JPS5917499Y2 - 扇形トリベの転倒防止装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は扇形トリメの転倒防止装置に関するものである
。

扇形トリメは略Ｈ円周の中心点を回転軸としたものであ
り、その利点はトリメの傾動量に関係なく、常に一定位
置から一定量出湯するため、正確な注湯作業が出来るた
め、鋳型に設ける湯口を小さくして、溶湯の無駄を防止
出来る。

しかしながら回転軸心に対して偏荷重であるため、一定
角度以上傾動すると扇形トリメが転倒する危険があった
。

本考案はかかる従来の欠点を除去し、扇形トリメを取付
ける支持枠を、トリベ内の溶湯を出湯すべく回動させる
際に、支持枠を傾動させても扇形トリメが転倒するのを
防止して作業者の安全を図ることを目的とするもので、
扇形トリメの回動方向前側の壁面に、動力源により作動
する固定片を押付けて固定したものである。

本考案の実施例を図面により説明すると、レール１，１
上に載置した台車２の前部に半円状の軸受部３を設け、
この軸受部にはローラを装着させである。

この台車２内に、支持枠５を回動可能に取付けるもので
、この支持枠５は連結板６の両端に側板７，８を固着し
、この側板７，８の中央にＵ字状の前受部９及び後受部
１０を形成し、この後受部１０に続いて回動装置（図示
せず）に連結する連結部１１を設けである。

この後受部１０の下部にこの支持枠５の回転軸心と同一
方向に凸部１２を形成しである。

１５は扇形トリメで、回転軸心上に位置させて前方に注
湯部１６を設け、且つ後方に固着部１７を形威し、この
固着部１７の下面に、この扇形トリメの回転軸心と一致
させて凹部１８を形威し、前記凸部１２とこの凹部１８
とを着脱自在に嵌合させることにより、支持枠５と扇形
トリメ１５の回動をスリップすることなくスムーズに行
えるようにしである。

この場合、固定部と後受部とはどちらが凸部で、どちら
が凹部であるかは問題ではなく、要するに回転方向に固
定できればよい。

２０は支持枠５の連結板６の一側に取付けた流体シリン
ダで、このシリンダのビス１〜ンロツド２１の先端を、
この支持枠の連結板６の上端に設けた載置板２２上に突
設させた一対のアーム２３．２３に軸支させた棒杆２４
の両端に固定片２５．２５をそれぞれ軸着し、この固定
片２５．２５の先端を、扇形トりべ１５の回動方向前側
の壁面に押圧出来るように構成する。

而して、支持枠５の前後受部９，１０に、クレーン等で
吊下げた扇形トリメ１５を収容した後、流体シリンダ２
０を作動させて固定片２５の先端を、扇形トリメ１５の
壁面に押圧すれば、第１図に示した状態の扇形トリメを
更に矢印方向に回動させると、著るしく偏荷重がかかる
が、この固定片２５により扇形トリヘを支持枠５に押圧
しているため、この扇形トリヘ１５が転倒することはな
い。

又、この扇形トリヘ１５と支持枠５とは、第５図に示す
如く、固定部１７の凹部１８と、後受部１０の凸部１２
とが係合するため、回動方向（反時計方向）に扇形トリ
ヘがスリップすることはなく、スムーズに回動させるこ
とが出来る。

この扇形トリヘ１５を支持枠５から取り外す場合には、
シリンダ２０を逆に作動させて、固定片２５を扇形トリ
ヘの壁面から離し、この扇形トリヘを上方に持ち上げれ
ばよいものである。

以上の如く、本考案は、両持式に台車に支持した支持枠
に、扇形トリヘを着脱自在に取付け、この扇形トリヘの
固着部と支持枠の後受部とを保合させて周方向に固定す
ると共に、この扇形トリヘの回動する前側の壁面を固定
片で支持枠に押付けることにより、扇形トリヘの転倒を
防止すると共に周方向のスリップも防止でき、正確な注
湯作業をスムーズに行うことが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したもので、第１図は正面図
、第２図は傾動させた状態の正面図、第３図は支持枠の
側面図、第４図は支持枠の正面図、第５図は第３図Ａ−
Ａ線断面図、第６図は一部欠截した扇形トリヘの正面図
、第７図はトリヘと支持枠との保合状態を示す断面図で
ある。 ２は台車、５は支持枠、９は前受部、１０は後受部、２
５は固定片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台車を前後動可能に軸受させる支持枠の前後部に存する
   前受部及び後受部に、扇形トリメの注湯部及び固定部を
   収容し、且つこの扇形１−リベと支持枠とを、支持枠の
   回動方向に対して両者を固定させたトリメに於いて、支
   持枠の上部に、扇形トリメの回動方向前方の壁面に押圧
   する固定片を回動可能に取付けて成る扇形のｌ〜リベの
   転倒防止装置。