JPS5916554Y2 - 撹拌機能を持つたポンプ等の吸入管 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はポンプ等の吸入口に直接又はホース等で間接的
に接続されて用いられ、ポンプの吐出液の一部を連続的
に又は吐出液の全部をバルブ等の切換により一時的に還
流させ、この還流液を利用して、沈澱性物質の混入した
ポンプ液等を攪拌しながら吸入することにより、常に均
一なポンプ液を吸入圧送できるようにしたものである。

従来沈澱性物質が混入されたメタリック塗料のようなも
のをポンプで吸入圧送しスプレーするような場合、塗料
容器内で塗料の沈澱が生じスプレーむらが発生し易い欠
点を有していた。

このためこれらの塗料をスプレーする際に（立、エアモ
ーター等で駆動された攪拌器で絶えず粗料容器内を攪拌
してやり、塗料の沈澱を防ぎ均一なスプレーが出来るよ
うにしてやらねは゛ならなＪ、？・つた。

また一部に吐出液の一部を塗料容器に還流させて塗料を
攪拌しようとするものも見られるｉ）ｇ、ただ単に還流
塗料を塗料容器に流入させるだけであるため、積極的に
塗料の攪拌を行なえるようなものではなかった。

このため前者ではスプレー装置に余分な費用と手間が掛
り、後者のものは装置としては簡単なものとなるが効果
はそれほど期待できるものではなく、不都合なものであ
った。

本考案は上記点に鑑みなされたものである。

以下図面について説明すると、第１図において１は引抜
鋼管のようなまっすぐな管の両端内側に螺子部を形成し
た外筒で、この外筒１の上端には上方栓体２が螺子嵌合
され、またこの外筒１の下端にも外筒と同外径の下方栓
体３がやはり螺子嵌合されている。

そして前記上下栓体２，３の中心には通孔４゜５が形成
され、下方栓体３の通孔５の上端には螺子溝が設けられ
、前記上方栓体２の通孔４に挿入された吸入管としての
内管６の下端螺子溝が嵌合固着され、この外筒１と内筒
６の間に還流室７が形成される、そしてこの還流室７へ
の外部よりの流入孔８が上方栓体２に設けられ、この還
流室７より外部への吐出孔９が下方栓体３に旋回放射状
に複数個設けられている。

また前記下方栓体３の通孔５の開口に対向して外筒と同
一外径のフィルター装置１０が附設されている。

また第２図のものは本考案の他の実施例を示すもので還
流室７よりの吐出孔９が放射状に設けられると同時にや
や下方を向いて形成されたもので塗料容器等の底の方に
もより効果的に攪拌できるようにしたものである。

そして第３図にこれらの使用状態を示す、すなわちポン
プ１１の吸入口１２にホース１３等で本考案の吸入管の
内筒６の上端開口と接続し、ポンプ１１の吐出口１４と
切換バルブ１５等を介して上方栓体２の流入孔８とスプ
レーガン１６の両方へそれぞれホース１７．１８等を介
して分岐接続する、そして本考案の吸入管を塗料等の容
器１９へ挿入し容器１９の蓋２０で保持するようにする
。

なお２１゜２２はそれぞれレギュレーターである。

また２３はポンプ台で、スプレーガン１６には圧縮空気
がホース２４等で供給されている。

バルブ１５は接続口２５、２６の一方と又は両方へその
開口比率を変えて切換えられるようになっている。

次に本考案の作用を説明する。

まず第３図の状態で、バルブ１５の接続口２６を開口し
、接続口２５を閉鎖するように切換えてがらポンプ１１
を運転すると、塗料はフィルター１０を通って吸入管６
、ホース１３を介してポンプ１１の吸入口１２に吸入さ
れ吐出「１１４より吐出され、バルブ１５を通って接続
口２６、ホース１７を介して還流室７内へ流入された後
、放射状の吐出孔９より噴出し、塗料容器１９内の塗料
を攪拌する。

次にバルブ１５を切換えて接続口２６の開口を絞り接続
口２５を全開口する。

すると塗料はホース１８を通りレギュレーター２２で調
圧された後スプレーガン１６に圧送され、スプレーガン
１６に供給されている圧縮空気によりスプレーされる。

この時同時に少量の塗料が絶えずバルブ１５、ホース１
７、還流室７を通って吐出孔９より噴出して塗料を攪拌
しているので、塗料は常に均一な状態でスプレーできま
た吐出孔９をやや下向に形成しておけばなお効率よく容
器の底の方まで攪拌できる。

本考案は上記のように構成したので、極く簡単な構成で
塗料の攪拌が効率よく出来、しかもポンプの吐出液を利
用するので他に動力を必要とせず、故障もなく、外筒と
内筒が上下の栓体で螺子結合により保持されているので
、ドラム缶のような深い缶に用いる場合とかベール缶の
ように浅い缶に用いる場合等、用途により長さの異なる
外筒と内筒を数種用意しておけば簡単に組み換えられ、
外筒及び内筒は単なる真すぐな管の両端に螺子部を設け
ただけのものなので価格も安く、製造コストや在庫コス
トが安あがりですみ、また外形が段のない内筒状である
ので塗料缶等の蓋の穴がらの着脱がしやすく、清掃もし
やすい、そして吸入孔にフィルター装置が付いているの
で塗料等の吸入に用いた時ゴミ等の混入による事故を防
止できる等、非常に有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２図は他の
実施例の断面図、第３図は本考案の使用状態の一例を示
す図である。 １・・・外筒、２・・・上方栓体、３・・・下方栓体、
６・・・内筒、７・・・還流室、８・・・流入孔、９・
・・吐出孔、１０・・・フィルター装置。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）真すぐな管の両端に螺子部を形成した外筒の両端
   に二つの栓体を螺子結合し、この栓体の中心通孔に下端
   に螺子部を形成した内筒を挿入してこの螺子部を下方の
   栓体の中心通孔の螺子部に螺太し、前記外筒と内筒の間
   に形成された空間を還流室として、この還流室への外部
   よりの流入孔を前記上方の栓体に設けるとともに、下方
   の栓体にこの還流室より外部への複数の旋回放射状の吐
   出孔を形成し、前記下方の栓体の外径を外筒の外径と同
   一にするとともに、この下方の栓体の中心通孔に対向し
   て外筒の外径と同一外径のフィルター装置を備え外形を
   段のない円筒状にしたことを特徴とする攪拌機能を持っ
   たポンプ等の吸入管。
2. （２）下方の栓体に設けた複数の旋回放射状吐出孔をや
   や下方に向けて形成した実用新案登録請求の範囲第一項
   記載の攪拌機能を持ったポンプ等の吸入管。