JPS5935786A - 潜熱蓄熱体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、潜熱蓄熱体に関し、特に、ケースの中に、
潜熱Ｍ熱媒体と、これと混在する如く、熱伝導媒体とを
収納して、蓄熱した潜熱の放熱を、その潜熱Ｍ熱体の内
外部において均一にできるよ−うにし、以って、放熱速
度を高め、必要なときに十分な熱を取り出すことができ
るようにする。

従来より、潜熱の蓄熱媒体として、パラフィンワックス
のような潜熱蓄熱媒体を、袋のようなケースに収納した
ものが提供されている。これば、前述の如く、潜熱蓄熱
媒体が、特に、パラフィンワックスである場合、吸熱時
に、パラフィンワックスが外周部から融解するので、外
周部から入る熱は、内部の未だ固体の部分に、パラフィ
ンワックスの流動によって容易に伝えられ、その固体の
部分は、逐次その外周部から融解するという特性がある
。従って、この場合、蓄熱速度は、実用上、支障のない
程度に確保される利点がある。

しかしながら、その放熱時には、パラフィンワックスが
その外周部から先に凝固してゆくので、放熱がある程度
進むと、内部の融解パラフィンワックスを包んでしまう
。

凝固したパラフィンワックスの熱伝導率は、０゜２に、
ｃａ　１／ｍ、ｈ、ｃと、非電に低いため、周りの前記
凝固した部分が、断熱材となり、その放熱速度は極端に
低下し、熱を取り出すべきときに十分な熱を取り出ゼな
いという欠点があったつこのように、凝固と融解とを繰
り返しながら、Ｍ熱と放熱とを行う潜熱蓄熱媒体を用い
た潜熱蓄熱体には、概ねこのような欠点が共通して存在
する。

従って、このような潜熱蓄熱体は、放熱速度が低いため
、最外周のケースを厚くすることができないので、大き
なものは作ることは困難であった。

このため、例えば、建築材料への十分な適用と、その満
足する効果の発揮とを、期待することができなかった。

このような欠点を除去するために、ケースの内部に、熱
伝導媒体として、ハニカム構造体を潜熱蓄熱媒体ととも
に収納したものが提供されているが、これば、熱伝導媒
体の構造が複雑であり、製作が面倒となるばかりでなく
、高価にならざるを得ないし、また、ハニカム構造の方
向性が原因して、潜熱Ｎ熱媒体の熱対流が妨げられ、十
分な放熱効果は期待できなかった。そして、ハニカム構
造体は、折り曲げたり、屈曲したりすることには親しま
ない構造であって、とりわけ、建築物に適用する際に不
都合を生じ、その分野での適用に限界があった。

この発明は、従来の潜熱蓄熱体のかかる欠点を除去する
ものであり、その目的は、放熱速度が大であり、必要な
ときに十分な熱を取り出すことができる潜熱蓄熱体を提
供するにあり、またその目的は、安価な潜熱蓄熱体を提
供するにあり、さらにその目的は、大形の潜熱蓄熱体を
提供して、その用途を拡大することにあり、またさらに
その目的は、屈曲したり、折り曲げたりして用いること
ができる潜熱蓄熱体を提供するにある。

すなわち、この発明は、図示する実施例の如く、ケース
ｌの中に、潜熱蓄熱媒体２と、この潜熱蓄熱媒体２と混
在し、しかも、不規則方向を向いた熱伝導媒体３とを、
実質的に均一に収納したことを特徴とする潜熱蓄熱体に
係る。

この発明においては、潜熱蓄熱体が、ケースの中に、潜
熱蓄熱媒体と、この潜熱蓄熱媒体と混在し、しかも、不
規則方向を向いた熱伝導媒体とを、実質的に均一に収納
した構造となっているので、潜熱蓄熱媒体が、外周部か
ら凝固する性質のものであっても、その潜熱蓄熱媒体と
混在し、しかも、ケースの中に実質的に均一に配置され
て不規則方向を向いた熱伝導媒体が、内部に蓄熱された
潜熱を潜熱蓄熱体の外周部に導き、放熱を促進する。

この発明において用いられる熱伝導媒体は、細長い金属
のいわゆる針金や切削屑のようなものがよい。

而して、この発明によれば、放熱速度が大であり、必要
なときに十分な熱を取り出すことができる潜熱蓄熱体を
提供することができ、また、それは、安価であるばかり
でなく、大形に構成することができ、しかも、屈曲した
り、折り曲げたりすることができる構造であるから、建
築材料としての適用が可能になり、かつ、容易になる。

実施例 第１図の如く、ケース１の中に、潜熱Ｍ熱媒体２と、多
数の細線状の熱伝導媒体３とを、収納した構造となって
いる。

潜熱蓄熱媒体２としては、パラフィンワックスを用い、
熱伝導媒体３としては、直径が０．１〜０．３鶴の銅細
線を適用した。ここに用いられる熱伝導媒体３は、長繊
維状のものがよく、その弾力によってケースｌ内に均一
に分散する傾向を持つ。特に、この分散状態は、潜熱蓄
熱体の面積方向の他に、ケース１の中心部と外周部とに
熱伝導媒体３が連続して掛は渡されるようになっている
ことが重要である。なお、潜熱蓄熱媒体２としては、パ
ラフィンワ・ノクスに限らずに他の適当な材料を採用す
ることも可能である。また、特に、例示しないが、熱伝
導媒体３として、適当な金属の切削屑を適用してもよい
。

ここに用いるケース１は、その材料として、厚さ５ｃｍ
の塩化ビニルや、ポリプロピレンの板体を用いた。この
ケース１の材料は、硬質のものでも、また、軟質のもの
でも、適宜適用する場合によって選択することができる
のは当然である。

ちなみに、従来の、熱伝導媒体を用いない潜熱Ｎ熱体は
、ケースの厚さが、３ｃｍが限界であった。

第２図には、内部に、熱伝導媒体を含まない従来例の放
熱特性をプロットしてみた。これによれば、潜熱Ｍ熱媒
体が、パラフィンワックスの場合で、潜熱蓄熱体を、水
槽に入れ、パラフィンワックスの中心部の温度が、構内
水温と等しくなるのに約３．５時間を要したことが、理
解できる。

第３図には、この発明の実施例の潜熱Ｍ熱体を同様に水
槽に入れてその放熱特性をプロットした例を示した。こ
れによれば、パラフィンワックスの中心部の温度が、槽
内水温と等しくなるのに、約２時間でたり、従来の例に
比して約１．５時間、つまり、約６割に短縮して早く放
熱することが判明した。

以上の如く、この実施例は、放熱速度が大であり、必要
なときに、十分な熱を取り出すことができる。そして、
ケースを厚くして、全体を大きくすることができ、また
、全体が、屈曲や折り曲げに耐えるので、種々の場所や
、種々の用途への適用が可能となった。そして〜構造が
簡単であるから、製作が容易であるとともに、安価であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、断面図、第２図は、従来例の放熱特性を表す
グラフ、第３図は、この発明の潜熱蓄熱体の放熱特性を
表すグラフであり、図中１はケーシング、２は潜熱蓄熱
媒体、３は熱伝導媒体である。 特許出願人　大成建設株式会社 代理人　　　弁理士　森　哲也 弁理士　内藤嘉昭 弁理士　清水　正 弁理士　梶山債是 う ／−２ □ ト） □ □ 手続補正書彷幻 昭和５７年１２月　９日 特許庁長官　　若　　杉　　和　　夫　　殿１、・１月
′１−の表示 １１ｉ：ｉ和５７年特許願第１４４５００号２、発明の
名称 ＃熱井熱体 ３、補正をする名 事件との関係　　特　許　　出願人 大成建設株式会社 ５、補正命令のＢ（τ１　駆空特外１１１’ｌ）　’）
　Ｄ巳　Ｃ畳上ミ〉６、補正により増加する発明の数 −４３１〜

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）　ケース１の中に、潜熱蓄熱媒体２と、この潜熱
   蓄熱媒体２と混在し、しかも、不規則方向を向いた熱伝
   導媒体３とを、実質的に均一に収納したことを特徴とす
   る　潜熱蓄熱体。
2. （２）　潜熱蓄熱媒体２が、パラフィンソックスである
   、特許請求の範囲第１項記載の潜熱蓄熱体。
3. （３）　熱伝導媒体が、ケース１の中で同曲する銅細線
   である、特許請求の範囲第１項記載の潜熱蓄熱体。
4. （４）　熱伝導媒体が、金属切削屑である、特許請求の
   範囲第１項記載の潜熱蓄熱体。