JPS5926660Y2 - 複合型セラミックフィルタ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はエネルギーとじ込め型のセラミック共振子を用
いた複合型セラミックフィルタに係り、簡単な構成で小
型化が可能なものを提供しようとするものである。

従来の複合型セラミックフィルタとしては、第１図に示
すように、たとえば、２枚の振動電極１，２を備えたセ
ラミック共振子３，４を用い、高性能の１個のセラミッ
クフィルタにするためそれぞれのセラミック共振子３，
４をモールド前の状態で単純に横に並べてモールド樹脂
５によってモールドして構成していた。

また、他の例としては、セラミック共振子３，４を前後
に重ねてモールド樹脂でモールドしたものもあった。

上記のような構成では振動電極１，２の周囲に所定の振
動を行なわせるための空間を形成することが困難であっ
たり、特別なスペーサを必要としたり、構成上および製
造上に問題をもつものであった。

本考案は以上のような従来の欠点を除去するものである
。

以下、本考案の実施例を図面第２図〜第４図により説明
する。

６．７はセラミック板８の片面に一個の振動電極９を、
他面に２個の振動電極１０．１１を設けて構成されるセ
ラミック共振子で、このセラミック共振子６側には、各
振動電極９〜１１に接続された端子１２〜１４が引出さ
れ、セラミック共振子７側からは振動電極１０．１１と
接続された端子１５．１６が引出されている。

そして、セラミック共振子６の振動電極９側とセラミッ
ク共振子７の振動電極９側は相対向するように配置され
、このいずれか一方のセラミック共振子（図面ではセラ
ミック共振子６）の接合面に振動電極９の周囲を除いて
エポキシ樹脂などの接着剤７が施され、かつ、両セラミ
ック共振子６，７の振動電極９の端子１４を含む導電部
を電気的に接続するために接着剤１７の一部を導電性接
着剤１８として、両セラミック共振子６，７を貼合せ、
振動電極９の周囲に空隙１９を形成している。

この空隙１９はキャップを用いたり、パラフィンを塗布
しておいた後、熱で飛散させることによって形成できる
。

そして、全体にはモールド樹脂２０か撫されている。

この構成の複合型セラミックフィルタの等他回路図とし
ては第４図に示すようになる。

以上のように本考案の複合型セラミックフィルタは構成
されるため、セラミック共振子の数の厚みと接着剤の厚
みがプラスされるだけで、たとえば１０．７ＭＨｚで２
００μｍぐらいとなり、外観形状としては１個のセラミ
ック共振子とほとんど変らない大きさで形成でき、接着
剤による空隙形成と導電性接着剤によってそれぞれ簡単
に空隙と選択度の向上および電極接続が容易となり、端
子の数も少なく構成することができるなどの利点が得ら
れ、実用的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の複合型セラミックフィルタの一部切欠正
面図、第２図は本考案の複合型セラミックフィルタの一
実施例を示す一部切欠斜視図、第３図は同要部の分解斜
視図、第４図は同セラミックフィルタの等価回路図であ
る。 ６．７・・・・・・セラミック共振子、８・・・・・・
セラミック板、９〜１１・・・・・・振動電極、１２〜
１６・・・・・・端子、１７・・・・・・接着剤、１８
・・・・・・導電性接着剤、１９・・・・・・空隙、２
０・・・・・・モールド樹脂。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エネルギーとじ込め型のセラミック共振子の振動電極部
   を除いて接着剤で複数個のセラミック共振子を貼合せて
   相対向する振動電極部に密閉空隙を形成するとともに、
   相対向する振動電極の導電部を導電性接直剤によって接
   続し、全体をモールド樹脂で被ってなる複合型セラミッ
   クフィルタ。