JPS5921198Y2 - 芯出し用油圧ジヤッキ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、大重量の工作物を組立てする際の芯出し作業
に使用される油圧ジヤツキに係る。

従来、大重量の工作物例えば巨大な舶用エンジンを組立
てするときの芯出し作業においては、クレーン、チェン
ブロック等において吊揚げて芯出し作業を行なう方法が
とられたが、これらの方法では芯出し位置の微調整が著
しく困難であった。

さらに近年、ジヤツキによる扛上も行われるようになっ
たが、その微調整が手動によるネジ調整であり負荷時に
おいては十分に作動しがたく危険でさえあった。

本考案は、向合上に摺動自在に載置した扛上用油圧ジヤ
ツキを移動させるための補助油圧ジヤツキを、向合上に
回動自在に設けた回転筒にそのピストンロッドを内方に
向けさらに所定方向に水平動自在に架設することによっ
て、大重量工作物の芯出しを安全、正確かつ容易に遂行
できるようにした芯出し用油圧ジヤツキに係るものであ
る。

図について詳細に説明すると、第１図は本考案に係る実
施例の外観を示し、中央で縦断したその右側は内部構造
を示しており、第２図はその平面図である。

向合１の中央円座２には、コ状突出部３を有する回転筒
４が回動自在に遊嵌され、前記円座２面上に数個のボル
ト５を介して貼布された押え板６によって、その遊説が
阻止される。

前記コ状突出部３には長孔７を穿孔し、これに横移動用
油圧ジヤツキ８を水平移動自在に嵌装する。

すなわち、横移動用油圧ジヤツキ８のシリンダ先端外周
にガイド９を螺合して前記長孔７に遊嵌し、数個のボル
トを介してフランジ１０によってその脱落を阻止するの
で゛ある。

また、このシリンダはスプリングを内蔵しピストンロッ
ドは油圧により伸張押圧し、圧抜き後はスプリングによ
り明夜する。

なお、回転筒４には前記コ状突出部３の近くにおいて固
定用のツマミ付ピン１１を嵌装して向合１と一体とし、
向合１には回転筒回動時これに対応する数個の位置に固
定用ピン孔９例えばＡを設ける。

前記押え板６上に扛上用油圧ジヤツキ１２を摺動自在に
載置し、回転筒４と該扛上用油圧ジヤツキ１２との間に
生じる空間は、回転筒４の上面（すなわち、開口部）に
配したベローズ１３によって遮蔽する。

扛上用油圧ジヤツキ１２は、そのシリンダ１４上端外周
に廻しバンドル１５を有する安全ナツト１６を螺合し、
シリンダ底には減摩材１７を数個のボルト１８を介して
貼付する。

前記シリンダ１４内に油密に摺動するピストンロッド１
９はＴ型をなし、その上端に可傾ヘッド２０をボルト２
１を介して可傾回動自在に載置する。

なお、Ｂは扛上用油圧ジヤツキ１２の、Ｃは横移動用油
圧ジヤツキ８の給油口であり、回転筒４には、その外側
において前記横移動用油圧ジヤツキ８とは直角の位置に
２個の把手２２を相対して設ける。

本考案はこのような構成により、つぎのように作用する
。

給油口Ｂから油圧を送ってピストンロッド１９を伸張し
もって重量物を扛上し、必要に応じて該扛上骨だけ安全
ナツト１６を回動、自上昇して扛上位置を回定する。

つぎに前記扛上位置が所定の位置にないとき、給油口Ｃ
に圧油を送って横移動用油圧ジヤツキ８のピストンロッ
ドを伸張し、扛上用油圧ジヤツキ１２のシリンダ１４の
側方を押圧すれば、シリンダ底の減摩材１７の減摩作用
により簡単に所望の位置に移動することができる。

しかして、この移動範囲（も横移動用油圧ビヤツキ８が
回転筒４に固定（例えば螺合）しであるときは、回転筒
４を回動しても第３図に示されるように横移動用油圧ジ
ヤツキ８のストロークの及ぶ範囲は弧又は円をなし、こ
の範囲外（例えばＸ地点）には及ばない。

このため、本考案では扛上用油圧ジヤツキ１２の扛上中
心をＸ位置に移動するには （１）横移動用油圧ジヤツキ８で扛上用油圧ジヤツキ１
２を押し、Ｙ位置まで移動させる。

（２）固定用のツマミ付ピン１１を向合孔から抜き回転
筒４を９０°旋回してのち、ツマミ付ピン１１を向合孔
Ａに押込み回転筒４を固定する。

（３）横移動用油圧ジヤツキ８を前述の長孔７において
所要量だけスライドしてのち、扛上用油圧ジヤツキ１２
を押圧してＸ位置に達せしめる（第４図）。

の順序による。

本考案は、以上の構成、作用により、上下および横方向
の微調整を可能にすることによって芯出し作業を確実に
するとともに、回転筒の回動と横移動用油圧ジヤツキの
長孔内でのスライドを組合わせることによって、任意の
横方向移動操作が簡単に行われ、しかも、その構成は扛
上用および横移動用油圧ジヤツキが一体とされてコンパ
クトになり、持ち運びにおいても軽便であること等に特
徴を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を中央から縦断し、左側は外観
を、右側は内部構造を示す。 第２図はその平面図を一部切断（イーロ断面）して、ま
た、第３，４図は使用時の配置を示す。 ２３は昇降用目盛を、２４は旋回用目盛を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 部側下方にコ状突出部及び着脱可能な固定用ピンを有す
   る回転筒の底部を向合円座に回動自在に遊嵌して該底部
   に係合する押え板を数個のボルトを介して設けることに
   よってその遊説を防止し、しかも向合上の回転筒回動時
   に固定用ピンを対応する数個の位置に固定用ピンの差込
   孔を設け、向合円座上に扛上用油圧ジヤツキを摺動自在
   に載置し、前記コ状突出部に水平方向に穿孔した長孔に
   はピストンロッドを内方に向け、かつ、該長孔に沿って
   移動自在とする横移動用油圧ジヤツキを嵌装して、固定
   用ピンの着脱、回転筒の回動、横移動用油圧ジヤツキの
   伸張によって扛上用油圧ジヤツキを移動できるようにし
   た芯出し用油圧ジヤツキ。