JPS5929761Y2 - 圧延機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、作業ロールをロール軸方向に移動できる構造
を有する圧延機に関するものである。

４段以上の多段圧延機では、作業ロール移動させている
ものないため、比較できないが２段圧延機では、ロール
カリバー合せのため作業ロールを移動させる装置はある
。

本考案の目的は、作業ロールをロール軸方向に移動させ
る構造での最弱部品（スラスト方向に関係なしに）を被
害額が少なく、交換容易な一定部品にすることにより予
備品の種類、保守、点検箇所を少なくするにある。

本考案の要旨とするところは、作業ロールをロール軸方
向に移動できる構造を有する４段以上の多段圧延機にお
いて、駆動装置と機械的に係合され移動する移動部材と
、該移動部材の移動により回動するレバ一部材と、該レ
バ一部材と共に回動され、作業ロールの軸受箱と係合し
て該作業ロールを軸方向に移動する係合部を両者間で構
成する前記レバ一部材のロール操作側及びロール駆動側
に夫々設置された外側クランプ部材、及び内側クランプ
部材と、これら外側クランプ部材及び内側クランプ部材
を共通のボルトにて該レバ一部材に固着するボルト手段
とを備え、しかも前記ボルト手段は作業ロールの移動機
構の中で作業ロール軸方向の荷重に対し強度的に弱いも
のを用いた圧延機にある。

すなわち、作業ロール軸受軸を移動させるレバーにへ内
側クランププレートをボルト、ナツトにより保持、固定
する構造にすることにより異常スラスト力の方向に関係
なしに常にボルトのみを破損させるようにしたものであ
る。

４段以上の多段圧延機で作業ロールをロール軸方向に移
動させて、作業ロールの偏摩耗を少なくし、ロール組替
ピッチを長くすることにより、生産効率を高めることが
できる。

しかし作業ロールを移動させて任意の位置で保持すると
、移動装置自体の強度は、圧延中に発生するスラスト力
（方向は関係なく両方）に耐えねばならない。

しかし限られたスペースには強度上の制約および異常時
に発生するスラスト力を正確に把握できない為、破損を
生ずる場合がある。

この破損を常に同じ部品にすることにより、日常の保守
、点検、予備品の準備、作業方法の確立等を明確にでき
る。

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１，２図において、作業ロールのロール軸方向の移動
方法について説明する。

ノ）クランプ１に取り付けられたブラケット２２にモー
ター９が設置され、モーター９の回転は継手１０を介し
てブラケット２２に設置されたギヤーボックス１１で出
側と入側分配され、出側はギヤーボックス１１の下側よ
りプロペラシャフト１５、軸１７継手１８を介してウオ
ーム１９に伝達される。

入側はギヤーボックス１１の反入力軸より継手１２゜軸
１３を介してハウジング１に取り付けられたブラケット
２３に設置したギヤーボックス１４に伝えられ、プロペ
ラシャフト１５、軸１γ、継手１８を介してウオーム１
９に伝達される。

（軸１７は軸受１６により支持される。

）ウオーム１９はハウジング１にボルト２１で固定され
たベース２０に取り付けられたケーシング２７に保持さ
れていて、モーター９より伝達された回転をケーシング
２７に設けたベアリング３９で保持されたウオームホイ
ール２５に伝達する。

ウオームホイール２５はスクリュー２６と螺係している
ため、スクリュー２６は直線運動を行なう。

（スクリュー２６は回転時＋ｈ（図示なし）されている
ので直線運動しかしない）、スクリュー２６と球面ブツ
シュ２８で係合したレバー２９はベース２０に固定され
た軸３０を支点にして左右旋回運動し、該レバー２９に
ボルト３３、ナツト３４で固定された内側クランププレ
ートとボルト３３、ナツト３４、ワッシャー３５で保持
された外側クランププレート３１とで上、下ロール軸受
箱５，６をロール軸方向に移動させることができる。

また作業ロールを軸方句に任意の位置で作動した後の位
置保持は、スクリュー２６とウオームホイール２５の螺
合によって行なわれる。

圧延中に発生するスラスト力の方向が操作側に発生した
場合には、その力は、上下ロール軸受箱５，６より外側
クランププレート、ナツト３４、ボルト３３、レバー２
９、球面ブツシュ２８、スクリュー２６、ウオームーム
ホイール２５、ベアリング３９を介してケーシング２９
に伝達さヘベース２０を介してハウジング１に伝達され
る。

またレバー２９の旋回支点である軸３０に伝えられる力
はベース２０、ボルト２１を介してハウジング１に伝達
される。

スラスト力の方向が駆動側に発生した場合には、その力
は、上、下ロール駆受箱５，６より内側クランププレー
ト、ナツト３４、ボルト３３、レバー２９、球面ブツシ
ュ２８、スクリュー２６、ウオームホイール２５、ベア
リング３９を介してケーシング２７に伝達され、ベース
２０、ホルト２１を介してハウジングに伝達される。

またレバー２９の旋回支点である軸３０に伝えられる力
はベース２０、ボルト２１を介してハウジング１に伝え
られる。

以上、スラスト力の伝達径路において、スラスト方向に
関係なしに最弱部品をボルト３３にすることにより他の
部品を破損させず、常にボルトのみを破損させることが
できる。

第３図は、作業ロール交換時、作業ロールが操作側（硼
き出されるため、レバー２９にブロック３８を介して取
り付けられたシリンダー３６が、ブロック３７を介して
外側クランププレートを引いた状態を示したものである
。

本考案によれば、ロール軸方向に移動する構成の作業ロ
ールに対して異常なスラスト力が作用した場合に、常に
被害の程度が少なく、交換が容易な所定の部品に破損が
生じる様にして、予備品の準備、日常の保守・点検を簡
単かつ容易に出来るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の全体を示す正面図、第２図は、第１
図のＩ−Ｉ断面図、第３図は、第２図の作業ロール交換
時の動作を示した図である。 １・・・・・・ハウジン／７１ ２・・・・・・補強ロ
ール、３・・・・・・上作業ロール、４・・・・・・下
作業ロール、５・・・・・・上ロール軸受箱、６・・・
・・・下ロール軸受箱、７・・・・・・スラストメタル
、８・・・・・・圧下オネジ、９・・・・・・モーター
１０・・・・・・継手、１１・・・・・・ギで−ボック
ス、１２・・・・・・継手、１３・・・・・・軸、１４
・・・・・・ギヤーボックス、１５・・・・・・プロペ
ラシャフト１．１６・・・・・・軸受、１７・・・・・
・軸、１８・・・・・・継手、１９・・・・・・ウオー
ム、２０・・・・・・ベース、２１・・・・・・ボルト
、２２・・・・・・ブラケット、２３・・・・・・ブラ
ケット、４０・・・・・・被圧延材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 作業ロールをロール軸方向に移動できる構造を有する４
   段以上の多段圧延機において、駆動装置と機械的に係合
   され移動する移動部材と、該移動部材の移動により回動
   するレバ一部材と、該レバ一部材と共に回動され、作業
   ロールの軸受箱と係合して該作業ロールを軸方向に移動
   する係合部を両者間で構成する前記レバ一部材のロール
   操作側及びロール駆動側に夫々設置された外側クランプ
   部材、及び内側クランプ部材と、これら外側クランプ部
   材及び内側クランプ部材を共通のボルトにて該レバ一部
   材に固着するボルト手段とを備え、しかも前記ボルト手
   段は作業ロールの移動機構の中で作業ロール軸方向の荷
   重に対し強度的に弱いものを用いたことを特徴とする圧
   延機。