JPS5931284Y2 - 脱ガス器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、海水淡水化装置や蒸発器などに使用する給水
の脱ガス器に関するもので、とくに、脱ガス処理後の排
気の白煙化を防止することを目的とするものである。

海水淡水化装置や蒸発器などに使用する給水は、海水や
天然水であり、その給水中には、加熱管内部にスケール
を付着させる原因となるカルシウムや重炭酸根類が含ま
れているので、予め、その重炭酸根を分離除去する必要
がある。

このため、給水に酸を添加し、空気と直接接触させて脱
ガスする脱ガス器が知られているが、その気液接触後の
排気は、３０〜４００℃の飽和状態下にあるので、その
まま外気に放出すると、とくに冬季においては、凝縮し
て白煙化し、可視公害となる。

本考案は、上記排気を冷却水と気液接触させ、温度を低
下させてから大気に放出することによって、白煙化を防
止するようにしたもので、その一実施例について、図面
を参照しながら説明する。

図面において、１は縦型の脱ガス塔で、スプレーノズル
を有する被脱ガス水供給管２と、この下位置に設けられ
たストリッピングエア人口３との間に、ラヒシリングな
どの充てん層からなる主気液接触部４が設けられている
。

５は脱ガス処理された給水を溜めるために塔底部に設け
られた脱ガス水溜、６は脱ガス水排出管である。

また７は塔頂部に設けられた冷却水供給管で、スプレー
ノズル８を有しており、この直下に中央を上方に凸にし
た半球状の受板９、さらにこの１位に冷水溜１０および
冷水出口１１を有している。

そして、冷水溜１０は受板９から離れて下方に位置して
受板９の外周に沿って設けられている。

すなわち、主気液接触部４を通った気液接触後の排気は
、前記受板９と冷水溜１０の間を通るので、この部が補
助気液接触部１２である。

その他、１３はマンホール、１４は液面検出口、１５は
脚柱である。

このように構成された脱ガス器においては、脱ガス処理
すべき給水は被脱ガス水供給管２から脱ガス塔１内に供
給され、またストリッピングエア人口３からストリッピ
ングエアが脱ガス塔１内に供給されるので、主気液接触
部４で気液接触し、脱ガスされた給水は脱ガス水溜５に
溜められる。

一方、冷却水供給管７に海水などの冷却水を送ると、ス
プレーノズル８から受板９に向けて噴出されて冷水溜１
０に溜まるが、前記主気液接触部４を通った排気は、補
助気液接触部１２を通る間に大気の温度またはそれ以下
に冷却され、こののち、塔頂部から大気に放出されるの
で、白煙化しないことになる。

したがって、本考案の脱ガス器は、被脱ガス水とストリ
ッピングエアの主気液接触部の上部に、この主気液接触
部を通った排気と冷却水の補助気液接触部と、この補助
気液接触部へ冷却水を供給する給水ノズルとを備えてい
るので、前記主気液接触部を通った排気は、前記補助気
液接触部で充分に冷却され、その後に大気に放出される
から、白煙化が防止され、可視公害の問題か生じない。

また前記補助気液接触部は、該ノズルの直下に設けられ
て中央を上方に凸にした半球状の受板と、この受板から
離れて下方に位置して該受板の外周に沿って設けられた
冷水溜との間で形商されるようにしであるので、該ノズ
ルからの冷却水は前記受板の上表面を均等に分かれて流
下して前記冷水溜に至るから、その受板と冷水溜の間を
通る排気の冷却にむらがなく、効率のよい冷却が行なわ
れ、またその冷却水は前記冷水溜に溜められて主気液接
触部へは流下しないので、被脱ガス水と異なる種類の安
価な水を使用することができるなど、本考案の奏する効
果は、きわめて太きい。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示した縦断立面図である。 １・・・・・・脱ガス塔、２・・・・・・被脱ガス水供
給管、３・・・・・・ストリッピングエア入口、４・・
・・・・主気液接触部、５・・・・・・脱ガス水溜、６
・・・・・・脱ガス水排出管、７・・・・・・冷却水供
給管、８・・・・・・スプレーノズル、９・・・・・・
受板、１０・・・・・・冷水溜、１１・・・・・・冷水
出口、１２・・・・・・補助気液接触部、１３・・・・
・・マンホール、１４・・・・・・液面検出口、１５・
・・・・・脚柱。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被脱ガス水とストリッピングエアとを接触させる主気液
   接触部と、この主気液接触部の上部に位置して前記主気
   液接触部を通った排気と冷却水とを接触させる補助気液
   接触部と、この補助気液接触部の上部に位置して前記補
   助気液接触部へ冷却水を供給する給水ノズルとが、とも
   に、縦型のガス塔の内部に設けられており、かつ、前記
   補助気液接触部が、該ノズルの直下に設けられて中央を
   上方に凸にした半球状の受板と、この受板から離れて下
   方に位置して該受板の外周に沿って設けられた冷水溜と
   の間で形成されるようにしたことを特徴とする、脱ガス
   器。