的
あるいは光学的な信号のもれとして総合的にδ の誤差
成分が混入したとすると、実際に得られろ出力波形は第
３図すの如く（Ａ＋δ１ ）となり、ψＡ１ の位相
差を持ったものとなろ。

そこで、発生する光波の位相を反転させ、受光波形Ａを
Ａとすると、この時の出力波形は（Ａ＋δ１ ）となり
、位相差はψＡ２ となる。

ここて、受光波形Ａにおける真の位相差φＡは、δ１が
充分に小さな範囲においては次式のように求められる。

第４図は本考案の光波距離計における位相制御回路部分
の一実施例を示す構成図である。

位相制御回路は発振器Ｏ８Ｃと送光アンプＳＡとの間に
挿入され、送光アンプＳＡに供給する基準波ｆ。

の位相を反転させるものである。

図において、前記第１図と同様のものは同一符号を付し
て示す。

ＰＣＣは位相制御回路、０１ 〜０５はナントゲートで
ある。

位相制御回路ＦＣＣはナントゲートＧ１〜０５の組み合
わせにより基準波ｆ。

の位相を反転させ、送光アンプＳＡに供給するもので、
制御信号Ｃの状態に応じて基準波ｆ。

の位相を反転させる。

すなわち、制御信号Ｃがローレベルの時には、送光アン
プＳＡに供給される信号は基準波ｆ。

と同相となり、制御信号Ｃがハイレベルの時には逆相と
なる。

いま、制御信号Ｃの状態と測定動作との関係を示せば、
次のようになる。

測定回路ＭＣは制御信号Ｃの各状態に列してそれぞれ前
述のような距離の測定動作を行なうもので、まず、制御
信号ＣがＯ−レベルの時にシャッタＳを動作させて、内
部〜光路および外部光路における位相遅れ量を検出し、
測定点間の距離を算出する。

次に、制御信号Ｃがハイレベルとなった時に同様の測定
動作を行ないこの時の測定点間の距離を算出する。

その後、これらの測定結果を平均し、真の測定距離とし
て出力する。

なお、制御信号Ｃは各信号状態においてそれぞれの測定
動作が可能なように、その繰返し周期が選ばれている。

このように、光波の位相を反転させて測定を行なうと、
信号のもれに起因する誤差成分は常に同位相で混入する
ので、この測定値を平均することにより、誤差成分を相
殺して真の位相差を得ることができる。

以上説明したように本考案の光波距離計では、送光ビー
ムの位相を逐次反転させて測定を行ない、この測定値を
平均することにより真の位相差を求めるようにしている
ので、回路のシールドや遮蔽板などの対策を大幅に簡素
化することができるとともに、送受光間路間の電気的お
よび光学的な信号のもれを電気的に補償することのでき
る光波距離針を簡単な横取により実現することができる
。

【図面の簡単な説明】 第１図、第２図は一般的な光波距離計の動作を説明する
ための構成図および波形図、第３図、第４図は本考案の
光波距離計の一実施例を示す構成図および波形図である
。 Ｏ２０・・・発振器、ＳＡ・・・送光アンプ、ＲＡ・・
・受光アンプ、ＬＥＤ・・・発光ダイオード、ＡＰＤ・
・・受光ダイオード、Ｌｌ 、Ｌ２・・・レンズ、Ｄ
Ｐ・・・反射プリズム、ＰＡＳ・・・内部光路、Ｓ・・
・シャッタ、ＭＣ・・・測定回路、ＦＣＣ・・・位相制
御回路、０、〜０５ ・・・ナントゲート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定周波数の基準波を発生する発振器と、この基準波の
   位相を一定期間毎に反転させる位相制御回路と、この位
   相制御回路の出力により発光ダイオードを駆動する送光
   アンプと、前記発光ダイオードから出射され内部光路お
   よび外部光路を介して送られて来る送光ビームを選択的
   に受光ダイオードに入射させるシャッタと、前記受光ダ
   イオードの出力を増幅する受光アンプと、この受光アン
   プの出力を受は前記シャッタの動作に応じて内部光路お
   よび外部光路を介して前記受光ダイオードに入射する２
   つの送光ビーム間の位相差から測定点間の距離を求める
   とともにこのような測定動作を前記位相制御回路の各制
   御状態について行ないそれぞれの状態において得られた
   測定結果を平均して出力とする測定８回路とを具備して
   なる光波距離計。