JPS5916559Y2 - 強風発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 プレハブ住宅の台風災害テストのように実物建家で耐風
テストを行なう第１図に図示される従来の強風発生装置
は、円筒状胴部ａと、該胴部ａの前端に設けられたベル
マウスｂと、該ベルマウスｂに取付けられた支持翼Ｃと
、前記胴部ａの前半部に取付けられた静翼ｄと、前記支
持翼Ｃおよび静翼ｄで支持されたモータｅと、前記支持
翼Ｃおよび静翼ｄの間で前記モータｅにより回転駆動さ
れる動翼ｆとよりなっており、速度分布を均一化するた
めの整流装置を吐出端ｇに取付けると、圧力損失が著し
く大きくなって風速が大巾に低下するので、整流装置を
設けていなかった。

その結果、吐出端の速度分布は第２図に図示されるよう
に著しく不均一であった。

本案はこのような難点を克服した強風発生装置の改良に
係り、建築構造物の耐風テストに用いる簡易可搬式強風
発生装置において、軸流送風機出口の吐出端に抵抗係数
の異なる輪状抵抗を同心円上へ取換可能に配置し、その
後流側に整流装置を設けたことを特徴とするもので、そ
の目的とする処は、圧力損失が小さくて均一な速度分布
のコンパクトな強風発生装置を供する点にある。

本案は前記したように建築構造物の耐風テストに用いる
簡易可搬式強風発生装置において、軸流送風機出口の吐
出端に抵抗係数の異なる輪状抵抗を同心円上へ取換可能
に配置し、その後流側に整流装置を設けたため、前記同
心で断面径の異なる輪状抵抗を流速の大きな場所に配置
することにより、風速分布を均一化でき、該同心の輪状
抵抗で生じたカルマン渦を前記整流装置で消失させ、か
くして均一で高速の風を能率良く発生させることができ
、また、前記の風速分布の均一化は、半径方向の均一化
とともに周方向の均一化が全く同様となり極めて良好な
均一効果が得られるとともに、従来の多孔板等の整流板
に比べ圧損が極めて少なくなり、さらに、運転状態即ち
吐出側の流量（流速）に適応した抵抗係数の輪状抵抗へ
の取換え可能、補修可能などの利点を有する。

以下、本案を第３図ないし第７図に図示の実施例につい
て説明すると、第１図に図示した従来の強風発生装置の
吐出端ｇに放射状に支持部材１が配設され、該支持部材
１に同心円状に所定間隔毎に装着用ばね板２が固着され
、該装着用ばね板２のいずれかに選択的に所望抵抗係数
（実際には第４図に示す断面径りに関連）の輪状抵抗３
が着脱自在に嵌着されている。

また前記輪状抵抗３の下流側に、第７図に図示されるよ
うに、紙のように非常に薄い材料よりなるハニカム状の
整流装置４が配置されている。

しかして５は前記支持部材１および整流装置４を支持し
包囲するケーシングである。

第３図ないし第７図に図示の実施例は前記したように構
成されるので、輪状抵抗３およびハニカム状整流装置４
を配置していない状態における流速分布の大きな個所に
、適当な抵抗係数の輪状抵抗３を１本または複数本（こ
の場合には断面径りが異ってもよい）前記装着用ばね板
２に嵌着すれば、風速の大きな風は前記輪状抵抗３に遮
られて遅くなり、第８図に図示されるように略均−な流
速分布となる。

また前記輪状抵抗３を通過する際に発生し易いカルマン
渦は、前記ハニカム状整流装置４によって阻止されると
ともに、風の流れ方向が一方向へ統一される。

このように前記実施例によれば、僅かな圧力損失増だけ
で、流速分布の良好な強風を発生させることができる。

前記実施例では、支持部材１に装着用ばね板２を止螺子
等で直接固着したが、第９図に図示するように、支持部
材１に蟻溝６を形成し、この蟻溝６に装着用ばね板２を
嵌合してから止螺子で個着してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の強風発生装置の縦断側面図、第２図はそ
の装置で発生された風の流速分布図、第３図は本案に係
る強風発生装置の一実施例を図示した縦断側面図、第４
図はその背面図、第５図はその要部拡大側面図、第６図
および第７図はそれぞれ要部拡大斜面図、第８図は前記
実施例の流速分布図、第９図は他の実施例の要部拡大側
面図である。 １・・・支持部材、２・・・装着用ばね板、３・・・輪
状抵抗、４・・・ハニカム状整流装置、５・・・ケーシ
ング、６・・・蟻溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建築構造物の耐風テストに用いる簡易可搬式強風発生装
   置において、軸流送風機出口の吐出端に抵抗係数の異な
   る輪状抵抗を同心円上へ取換可能に配置し、その後流側
   に整流装置を設けたことを特徴とする強風発生装置。