JPS5932660B2 - 風車装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は自然風等を動力源とする風車に関するもので
ある。

近時、省エネルギーの要請から自然風を動力源とする風
車を揚水、発電等に利用することが再検討されている。

風車の設計に当って注意すべき事項の一つは、小型の風
車を使用して、いかにして自然風から大量のエネルギー
を取シ出すかという点である。

しかるに現在使用されている風車においては、第１図に
示すように、風車１自体が気流２に対して抵抗となシ、
風車のブレードの回転面５の上流側の気流のすべてが回
転面を通過するのではなく、符号３で示す気流の外側部
分は回転面の外側に逃げてしまい、この部分からはエネ
ルギーを取シ出すことができない。

換言すれば、上流の風速をＵ １風車１の回転面の面積
をＡとすると、風車１を通過する気流の体積流量はＵ
ＸＡよシも必ず少なくなシ、したがって風車１によっ
て有効に利用し得るエネルギーには限界がある。

風車１がプロペラ型風車である場合に、「ベンツ（Ｂｅ
ｔｚ）の制限」によってパワー係数は最大で利用可能で
あるにすぎない。

この発明は上記の如き事情に鑑みてなされたものであっ
て、風車に大量の気流を送シ込み、有効に利用できるエ
ネルギーを増大させることができる風車装置を提供する
ことを目的とするものである。

この目的に対応して、この発明の風車装置は、大気流中
に配設され、風下側に位置する風車と、外径が前記風車
の外径よシも小さく前記風車の風上側に前記風車と同軸
状に位置するプロペラとを備え、気流を前記プロペラで
吸い込んで前記風車に導ひくように構成したことを特徴
としている。

以下この発明の詳細を、一実施例を示す図面について説
明する。

第２図及び第３図において、１１は風車装置である。

風車装置１１は、プロペラ型の風車１２とプロペラ１３
とを備えている。

風車１２は回転軸１４に取シ付けられておシ、かつ、回
転軸１４に直角な回転面１５内に回転可能である。

プロペラ１３は回転軸１４に回転可能に枢支されていて
回転軸１４に直角な回転面１６内に回転可能である。

このプロペラ１３は風車１２に対して気流の上流側に位
置し、かつプロペラ１３の外径は風車１２の外径よシも
小さい。

プロペラ１３は任意の動力源によって回転駆動され、ま
たは、風車１２の回転エネルギーの一部分を動力源とし
て回転駆動される。

回転軸１４は支柱、１７に支持される。このように構成
された風車装置においては、プロペラ１３によって、第
３図に示す如く、上流側の大きな空間からの大量の気流
が集中して吸い込まれ、これが風車１２に導びかれ、風
車１２によってエネルギーが取シ出される。

この場合、パワー係数Ｃｐは次のようになる。

（Ｕ ：上流の風送、ｕｌ ：プロペラにおける気流の
速度変化量、ｕ２：風車における速度変化量）（Ａ′：
プロペラの回転面の面積、Ａ：風車の回転面の面積） Ａ′ −を与え、 として求め、これを（１）式に代入してｃｐを求める。

このようにして求めたパワー係数Ｃｐは第４図に示す通
シであって、パワー係数をｌよシ大きくすることが理論
上可能である。

以上の説明から明らかな通シ、この発明によれば、風車
の前方にプロペラを設置し、大量に気流を吸い込んで風
車に導びき、有効に利用し得るエネルギーを増大させる
ことができる風車装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の風車装置における気流の状態を示す流管
図、第２図はこの発明の一実施例に係る風車装置を示す
斜視図、第３図はこの発明の風車装置における気流の状
態を示す流管図、及び第４図はパワー係数を示すグラフ
である。 １１・・・・・・風車装置、１２・・・・・・風車、１
３・・・・・・プロペラ、１４・・・・・・回転軸、１
５．１６・・・・・・回転面、１７・・・・・・支柱。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 大気流中に配設さね、風下側に位置する風車と、外
   径が前記風車の外径よシも小さく前記風車の風上側に前
   記風車と同軸状に位置するプロペラとを備え、気流を前
   記プロペラで吸い込んで前記風車に導びくように構成し
   たことを特徴とする風車装置。