JPS5931634B2 - 防水兼防塵装置を有するシリンダ錠 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 カギをカギ穴に挿入し、■方向たとえば右まわりにまわ
すと施錠すなわちロックされ、その位置から他方向たと
えば左まわりにまわして元に戻すと解錠すなわちアンロ
ックするようにしたメンブラ被操作型のシリンダ錠は、
自動車のエンジン・キー用とか、家庭用の保安用とかの
、きわめて広い用途に使われている。

このシリンダ錠の正面開口部には、バネで閉鎖方向に付
勢されたジャツメがあって通常は閉鎖されており、必要
時にカギを押入れるとカギの先端でシャッタを押し開け
てカギをさらに奥まで進入させ、それからカギの廻動操
作をするものであるが、カギを引抜いたシリンダ錠のア
ンロック時において、ジャツメがカギ穴に通じる開口部
を閉鎖していても、水分とかホコリとかが、カギ穴を通
ってシリンダ錠の内部に侵入することを防ぎがたく、そ
のため、シリンダ錠の正常な機能が阻害されることが多
かったのである。

そこで、本発明の目的は、カギ穴を介して水分とか、ホ
コリとかがシリンダ錠の内部に侵入することを防止する
ようにした防水兼防塵装置を有する新規なシリンダ錠を
提供しようとするにある。

上記の目的を達成するための、本発明の要旨は、頭書に
記載の和許請求の範囲に掲記したとおりである。

以下に図面について、この発明の好適なひとつの実施例
について、詳しく説明する。

図において、１は公知のシリンタ゛錠のロータの本体部
で、その要部のみを表わしており、そのケーシングはき
わめて公知でもあるし、かつ本発明の性質上、シリンダ
錠の比較的内部に説明の重点が置かれるので、その図示
は省略されている。

１ａはロータ本体部１の頭部であってロータ本体部１と
堅固一体に構成されている。

頭部１ａは中空の、あらまし箱状をした成形体のもので
あって、その上面部１ａ’および下面部１ｂは外方に向
って若干膨れ、やや弧状にわん曲した形に成形されてお
シ、第１図において垂直配置の両側の側面部１ｃ、１ｄ
は平面状に成形されている。

これらの側面部１ｃ、１ｄの外１則面上には、あらまし
中位の高さのところにそれぞれ傾斜突起２が設けである
のであるが、図面（第１図）には正面からみて右側の側
面部１ｃ上のもののみが現われており、左側の側面部１
ｄ上のものは、裏のほうにかくれていて図面には現われ
てはいない。

頭部１ａには、それを貫通して開口部３が形成され、奥
のところにおいてロータ本体部１の正面側が現われてお
り、そのところにロータ本体部１を縦通しているカギ穴
４０入口部が見えている。

ロータ本体部１Ｖｃは、それを横断する如く数個のタン
ブラ収容溝５ａ、５ｂ・・・・・・が設けであるが、図
面にはそれらは代表的に単に２個しか示してない。

６はタンブラであって、単に代表的に１つのメンプラ収
容溝りｂ用のものしか示してないが、他のタンブラ収容
溝にも、タンブラが公知のように収容されているもので
あることはいう迄もない。

タンブラ収容溝５ａ、５ｂ・・−・・はカギ穴４と直交
している。

開口部３の内壁面の上下部にボス７ａ、７ｂが設けであ
る。

また、これらのボス７ａ、７ｂの、開口部側の縁部にけ
切欠部８ａ、８ｂがそれぞれ１個づつ設けである。

開口部３内にはジャツメ９がピン１０により軸支されて
いる。

このピン１０はその両端部を切欠部８ａ、８ｂに嵌合し
ているのであるが、その実際の状態は図面の複雑化を避
けて図示せず、分解図のみが第１図に示されているが、
これより容易に類推できよう。

なお、ジャツメ９はバネ１１によって、つねに閉鎖方向
に付勢されている。

１２は、なるべくはレジンの如き防水性および耐蝕性（
すなわち腐蝕に抵抗する性質）を有する材料からなる防
水シートであって、その両面にはリング状かつ横断面が
リップ状をしたシール用の段部１２ａ、１２ｂをそなえ
ている。

図示例では、これらの段部１２ａ、１２ｂは正面および
裏面に各１個ある場合を例示しているが、各面につき複
数であってもよい。

１３はこの防水シート１２のあらまし中央部に設けられ
たカギ穴である。

また防水シート１２ＶＣＩ／ｉ多少の弾性を有するとと
もに穴あき構造のフィンガ突起１４が両側部に設けてあ
って、これをロータの頭部１ａの正面部に押しつけると
、フィンガ突起１４の穴あき部が傾斜突起２にバチリと
嵌り合って両者が一体化する構造になっている。

この種の装着態様は「再離脱可能に弾性的に嵌着」する
ことに対応する。

１５は中央部に開口部１５ａを有するキャップであって
、防水シート１２を内部に装着したまま、それをシリン
ダ錠のロータ本体部１の頭部１ａに装着すると、防水シ
ート１２の表面側の断面がリップ状をしたシール用のリ
ング突起状の段部１２ａがキャップ１５の内面に圧接せ
られて防水機能を果すとともに、裏面側の、同様にリッ
プ状をしたシール用のリング突起状の段部１２ｂが頭部
１ａの表面部に圧接せられて同様に防水機能を果すので
、カギ（図示せず）を挿入しないシャッタ９の閉鎖時、
つまり常時には、外部からロータ本体部１内へ水分が侵
入することなく所要の防水、耐蝕効果が達成される。

組立て状態において、カギを開口部１５ａ、カギ穴１３
を介して挿入すると、まず閉鎖状態のシャッタ９に衝き
当るから、さらにカギを押入れると、ジャツメ９はバネ
１１の作用に抗して開口部３を開き、カギ穴４内に突入
する。

そこでカギを右まわりにまわすとロータ本体部１内のタ
ンブラ６等が公知のように操作され、シリンダ錠はロッ
クされる。

ロックを解放するには、カギを左まわりにまわして垂直
位置へ戻すと、図に示してない内装バネの作用を受けて
、タンブラ６等が元の位置に戻りシリンダ錠はアンロッ
ク状態となるから、カギを引抜けばよい。

なお、第２図は防水シート１２の正面図であり、第３図
はその裏面図、第４図はその要部の断面図である。

本発明の装置は、上述のような横置と作用をもっている
から、シリンダ錠に対する有効な防水兼防塵作用の効果
を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による装置の全体を示した分解斜面図、
第２図は防水シートの正面図、第３図はその裏面図、第
４図はその部分断面つき側面図である。 これらの図面において、１・・・・・・ロータ本体部、
１ａ・・・・・・その頭部、１ａ’・・・・・その上面
部、１ｂ・・−・・その下面部、Ｉｃ、１ｄ・・・・・
・その両側面部、２・・・・・傾斜突起、３・・−・・
開口部、４・・・・・・カギ穴、５ａ、５ｂ・・・・・
・タンブラ収容溝、６・°・・・・タンブラ、７ａ、７
ｂ・・・・・・ボス、８ａ、ｓｂ・・・・・・切欠部、
９・・・・・・ジャツメ、１０・・・・・・ビン、１１
・・・・・・ノくネ、１２・・・・・・防水シート、１
２ａ、１２ｂ・・・・・・段部、１３・・・・・・カギ
穴、１４・・・・・・フィンガ突起、１５・・・・・・
キャップ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 中央部にカギ穴を有し、このカギ穴を遠まわシル状
   において包囲する無端かつリップ状の段部を表面および
   裏面に設けてなる防水シートをキャップを介してシリン
   タ゛錠本体部の頭部にその正面側から再離脱可能に弾性
   的に嵌着してなる防水兼防塵装置を有するシリンタ褒。 ２ シリンダ錠の頭部の両側に設けられた傾斜突起と、
   防水シートの両側部に設けた穴あきフィンガ突起とか係
   合することにより防水シートがシリンダ錠の頭部に装着
   される構造にしたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項に記載の防水兼防塵装置を有するシリンダ錠。