JPS5933128Y2 - フラツトケ−ブルの製造装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はケーブル長手方向の所定間隔毎に融着部と非融
着部を交互に設けて成るフラットケーブルの改良された
製造装置に関するものである。

絶縁導体を複数本並列に配置し、ケーブル長手方向の所
定間隔毎に絶縁導体を幅方向に熱融着して戊るフラット
ケーブルは、熱融着部にワンタッチコネクターを嵌着さ
せることにより、絶縁体を剥離することなく、一括分岐
接続が可能なフラットケーブルとして多用されている。

従来この種フラットケーブルを製造する場合、ロールの
円周面上に四部と凸部を交互に設けた加熱圧着ロールを
用い、凸部で融着部を成形するのが一般的であった。

しかしこの製造装置は、加熱加圧ロールの凹凸部の端部
で絶縁導体に押込み外傷がつきやすい欠点があった。

會た、融着部と非融着部の間隔が長い場合は、たるみな
どのため走行中に非融着部が凹部に接触しやすく、その
部分が熱のために偏平化しやすく、さらには非融着部が
接触融着を起す欠点もあった。

本考案は上記した従来技術の欠点を解決し、優れたフラ
ットケーブルの提供を目的として為されたもので、その
要旨とするところは、絶縁導体を複数本並列に配置し、
ケーブル長手方向所定間隔毎に絶縁導体を幅方向に熱融
着するフラットケーブルの製造に於て、熱融着装置は加
熱ローラに加圧ローラを接触して設け、該加熱ローラの
円周面は加熱面と断熱面が交互に設けられて構成されて
いることを特徴とするフラットケーブルの製造装置にあ
る。

これを添付図面を参照してさらに説明する。

第１図及び第２図は本考案装置により製造されたフラッ
トケーブルを示すもので、導体４の外周に絶縁体３が押
出被覆された絶縁導体が複数本並列に配置されてかり、
ケーブル長さ方向の所定間隔毎に融着部１と非融着部２
が交互に設けられている。

導体４としては、軟鋼の単線、軟鋼の撚線、錫メッキ軟
銅線、錫一括コーティング銅撚線など、従来周知の導体
がそのｉｔ使用できる。

絶縁体３としては塩化ビニル、ポリエチレンなど加熱す
ることにより融着する材料が使用される。

熱融着部１は、この部分にワンタッチコネクターを嵌着
することにより絶縁体３を無剥離で一括分岐接続させる
ため、所定の寸法精度で絶縁導体を配置させる必要があ
る。

非融着部２は、絶縁導体を単に並列に設けたバラ線形状
でも良いが、隣接対間の漏話を防止させるため対撚りし
た形状でも良い。

第３図は本考案装置の一実施例を示すもので、送り出さ
れた絶縁導体１２はガイドロール１１に案内されて加熱
圧着ロール５．６．７に通され、ここで熱融着部が形成
され、この後冷却装置８により冷却され、引取り機９を
介して巻取りドラム１０に巻き取られ、フラットケーブ
ルが製造される。

ここで５及び７は加圧ロールであり、６が本考案の大き
な特徴である加熱ロールである。

本実施例の場合、製造スピードを上昇させるため三段の
ロール構造としたが、これに限定されずさらに多段状の
ロール配置でも良へ 第４図は加熱ロール６の一実施例を示すもので、加熱ロ
ール６０円周面は加熱部１３と断熱部１４が交互に設け
られた構造になっており、加熱部１３に絶縁導体が存在
する時、絶縁体を加熱溶融して、融着一体化し、融着部
１を構成するものである。

断熱部１４では絶縁導体が加熱されないため偏平化した
り、融着することはない。

断熱部１４０表面と加熱部１３の表面が一平面となって
おり、従って押込みによる外傷は全くない。

１５は断熱部１４と加熱部１３０表面を一平面とするた
めの断熱層であり、１６は空気断熱層である。

空気断熱層１６は、冷却装置からこの空間部に冷媒を供
給するようにするものがより効果的である。

加熱ロール６０表面には絶縁導体の幅方向の寸法精度を
良好とするため、溝を設けてかくのが好ましい。

本実施例の場合、断熱部１４と加圧ロール５゜７で絶縁
導体が接触抵抗による偏平化を防止するため、加熱部１
３の径Ｒよりも、断熱部１４の径Ｒ′が小さくされてお
り、又断熱部１４と加熱部１３の境目は傾斜が設けられ
ている。

加熱ロール６の材質は加熱温度に耐えることができるの
であれば良く、例えば、金属ロールが用いられる。

以上の様にして成る本考案装置によれば、非融着部の接
触外周面が断熱されているため、絶縁電線の偏平化が防
止できると共に非融着部での絶縁電線同志の接触による
融着が防止できる利点がある。

又、加熱ロールの円周面上は平温なため、融着時の押込
み外傷を防止できることができ、有利なフラットケーブ
ルの提供が可能である。

このように本考案は、優れたフラットケーブルの製造装
置の提供を可能としたものであり、その実用的価値は非
常に大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置により製造されたフラットケーブル
の一例を示す正面説明図、第２図はその融着部の横断面
を示す説明図、第３図は本考案装置の一実施例を示す説
明図、第４図はそれに使用される加熱ロールの一実施例
を示す断面説明図である。 １：熱融着部、２：非融着部、３：絶縁体、４：導体、
５，７：加圧ロール、６：加熱ロール、８：冷却装置、
９：引取機、１０：巻取ドラム、１１ニガイドロール、
１２：絶縁導体、１３：加熱部、１４：断熱部、１５：
断熱層、１６：空気層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 絶縁導体を複数本並列に配置し、ケーブル長手方向所定
   間隔毎に、絶縁導体を幅方向に熱融着するフラットケー
   ブルの製造に於いて、熱融着装置は加熱ローラに加圧ロ
   ーラを接触して設け、該加熱ローラの円周面は加熱部と
   断熱部が略一平面となるように交互に設けられて構成さ
   れていることを特徴とするフラットケーブルの製造装置
   。