JPS592715Y2 - 内装コンテナ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液体を輸送するコンテナーに内袋を装着するた
めの抑え具の最良に係る。

液体輸送または液体貯蔵用コンテナーは取り扱いの容易
さから工業用原料あるいは食品、化学薬品等各種液体製
品の移送または貯蔵に合成樹脂製あるいは金属製のもの
が広く利用されている。

従来液体輸送に使用されたコンテナーは、コンテナー内
部の液体を他所に空けた後、内部を洗浄する必要があっ
た。

この場合コンテナーに充填していた液体がエマルジョン
接着剤、塗料などのように粘度の高いものであるときに
は、内液を抜き出した後も内壁面に残液が付着し、これ
がそのまま固着するので洗浄は非常に厄介であり、多大
の手間を要するものであった。

また液体が染料のごとき着色液の場合には、色の混合を
避けるため特に十分な洗浄が必要であった。

さらに食品の場合には特に入念な洗浄をしないと衛生上
の問題が生じた。

前記、従来のコンテナー輸送における液体取り出し後の
洗浄を解決する方策として、本考案者らは先に内装コン
テナーを発明し特願昭５３−１１７１５１号として出願
した、この発明は、液体を輸送または貯蔵するコンテナ
ーがその内面に内袋を装着してなる内装コンテナーであ
り、該内装を施す方法がコンテナーと実質的に同形状の
内袋をコンテナー内に入れ、内袋の底部を取っ手付の内
袋抑え具でコンテナー液出口管内周部に固定し、しかる
のち空気又は不活性ガスを吹き込んで内袋をコンテナー
内面にフィツトさせる液体コンテナーの内装法を提供し
たものであった。

しかしこの内袋装着法では使用中に次のような欠点が生
しることがある。

１ 内袋の底部を内袋抑え具でコンテナー液出口管内周
部にはめ込む形で装着するので、内袋が液出口管上端の
エッヂ部で切れることがあり、液洩れの原因となるので
内袋の外側即ちコンテナ一本体の内面に直接液が接触し
、内装の機能を充分果さず洗浄に却って手間がか・る。

２ 出口管部は内袋を絞り込んだ状態となるので、しわ
が生じこの部分が毛細管現象により同様に液洩れの原因
となる。

３ 内袋抑え具を装着するときはガイド棒を用いてセッ
トするか、コンテナーの内部に入って直接セットするの
で取付けに手間がかかるし、内袋の開口端部が抑え具の
コンテナー出口管内周部との間にうまくフィツトするよ
う作業しなければならないので困難を伴なう。

本考案者らは前記諸欠点を改良する方策を種々検討した
結果、下記の諸点の改善を行なうことにより、内袋から
の液洩れ、あるいは内袋装着の困難性を解消できること
を知って本考案に到達した。

１ 内袋抑え具の短管部外側にネジを切り、ナツトで締
付可能とし、内袋と抑え具の間にバッキングをはさんで
ナツトで締付ける。

２ 内袋抑え具の短管部外側に切込むＯＩＪング挿入溝
は１カ所で充分コンテナー内の液が内袋の外側へ洩れる
のを防ぐことができるもので抑え具の装着が容易となる
。

３ 内袋およびバッキングを予め内袋抑え具に取付けて
からコンテナー内に装着すれば、内袋取付けは容易とな
る。

即ち本考案の要旨は、液体を輸送または貯蔵するための
コンテナーが、コンテナ一本体と内袋と内袋底部を固定
する抑え具とからなり、該抑え具は取っ平部と、フラン
ジ部と短管部からなり前記短管部の外周にはネジ部とＯ
リング装着用溝を有し、該短管部に於いて内袋底部の開
口円周部をバッキングを介してナツトで締めて固定し、
かつ前記溝内にＯリングを装着した抑え具をコンテナー
出口管内に嵌入し得るごとく構成された内装コンテナー
である。

本考案の目的は前記諸欠点の改良された内袋の装着に便
利で液洩れのない洗浄の不要な、内装コンテナーを提供
することにある。

以下図によって本願考案を説明する。

第１図は内袋抑え具に内袋を取り付けたところを示す拡
大図、第２図は内袋を装着したコンテナー底部の部分断
面図である。

第１図において内袋抑え具１は金属または合成樹脂材料
から製作されたもので、取っ平部２、短管部３およびフ
ランジ部４とから構成され、短管部３には０１Ｊング装
着用溝５が一つ切っており、またつけ根の部分にはネジ
が２〜３周切っである。

内袋７を予め内袋抑え具１に取付ける要領は、先づ内袋
抑え具１の短管部３に環状のバッキング６を装着し、次
に内袋７の円周状開口部を短管部３に入れて内袋７を装
着し、更にバッキング６′を装着して袋ナツト８で締付
ける。

環状バッキング６．６′の材質はゴム、プラスチック、
或はアスベストシート等弾性があって液洩を防止できる
ものであれば特に限定されることがなく、液の種類、温
度などの条件により適宜選定することができる。

Ｏリング装着用溝５にはゴムまたは合成樹脂製のＯリン
グを装着しておく。

Ｏリングの断面形状はＯ型の他、■型その他の形状のも
のでもよく、コンテナー内の液が短管部３の外側を通っ
てコンテナー内壁へ液が漏洩するのを防止することがで
きるものであれば形状は限定されない。

第２図において９はコンテナー出口管、１０はコンテナ
一本体、１１はコンテナー出口管９とコンテナ一本体１
０をバッキング１２を介して締付けているナツトである
。

第１図に示したように、予め内袋抑え具１にバッキング
６および６′内袋７を装着してナツト８で固定したもの
を第２図のように出口管９の内側に嵌め込めばよい。

出口管をコンデンサ一本体に取付けるには、第２図に示
すごとく、フィッティング方式とし、出口管の外周にネ
ジを切ってダブルナツト締めとする構造のものが、使用
中のゆるみが生じることがなく、取付けの手間が短縮さ
れるので好ましい。

出口管の取付は方法は上記ナツト締めの外、ボルドで締
付ける方式を採用しても一部に差しつかえない。

内袋７を装着した抑え具１を液体コンテナーの上部マン
ホール（図では省略）から中へ入れ、抑え具１の短管部
３が出口管９にはまり込むようにセットする。

従来の内装法であれば内袋が抑え具の短管部３とコンテ
ナー出口管９の間にうまく治まっていないと液洩れが生
じるので、はめ込みの操作が困難かつ面倒であったが本
考案では内袋７はすでに抑え具１に取付けであるので出
口管９にはめ込むのは容易であり、内袋７の部分にしわ
が寄る恐れも生じない。

またコンテナー出口管内から液がコンテナー内壁に洩れ
出すのを防止するのはＯリング溝５に装着されたＯリン
グが十分その役目を果す。

コンテナー出口管９のフランジ部Ａの一部は、少し凹面
に製作し、抑え具のフランジ部４に取付けたバッキング
６および６′内袋７ナツト８などが収容できる空間を設
ける場合もある。

この際出口管の上端を円滑に仕上げておけばエツジ切れ
を起す怖れは全く無くなる。

抑え具１の取付が終れば内袋７の口部より、空気又は不
活性ガスを送り込んで内袋７がコンテナ一本体１０の内
面に充分フィツトするように拡げる。

そのあと空気または不活性ガスを止め、内袋７の口部は
マンホール部分で折り返して適宜固定すればよい。

本考案の抑え具改良によってコンテナー内えの内袋装着
は非常に操作が容易となり、しかも内袋内側の液がコン
テナ一本体の内面の洩れ込む原因はすべて解消された。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の抑え具の拡大断面図、第２図は内袋を
装着したコンテナーの底部の部分断面図を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体を輸送または貯蔵するためのコンテナーが、コンテ
   ナ一本体と内袋と内袋底部を固定する抑え具とからなり
   、該抑え具は取っ手部と、フランジ部と短管部からなり
   前記短管部の外周にはネジ部とＯリング装着用溝を有し
   、該短管部に於いて内袋底部の開口円周部を／ Ｎｏツ
   キングを介してナツトで締めて固定し、かつ前記溝内に
   Ｏリングを装着した抑え具をコンテナー出口管内に嵌入
   し得るごとく構成された内装コンテナー