JPS5931931Y2 - 車両用懸架装置のロアボ−ルジョイント

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【考案の詳細な説明】この考案は、主として車両用のフロント懸架装置におけ
るロアボールジヨイントの改良に係るものである。

この種のロアボールジヨイントは、第１図で示すように
、ロアアーム０１の貫通孔０１ａに対してボールジヨ
イントソケット０３が下方から圧入されている。

そして、このソケツ）０３にはロアアーム０１の上面
側においてスナップリング０４が取り付けられており、
これによってソケツ）０３の抜は止めをなしている。

ところが、ロアアーム０１の上面側に位置するこのスナ
ップリング０４は、水分、塩分、泥等の影響を受けて錆
が発生しやすい。

スナップリング０４に発生した錆は、やがてロアアーム
０１やロアボールジヨイントの各構成部材の錆を促すこ
ととなる。

この考案は、簡単な改良によってスナップリングの錆発
生を防止し得るようにしたロアボールジヨイントの提供
を、その目的とする。

次に、この考案の構成を第２図で示す実施例によって詳
細に説明する。

車両用のフロント懸架装置におけるロアアーム１の先端
には、通常よく知られているようにロアボールジヨイン
ト２が装着されている。

すなわち、このロアアーム１の先端には、上下方向に貫
通する貫通孔１ａがあけられていて、この貫通孔１ａに
対し、ロアボールジヨイント２の構成部材であるボール
ジヨイントソケット３がアーム１の下方から圧入されて
いる。

しかも、アーム１の上面側において、ソケット３の外周
に形成されている係合溝３ｂには、スナップリング４が
取り付けられて、ソケット３の抜は止めを果している。

なお、上記のロアボールジヨイント２において、ソケッ
ト３の上面開口部３ａから上方へ突出しているジヨイン
トピン５は、図面に表されていないステアリングナック
ルに連結されるのである。

前記ソケット３の上面開口部３ａは、よく知られている
ようにジヨイントダストカバー６によっておおわれてい
る。

つまり、このダストカバー６の大開口部６ａは、ソケッ
ト３の上面開口部３ａの外周に対し、軽合金製のリング
８によって固定されている。

また、ダストカバー６の小開口部６ｂは、前記ジヨイン
トピン５の外周に圧入されたフランジ部材９に対し、プ
ラスチック製のリング１０によって固定されている。

しかも、上記ダストカバー６の大開口部６ａには、さら
に外方へ向かって拡がるリップ７が一体に形成されてい
る。

そして、このリップ７は前記ソケット３の抜は止め用の
スナップリング４をおおっており、このスナップリング
４を水分、塩分、泥等から保護しである。

このように本考案は、既存のジヨイントダストカバーに
リップを一体に成形するだけの簡単な構成により、ボー
ルジヨイントソケットの抜は止め用スナップリングの錆
発生を防止することができる。

このことは、スナップリングの錆発生に伴って、この錆
がロアアームやロアボールジヨイントの各構成部材まで
広がるといったおそれを未然に解消し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のロアボールジヨイントを表した断面図、
第２図はこの考案の実施例を示すロアボールジヨイント
の断面図である。１：ロアアーム、１ａ：貫通孔、３：ボールジヨイント
ソケット、４ニスナツプリング、６：ジヨイントダスト
カバー、７：リツブ。

【実用新案登録請求の範囲】