JPS5923304B2 - ビタミンd↓3の製造法 - Google Patents
ビタミンd↓3の製造法Info
- Publication number
- JPS5923304B2 JPS5923304B2 JP3765077A JP3765077A JPS5923304B2 JP S5923304 B2 JPS5923304 B2 JP S5923304B2 JP 3765077 A JP3765077 A JP 3765077A JP 3765077 A JP3765077 A JP 3765077A JP S5923304 B2 JPS5923304 B2 JP S5923304B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dehydrocholesterol
- vitamin
- alcohol
- solvent
- benzene
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- Expired
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はビタミンD3の製造法に関する。
さらに詳しくは本発明は、7−デヒドロコレステロール
を特定の組合せの溶媒に溶解した状態で紫外線照射に付
して光異性化を行なわしめることによる方法であり、而
してその目的とするところは高変換率で高純度のビタミ
ンD3を得ようとするにある。従来、ビタミンD3を製
造する方法としては、田単一溶媒に溶解した7−デヒド
ロコレステロールの溶液に紫外線を照射して光異性化を
行なわしめ、次いで未反応の原料を回収後、光異性化に
より得られたプレビタミシD3を熱異性化する方法、ま
たは(2)7−デヒドロコレステロールアシル化物溶液
に紫外線を照射して光異性化を行なわしめ、未反応の原
料を回収後、得られたプレビタミンD3アシル化物を鹸
化し、次いで熱異性化する方法が知られている。
を特定の組合せの溶媒に溶解した状態で紫外線照射に付
して光異性化を行なわしめることによる方法であり、而
してその目的とするところは高変換率で高純度のビタミ
ンD3を得ようとするにある。従来、ビタミンD3を製
造する方法としては、田単一溶媒に溶解した7−デヒド
ロコレステロールの溶液に紫外線を照射して光異性化を
行なわしめ、次いで未反応の原料を回収後、光異性化に
より得られたプレビタミシD3を熱異性化する方法、ま
たは(2)7−デヒドロコレステロールアシル化物溶液
に紫外線を照射して光異性化を行なわしめ、未反応の原
料を回収後、得られたプレビタミンD3アシル化物を鹸
化し、次いで熱異性化する方法が知られている。
しかしながら、前者の方法においては7−デヒドロコレ
ステロールの溶解度の点で問題があり、比較的溶解性の
良好なエーテル系溶媒は火災の危険があるため工業的に
使用することが難しく、一方他の溶媒では低純度且つ低
変換率しか得られていない。また後者の方法による場合
、光照射後の原料回収において原料と生成物との溶解性
の差が小さいために生成物と原料とが充分には分離され
難く、混入する原料が得られるビタミンD3の純度を低
下させている。本発明者は上記の事情を考慮して高純度
および高変換率を得るべく種々検討の結果、7−デヒド
ロコレステロールを原料とした場合でも、特殊な組合せ
の溶媒を使用することにより充分な溶解度を保証して好
結果が得られることを見出した。
ステロールの溶解度の点で問題があり、比較的溶解性の
良好なエーテル系溶媒は火災の危険があるため工業的に
使用することが難しく、一方他の溶媒では低純度且つ低
変換率しか得られていない。また後者の方法による場合
、光照射後の原料回収において原料と生成物との溶解性
の差が小さいために生成物と原料とが充分には分離され
難く、混入する原料が得られるビタミンD3の純度を低
下させている。本発明者は上記の事情を考慮して高純度
および高変換率を得るべく種々検討の結果、7−デヒド
ロコレステロールを原料とした場合でも、特殊な組合せ
の溶媒を使用することにより充分な溶解度を保証して好
結果が得られることを見出した。
本発明の方法によれば、7−デヒドロコレステロールは
ベンゼン系溶媒と炭素原子数2〜5個の脂肪族アルコー
ルの混合溶媒に溶解せしめられ、そして得られる溶液が
紫外線照射に付される。本発明において使用する適当な
ベンゼン系溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼン等である。商業的実施にあたつては、その
沸点、価格等の面からベンゼンまたはトルエンが好都合
である。また炭素原子数2〜5個の脂肪族アルコールと
しては、直鎖状または分枝鎖状いずれもの炭素鎖のアル
コールが使用でき、例えばエチルアルコール、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、第2級ブチルアルコール、第3級ブチルア
ルコール、n−アミルアルコール、第3級アミルアルコ
ール等である。取扱い易さ、価格等からイソプロピルア
ルコールまたはn−ブチルアルコールが好ましい。また
、これらの溶媒の混合比率としては7−デヒドロコレス
テロールの最大溶解度を得ることが望ましく、そのため
にはベンゼン系溶媒対脂肪族アルコールの容量比率を1
:1から9二1としてベンゼン系溶媒を主体とすること
が肝要である。さらに7−デヒドロコレステロールの濃
度としては、可及的に高濃度で反応を実施することが能
率的にも純度的にも好ましい。本発明の作用機構につい
ては定かでないが、7ーデヒドロコレステロールの水酸
基と脂肪族アルコールの水酸基とが親和し、さらにベン
ゼン系溶媒がこのまわりを保護するものと推定される。
このことは単独溶媒の使用では所期の効果が得られない
ことからも肯定できることである。本発明方法によつて
得られた紫外線照射生成物は、反応溶媒を留去後に例え
ばメチルアルコールを加える。
ベンゼン系溶媒と炭素原子数2〜5個の脂肪族アルコー
ルの混合溶媒に溶解せしめられ、そして得られる溶液が
紫外線照射に付される。本発明において使用する適当な
ベンゼン系溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン、エ
チルベンゼン等である。商業的実施にあたつては、その
沸点、価格等の面からベンゼンまたはトルエンが好都合
である。また炭素原子数2〜5個の脂肪族アルコールと
しては、直鎖状または分枝鎖状いずれもの炭素鎖のアル
コールが使用でき、例えばエチルアルコール、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチル
アルコール、第2級ブチルアルコール、第3級ブチルア
ルコール、n−アミルアルコール、第3級アミルアルコ
ール等である。取扱い易さ、価格等からイソプロピルア
ルコールまたはn−ブチルアルコールが好ましい。また
、これらの溶媒の混合比率としては7−デヒドロコレス
テロールの最大溶解度を得ることが望ましく、そのため
にはベンゼン系溶媒対脂肪族アルコールの容量比率を1
:1から9二1としてベンゼン系溶媒を主体とすること
が肝要である。さらに7−デヒドロコレステロールの濃
度としては、可及的に高濃度で反応を実施することが能
率的にも純度的にも好ましい。本発明の作用機構につい
ては定かでないが、7ーデヒドロコレステロールの水酸
基と脂肪族アルコールの水酸基とが親和し、さらにベン
ゼン系溶媒がこのまわりを保護するものと推定される。
このことは単独溶媒の使用では所期の効果が得られない
ことからも肯定できることである。本発明方法によつて
得られた紫外線照射生成物は、反応溶媒を留去後に例え
ばメチルアルコールを加える。
晶出する未変換原料7ーデヒドロコレステロールを済別
し、得られた済液を加熱して熱異性化を行なつた後、メ
チルアルコールを除くとビタミンD3を含む油状物が得
られる。本発明によれば容易且つ安全に高変換率および
高純度でビタミンD3を得ることが可能である。以下に
本発明を詳細に示すために実施例を掲げる。
し、得られた済液を加熱して熱異性化を行なつた後、メ
チルアルコールを除くとビタミンD3を含む油状物が得
られる。本発明によれば容易且つ安全に高変換率および
高純度でビタミンD3を得ることが可能である。以下に
本発明を詳細に示すために実施例を掲げる。
実施例 1
7−デヒドロコレステロール50f!をトルエン450
dおよびイソプロピルアルコール50dの混合溶媒に溶
解する。
dおよびイソプロピルアルコール50dの混合溶媒に溶
解する。
得られた溶液を窒素ガスで置換した循環式反応器中に循
環させつつ450W高圧水銀ランプ〔ウシオ電機(株)
製〕で120分間照射する。その後、トルエンおよびイ
ソプロピルアルコールを減圧下留去し、次いで残渣にメ
タノール175m1を加えて加熱溶解しそして得られる
溶液を5℃に一夜放置すると未反応の7ーデヒドロコレ
ステロールが結晶として析出する。結晶を淵別した後、
済液を6時間加熱還流する。メタノールを留去すると黄
色油状残渣として25.4f!を得る。このもののビタ
ミンD3純度は55.1(F6であつた。実施例 2〜
5 7−デヒドロコレステロール259(もしくは50f1
)を下記に示した溶媒500rf11に溶解し、循環式
反応器中で反応系を循環させながら450W高圧水銀灯
により照射する。
環させつつ450W高圧水銀ランプ〔ウシオ電機(株)
製〕で120分間照射する。その後、トルエンおよびイ
ソプロピルアルコールを減圧下留去し、次いで残渣にメ
タノール175m1を加えて加熱溶解しそして得られる
溶液を5℃に一夜放置すると未反応の7ーデヒドロコレ
ステロールが結晶として析出する。結晶を淵別した後、
済液を6時間加熱還流する。メタノールを留去すると黄
色油状残渣として25.4f!を得る。このもののビタ
ミンD3純度は55.1(F6であつた。実施例 2〜
5 7−デヒドロコレステロール259(もしくは50f1
)を下記に示した溶媒500rf11に溶解し、循環式
反応器中で反応系を循環させながら450W高圧水銀灯
により照射する。
Claims (1)
- 1 ベンゼン系溶媒と炭素原子数2〜5個の脂肪族アル
コールとの混合溶媒に溶解せしめた7−デヒドロコレス
テロールの溶媒溶液を紫外線照射に付して光異性化する
ことを特徴とする、ビタミンD_3の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3765077A JPS5923304B2 (ja) | 1977-04-04 | 1977-04-04 | ビタミンd↓3の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3765077A JPS5923304B2 (ja) | 1977-04-04 | 1977-04-04 | ビタミンd↓3の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS53124250A JPS53124250A (en) | 1978-10-30 |
JPS5923304B2 true JPS5923304B2 (ja) | 1984-06-01 |
Family
ID=12503512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3765077A Expired JPS5923304B2 (ja) | 1977-04-04 | 1977-04-04 | ビタミンd↓3の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5923304B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0458384B2 (ja) * | 1984-08-09 | 1992-09-17 | Unitika Ltd | |
JPH0519658B2 (ja) * | 1984-06-19 | 1993-03-17 | Fuji Photo Film Co Ltd |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103044301B (zh) * | 2011-10-17 | 2014-12-03 | 中国科学院理化技术研究所 | 光化学合成25-羟基维生素d3的方法 |
-
1977
- 1977-04-04 JP JP3765077A patent/JPS5923304B2/ja not_active Expired
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0519658B2 (ja) * | 1984-06-19 | 1993-03-17 | Fuji Photo Film Co Ltd | |
JPH0458384B2 (ja) * | 1984-08-09 | 1992-09-17 | Unitika Ltd |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS53124250A (en) | 1978-10-30 |
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