JPS5923514Y2 - 養殖用冷凍餌の解凍装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は養殖用冷凍餌の解凍装置に関するものである
。

従来の養殖用の冷凍餅の解凍は、自然解凍による方法で
あり、空気中に放置しておくとか、網に入れて海中に浸
けることで解凍していたので、解凍後の餌の鮮度が落ち
るばかりでなく解凍時に浸出する肉汁は病原細菌の生存
、繁殖に都合がよく漁場を汚染し、さらに悪臭や魚腹な
どで公害問題を引き起こす原因となっていたので゛ある
。

また自然解凍では解凍時間が長く一定しないので養殖魚
に餌を与える時間に解凍餌が間に合わない等能率的な作
業を妨げていたのである。

この考案は冷凍餅をコンベアおよび振動板を用いて連続
的に移動させながら海水を噴霧状にして放出し、迅速な
解凍処理と解凍時に浸出する肉汁の水洗処理をすること
によって、解凍作業の能率向上および解凍餌の鮮度保持
し、さらに解凍に使用された海水は振動フィルタによる
ゴミ等の除去および油水分離器による魚腹の除去を行な
い公害をなくすことを目的とする。

この考案の横取を図面を用いて説明すると、解凍処理部
１の投入口から搬入された冷凍餅９はベルトコンベア５
によって冷凍餅の量および噴霧海水量に応じた速度で移
動させながら海水移送ポンプ２で取水した海水を海水分
配パイプ３を通し、複数個の間隔を置いて配置された海
水スプレー４から噴霧する。

海水噴霧はテーパー状で被噴霧面で間隙なく配置するこ
とが適切である。

解凍に必要な熱量は海水から連続的に与えられ、冷凍餅
９はベルトコンベア５で移動しながら解凍処理が進行し
てゆく。

冷凍餅９はアジ、サバ等が約１５ ｋｇずつパッケージ
されており、表面から解凍が行なわれると共に解凍時に
浸出する病原体の繁殖源である肉汁も海水洗浄される。

ベルトコンベア５で解凍が進んだ冷凍餅９は傾斜させた
凹状の容器に振動を与え間接的に冷凍餅９に振動を伝達
し魚を個々に分離することを容易にさせるため振動フィ
ーダ６により振動を与えながらさらに海水スプレー４を
噴霧し、完全に分離解凍した餌９′となる。

解凍された餌９′はパケットエレベータ７によりホッパ
ー８に投入され養殖用の餌として使用される。

解凍処理に使用された海水は、排水１１として解凍処理
部１の底部に落ち、排水パイプ１２を通じてゴミ除去処
理部１３に移送される。

ゴミ除去処理部１３ではメツシュ構造を有する振動フィ
ルタ１４により機械的凝集されたゴミはゴミ回収口１５
がら回収される。

ゴミが除去された排水は排水パイプ１６を通じ魚腹分離
器１７に移送され、魚腹と水との比重差を利用し魚腹を
除去し無公害な排水として海へ返すようにする。

以上述べたように、この考案によれば冷凍餅をコンベア
および振動フィーダに載貨し連続移動させながら海水噴
霧をしているので、海水との接触面積も大きく解凍時間
が早くなるばがっでなく解凍時に浸出する病原体の繁殖
源である肉汁を水洗するので、解凍作業の能率向上およ
び解凍餌の鮮度保持ができ、さらに解凍処理に使用され
た海水はゴミ等の除去および魚腹の除去を行なうので公
害を出さない等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の解凍装置の全体図を略示したもので
ある。 主たる記号、１・・・・・・解凍処理部、２・・・・・
・海水移送ポンプ、３・・・・・・海水分配パイプ、４
・・・・・・海水スプレー、５・・・・・・ベルトコン
ベア、６・・・・・・振動フィーダ、７・・・・・・パ
ケットエレベータ、８・・・・・・ホッパー１３・・・
・・・ゴミ除去処理部、１７・・・・・・魚腹分離器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 冷凍餅の投入口の下部には移動速度が制御自在のベルト
   状のコンベアを配設し、前記コンベアの終端部の下部に
   は振動フィーダを連設し、前記コンベア及び前記振動フ
   ィーダの上部には海水を噴霧する複数個の海水スプレー
   ノズルを前記コンベアの移動方向に一致するように列設
   し、また前記振動フィーダの終端部には搬出の為のパケ
   ットエレベータを連設し、そしてまた、前記コンベア、
   前記振動フィーダ及び前記パケットエレベータの下部に
   は排水容器を設け、前記排水容器とゴミ処理部は排水パ
   イプで連結しており、前記ゴミ処理部にはメツシュ構造
   の振動する板状フィルタをわずかに傾斜させて配設する
   と共に前記板状フィルタの低い側にゴミ排出口を設け、
   更に前記ゴミ処理部の底部から排水パイプで漁脂を比重
   差分離する油脂分離器に配管していることを特徴とする
   養殖用冷凍餌の解凍装置。